事務派遣の求人を巷でよく見かけますが、メリットやデメリットをご存知ですか?
派遣事務と言えばマイナスなイメージが先行しがちですが、その働き方を理解すれば決してマイナスなことばかりではないと気づいていただけると思います。
理解して有効的に利用すれば、あなたのスキルアップに一役買う働き方かもしれません。
そこで今回は、派遣事務のおすすめ求人や向いている人の特徴、正社員との違いなど気になる疑問等についてご紹介していきます。
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(正社員希望の人限定)
「派遣事務」と言っても多種多様、一言ではなかなか言い表せません。
単純なデータ入力から専門的な知識が必要な貿易事務まで、多種多様な業務があります。
それぞれ必要とするスキルも違います。
派遣事務のおすすめ求人の特徴とは?
派遣事務のおすすめ求人を探すよりも、まず避けたほうが良い求人を見分ける知識を身につけましょう。
派遣の募集を見て見ると「よく目にする求人」というのが出てきます。
「条件はとても良い」のに、いつも募集している求人があります。
これははっきり言って避けたほうが良い求人です。
なぜなら、人が続かないから常に募集しているのです。
これは直接雇用の場合も一緒ですね。
ただ派遣の募集では、派遣会社が企業から依頼を受けていないのに募集している場合もあります。
これは良い人材を集めるためやスキルがあてはまる人の応募を待って派遣先企業に営業をかけるからです。
そのため、実際に応募してみると「既に決まってしまいましたがこの仕事ならありますよ」と他の仕事を紹介される場合も珍しくありません。
派遣事務のおすすめ求人の特徴1:「稼ぎたい人におすすめ」の見出しには注意
はっきり言って残業が多い仕事です。
短期の募集で本当に稼ぎたい人は良いかもしれませんが、長期契約で残業が多い仕事はあまりおすすめできません。
なぜならせっかく有給が発生しても休みを取得することが難しく、体調不良の時も出社しなければならない場合もあるからです。
そんな働き方で正常な精神状態を保つのは、なかなか難しいですよね。
派遣事務のおすすめ求人の特徴2:「弊社派遣スタッフ活躍中」
これは「現場の状況を派遣スタッフから聞いている」ので、派遣先企業側の意見でなく派遣側の状況も把握していて安心と言えます。
派遣事務のおすすめ求人の特徴3:「時間に余裕がある」ので安心です
表現を変えれば「暇」な職場かもしれませんが、スキルに不安がある人はまずこういった環境の職場をおすすめします。
時間に余裕のある派遣先では社員の方も余裕があるため、比較的丁寧に業務を教えてもらえます。
逆に忙しい派遣先では社員の方も忙しいので、「質問しにくい」など困ったことが起こる可能性が高いことが想定されます。
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派遣の事務はこのような人に向いている!
派遣事務に向いている人1:非正規雇用でいいので経験を積みたい人
例えば、現在販売の仕事をしているが将来を考えると体力的にキツいので事務の経験を積みたいという人には、「派遣」での「未経験歓迎」という事務の仕事が向いています。
電話応対から書類作成まで、経験を積むにはもってこいです。
派遣事務に向いている人2:期間が決まっていれば嫌なことも頑張れる人
派遣は長期就業の場合基本最長3年から5年の契約です。
直接雇用の場合は基本「無期雇用」ですので、嫌な職場で仕事をするとなると精神的にはかなり辛いことだと思います。
頑張りすぎて心が病んでしまう人も少なくないでしょう。
しかし嫌な職場も期限があれば気持ちは随分と変わってきます。
ゴールが決まっていれば頑張れる人にはとてもおすすめです。
派遣事務に向いている人3:自分探しをしている人
何でもそうですが、人によって好き嫌いは様々です。
例えほかの人がとても良い会社だと言っても必ずしも自分にとって良い会社であるとは限らないのです。
大企業が必ずしもみんなにとって「素敵な企業」であるとは限りません。
例えば「1から10まで自分の担当する仕事は自分でやりたい」という人には「大企業」はおすすめできません。
とかく大企業は縦割りで業務は分担されているのです。
「自分の担当する業務範囲を明確にしたい」という人には「大企業」が合う場合が多いでしょう。
派遣事務の求人でよくある募集内容とは?
派遣事務で定番の募集と言えば、通信会社や金融機関・通販会社の事務センターでの仕事です。
時給相場
地域格差があるので一言では言えません。
しか以前は比較的ルーティン業務であるために、アルバイトやパートよりは高いですが他の派遣事務よりは低めでした。
昨今の人出不足もあり多少時給も上がり、1,300円~1,500円といったところでしょうか。
シフトの入れ具合
シフト勤務が必ずあるとは限りませんが、扶養内対応可能などと記載がある場合は自分の希望を前月に申請してシフトを組むというのがあるでしょう。
コールセンターとは違い土日祝日が基本休みの職場が多いので、原則平日5日勤務で9時〜17時や9時〜18時勤務が一般的です。
求められる人物像
勤怠がきちんとしている人がまず一番に求められます。
これは直接雇用でもそうですが、非正規雇用の派遣社員だからと言って勤怠がきちんとしていなければ、派遣契約内であっても契約を解除される可能性もあります。
まずはマンパワーとしてあてになることが大切です。
心では派遣と割り切っても気遣いの言葉をかけることができる
「社員ではないし」という気持ちがあっても、手が空いたら「何かお手伝いすることはありますか?」という言葉は必要です。
派遣契約に記載されている仕事が終わったとしても、あくまでも出来高給料というわけではありません。
時間でお給料をいただいているのですから、手が空いたら言葉をかけて時給を有効に使ってもらいましょう。
それは自分自身のスキルにもなるのです。
必要なスキルや資格、経験
パソコンのスキルが不要という事務は、今は殆どありません。
あったとしても1ヶ月~3ヶ月程度の短期の仕事であることが多いと思います。
できればパソコンは最低WordとExcelの基本操作はできるようにしておきましょう。
また電話応対がない仕事もありますが、誰もいない時に代理応対できる程度の電話応対のマナーは知っておくと良いです。
またビジネス文書の基礎知識も知っておく方が良いでしょう。
派遣は正社員とどう違う?
派遣と正社員はそもそも雇っている企業が違います。
指揮命令は正社員ですが、雇い元は派遣会社です。
ちなみに指揮命令が派遣会社となった場合は受託業務と言います。
例えば派遣先の福利厚生でイベントがあったとしても、声がかからなくてもおかしくないのです。
なぜなら、派遣社員は派遣会社の福利厚生になるからです。
しかし、多くの職場では派遣社員にも声をかけてくれることが多いと思います。
とは言えそれは当たり前のことではないのです。
また派遣は無期派遣ではない限り抵触日というのが設けられており、派遣期間が決まっています。
長期と言っても期限のある長期契約なのです。
仕事の量や責任の度合いは変わる?
仕事の量や責任の度合いは派遣先企業によって様々です。
派遣なのに社員以上の業務量を任されている人もいるでしょう。
中には出張をしている人もいます。
仕事の量や責任の度合いは派遣が決めることではなく、本来なら派遣先企業と派遣会社の営業が決めることなのです。
仕事内容は変わる?
先にも記述しましたが、企業によっては社員以上のスキルがあり、社員以上の業務を任されている人もよく見かけます。
その中には社員教育を行っている派遣社員もいます。
新入社員の職場指導が派遣社員なんてことはよくあることです。
それぞれ求められるスキルは?
社員の人事異動が多い企業では、その部署で一番長い経歴を持つのが派遣社員であることもあります。
そういった場合は、やはり現場での知識が最も深いことは求められます。
収入面は?
売り手市場の現在では、派遣が不足しているのが実情です。
数年前に比べて派遣社員の時給はかなり上がってきました。
年齢にもよると思いますが、20代後半から30代位まではもしかしたら正社員の人よりも月給は高いかもしれません。
しかしボーナスがなかったり交通費が時給に含まれたりする場合もあるので、一概には言い切れない部分もあります。
正社員
生涯年収が計算できるのが正社員です。
時代が変わったとは言え派遣社員よりは雇用が安定していますので、住宅など大きなものを購入する場合の金融機関での審査では確実に非正規雇用の派遣社員とは差があるでしょう。
派遣
若い頃は正社員の人よりも月給の手取りは高い場合があるかもしれませんが、あくまでも期限付きの収入ですので安定は期待できません。
しかし、専門的なスキルを持つことで派遣社員としての寿命も延び、収入をアップすることも可能です。
派遣で事務の仕事をするために他にも知っておきたいこと
常に危機感を持つことが大切
いくら派遣先が大手であっても、雇用の優先順位は正社員には勝てません。
経営が悪化すれば最初に契約を打ち切られます。
これは企業が悪いわけでもなく、そういうことがあると納得して派遣を選んでいるということです。
そして万が一そのような時が来ても、派遣先を恨んだりしてはいけません。
なぜなら、もしあなたが派遣期間中に条件のとても良い「正社員」の仕事が決まったなら契約を途中で解消して「正社員」を選ぶこともあるのですから、お互い様なのです。
そして、危機感を持ち現状に甘んじることなく将来を考えて努力をすることが大切です。
自分に合った派遣事務の求人の選び方や注意点
なぜ自分は派遣をしているのかを常に意識しておきましょう。
正社員になるためであれば、現状の派遣先が楽しくても常に行動をして就職活動をしてください。
現状に甘んじているとあっという間に時間が過ぎ、派遣契約も満了となり、また結局派遣をすることになるのです。
「しがらみのない派遣という働き方でずっと働きたい」と思っているのであれば、スキルアップを意識して仕事をしましょう。
若い頃は選びたい放題だった派遣の仕事も40歳を過ぎるとがくっと減り、50歳を過ぎると希望の時給も見直さなくてはならなくなる可能性が出てきます。
常に有利に契約をしていくためには、唯一無二のスキルを身につける努力が必要でしょう。
【選び方①】雇用形態から探す
派遣という働き方で探すのであれば、初心者はまず大手派遣会社で探しましょう。
下手な派遣先企業よりも大手派遣会社は受けられる福利厚生も充実しています。
【選び方②】職種から探す
職種で探すのであれば、より専門的なスキルを身につけることをおすすめします。
例えば経理事務の仕事です。
経理と言っても日々の経理から決算まで業務の内容や使用するシステムも様々です。
一般的な勘定奉行などの経理ソフトからSAPシステムのような基幹システムまで、経理知識と経理システムの知識を持つことで、同じ経理でも仕事選びの幅は大きく広がります。
【選び方③】会社の業態から考える
業界によって会社の特色は違います。
鉄鋼業界と女性がターゲットの化粧品業界では全く違うでしょう。
会社によって同じ事務でも立場が違います。
昔からある業界では年功序列な社風であったり、IT企業ではスキルが重視され年齢は関係ないということもあるでしょう。
【選び方④】給与や雇用条件から考える
給与よりもプライベートを充実させたいのであれば、休暇取得がしやすい企業が良いでしょう。
比較的メーカーなどは休暇が取りやすく、ゴールデンウイークや年末年始には大型連休があります。
給与重視であれば、IT企業で勢いのある企業がおすすめです。
【選び方⑤】エリアから考える
毎日のことですから通勤しやすさは大切です。
しかし給与に重きを置くと、どうしても首都圏での勤務になることは避けられません。
自分自身の優先順位を考えて決めることをおすすめします。
派遣の事務で働くメリット
様々な企業で働くことで、どんな会社でも評価される人材になれる
派遣として様々な企業で仕事をすることで、企業によって評価は様々であるということが分かってくると思います。
それは自分の評価も一つではないということです。
同じ仕事をしても評価してくれる企業としてくれない企業があるでしょう。
自分では良いと思っても認めてもらえないこともあるのです。
考え方を変えれば、相手によって働き方を変えることができれば常に評価される人材になるのです。
その練習となるのが派遣ではないでしょうか。
派遣の事務で働くデメリット
不安定である
派遣は契約期間が決まっていて、また契約の更新が必ずあるわけではないので、安定しているとは言えません。
安定を望むのであれば、やはりなるべく早く正規雇用の仕事を見つけることをおすすめします。
まとめ
今の世の中、安定した雇用を望むのはなかなか大変です。
正社員であってもリストラの対象となったり、年金受給年齢が引き上げられたりしています。
運良く派遣から正社員になれたとしても、「もし正規雇用でなくなったら」ということを意識して働くことでより安定した雇用に繋がるのではないでしょうか。
派遣での非正規雇用という働き方も、決して人生にマイナスなことばかりではないと思います。
自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)