管理栄養士の転職理由には何がある?年収・人間関係・身体的な辛さなど。でもやっぱりやりがいはありますよね!
管理栄養士として一度も転職せずに定年まで勤め上げる人はいるのでしょうか?
おそらく、国家公務員や地方公務員のように職場内の移動によって環境を変えられる職場や、福利厚生がしっかりしていて産休後も働きやすい…などのメリットがある職場に就職した人以外は、一度は転職しているでしょう。
それは、職場環境が良くなかった、勤務時間が長すぎる、休みが取れない、体調を崩した・・・などマイナス面の理由もあると思いますが、それだけではないと思います。
結婚を機に引っ越した
結婚をして家庭に入った
出産で続けにくかった
キャリアアップのために違う職場を経験したかった など…
管理栄養士の仕事は就職先によって仕事の内容もそれぞれであり、そこでしか感じられない楽しさ・苦しさも違ってきます。
全ての職場での経験を積むことは難しいかもしれませんが、自分にとって興味のある職場には迷わず挑戦してみても良いのではないかと思います。
キャリアを積み重ねて、より良い職場に出会えるように、転職についての話を書いてみました。
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管理栄養士の離職率ってどれくらい?
委託会社の管理栄養士は、1年~2年くらいで半数以上が一度は退職していると聞きます。
そのほとんどは委託会社の勤務だと仕事のメインが調理業務なので、栄養指導などがやりたい人には物足りないのだと思います。
更に、予想以上に業務が辛かったり、自分が”管理栄養士”として働いているのかどうかも分からなくなってしまうようですね。
人手不足のため、ただの穴埋め要員としか感じられなかったりします。
直営だったとしても、キャリアアップのために10年以内に一度は辞める人が多いのではないかと思います。
10年の間に結婚や出産があったり、自分の生活が変わることもあると思います。
一度辞めても、案外次の就職先もあるので、辞めやすいのかもしれませんね。
休んでいる間にリサーチをして、次にどのような職場が魅力的なのかを調べておくと良いですよね。
管理栄養士の転職理由には何がある?
勤務時間の割に給料が安い
やはり、1番の原因は給料の安さにあると思います。
初任給でも1万円~2万円程度低かったり、事務職と比べても同等くらいのようです。
年収にしても平均350万円程度ということで、生活するにもギリギリかもしれません。
一人暮らしの人に関しては、副業をしなければ生活が成り立たないといった話も聞きます。
最近保育士の労働環境や収入について世間での問題になりましたが、管理栄養士・栄養士の世界も同じです。
保育士のことがきっかけで、管理栄養士・栄養士の待遇や給料も底上げされるようになれば良いですね。
仕事量が多く定時には帰れないことがほとんどです。
新卒で仕事についても、一人配置のため相談する人がいない
人手不足のため、新人研修後すぐに責任者での配置になることも珍しくありません。
何も分からないまま、責任だけを負わされるため精神的に疲弊してしまいますね。
サポートをしてくれる先輩がいてくれるかが、続けていけるかどうかの鍵になるのではないかと思います。
また直営で入職しても、一人勤務のため全ての栄養士業務を一人でこなすようになります。
直営の場合は相談する人もいないので、自分で調べ解決していかなければなりません。
一年後の成長は大きいですが、追い込まれて退職してしまう人も沢山います。
勤務時間が不規則で、身体が辛い
病院や老人施設の場合は日曜祭日もないので、休みも不規則になります。
勤務時間も早番・遅番があるので、慣れるまでは体調を崩してしまうこともあります。
また、友人とも休みが合わず孤立してしまう場合があり、ますます追い込まれてしまいます。
新卒で管理栄養士として仕事に就いても、希望する仕事ではなかった
管理栄養士として事務作業に関わりたいと上司に希望していたのに、結局いつまでたっても調理作業や食器洗浄、仕込み作業ばかりだった…なんてことは、よく聞きます。
今は人手不足なので、悪気はないがそうなってしまうのも仕方ないことのようです。
また事務作業は意外に時間がかかる作業なので、ベテランがササっと済ませたほうが早いということもあります。
コツとしては、調理作業をなるべく早く終わらせることです。
早く終わらせたことをアピールして、事務作業をやらせてもらえるよう交渉しましょう。
配置前に言われていた仕事と内容が違う
献立作成や発注業務などと説明を受けたのに、結局は厨房内の作業ばかりがメインで事務作業が進められない。
また、事務作業をの時間が確保できずに残業せざるを得なくなってしまい、体力的に辛い…などです。
それは、委託会社は人手不足のところが多く、現場を回して食事を提供できるようにすることが最優先となってしまうためです。
肉体的に過酷である
厨房の作業は、立ち仕事のため体力的に辛いことが多いです。
また、夏は厨房内が30度を超え熱中症になってしまう可能性もありますし、反対に冬は寒さが厳しく感じます。
そして、長時間労働などによって体力も奪われてしまいます。
特に早番で寝不足の場合は肉体的に過酷かもしれません。
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管理栄養士の仕事でよく聞く不満
給料が安い
特に委託会社に勤務の場合、給料が安く昇給率も悪いところが多いです。
新卒採用の社員枠と中途採用の契約社員とでは給料やボーナスの差がありすぎてやる気を失う…という声を聞きます。
社員と契約社員では、昇給の制度も違うようですね。
そして、中途採用は社員登用までに少なくとも3年~5年かかると聞きます。
第三者の立場で聞いていても不公平感は否めないので、今後は改善されることを願います。
休みや時間が不規則で体調管理が難しい
休みが規定通り取れないことも、多いようです。
また、疲れがたまりすぎて休日はひたすら眠る…なんてこともあるようです。
そうするとプライベートも充実できず、だんだん追い詰められてしまいますね。
また、仕事も家に持ち帰らなければ終わらないこともあり、やはり自分の時間を持てなくなってしまいます。
厨房内の環境が過酷
厨房業務もかなりの比重でこなすようになりますが、時間通りに提供することなどで時間に追われています。
そういったことも毎日のストレスになりますよね。
それに加えて、先にも述べた通り、厨房の環境は過酷です。
夏は気温30度超え、湿度も80%を超える環境で、しかもマスクや帽子で体温は更に上昇してしまいます。
熱中症になる人もいます。
それでも翌日はまた同じ環境で働かなければなりません。
体力が相当消耗するでしょう。
冷房はあっても、調理をしている時間帯は熱い状況が続いてしまいます。
肉体労働で疲れる
女性が多い職場なので、重たい一斗缶や30キロもある米も持たなければなりません。
また、立ち仕事のため疲労が溜まります。
何年も続けていると、貧血になってしまう人も多いようです。
仕事量が多すぎて時間に終わらない
午前中は厨房業務で午後からは事務仕事となっていても、人手不足のため午後からも厨房から出られず結果的に事務仕事が溜まってしまうことも多いようです。
残業で事務仕事をしても、残業代が全部出ないケースもあるようです。
人間関係が複雑
人数が多ければグループや派閥のようなものに巻き込まれてしまうことになるし、少人数だと気の合わない人がいた時に困りますね。
しかし、このようなことは他の職場でも少なからずあるのでしょう。
私が経験して困ったのは、若い頃に自分の親以上の年齢差のベテランの調理師に指示を出さなければならないときでした。
上手く伝わらなかったり、聞いてもらえなかったり…ベテランさんなので、経験に任せていれば間違いはないんですけどね。
早く、年齢を重ねたいなぁ…と思っていました。
他職種との関係が難しい
管理栄養士は配置人数が少なく少数派となってしまうので、他職種との話し合いの時に意見が通りにくいことが多くなります。
そのことで不満を話せる仲間が職場内にいないので、ストレスは溜まる一方になるんですね。
病院の場合は看護師との関わりが本当に難しく、自分たちの言い分が通らないことが多く、勤務についての誤解もあり、本当に嫌な思いをすることがあります。
キツい時もあるけど、でもやっぱりやりがいはありますよね!
仕事の責任は重いけど、認めてもらえた達成感!
一人で試行錯誤し、頑張った結果が認めてもらえた時は全てが自分の手柄になるわけです。
そして、全てが自分の経験値として積み重ねられていくのです。
次に同様のことが起きても対応ができるようになっていて、成長した自分を感じることができます。
3年後、5年後と成長が自分自身でも感じることができるので、やりがいには繋がります。
無我夢中でやっているため、その時には自分の力量が分からないのですが、転職してみると周りの評価が高いことに気が付けることが多いようです。
昇給した時、ボーナスが出た時
辞めたいなぁ…と思っている時期に限って、ボーナスがあったりします。
私は直営だったのでボーナスもそれなりの金額があり、自分のご褒美になっていたので辞めずに済んでいました。
そして、昇給も一年に一回あったので、これも楽しみでやる気が出ました。
やはり、仕事の評価は給料に反映してこそのものですからね。
やる気のもとにもなりますし、辞めようと思っていてもそれなりの金額が貰えると、また頑張ってみようと思えますよね。
平日に休みが取れるというメリット!
日曜・祭日が休めないと捉えるよりも、平日に休める!と考えるようにしました。
平日に休めると銀行にも行けるし、空いている時間帯に買い物もできるし、旅行なんかも格安で行けます。
どこに行っても休日より空いているので、時間も有効に使えます。
慣れてしまえば、平日休みって意外に良いものだと思えるものです。
プラスに考えて、気持ちを切り替えてみましょう。
メニューをほめてもらえた時!
苦労して考えたメニューの残菜が無かった時や、実際に「美味しかったよ!」と言葉をかけてもらえた時は本当にやりがいを感じますよね。
また、新しいメニューを考えよう!という気持ちになります。
次も頑張ろうと思い、料理に関する知識や旬の食材など、自分に無い知識を得ようと頑張る活力にもなりました。
栄養状態が改善されて、元気になった時!
入院患者様が元気になって退院した時や、低栄養の患者様が食べられるようになり笑顔や表情が明るくなった時などはやりがいを感じます。
また、「美味しかった」と声をかけてくれたり、メニューの作り方を訊かれたりした時は、やっていて良かったなぁ…と思います。
まとめ
収入は高くはないし、環境も過酷だし、管理栄養士なんてもうやりたくない!なんて思う方も少なくないかもしれません。
しかし、せっかく取った管理栄養士の資格。
収入や環境も忘れてしまうほどに、やりがいはあるのです。
初めは仕事量の多さに追われてしまうかもしれません。
更に、夏場の厨房の暑さ冬場の早番出勤時の寒さ、夜明け前の出勤などに疑問を感じる時もあります。
しかし数年経てば仕事のコツも掴めるし、勤務にも慣れていくと思います。
それでも納得がいかないようだったら、キャリアアップしましょう!
収入はキャリアを積んでいく内に上がっていくものですよ。
自分の経験値を積んで勉強して、管理栄養士として自信を持って働けるようになりましょう。
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