みなさんは「大学事務」と聞くと、どのような仕事内容を思い浮かべますか?

  • 学生の履修相談を行ったり、申請された証明書を発行したりする窓口業務
  • オープンキャンパスなどの行事で、大学をアピールする「学校の顔」としての役割
  • 毎日の講義が円滑に行われるよう準備する調整役

時には学校の顔役としてフロントに立ったり、学生や教員が学問を探求できる環境を整えるために裏方に徹したり。

大学事務の仕事は縁の下の力持ちとして、教員と連携して大学運営の中枢を担うやりがいのある仕事です。

担当する職務によっては、学生と接する時間が多かったり、海外でのプレゼンテーションに参加したりと人との出会いが多く刺激のある仕事です。

今回は大学事務の仕事について、転職成功のための秘訣や仕事内容、年収などみなさんのお役に立てる情報をお届けしていきます。

大学事務の仕事で転職する人は多い?

大学事務は社会的な信頼度も高く、安定した収入を得られるという点から非常に人気の高い職業です。

そして、中途採用に力を入れている大学は沢山あります。

大学も定期的に人事案を策定し、求める人員を採用していくことで常に変化する社会に対応しようとしているからです。

新卒採用の人材とともに、社会人経験を活かした即戦力となる人材も求めています。

採用傾向としては、おおまかに次の2パターンがあります。

  • 特定分野についての能力・経験を求めて採用される、スペシャリストとしての採用
  • 新卒採用と同様、様々な業務をローテーションで経験させる、ジェネラリストとしての採用

募集時期は各大学で異なりますが、6月・12月辺りに力を入れている大学が多いようです。

実際に雇用を開始する日付はあらかじめ決まっている場合がほとんどで、雇用開始日に合わせて採用スケジュールが組まれています。

民間企業への転職と異なり、応募から採用が決定されるまでに時間がかかるケースが多いということを念頭に入れて転職活動をする必要があります。

退職した後の転職活動中であれば、一刻も早く次の仕事を見つけたいと思うもの。

そのため、「予想外に時間がかかってしまった。」と焦らないために、事前に選考プロセスをしっかりと確認した上で転職活動を進めていきましょう。

求人情報については大学のHP上に公開し、転職サイトなどを利用して周知する場合が多いです。

お目当ての大学の求人状況は定期的にチェックしておきましょう。

大学のHPには過去の採用プロセスや選考状況などが詳細に開示されていることも多く、チェックすることで競争率など今後の活動の参考となる情報が客観的に把握できます。

ここで一点補足なのですが、国立大学については、国立大学法人が独自に実施している「国立大学法人等職員試験」に合格した人を各大学が採用するという形をとっています。

北海道地区、東北地区、関東甲信越地区というふうに地区ごとに管轄が分かれています。

国立大学の事務職につきたいと考えている方は、各地区の「国立大学法人」のHPも同時にチェックしてみてください。

さて、大学事務全般で求人募集される勤務形態としては、主に以下4つが挙げられます。

  • 正社員
  • 契約社員
  • 派遣社員
  • アルバイトやパート

同一フロア内で各職員が混在して働いているケースが多く、正社員だからパートだからと線引きをして仕事をしているというよりは、それぞれが協力し合って同じプロジェクトを成功に導いていくというような印象があります。

協調性が求められる場面は多いですが、どの勤務形態で雇用されたとしても個々の「大学事務スキル」を高めてくれるだけの刺激や気づきが得られます。

派遣社員としてまずは受け入れた上で一定の基準を満たせば契約社員として直接雇用したり、契約社員として採用した上で一定の勤務経験を満たせば正社員任用試験を優先的に受験する資格を与えたりという風に、大学によっては段階的に社員登用するルートを設定している場合もあります。

大学事務には興味はあるけれど、未経験で正社員の募集資格を満たさないということで悩んでいるのであれば、まずは契約社員やアルバイト(パート)などの職種からチャレンジし、一定の経験を積んでから徐々にステップアップするという道もあるということを念頭に置いた上で今後のキャリアプランを立ててみてください。

そうすれば、大学事務として働ける可能性は広がってきます。

また、大学事務は女性が活躍しやすく、安心して長く働ける仕事でもあります。

待遇や仕事内容に男女間の差別がなく、力仕事があるわけでもなく女性だから不利ということは全くないからです。

また、勤務時間もきっちりと決まっており、繁忙期にあたる年度末(3~3月)から年度初め(4~5月)以外は残業も少ないです。

休日もしっかりと確保でき、有給も取得しやすい環境です。

オンオフのメリハリをしっかりとつけて仕事に取り組めるという点で、とても働きやすい環境であると思われます。

大学事務の仕事で、転職を成功させるためにやるべき3つのこと

一般企業への転職同様、大学事務職として採用されるまでにはいくつかのプロセスを通過する必要があります。

書類選考→筆記試験→1次面接→2次面接→最終面接という風に、各選考過程を通して多角的に応募者の適性や経験、スキルなどがチェックされます。

最短でも1か月の期間をかけてじっくりと選考が進んでいきます。

そのため、しっかりと準備をして臨む必要があります。

転職に向けてのスケジュールを立てる

転職をする場合、「大学事務一本」という場合を除けば一般企業なども並行して応募するケースが多いと思います。

その場合、選考スケジュールをきちんと確保できるかどうかを事前に確認しておきましょう。

大学事務の場合、選考スケジュールはあらかじめ決まっていることがほとんどです。

勤務開始予定日から逆算する形で自分のスケジュールを確認し、優先順位を定めた上で、心に余裕をもった状態で選考に臨んでいきましょう。

自分のこれまでの職業経験やスキルの棚卸しをしっかりと

さきほど、選考プロセスについて触れましたが、選考プロセスにおいては面接が重要視されます。

面接形式は集団面接であったり、個人面接であったり。

選考プロセスの山場である面接では、面接官に対してきちんと自分自身のことを伝えることができるかが採用の分かれ道となります。

まず、過去の自分の職業経験で培ってきたスキルや実績が、転職後どのような場面でどのように生かせるかを具体的にイメージしておくことが大切です。

「応募者が大学で活き活きと働いているイメージ」を面接官に鮮明に描いてもらえるよう、面接の場で伝える必要があります。

また、そのようなイメージをあなた自身が描けるように、自分自身のことや応募する大学のことを把握していく必要があります。

たとえば接客業からの転職を考えているならば、接客で培ったコミュニケーションスキルが学生や教授とのやり取りの場面でどのように生かせるのかなどを面接の場で明確に説明できるように、自分自身を客観的に把握しておくことが不可欠です。

志望大学のことをしっかりとリサーチする

本気で働きたいと考えるのであれば、その大学のことはHPなどで事前にしっかりとリサーチしておくことは当然です。

  • 建学精神は何なのだろう?
  • どのような学部があるのかな?
  • どんな研究に力を入れている大学なのだろう?
  • 留学生はどのくらい受け入れているのかな?

主体的に興味を持てば持つほど、リサーチしたい項目は増えていくはずです。

多くの情報は大学のHP上に公開されています。

また、インターネット上にもたくさんの有益な情報があります。

「知りたい」と思う気持ちは志望動機を高め、やがて熱意に変わっていきます。

選考過程において、応募者の熱意は重要視される傾向があります。

「どうしてこの大学で働きたいのか?」、惹かれたポイントを明確にした上で言葉にしておきましょう。

転職するにあたっての必要な心構え

まずは、自分自身のことを説得力をもって伝えるための準備を

大学職員は人気職です。

新卒採用であれ、中途採用であれ非常に厳しい倍率となっています。

志望する大学についてしっかりとリサーチをし、志望動機やこれまでの職業経験を面接のときに説得力を持って語れるように準備することが必要です。

  • あなたが大学事務として実際に働いているイメージを鮮明に面接官が描けるか?
  • これまで、あなたが積んできた職業経験とこれから積むことになるであろう大学事務としての経験との間にどんな関連性を持たせられるか?

この2点を、念頭において自分自身のことを言葉にする練習をしておくことが必要です。

友人や家族に面接官役になってもらい、どんなに緊張していても筋道立てて話せるように準備しておきましょう。

さまざまなルートから、「大学事務」としてのキャリアをスタートする道を模索する

前述しましたが、大学事務として働きたいという気持ちが強いのであれば、まずは大学事務としてのキャリアをスタートすることを優先することが大切です。

いつかは正社員になることを夢見て、まずは契約社員からチャレンジしてみるとか、派遣社員としてその職場を経験してみるとか。

見事正社員として採用されれば問題ありませんが、大学事務は人気職で競争率も非常に高く、不採用となる可能性を想定した上で自身のキャリアプランを練っていくべきです。

様々な方向から大学事務として働くことを考えておけば心に余裕ができます。

また、大学事務は採用形態に関わらず担当業務と深く関わることができますので、どんな採用形態であれ大学事務としての経験とスキルとを積むことができます。

その経験やスキルは次のキャリアステップへと進むときに、きっと評価ポイントとして加味されます。

大学事務の転職で年収を上げるためにやるべきこととは?

まずは業務に慣れること

採用後は、2~3年ごとに部署の仕事をローテーションしながら大学運営の様々な業務を経験していくことになります。

最初は、その手続きの多さや一つの部署が抱える業務の多様性に驚くこともあるかと思います。

最初の1年間は、言われるまま与えられるままでも良いので目の前の仕事に丁寧に取り組んでください。

覚えることが沢山ありますので、一つずつの手続きを怠りなく行えるようになることをまずは目標にしましょう。

経験年数が上がれば上がるほど、大学運営全体と今自分の抱えている業務との関連性が見えるようになってきます。

その頃には、次のステップへと進むことにきっとなっているはずです。

コミュニケーションをきちんととる

大学事務の仕事は、大学運営の中枢を担う大切な仕事です。

部署内のメンバー間はもちろん他部署と調整を取り合ったり教員と連携したりと常にコミュニケーション能力が求められます。

大学の意思決定は教員(教授・準教授など)で構成される教授会が執り行います。

その教授会と連携して大学という組織を動かしていくのが大学事務の仕事です。

個人単位でとるコミュニケーション能力はもちろんのこと、複数のメンバーへ働きかけるコミュニケーション能力も重要です。

自分の中で全てを解決しようとするのではなく、「報告・連絡・相談」の3つを怠りなく行うという基本姿勢を忘れないようにしましょう。

日々、自分を磨いていく心がけを

これは、どの職業においても言えることではありますが、「自分自身が日々進化していく」ということを心掛ける必要があります。

大学事務は、例えば営業の仕事のようなノルマを抱えて仕事をする必要はありません。

数字として成績が見えない分、自分自身の成長や変化には気付きにくい側面もあります。

採用された後は、日々淡々と大学運営のための業務に取り組むことになります。

しかし、その淡々とした日々の中にも小さな気付きや改革のポイントがたくさんあるはずです。

そんな小さな気付きを大切にして、自分をスキルアップするように心がけていけば、必ず周りから信頼されていく存在となっていきます。

まとめ

以上、大学事務への転職を成功させるためにやるべきことを中心にお話させていただきました。

大学事務は、学問研究の場を提供すると同時に学生の夢を後押しすることのできるやりがいのある仕事です。

大学運営のために幅広く業務と関わることができ、事務能力だけでなく人間力も同時に磨かれていく素敵な仕事です。

人気職であるため、中途採用の倍率は非常に高い傾向にありますが、この記事をご覧になってチャレンジしたいと少しでも感じて頂けたのであれば、ぜひチャレンジして頂きたいと思います。

万全の準備をして試験に臨み、見事採用を勝ち取ってください!


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