2021年7月9日

現代の多様化する仕事の中には、個人それぞれに向き不向きが少なからずあるものです。

自分に合った仕事が見つかれば幸せですが、なかなかそう思い通りには見つからないでしょう。

今回は、無数にある職業の中から、呉服屋の営業に向いている人はどんな人なのか、そして必要なスキルや適性とはどんなものなのかまで、分かりやすく紹介します。

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呉服屋営業とはどんな仕事?

着物を購入しようとする顧客が目的の場所や目的のイベントにふさわしい着物を選ぶ為に、日々教養を磨いた呉服のプロがアドバイスをする、日本伝統の仕事です。

呉服屋営業の大まかな仕事内容

呉服屋を覗いてみると、お客もいなくて暇そうに見えます。

作業している様子もなくて、どんな仕事をしているのかよく分かりません。

しかし給料を貰っているわけですから、もちろん仕事をしています。

掃除から始まり取引会社とのやり取り、商品整理、ディスプレイと専門的な仕事が続きます。

そして、着物の販売から配達までの業務、預かった商品の配達もあります。

呉服屋の清掃業務

自社店舗の呉服屋は、店先の清掃業務から仕事を始めます。

ほうきで埃やチリを掃いて綺麗にした後、打ち水をして路面を濡らします。

店内の清掃業務もあります。

畳に掃除機をかけてから、雑巾で綺麗に磨き上げるように拭き取ります。

その他の備品も埃のないように綺麗にします。

着物を掛けておく撞木と呼ばれてる道具を、一つ一つ丁寧に磨き上げます。

取引先とのやり取り

店舗によって、商品を仕入れる会社と委託販売の会社の2種類に分かれます。

常時お店の業務として取引先とのやり取りがあるのは、委託販売の契約を結んでいる取引先です。

店舗型ですと中小企業の呉服屋が多くなりますので、委託契約を結びます。

通常3社位の問屋さんと委託関係を結んでいるようです。

営業

お店の中にいても顧客がどんどん来店してくれることはまずありません。

着物を購入してもらう為には外に出て営業をする必要があります。

その営業のノウハウが、お店の売り上げに大きく関わってきます。

呉服屋の営業とは一体どんなものなのか、想像がつかない人も多いことでしょう。

営業のノウハウはそれぞれ呉服店ごとに異なり、売り上げに繋がる1番の肝になる部分ですから、外に漏れることはまずありません。

一見すれば、これが営業なのかと首をかしげるような営業のやり方もあります。

しかしそこはプロですから、やることの全てに意味があります。

呉服屋営業に向いている人の3つの特徴とは?

仕事には向き不向きがあり、その人の特徴によって違いがありますから、自分に適した仕事に就くことが最も自分の能力を発揮することができるでしょう。

では、呉服屋の営業に向いている人の特徴とはどんなものなのか、具体的な例を三つ紹介します。

元気な人

極端な話ですが、知識が浅くても元気であることが第一です。

元気がないと顧客から嫌われてしまいます。

顧客はたまの休みにお出かけして、お気に入りのお店で好きな物を見たり触れたりしながらショッピングを楽しみます。

お店の従業員との楽しい会話がストレス解消法や楽しみである人もいます。

わざわざ来店したのに、お店の従業員が疲れた顔で接客してきたらがっかりするものです。

日頃の体調管理も大事ですし、何より心身共に元気な人、そんな人が呉服屋の営業に向いていると言えるでしょう。

清潔感のある人

清潔感があるのとないのとでは全然違います。

清潔感がなければ、何を話しても受け入れてもらえません。

特に女性は、清潔感がない人を生理的に拒否する性質があるように思います。

ですから呉服屋の営業は、頭のてっぺんからつま先まで全てに気を遣い顧客に対応する必要があるでしょう。

人柄の良い人

顧客は営業の人柄を敏感に察知するものです。

一番嫌われるのは、顧客の気持ちを一切考えずに販売のみに気持ちが先行してしまっている営業です。

どんなに知識があっても人柄に問題がある店員からは商品を買いたくないと思うのが顧客心理です。

なぜそのような顧客心理が働くかというと、着物は買えばそれで終わりではないからです。

寸法を測ったり仕立てをしたり、振袖の着物であれば20歳を過ぎてから袖を落として訪問着としても着れますし、長くお付き合いすることになります。

その場だけの中身の薄い接客では通用しないのです。

日柄からにじみ出てくる好感度が、顧客を惹き付けるのです。

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呉服屋営業に向いていない人の2つの特徴とは?

では逆に呉服屋の営業に向いていない人とはどんな人なのか、その特徴を紹介します。

じっとしているのが苦手な人

呉服屋の日常の接客は、年配の顧客の世間話から家族の話など、長時間どころか長期間会話を弾ませ、呉服店まで足を運んでもらわなくてはなりません。

長時間畳の上に正座をして背筋をピンと伸ばして接客しなければいけませんから、大変です。

特に若い人は、じっと動かないことが辛いと感じる人もいるようです。

若さからくるあり余る体力が仇となってしまうのかもしれません。

笑顔の苦手な人

接客の重要度が高い呉服屋の営業では、笑顔が苦手なことは致命的な欠点になり得ます。

笑顔の苦手な人は、作り笑いもできないからです。

接客を要する仕事では笑顔が全てと言えるのかもしれません。

知識が豊富な人より愛嬌満点の人の方が顧客に気に入られるケースも多いようです。

笑顔の苦手な人は呉服屋の営業に向いていないと言えます。

呉服屋営業に必要なスキルや適性は?

どの職業にも覚えていなくてはならない重要なスキルがあります。

ここからは呉服屋の営業に必要なスキルや適性を紹介します。

着付けのスキル

着物を購入後、商品をお店で預かり顧客が着るその時に店内で着付けをするお店もありますから、着付けのスキルは非常に役立ちます。

そろばんのスキル

現代では電卓からパソコン、スマートフォンと計算ツールが様々あるので特に苦労することはありませんが、持っておきたいスキルにそろばんのスキルがあります。

計算するのに別段必要ありませんが、大きなそろばんをパチパチ弾き、価格や値引きのやり取りをした時のインパクトは、各段に顧客の購買意欲を掻き立てることでしょう。

車の免許

車の免許は欠かせません。

着物の展示会に招待する場合、自分で展示会場まで来ることができない顧客は当然迎えに行かなくてはなりません。

ですから、車の免許は是非とも取得しておく必要があるでしょう。

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呉服屋営業のやりがいはコレ!

日本伝統の仕事、呉服屋。

呉服屋の営業をしていて、喜びが沸き上がる瞬間があります。

そんな仕事のやりがいについて紹介させていただきます。

高額の商品が売れた時

着物の購入単価は洋服などと比べると格段に高価になりますから、商品が売れた時の喜びはひとしおです。

着物と帯で十万円、良いものになると100万円を超えてきます。

更に高級品になれば反物だけで400万円以上の額になります。

高いものが売れれば良いというわけではありませんが、それだけの商品を購入してくれる顧客に出会えた喜びは、まさに呉服屋営業のやりがいと言えるでしょう。

商品と顧客のマッチング

営業をしていると何万着の着物を目にするわけですが、中にはこれは素敵だ!是非とも売りたい!と思う商品に出会うこともあるでしょう。

良いものを求めて顧客が迷っている時やその商品が似合いそうな顧客が来店した時などに日頃から目を付けている商品をおすすめして、その商品が顧客の好みと一致し購入してもらった時などは、日頃の仕事の成果を感じることができて非常にやりがいを感じます。

顧客がの喜ぶ顔

呉服屋で顧客が最も感動の笑顔を見せる瞬間は、顧客の娘さんが振袖を着ている姿を目にした時です。

お子さんが生まれると、将来振袖を着せてやりたいと思う人も多いようです。

娘さんの振り袖姿を見て満面の笑顔を浮かべている顧客の姿を目にした時、これこそ呉服屋だけが感じられるやりがいだと思います。

呉服屋営業の仕事経験は、その後どんな仕事に活かせる?

呉服屋で働いて経験したことが、他の業種に移っても役に立つ時があります。

では、どんな仕事に活かせるのか具体的に紹介します。

洋服屋の販売

着物と洋服では仕事の仕方も違いますし、洋服屋にはまた違った仕事の難しさもありますが、呉服屋での仕事の経験は役立ちます。

介護施設の仕事

呉服屋の仕事では、年配の顧客への接客が多く、長期間にわたってコミュニケーションをとって信頼関係を構築していきますから、年配者の世話をする介護の仕事に呉服屋での経験が活かせます。

まとめ

呉服屋の仕事を探求していくと、その奥深さに夢中になります。

黙っていても顧客が来て商品を購入してくれるわけではありません。

難しいですが、顧客の人生の重要な節目に携わり、その感動から働く人を夢中にさせる仕事…それが呉服屋の仕事です。

今回の記事を読み自分に呉服屋の仕事が向いていると思った人は、是非チャレンジして下さい。

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