介護のお仕事を大きく分けると、施設系、訪問系に分かれます。訪問系の最たるものが訪問介護、ヘルパーの仕事です。

訪問介護はいったいどういう仕事で、どんな人に向いているのでしょうか?

どんな仕事かは何となくイメージできると思いますが、それぞれ役割ごとに詳しく業務内容をお話ししたいと思います。

また訪問介護で働くメリット・デメリットを知っていただき、今後のお仕事に活かしていただきたいと思います。

「訪問介護の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →

まずは「訪問介護」の仕事例をチェック

訪問介護の仕事は大きく3個の役割に分けられる

訪問介護の仕事の役割1:身体介護

文字通り体に触る介護です。

体が不自由な方のできない所を介助します。

在宅は施設と違い、寝たきりの人や重度の介助が必要という方はそう多くはありません。

今私が働いているケアマネージャーの利用者は50人ほどいらっしゃいますが、その中で完全に寝たきりの方は二人しかいません。

ただ、それ以外にも要所要所で身体介護が必要な方というのはおられます。

その業務内容については後ほどご説明致します。

訪問介護の仕事の役割2:生活援助

家事全般の事を指します。

掃除、調理、買い物、洗濯など一般的な家事の他、お薬を薬局に取りに行くなど様々な仕事があります。

簡単そうで意外と制約が多いこの役割も、後ほど詳しくお伝え致します。

訪問介護の仕事の役割3:サービス提供責任者

上記は仕事内容、こちらは役職になりますので少し趣旨が違いますが、訪問介護の仕事をする上でこのポジションについては、必ず理解しておく必要があります。

こちらも後に詳しくお話します。

身体介護の5個の業務

身体介護業務1:排泄介助

一言に排泄介助と言っても、様々な介助の方法があります。

利用者に合わせた介助はもちろん、訪問介護で大切なのは、そのお宅の状況ややり方に合わせる事。

施設であれば、おむつ交換のしやすい様にベッドの位置を変える事も可能ですし、トイレも完全にバリアフリーでしっかり手すりがあり、広い環境で行えますが、在宅の場合はそうもいきません。

交換したオムツ類の捨て方まできちんと把握しておく必要があります。

自分でトイレ動作は出来るけれども誘導しなくてはならない方、誘導しなくてもトイレにも行けるけれども、失禁があり汚染パッドや紙パンツを交換しなくてはならない方も、身体介護での排泄介助になります。

ベッド上おむつ交換も含め、排泄に関する事は全てこの排泄介助に含まれます。

身体介護業務2:食事介助

食事を提供し、自分で食べる事が出来ない方に行う介助です。

こちらも介助方法は様々。

自分で食べる事は出来るけれども、かき込んでしまって喉を詰める危険のある方を横で見守ったり、「ゆっくりと食べて下さい」と声かけを行う、逆に手が止まってしまう方にその都度促しを行う、こちらも立派な食事介助です。

利用者の状況によっては、食事介助は誤嚥など事故に繋がりやすいので、利用者の飲み込み具合や咀嚼がどの程度できるかをきちんと把握して行わなくてはいけません。

身体介護業務3:身体保清

体を清潔にする介助です。

入浴や手浴・足浴、清拭の他、陰部洗浄も身体介護にあたります。

入浴の場合は、施設やデイサービスの様に整った環境で行えるとは限らず、物品が乏しかったり手すりが少ない状況で介助を行う事もありますので、転倒などの事故には十分注意しましょう。

もちろん、ヒートショック等も一般家庭の方が危険性は高いです。

入浴に至るまでの環境整備も注意して行わなくてはいけません。

訪問介護での入浴は限界もありますので、椅子等の物品や手すりの不足、これ以上は家庭では無理なのでデイサービス等を利用してはどうかなど、気が付いた事があればきちんと上司に報告し、ケアマネに相談してもらいましょう。

身体介護業務4:移動介助

車椅子を押す、手を引いたり体を支えたりする介助の他、転倒しない様に見守る事も身体介護の移動介助に含まれます。

高齢者が転倒すればその後の生活に大きな影響を与える事もありますし、家の中では皆さん油断して歩きがちですので、普段しっかりされている利用者の場合でも、歩いている時は注意して見ておきましょう。

身体介護業務5:見守り

上記の様な身体介護だけではなく、生活援助と思われる様な仕事内容でも「常時横に付き添い、いつでも手が出せる状況での見守り」というのは、身体介護にあたります。

例えば、認知症があるけれども、隣で逐一声掛けや見守りを行えば調理や掃除ができる方の場合、その見守りも立派な身体介護になります。

この時ヘルパーも調理や掃除をしながら時々声を掛けるとか様子を見るとかではなく、ヘルパーは見守りのみを行っている場合が算定できますので、そのあたりはご注意下さい。

認知症の方の場合、この見守りさえ行えば、家事が出来る人は沢山います。

残存能力を生かす自立支援の意味でも、出来る事はして頂きましょう。

生活援助の5個の業務

生活援助業務1:掃除

訪問介護の依頼で最も多いのが掃除です。

比較的身の回りの事は出来る方でも、肩や腰が悪くしゃがむ事が出来ないので、お風呂やトイレの掃除を頼みたいという方は非常に多いです。

生活援助の場合、同居家族がいる場合は色々と制約がありますが、特に掃除に関しては、利用者本人が使う所しか掃除が出来ないと定められていますので、頼まれたからといってケアプランに無い場所を掃除する事は認められていません。

生活援助業務2:洗濯

洗濯に関しても、利用者以外の物を行う事は認められていません。

こちらも、出来る事は利用者に行ってもらうというのが基本。

洗濯物を干す事は出来ないけれども回しておく事はできる、取り入れは出来ないけれども畳む事は出来る方も多いですので、出来ない所だけ介助を行います。

生活援助業務3:調理

利用者が食べやすい形態に配慮して調理を行います。

糖尿病や腎臓、心臓などが悪い方に関しては、予め制限が無いか必ず確認しておきましょう。

生活援助業務4:買い物

利用者が買って来て欲しい物をメモしておき、それを買いに行くパターンと、ヘルパーが必要なものを見繕って購入してくるパターン、色々ありますが、ここで気をつけないといけないのがお金の管理。

必ずレシートをもらって、預かったお金、使ったお金、お釣りを利用者に確認してもらいましょう。

それが難しい方に関しては、買い物ノートなどを作成し、きちんと収支をつけておきます。

訪問介護ではお金に関するトラブルが非常に多いので、自分の身を守る為に、全ての記録を残しておく必要があります。

生活援助業務5:ゴミ出し

意外と需要は多いのですが、ゴミを出すには朝にヘルパーが入らなくてはならない事も多いですし、分別によっては週に何度もゴミを出さなくてはいけない事もあります。

訪問介護でフォローしきれない場合は、地域のインフォーマルサービスで家までゴミを取りに来てくれる事もありますので、難しければケアマネに相談してみましょう。

サービス提供責任者の5個の業務

サービス提供責任者の業務1:ヘルパーの指導

登録ヘルパー等、他のヘルパーの指導を行う事が、サービス提供責任者の最も重要で大変な業務です。

このヘルパーは掃除が得意、調理が得意、身体介護はやりたくない、逆に身体メインで入りたい等様々な特性がありますので、きちんと考えて指導しなくてはいけません。

サービス提供責任者の業務2:シフト管理

管理者が行う事もありますが、シフト管理はサービス提供責任者が行う事業所も多いです。

シフトが出来ればそれを各ヘルパーに伝えないといけないですし、たくさんサービスがあれば上手く人員を組み合わせてシフトを作らないといけませんので、こちらもなかなか大変な作業です。

サービス提供責任者の業務3:ケアマネージャー、他職種との連携

サービス担当者会議に出席し、ケアマネや他事業所に利用者の情報を伝えたり、要望やサービスの種別を決定します。

会議以外でも、何かある度にケアマネや他の事業所に情報提供を行う、逆に情報をもらうなど、常に事業所の代表として連携を図ります。

サービス提供責任者の業務4:書類作成

訪問介護計画書やサービス手順書等、訪問介護の仕事に必要な書類はたくさんあります。

それを作成するのもサービス提供責任者の業務です。

多くの書類は、利用者にサインと印鑑をもらい、利用者、ケアマネに交付しなくてはなりませんので、作成だけではなくその後の交付や管理も大切な仕事です。

サービス提供責任者の業務5:役所とのやり取り

訪問介護の仕事は、介護職の中でも特にサービス内容に制約が多く、慎重に行わなくてはなりません。

もちろんサービス内容はケアマネがきちんと決めるのですが、それでも事業所としても役所に問い合わせをする機会は多くあります。

介護保険以外の障害のサービスの場合は、事業所が直接役所とやり取りする事も多く、これもサービス提供責任者が行います。

「訪問介護の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →

障害福祉サービスとの仕事内容の違い

上記で述べたほとんどの業務は、介護保険での内容になります。

障害福祉サービスですと、介護保険と同じ様な居宅介護の他、移動支援や同行援護など、必要な資格も書類も変わってくるサービスがあります。

介護保険と障害福祉サービスの両方を行っている訪問介護事業所は多くありますので、もしそういった所で働くとなれば、障害の方での仕事もあるかもしれません。

その辺りを少し頭に入れておくと良いかと思います。

訪問介護の仕事のメリット・デメリットとは?

では訪問介護で働くにあたり、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

ひとつづつ説明いたします。

訪問介護の仕事のメリットとは?

訪問介護は他の介護職にはない「登録ヘルパー」という働き方が主流です。

文字通り訪問介護事業所に登録し、自分の希望する時間だけ働くことができます。

仕事と仕事の時間が空くのでまとまって働きにくいという面もありますが、逆に言えば空き時間を利用して自分の用事を済ますこともできますし、いったん家に帰って家事をしたりすることも可能です。

実働しているときの時給は他のパートに比べて高いですし、身体介護を希望すればその分時給は上がります。

お金を稼ぎたいのであれば身体介護や加算のつく朝や夜に働けばいいですし、昼間の空き時間に働きたい、生活援助しかしたくないなど要望も聞いてもらえます。

何しろ人手不足の仕事ですので、いくつかの事業所に掛け持ちで登録している人も多いです。

訪問介護の処遇改善加算は他の介護職に比べて格段に高いので、高い加算を取っている事業所を選べば効率よく稼ぐことができます。

訪問介護の仕事のデメリット・大変なこととは?

デメリットはやはり多少は仕事と仕事の間に空きが生じることでしょう。

ただ、しっかり空いた時間ではなく一件目から二件目への移動の場合には、移動時間も報酬が発生することがあります。

それ以外にも暑い寒い、雨でも移動しなくてはいけませんので、そういう意味では大変です。

仕事は一人で利用者の家に行きサービスを行うわけですから、相性があわなかったり言った言わないでトラブルになることもたまにあります。

あと、意外に多いのは利用者から物やお金を渡されそうになるトラブルです。

利用者は感謝の気持ちでお礼がしたいわけですが、やはり受け取ってしまうと後々トラブルにもなりますし、穏便にお断りする必要があります。

「訪問介護の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →

訪問介護の仕事の向き不向き

介護職はたくさんの種類がありますので、向かない仕事を選ぶと仕事がつらくなるかもしれません。

訪問介護の仕事はどういった人が向いていてどういう人は避けたほうがいいのでしょうか?

こんな人は訪問介護の仕事が向いている?!

一対一でしっかりと利用者に向き合いたい人におすすめです。

他の職種では数人のスタッフが大人数の利用者の介護を行いますが、もうもん介護は基本的に一人で利用者のお世話をするわけですから、関係の深さは他の職種とは比べ物になりません。

また、主婦をしてきた方で家事のスキルを生かせるのもこの仕事ならでは。

掃除が好き、お料理が好きな人は需要が多いです。

訪問介護の仕事に向かないタイプとは?

上記とは逆に、とにかくてきぱき介護の仕事をしたい方は訪問介護には向きません。

そういった方は施設系のほうがよいと思います。

介護の技術を生かす身体介護より、家事をメインとした生活援助のほうが仕事の数は多いです。

身体介護で入っていても、オムツの捨て方や洗濯など、そのお宅の方法に沿って行う家事も少なからず発生しますので、まったくの介護だけで終わることは少ないです。

「訪問介護の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →

最後に

介護の仕事はとにかく人手不足ですが、訪問介護は特に深刻です。

介護報酬の改正等でどんどん事業所が閉鎖していき、利用者がヘルパーを希望してもなかなかみつからないご時勢になっています。

しかしながら、在宅介護を推奨するに当たり、もっとも大切な介護職のひとつが訪問介護。

訪問介護なしでは生活できない人はたくさんいます。

そしてやりがいも非常に多く、何十年とヘルパーをしている人が多いのも事実です。

移動もあるし一人で訪問するし、大変なイメージはありますが、少しでも興味があればぜひ挑戦していただきたいと思います。

「訪問介護の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →

  介護の仕事を探せるおすすめ求人サイト
  介護の仕事を探せるおすすめ求人サイト
【高時給な仕事が多い!】介護専門の派遣会社。全国各地に支店があり、きめ細かい丁寧な対応が強みです。 公式サイト 公式サイト
転職した人の8割が使ってる!1つ目の転職サイトとして、まずは登録しておくべき大手サイト 公式サイト 公式サイト
【介護初心者に優しい】介護の資格ナシの人も応募可!派遣の場合は、介護資格講座の受講料が0円で受講させてくれます 公式サイト 公式サイト