2020年7月6日

臨時講師という職業について今回はお話しさせていただきます。

誰もが子どもだったときに関わった、とても大きな存在である「先生」。

先生の中でも1年間という限られた期間の契約で働くことになるのが臨時講師です。

ここではそんな臨時講師とはどのような業務内容なのかや、この職業のやりがいや大変なことについて紹介していきます。

中学校や小学校の臨時講師になってみたい方は必見です。

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臨時講師とはどんな仕事?

小学校や中学校で働く先生としての仕事です。

病気や産休、育児休暇の先生が出て人手が足りないときなどに、その休むことになった先生の担当していた教科や部活動、必要なときは学級を引き継ぐことになります。

授業や学級経営、部活指導に成績処理など、業務内容は多岐に渡ります。

臨時講師の役割とは?

先生として子どもたちと関わりながら働く臨時講師は、どのような役割を果たすべきなのでしょう。

学校経営の一役を担う

先生として働く講師の仕事は、子どもたちと関わることだけではありません。

学校経営のために生徒指導や教務、研究部などの様々な分掌をこなしていく必要があります。

担当になった場合は学校内の緑化など、授業や部活動以外にも気を配らなければならないことがあります。

子どもたちのお手本となるように行動する

子どもたちから見て、「こんな人になりたい」「こんな大人は素敵だな」と思ってもらえるような行動を取る必要があります。

将来を担う子どもたちを育てていくので、責任重大です。

特に言葉遣いは子どもたちに直接的な影響があるので、優しく丁寧な言葉遣いをする必要があります。

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臨時講師の具体的な仕事内容とは?

具体的な業務

授業をする

子供たちにとっても、先生にとっても、学校生活を送る中で最も長い時間を占めているのが授業です。

中学校勤務となったときは自分の担当教科を、小学校勤務となったときは全ての教科を教えることになります。

また、授業を進めるための年間の計画や、毎時ごとの指導案を考え、授業の準備をしなければなりません。

部活動指導

中学校勤務となったときは、部活動指導があります。

自分の経験していた部活動に関わることもできますが、臨時講師の場合、ほとんどランダムで配置されます。

放課後の部活指導はもちろん、土日祝日の部活動や大会引率もあります。

必要に応じて自分でコーチの講習を受けに行ったり、スポーツ少年団の活動申請を行うこともあります。

小学校勤務の場合も、ミニバスケットボール、サッカーや吹奏楽など、数は少ないですが担当することになるときもあります。

学級経営

中学校勤務の際は学年での配属となり、学級担任ではなく副担任となるケースが多いです。

一方で小学校勤務となったときは、学級担任として自分のクラスを持つことになります。

授業指導はもちろんのこと、教室の環境整備や学習発表会などの行事でのフォローなどを行います。

成績処理

授業をしたら必ず評価をしなければなりません。

夏休みや冬休みなどの長期休みの前には評価をし、成績を作成します。

中学校での講師の場合は自分の担当している教科のみの評価で良いことが多いです。

学級担任をしている場合は教科のみの評価だけでなく、生活態度や生徒会または児童会の評価をすることになります。

仕事の流れ

授業

授業を行う前には子どもたちの理解を深めるためにも、教材研究をする必要があります。

どのように授業を進めていくのかを考え、必要に応じてプリントや黒板に貼るための紙板書を作成します。

そして授業を行うときは全体を見渡しながらも子どもたち一人ひとりに目を向け、全体指導を行います。

毎回用意する課題を達成できた子どもにはさらにステップアップしたものを与え、もう一歩という子どもには支援をします。

部活指導

放課後になると部活動があります。

子どもたちが怪我をしないよう、また、トラブルが起こらないように見守ります。

その部活ごとの技術面を伸ばすだけでなく、心身の成長を促すような言葉がけをし、信頼関係を築いていきます。

評価

授業をしたら、必ず評価をしなければなりません。

毎時間の授業の課題を達成しているか、テストでは知識を身に付け、さらにそれを活用して思考できるかなどを観点に、成績をつける必要があります。

強化ごとに達成すべき課題は違うので、自分の専門の教科の観点については熟考するべきです。

臨時講師はどういう人と仕事で関わるの?

学校で働く臨時講師は、子どもと触れ合うイメージが強いですが、実際はどのような人と関わることになるのでしょう。

関わることになる人たちと、その関わり方について記述します。

子どもたち

学校での勤務となりますで、子どもたちとの関わりが一番大きな割合を占め、彼らとの信頼関係の構築はとても大切なことです。

子どもたちは先生をはじめ、周りの大人たちのことをよく見ているので、お手本となる行動をとりましょう。

先生方

同僚となる先生方は、とても面倒見の良い人ばかりです。

授業や部活を経営するにあたって困ったり、行き詰まるようなことが出てきます。

当たり前のことですが、悩みは1人で抱え込まず報告し、相談してみましょう。

解決の糸口が見つかるはずです。

子どもたちの保護者さん

授業参観や学校行事などの他にも、PTAとしても関わることになるのが、保護者の皆さんです。

保護者の方々の思いを大切にし、力を借りながら子どもたちに生きる力を付けていく必要があります。

臨時講師の給料事情は?

教育公務員である教諭に準ずる分の給与がもらえるので、安定しています。

アパートなどの賃貸物件に住んでいる場合は、住宅手当ももらえるので、こつこつと貯金することもできるでしょう。

また、住んでいる地域によっては寒冷地手当なども支給されます。

臨時講師でやりがいを感じること

とても責任の伴う臨時講師としての仕事ですが、どのような点にやりがいを感じるのでしょうか。

子どもたちと一緒にいると、たくさんのやりがいを感じますが、その中でも3つを取り上げて紹介します。

子どもたちと会話をしているとき

先生と言ったら厳しいイメージがあるかもしれませんが、子どもたちと会話することが嫌な先生はいません。

授業や部活動で必要な会話だけでなく、なんてことの無い雑談をしているときは、打ち解けてくれていると感じて、とても嬉しくなりますし、元気をもらえるものです。

「先生の授業が楽しい」と言われること

授業をする前には、時間をかけて教材研究をします。

どうすればより分かりやすく活動できるか、楽しみながら勉強を身に付けたいと思って、先生たちも授業に臨みます。

そのように考えた授業に向かう見えない努力が伝わることは、嬉しいです。

できなかったことができるようになること

最初はなかなかできなかったことも、長い時間をかけて努力をした結果、できるようになったという子どもを間近で見ることができます。

教えたことがすぐにできなかったとしても、長い目で見ることで少しずつ成長する姿を感じることができますよ。

卒業式

子どもたちにとっての一区切りとなる卒業式を、先生という立場から見ることは、とても感慨深いものです。

臨時講師の場合は、長くても1年間しか同じ学校にいられません。

大人から見ればあっという間に過ぎる1年間も、子どもたちにとっては大きく成長し、変化する毎日です。

4月に出会った子どもたちが、3月に見違えるように立派になる姿を見ると感動します。

子どもたちからの「来年もいて欲しい」という言葉

前述の通り、臨時講師は長くても1年間しか同じ学校にいられません。

短いときは3ヶ月ほどで、講師の期間が終わってしまいます。

離任することがわかると、子どもたちの中には、まだいて欲しいと言ってくれる子もいます。

長く同じ学校にいられる教諭に比べれば、たったの1年間ですが、本当に嬉しい気持ちです。

臨時講師の仕事で大変なこと

子どもたちと一緒に働くことができる臨時講師の仕事は一見楽しそうに見えますが、その裏にはどのような大変さがあるのでしょう。

子どもたちへの言葉のかけ方

ニュースなどよく見るのが、先生から子どもへの暴言です。

意識せずに発した言葉であっても、相手を傷つけることになりかねません。

叱るときは特に、間違った行動を否定するのであって、その子自身を否定してはいけません。

子どもたちにかける言葉は、常に吟味してから発言した方が良いでしょう。

講師の話が来るのは必ずではない

講師になりたいと思っても、4月から働ける話が必ず来るとは限らないという不安定さがあります。

年度の途中で声がかかることもありますが、下手をすれば1年間講師をすることができないこともあるほどです。

また、常勤講師をしたくても、非常勤講師の話しかこないときもあります。

自分の時間がほぼ無い

教諭はもちろんですが、臨時講師も自分の時間を作るのが難しいです。

平日は部活動の後での教材研究、休日は部活動や大会の引率など、1日が24時間では足りないほど動き回らなければなりません。

また、授業や学級経営の面から、学期中の有給休暇の取得が難しいです。

どうしても休まなければならない場合は、早めに相談しておく必要があります。

臨時講師の将来性は?

学校という教育現場で働く臨時講師は、教科指導や部活指導など、さまざまな仕事をこなしますが、その経験はどのように活きていくのでしょうか。

その経験で得たことを発揮できる2つを紹介します。

教諭になる

講師として教育現場で働いたことは、正規職員の教諭になることができたなら、その経験を活かすことができるでしょう。

教諭になるためには、各都道府県または市町村ごとにある教員採用試験に合格する必要があります。

合格するのは狭き門ですが、実際に子どもたちと過ごし、指導した経験は大きな武器になるので、講師をしていて教諭を目指す人は多いです。

塾講師になる

教育現場で教科指導など、授業をしていた経験は、塾講師として働くにあたって役に立つはずです。

個別指導はもちろん、一斉指導にも慣れているので、子どもたちとの関わり方に加えて、保護者の方々の安心感にも繋がるでしょう。

塾は学校と違い、保護者の方々がお金を払って通わせてくれています。

臨時講師だった経験を活かして、教科ごとに力を付けてあげられるはずです。

臨時講師の仕事がおすすめな理由

子どもたちの成長をサポートできる

臨時講師の仕事は短くて3ヶ月、長くて1年間という決められた期間です。

その間で、子どもたちは驚くほどの成長を遂げます。

身長が伸びるなどの外見の成長はもちろんですが、最も大きな変化を遂げるのは心の面です。

迷いながら悩みながらも、少しずつ成長していく子どもたちをサポートできるのは、学校で働く先生である教諭や臨時講師ならではでしょう。

達成感が大きい

学校には運動会や体験実習などのたくさんの行事があります。

中には先生が主体となって進めていくものもありますが、ほとんどは子どもたちと一緒に構想を考え、やり遂げるものがほとんどです。

小学校では学習発表会の内容決めから必要なものの作成、当日の発表までを、中学校では合唱コンクールに向けての日々の練習を行うことなど、小さなことの積み重ねが大きな結果を生み出すことに繋がることが体感できます。

子どもたちのサポートをすることで、最終的に笑顔を見ることができるのは大きな達成感が得られますし、何より嬉しいことです。

子どもたちから力をもらえる

残業も多く、毎日授業の準備や部活指導、休日は大会の引率などで自分の時間はほとんど作ることができない講師の仕事ですが、子どもたちが成長する姿を間近で見られることは本当に楽しいことです。

授業前後のなんてことの無い雑談、廊下ですれ違ったときの挨拶、悩みにぶつかったときに一緒に悩み、解決できたときの子どもたちの元気な表情など、先生として働かなければ気づくことのできない学校生活の尊さが見えてきます。

大人として子どもたちに教えることはたくさんありますし、それが当たり前のことですが、逆に子どもたちから力をもらい、教えてもらえることもたくさんあります。

まとめ

臨時講師として学校で働くということは、将来に希望溢れた子どもたちを育てる、とても責任があることです。

大変なことばかりに感じられますが、子どもたちに気付かされることもたくさんあります。

長くて1年間という短く限られた臨時講師だからこそわかる、子どもたちの小さな積み重ねの成長や、毎日一緒に過ごすことのできる尊さがあるのでしょう。

昨今は、教師の働き過ぎ問題など多くの課題が取り上げられる教育現場での仕事ではありますが、将来教諭として働きたい気持ちのある人はもちろん、教員免許状を持っている人はぜひ臨時講師として力を尽くしてみてはいかがでしょう。

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