日本伝統の服装と言えば、季節の花や御所車などの柄で豪華に装飾された着物ですが、現在では普段に着る人は少なくなり、ほぼいません。

お稽古事であるお茶の生徒さんや、生け花の生徒さんですとかその先生であれば、着物を羽織る機会もありますが何と言っても成人式や冠婚葬祭では着物を着る人は多く、まだまだ代表的な服装ですから呉服屋さんの販売ターゲットの主な部部を占めています。

今回は、日本の心の美をお客様に紹介している仕事の呉服屋さんに付いての記事になりますが、呉服屋さんでの日常の業務である掃除の部分から事業の肝である販売や営業など、呉服屋業務の基本の部分になる業務から、社員をまとめて店を切り盛りする店長業務、そして企業の代表であり会社の舵を切る社長の仕事の内容についてまで、分かり易く紹介させていただきます。

呉服屋の仕事は大きく5個の役割

「清掃員」

呉服屋さんの店内は、ほこり一つ落ちて無い様に清潔かつ綺麗に保ち、お客様をお迎えしなければいけませんから、こまめにかつ自発的に汚れている個所やほこりのたまっている個所を見つけて全ての備品を綺麗にします。

そしてトイレは最高級ホテルのトイレ掃除以上に美しく清潔に保つことを求められますから、その為には最大限にレベルの高い清掃作業が求められます。

「事務」

高単価の商品を扱いますから数字の桁も多くなり、事務専門の人がいなくては大変です。

小規模な呉服屋さんの社長一人の会社では、営業や展示会などの仕事に追われますから売り上げの記録や経費の帳簿記録のために、必ず必要な呉服屋さんの役割です。

「留守番」

呉服屋さんでは日常の営業では、来店するお客様の他にも沢山の取引関係先の人が訪れますから店長さんや社長さん、販売の社員さんが展示会の仕事などで出払っている事が多く、お店から外商に出なければいけませんから、お店に来る人に対応する業務を任せられる人材を雇い、店番としての役割を担ってもらわなければいけません。

「販売」

お客様が来店してお好きな商品をお求め頂ければ呉服屋さんとしては非常にありがたいですが、コンビニなどの低価格商品とは違い呉服屋さんで販売している商品は高価格商品になりますし常に着ている分けではありませんから、販売員の役割は非常に大きく、着物の良さや必要性、着物の柄の意味する事などを説明してお客様に商品を御買い上げ頂いて貰います。

「営業」

お店の中でただ黙って待って行ってもお店の業績アップは難しく、営業の人にお店の外に出て新たにお客様を開拓してもらわなければいけません。

営業をしに外に出かけて行っても扱う商品が着物ですから営業出来る幅が広いとは言えず、成果を出すのはかなり難しいですから知恵を絞って高度な営業力を考え出し営業の仕事をして、呉服屋さんの売り上げの拡大のための大事な役割りです。

呉服屋の営業が向いている人の特徴は、こちらの記事を参考に!

「清掃」の3個の業務

店先の清掃

お店にとって店先は、お客様が一番始めに目にする場所ですから、綺麗にホウキで掃いて内水をします。

万が一ドリンクの空き缶などが転がっていたりガラス破片があれば、お客様や取引先の人が車で来店した際に、タイヤがパンクしてしまいます。

ですから自発性と責任感が大事になります。

備品の清掃

呉服店の備品には高級な着物や帯が触れますから、商品が汚れない様にピカピカに磨いておかなければいけません。

万が一商品に汚れが付いてしまえば着物の染み抜きをしなくてはいけませんし、ほこりなどが付いていればせっかく来店して頂いたお客様が、このお店の商品はほこりが付いていて羽織る気にならないと、他のお店に移動されてしまいます。

畳の清掃

呉服屋さんと言えば店内に欠かせないのが、畳です。

畳の上に商品を広げてお客様に説明したり、着物を羽織って頂いたりしますから、ほこりなどが存在していては、お店の信憑性に関わります。

ゆっくりと時間をかけて掃除機を使い、ほこりを吸い取ります。

さらに、雑巾で磨き上げてから乾拭きします。

事務の3個の業務

帳簿記載の業務

呉服商品の、仕入れや、売掛、販売などの金額を記載して帳簿を記載する仕事です。

そろばんや電卓等の資格を持っているとスムーズに事務の仕事が出来ます。

経費の管理をする業務

営業の社員さんや店長さん等が、取引先の方を接待したり、交際したりした際に、お店から領収書をもらいます。

会社の備品、移動の際に支払ったタクシーや電車代等の、交通費も領収書を貰って経費として認めてもらい、その費用分の代金を会社から返してもらう為に会社に提出してきますから、その領収書が経費として認められるかの判断を下したりします。

チラシ折り込みの業務

事務の仕事として呉服屋さんで仕事をしていると、事務以外の作業を頼まれる事もあります。

その業務はダイレクトメールのチラシ折り込みの業務です。

ダイレクトメール折り込み専門に、アルバイトを雇う場合もありますが、数がそれほど多くなければ事務の人に頼んで折り込んでもらいます。

留守番の3個の業務

電話番業務

呉服屋さんのお店には、取引先の方やお客様から頻繁に電話が掛かってきますから、その電話に対応する仕事です。

伝言を頼まれる事が殆どですから確実に内容を聞き取り、素早くメモを残す事が大事です

来店者に対応する業務

信販会社の外回りの人や、問屋さんが挨拶や商品を持ってお店にやって来ますから、店長や販売員が展示会で留守にしてる際に代わりに対応します。

来店して来る取引先の業者の人達は、それぞれの専門用語を織り交ぜながら店長さんや社長さんに向けての用事を伝えてきますから、普通の人が店番として座っていても留守番としての役目は果たせません。

閉店業務

出払っている店長さんや社員さんが、想定外に仕事が長引き、留守場をしてる人の退社時間に間にあわない時は、お店の閉店作業をします。

何より一番気を付けなければいけないのが、火の始末です。

電気ポットのお湯や灰皿の吸い殻、冬の季節には暖房の消し忘れから出火してしまいお店を立て直す羽目になった呉服屋さんも有りますから、しっかりとチェックする責任感が求められる業務です。

呉服屋の仕事のやりがい

お客様の求める商品を提供する

お着物をお探しになられている人は、あちこちの展示会や呉服屋さんを幾日もかけて渡り歩いて、自分の好みの商品をお探しになられますから、自分の勤めているお店や展示会で、お客様の好みに合う商品を提供できた時は、とてもやりがいを感じます。

高額商品が売れる

呉服屋さんの商品には、とても高額な着物もあります。

総絞りや結城紬、著名な着物デザイナーの作品等があり、その値段は、数百万円以上にもなりますから、高額商品を御買い上げして頂いた時には、お店のスタッフ全員で喜びます。

また、資産の豊かなお客様は数百万の札束を直接お店に持っていらっしゃることもありますから、お金を数える時に慣れない人ですと手が震える事もあります。

更に、自分が販売したとなればただならぬ感動で身震いする程です。

場合によっては、特別賞与の対象になる事もあり喜びがわいてきますし、周りの社員さんの仕事んお励みと目標にもなります。

成人式

着物を販売していて、おめでたい行事にお召しいただく商品を紹介する際には、お宅に足を運んだり、当日に着付けをする呉服屋さんもありますから、非常にやりがいに満ちています。

中でも成人式は、特別やりがいを感じます。

ご両親の中でも特に父親のお客様は、女の子が生まれると、この子が成人するまで「一生懸命働くぞ」と誓いを立てるものですからその成人式当日に選びに選んだ振り袖を着ている娘さんを目にした時の喜びの表情を見る事が出来るのは呉服屋さんで働いている人の、とてもうれしい部分です。

呉服屋が向いている人 

礼儀作法がしっかりした人

学生時代に茶道部などの、お稽古事をして礼儀作法を学んだ人や、親に厳しくしつけられた人は、呉服屋さんの仕事にとても向いています。

心の穏やかな人

来店されるお客様は、人を見る目がとても優れていますから、従業員の心の内を見透かしてしまいます。

もともとの性格が悪い人は、取り繕っていてもお稽古事の先生にですと沢山のお弟子さんを教えていますから、人間性の根っこの部分を見ぬいてしまうのです。

綺麗好きな人

呉服屋さんの店内は、どの衣類販売業種よりも清潔さでは優れていなければいけませんから、綺麗好きな人が向いています。

他人から掃除しろと言われなくても自ら進んで掃除出来る人、汚れを目にしたら掃除せずにはいられない人、1日中でも掃除していられる潔癖症気味の人位がちょうど良くて呉服屋さんの仕事に向いています。

呉服屋の仕事の大変な点

掃除

商売をされてる人は、お店を綺麗にしておくのは当然の事ですから、常にきれいに掃除をしていますが、一生懸命掃除をしていても常に人が動いていたり、商品の出し入れ等をしてる内にほこりが立ち、幾ら掃除をしていても追いつかない事があります。

繁盛店は、その忙しさからどうしても掃除が完全に行き届きませんから、少しずつほこりがたまってしまいます。

しかしながら、呉服屋さんではそうもいっていられません。

どんな状況下で会っても、呉服屋さんのお店の中は完全にほこりの無い状態を保つのが常ですから、呉服屋さんの掃除はとても大変な仕事です。

行儀作法

呉服屋さんのお客様には、行儀作法の極みである、お稽古事の先生が多くいらっしゃいますから、呉服屋さんで働くすべての社員さん~アルバイトの人まで、行儀作法を身に付けて仕事をしなくてはいけません。

普段にも、お店の方にお茶のお師匠様から生け花のお師匠様が、顔をお出しになって下さいますから、行儀作法のしっかりとした接客が求められます。

言葉使い

社長さんや店長さんの接客の様子を勉強の為に見ていると、割とざっくばらんに冗談など交えながらお客様とお話になられていますから、それを真似てお客様と話す際に、かたっ苦しくなく会話をしてしまうとと、後でお客様から苦情を頂く事になります。

あくまで基本はしっかりとした言葉使いで、お客様と話さなければいけません。

しっかりとした言葉使いと、しっかりとした行儀作法でお客様をおもてなし、信頼を十分に得た店長さんや社長さんだからこその接客ですから、同じようにはいかないのです。

上司に教えられた以上の接客をしなければいけないのが、呉服屋さんの仕事の大変な点です。

呉服屋での経験は他のどんな仕事に活かせる?

行儀作法

呉服屋さんでの行儀作法の経験は、他の業種の接客に役立ちます。

女性であれば、夜のお仕事に転職された際に、呉服屋さんで経験した行儀作法が役に立ち、年上の会社役員さんや社長さん、もしくは、地方議員さんがお店にいらしても礼儀正しく接客出来ますから、他のライバルと大きく差をつける事が出来ます。

営業の経験

なかなか売れない呉服屋さんの着物を御買い上げ頂く為に、様々な手段で営業をしかけますから、他の業種の営業にも役立ちます。

着物を売る為に日夜考えた販売のノウハウを活かせます。

高単価商品販売の経験

100円SHOPですとか、コンビニエンスストア等の販売単価の安い商品を扱っている業界では経験できない、高単価商品販売の経験はとても貴重です。

低単価商品ですと、お客様との金銭のやり取りはレジで精算を行って直接的にお金の受け渡しが主ですが、高単価商品ですと清算する際はレジではなく、信販会社を間に挟んでローンをお客様に組んで頂く事になります。

ローンを組んで頂く為に、お客様に書類に記載して頂きます。

その際に、お客様が気分良く、スムーズに住所等の記載を済ませてもらう為に、販売業務の最後の仕事としてのコツがありますから、その経験が他の業種の営業にも役に立ちます。

まとめ

今回は、呉服屋さんではどんな仕事をしているのか、学んだ経験の活かせる業種はどんな業種なのか一部を紹介させていただきました。

販売の仕事は、低額の商品から高額な商品まであり、販売業務の中でも扱う商品によって仕事の仕方が違います。

掃除や接客業も同じように違い、呉服屋さんの仕事ではそのいずれの業務でもレベルの高いスキルを学べます。

転職する際にも非常に活用の幅が広く、必ず役に立ちます。

今回の記事をどうぞ参考にして、興味をお持ちいただけましたら、ぜひ求人情報をチェックしてみてください。


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