管理栄養士として、働いている人たちには様々な背景があります。

管理栄養士の資格を取得してから就職する人、栄養士として何年か働きながら管理栄養士の資格を取得する人もいます。

管理栄養士の資格を取得してから就職する人たちは、ほとんどが4年制大学卒業の新卒採用です。

4年制大学卒業後の新卒者は8割~9割が、管理栄養士の国家試験に合格しています。

しかし、栄養士として就職し実務経験を積んだ後に管理栄養士の国家試験を受けた場合の合格率は5割以下というのが現状です。

働きながら勉強をするので、努力が必要になってきます。

新卒採用の管理栄養士は経験が全くない状態なので、基本的に栄養士の新卒者と仕事内容は変わらないことが多いようです。

新卒の栄養士の就職先は大きく分けると、委託会社・施設の直営・公務員です。

そして、就職先の大半が委託会社になります。

直営の栄養士は配置人数が少なく、なかなか募集もかかりません。

更に、直営の栄養士の求人は経験者が優遇されるので、新卒採用は本当に少ないです。

管理栄養士の転職では、三つの理由が考えられます。

一つ目は、委託会社勤務の栄養士が管理栄養士を取得した後、他の施設でキャリアアップしたいため。

二つ目は、結婚を機に退職し生活が落ち着いたので再び職を探す。

三つ目は、体調を崩したり栄養士の仕事自体に魅力を感じなくなってしまったため。

私は保育園栄養士から病院の管理栄養士へとキャリアアップが目的で転職しました。

残業もほぼない状態だったので、仕事に対する不満などはありませんでした。

働きながら管理栄養士の資格を取ったのですが、病院側も協力的に勉強をさせてくれました。

今思えば大変恵まれた環境で働いていたなと感じます。

それでは、実際の管理栄養士の転職事情を調べてみることにしましょう。

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まずは「管理栄養士」の仕事例をチェック

管理栄養士で転職する人は多い?

昔からの課題ですが、栄養士の待遇は決して良くありません。

管理栄養士は国家資格にも関わらず、他の国家資格に比べて給料が低いのが現状です。

勤務時間帯も早番・遅番などシフト制で、委託会社に勤務の場合は日曜日も休めなかったりします。

更に、仕事の幅が広いのに配置人数が少ないので、直営の場合は新卒にも関わらず一人で、全ての業務を自分で考えながらこなさなければなりません。

そうすると責任が重いと感じたり、仕事に疲れたり、体調を崩した、で辞めてしまう人が少なくありません。

他にも、結婚や引っ越しなどで転職するケースや、栄養士から管理栄養士の資格を取得後にキャリアアップのために転職するケースもあると思います。

管理栄養士の転職でよくある転職先とその理由とは?

・病院・企業・保育園・老人施設・学校など給食に関わる職場。

・一般企業における献立作成や献立作成ソフトの開発・食器のメーカー・栄養補助食品のメーカーなどの給食施設ではない職場。

・ドラッグストアやスポーツジムなどにおける栄養相談の業務。

・特定保健指導や栄養に関するライター、講演を行うなどのフリーの管理栄養士。

給食を提供する施設

病院の栄養士・管理栄養士(委託会社勤務)

直営の管理栄養士としてならばNSTや栄養指導に関われますが、委託会社の配属では給食を作る側になります。

朝食・昼食・夕食と一日三食を提供するため、勤務形態は早番・遅番のあるシフト制になります。

土日・祝日も交代制で、年末年始や、ゴールデンウイーク・お盆なども交代制です。

病院の栄養士・管理栄養士は献立作成や発注などに加え調理場も任されることが多いので、残業が多くなってしまう傾向にあります。

一年中稼働している職場は、休みも取れず劣悪になりやすいようです。

保育園の栄養士・管理栄養士

最近は小規模保育園が沢山できているので、募集を多く見かけます。

昼食や午前・午後のおやつの献立作成、発注や調理を任されています。

日曜日・祝日はお休みですが、園によっては土曜日の出勤もあるようです。

少ない人数の細かい食事を提供するので、意外に煩雑のようです。

離乳食も3段階くらいあったり、アレルギー対応もあるので大変だと聞きます。

慣れていないと、時間に終わらないなんてこともあるようです。

残業はあまりないようですが、慣れていないと早く出勤して仕事を始めるということがあるようです。

高齢者施設の栄養士・管理栄養士

朝食・昼食・夕食とおやつを出すため、早番・遅番のあるシフト制になります。

祝日や年末年始も交代制のため、必ず休めるとは限りません。

高齢者施設の調理では一番大事なのが美味しく食べられることなので、病院ほど献立の制限が厳しくないようです。

お楽しみ献立や行事食などのイベントなどもあるので楽しみがあり、マンネリ化はあまり聞きません。

献立作成においては、一番変化をつけることができる職場かもしれませんね。

求人もよく見かけます。

施設側の管理栄養士は、定時に帰れると聞きます。

但し給料が…という話を聞いたことがあります。

病院のような栄養相談もないので、管理栄養士としては物足りなさを感じる場合もあるようです。

企業の社員食堂の栄養士・管理栄養士

工場などの社員食堂では、朝食や夕食も提供することもあるようですが、基本的には昼食がメインとなります。

よって勤務時間もシフト制ではなく固定されています。

土日・祝日も休みのところがほとんどです。

給食というよりは、食堂の形式で様々な種類があったりします。

最近はヘルシー志向なのでヘルシーランチのメニュー作成などもあり、管理栄養士の存在価値が高まっているようです。

学校給食の栄養士・管理栄養士

正社員の栄養士や調理師が1名~3名くらいで、後はパートの人で回しているようです。

食数が多く力仕事になってくるので、体力勝負になります。

調理場は暑さや寒さが厳しくなります。

そのため体調を崩してしまう人もいます。

また当日仕込み・当日調理が基本なので、時間との戦いだと聞きます。

栄養士や管理栄養士は、アレルギー対応の部門を担当することが多いようです。

アレルギー除去食においては間違いが許されないので、責任のある仕事になってきます。

社員寮や学生寮の栄養士・管理栄養士

300食以上の提供の寮では、栄養士の配置が義務付けられています。

最近はヘルシー志向などもあり、300食以上の提供でない寮でも栄養士・管理栄養士を配置をするところも増えているようです。

朝食と夕食を提供するため、早番(5時くらいから)と遅番(23時くらいまで)というシフトが多いようです。

日曜日や祝日は休みの所が多く、年末年始・ゴールデンウイークなどの長期休暇も休みのようです。

一般企業で栄養士の資格を活かした職に就く

献立作成ソフトの開発

栄養価計算・発注書・各種帳票類が作成できるソフトの開発は、実際に使ったことのある経験を活かして開発に関わることができます。

メラミンなどの食器会社

使い勝手の良い食器の開発を栄養士の目線で関わります。

高齢者施設においてはユニバーサルデザインの食器は、必要性大の分野です。

需要も沢山あるので、栄養士としての経験を活かせると思います。

栄養補助食品のメーカーの営業職

クリニコ・レナケアー・ジャネフなど各種メーカーから、栄養補助食品を製造しています。

特定保健指導

特定保健指導を会社などに訪問して行ったり、電話やインターネットなど在宅で行ったりします。

企業に所属し派遣されるケースと、フリーで様々なところに出向く形があります。

最近は求人も多く出ていますし、初心者でも研修制度があるので安心して始めることができるようです。

これは管理栄養士に限りできる仕事になります。

病院の直営の栄養士・管理栄養士

病院の直営側であれば、日曜日・祭日などが休みになります。

残業もほぼないので、時間的には余裕があります。

仕事内容は事務作業が多く、専門知識を求められるので日々の勉強は必要です。

また、患者様に納得してもらえる説明ができること、患者様の信頼を得るためのコミュニケーション能力が大事になってきます。

中小の施設では、一人勤務のため一人で全ての業務に対応します。

公務員としての管理栄養士

学校給食の献立作成や食育などを行います。

また、保健所・保健相談所に勤務し、特定保健指導や乳児の相談に乗ったりする仕事もあります。

公務員として働くためには公務員試験に合格する必要があります。

希望の自治体のホームページなどで求人を確認してみて下さい。

ドラッグストアやスポーツクラブの栄養相談

最近は健康ブームなどで、需要の多い仕事です。

ドラッグストアでは、サプリメントの相談や離乳食相談などが多いと聞きます。

スポーツクラブでは、ダイエットと食事の関係性などの専門知識が活かせます。

ここからは、メジャーな転職先ではないのですが、こんな仕事もありますよ!という紹介になります。

執筆業務

健康に関するコラムや情報を執筆するライターです。

フリーで活躍している人や副業としている人もいます。

専門知識を活かせ、自分自身の勉強にもなるため若い人にもおすすめです。

料理を作る料理研究家

最近はテレビでも、活躍されている人を見かけたりします。

家政婦の会社に登録し、料理を頼まれたら出張して作るという業務です。

調理時間が短くて栄養のバランスが良いと、喜んでもらえます。

料理のスピードは何百食という給食を作っている経験があれば自然と早くなっているはずなので、手際良く仕事をこなせるのではないでしょうか。

人気の家政婦になると時給も上がり、収入もアップするようですね。

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管理栄養士の転職で注意すべきこととは?

前職での不満だった部分を明確にしておくことが大事です。

また今後はどんな仕事をやりたいのか、これからの自分はどうなりたいのか、しっかりと理想を描いておきましょう。

焦って転職先を選んでしまうと、同じ失敗を繰り返してしまうかもしれません。

勤務先の移動距離、時間

新しい職場を探す際には、自宅からの距離や交通機関の利便性などを考えておきましょう。

毎日のことなので結構重要だと思います。

給料と福利厚生

基本給の金額をしっかりと把握しておきましょう。

また、住宅手当・資格手当・ボーナスの金額・厚生年金や社会保険の加入・食事の補助の有無なども面接のときに確認したい項目です。

また、産休・育休が取得が可能なのかも訊いておくと良いでしょう。

介護休暇なども確認しておくと良いと思いますよ。

休日や残業の有無

休みの取り方や勤務形態を確認しましょう。

一ヶ月あたりの休日日数、年間の休日日数を訊いてみてください。

また、残業の有無も確認しておくと良いでしょう。

資格を活かした仕事をやらせてもらえるのか

仕事内容を具体的に訊いておきましょう。

自分のやりたい仕事と、求人内容が一致しているかの確認です。

希望と違う業務内容になってしまった…なんてことのないようにしておきたいですね。

食事の提供をする仕事か、栄養に関する知識の提供の仕事なのか

給食を作ったり献立を作成したり発注業務を行うなどの、給食管理を主とした仕事をしたいのか。

病態の管理・嚥下の機能についての知識・健康相談など、専門知識を伝える仕事がしたいのかを選んでおきましょう。

どちらも管理栄養士として発揮できる仕事です。

自分にはどちらが向いているのかを判断しておきましょう。

勤務する施設の規模や食数、食種の数の確認

小規模保育園や個人病院などでは食数は少ないですが、管理栄養士の配置人数も少ないので、オールマイティーな仕事を求められてきます。

200人~300人規模の大規模施設などでは管理栄養士の配置人数が多いため、仕事を分担することになります。

人間関係においては、小規模な職場だと合わない人がいても勤務先や担当する仕事の変更はできませんが、大きな施設では配置を変えてもらうこともできます。

どちらも良い面・悪い面があるのでよく考えておきましょう。

管理栄養士の転職の際のアピールすべきポイントとは?

今まで経験してきた仕事内容を正直に伝えましょう。

仕事の内容は苦手なことでも、経験があることは強みになります。

その時は苦手な業務でも、それを糧に今後に繋げていけるようにアピールしていきましょう。

人間関係や待遇面での不満はあまり正直に話さずに、反省したこと・今後はこうしていきたいなど前向きに結びましょう。

マイナスイメージが強くならないよう、伝え方に注意して下さい。

今までの経験での長所

自分の短所・長所は質問されることが多いですが、短所ばかりを話すのではなく初めに長所から話すようにしましょう。

長所を話し、その裏返しとしての短所があるという風に結び付けて結果的に直す努力をしていることなども盛り込んでいくようにしましょう。

健康状態や勤務体制に関する希望は、正確に伝えておいた方がいいでしょう。

健康状態も万全ではなければ、どのくらいの労務ができるのかを伝えておくべきでしょう。

時間管理の正確さ

栄養士・管理栄養士としての勤務経験がある人は、時間通りに食事を提供することや発注の締め切りなど、絶対に守るべき時間・期限のある仕事を沢山こなしているので、知らず知らずの内に、時間の感覚が身についていると思います。

限られた時間で仕事を終わらせることができるのはアピールするポイントになるので、是非アピールしてください。

衛生面の徹底

衛生面に関しては、栄養士なら必ず身についていますよね。

どの仕事でも衛生管理と身だしなみは重要なので、アピールポイントになります。

他部署・調理員とのコミュニケーション能力

管理栄養士は栄養相談を実施する対象者とのコミュニケーションをとることも重要なことですが、他部署との連携の際にもコミュニケーションが必要になってきます。

また、厨房内は自分より年上の人と働くことが多くなります。

栄養相談や調理現場を経験していると、自分の親より年齢が上の人との関わりも多く様々な年代の人とのコミュニケーション能力が身についているのでアピールできる長所になってきます。

パソコン業務、Word、Excel、PowerPointなど

栄養計算ソフトは職場によって違ったりしますが、使いこなすことが不可欠ですね。

また、栄養相談のための資料作成のためにExcelやPowerPointなども使う場面が多くあります。

パソコンが使えないと仕事が進まない…ということも多いので、パソコンが使えることはアピールポイントになりますね。

まとめ

管理栄養士の転職経験のある人は多いのが現状です。

もし今転職を考えているならば、まずは調べることがら始めてみましょう。

転職しよう!と思った時には、納得のいくまでリサーチして、自分に合った職場を見つけてほしいと思います。

そのためには、現在の自分の不満に思うこと・改善したいことを冷静に書き出してみるのがおすすめです。

同じ失敗は繰り返さないよう、分析はしっかり行いましょう。

その中で自分が今後も一番関わっていきたい仕事内容を整理して、就職先を探してみましょう。

すぐに関わっていきたい仕事ができるとは限りませんが、やりたい仕事のラインがその職場にあるのかを見極めましょう。

自分の中で〇年後にはやりたいことができているように計画し、面接の時にも遠慮せず堂々と質問をすることが大事です。

面接時には、キャリアアップを目指していることもアピールしていきましょう。

管理栄養士は自分に合う職場環境に出会えれば、一生いろんな形で働ける仕事です。

資格を持っている人たちには是非使っていただき、管理栄養士の仕事で活躍してほしいと思います。

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