みなさん、病院事務の仕事と聞いて、何を思い浮かべますか?

病院と言えば、窓口で対応している、医療事務を想像しがちですが、それとは別に、病院運営に関する全てを担当している部署があるのです。

特に大きな病院では、部署が分かれていたりしますが、ここでは、業務内容に分けて説明します。

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病院事務の仕事は大きく4個の役割に分けられる

総務課業務

職員の入職・退職時の準備物の用意、提出書類の準備・届出をはじめ、病院の職員の方がスムーズに各自の業務に当たれるよう、サポートする業務が、総務課業務になります。

人事・労務・勤怠管理などが含まれます。

経理課業務

病院外来窓口・入院による収入の売上計上・入力をし、医事課窓口に対しては両替などをします。

銀行に出向いたり、病院の収支の計算、報告書の作成、また職員の給与振込準備等含まれます。

用度課業務

日用品・医療材料含め、各部署から発注依頼のあった物品を購入し、配布します。

また高額な医療材料や、初めて発注する物品などに関しては、各業者に見積もり依頼をかけたり、稟議書の作成等もします。

その他庶務雑務全般

電話応対、来客者の対応はじめ、病院運営がスムーズにいくよう、何事にでも対応するのが、この病院事務の仕事です。

その中には、電球交換や、ボイラーなどが壊れた時の対応まで含まれます。

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総務課業務の3個の業務

人事に関する業務(職員の入職・退職時の手続き業務)

入職時手続き

病院に職員が新たに入職される場合、まず面接の日時を設定し、採用が決まれば、制服・ロッカー・名札等、必要な物品を手配します。

社会保険・雇用保険等の必要書類を提出してもらい、それぞれ各種届け出をします。

入職日には、オリエンテーションを実施し、院長や院内各部署に紹介し、病院内を案内します。

退職時手続き

職員が退職される場合は、制服・ロッカーなど返却が必要な物の確認をし、社会保険・雇用保険等の喪失手続きをします。

また離職票を準備し本人に配布し、退職金が支払われる場合は、その手続きをします。

勤怠管理・労務管理・給与計算

職員のシフトについては、毎月各部署で作成されますが、総務課では毎月締日に各部署より提出されたシフト表や勤怠管理表をもとに、給与計算をします。

また有給休暇日数の管理もしていて、有給休暇を使用した場合は、届出を提出してもらうので、その届出をもとに、有給休暇残数の管理をします。

年末調整の時期には、職員に提出物の依頼をかけ、提出された書類を確認し、届出をします。

慶弔届も有給休暇管理と同様に、必要に応じて職員に届出の提出依頼をかけ、慶弔費が支払われる時には、その準備をし、本人に渡します。

職員の健康診断や、インフルエンザの予防接種などの手続きをし、実施します。

その他総務課業務

印刷物管理

病院内で使用される、診断書やリハビリテーション依頼書など、手書きで使用される書類に関しては、外部の業者に印刷依頼をかけ、購入します。

また院内に残っている印刷物の残数の管理もしているので、定期的に印刷物の棚卸をし、必要に応じて、各部署に確認後、購入依頼をかけます。

郵便物管理

病院に送付されてくる郵便物の差出人などの情報を入力・管理した後、各部署に配布します。

また、病院から郵送される郵便物も同様に、郵送先などの情報を全て入力・管理した後、切手を貼り送付します。

職員食堂の利用有無

職員食堂がある病院の場合では、利用有無、利用食数を確認し、給与天引きの手続きをします。

院内保育園の管理

病院には小さなお子さんがいる、働くママが多く勤務されているので、病院によっては、院内保育園が設置されているところもあります。

この保育園の管理も、総務課の仕事になります。

保育園の運営自体は、専門の業者にお任せしているところも多いですが、病院が設置している保育園になりますので、月に何度か保育園側スタッフと会議をし、よりよい保育の提供について話し合い、双方で確認します。

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経理課業務の4個の業務

日々の財務表の作成・管理

外来窓口から日々入金される売上金や、入院患者様からの入院売上金などの医療費を管理し、それぞれシステム上に入力します。

また毎月月初めには、医事課から各保険者等に診療報酬の請求をするので、医事課より請求先・請求金額等の確認を取り、経理課として管理します。

病院の主な収入は医業による収入で、窓口で支払われる金額よりも、この保険者から支払われる診療報酬が大部分を占めます。

また、医事課からの売上の他に、用度課による消耗品の購入や、職員が使う交通費の精算や出張旅費の支払い、慶弔費など、随時支払業務があります。

現金・切手等の管理

医事課での外来窓口などの入金分や、両替用の紙幣・硬貨を管理するのも大事な業務です。

銀行に出向き、売上金を入金したり、また医事課両替用に紙幣・硬貨を両替します。

切手も同様に購入し、また在庫管理をします。

病院の決算業務、債権・債務の管理

患者様からの入金や診療報酬による入金などの収入分と、各業者支払い分や銀行返済分、職員給与など支出分とを合算し、病院全体の収支を計算します。

必要に応じて、収支報告書、各種決算統計資料等を作成し、提出します。

また病院の債務・債権の管理をし、病院運営について日々試行錯誤しながら、考えていきます。

各業者からの請求管理・支払処理

病院には多数の業者が出入りし、各方面にて月々多数の支払いが行われています。

経理業務では、これらの請求書等を一括して管理し、毎月支払日に入金されるよう、手続きを行います。

必要に応じて、銀行に出向き、対応することもあります。

用度課業務の3個の業務

消耗品の発注・払い出し

週に一度、決まった曜日に、各部署から必要物品の購入依頼があがってきます。

インターネットや、直接購入する形で、それぞれの物品を購入し、数日後各部署に払い出しをします。

常日頃から多く購入依頼がある物、例えばコピー用紙やプリンターのインクなどは、あらかじめ購入しておき、用度課にて在庫管理しておきます。

病院によって金額の決まりがありますが、高額な物品の購入の際には、稟議書等書類が必要になってくるので、各部署にて用意された書類を確認し、院長→理事長決済へとまわします。

医療材料の発注・検品・払い出し

医師や看護部、また手術室からなど、消耗品の購入依頼と同じように、医療材料の購入依頼が入ります。

この医療材料はA社、こちらの医療材料はB社などと、病院によって、以前より購入している業者から続けて購入することが多いです。

新たに購入する医療材料の場合は、数社に見積もり依頼を出し、最終的には、医師の意見や金額面も考慮し、決定されます。

これらの医療材料は業者の方が病院に持って来られて、用度課にて検品後、各必要部署への払い出しとなります。

各業者との打ち合わせ

医療材料を扱う部署である為、医師や看護師など、医療スタッフと関わる機会が多く、また新たに医療材料を購入する際など、各業者の担当者と打ち合わせをすることが増えます。

その後、医師など現場スタッフと業者の方との面会等必要になってくるので、双方の予定を確認し、面会の機会を調整します。

必要に応じて、会議室の用意、書類の準備等、業者の方とともに準備することもあります。

その他の庶務雑務全般4個の業務

電話応対・来客者対応

総務課には外部からの外線電話がかかってくることが多く、また医師や各部署への転送依頼も多いです。

また業者の方や、採用面接に来られる方など、来客者も多いです。

必要に応じ、お客様にお茶を出したり、院内を案内したりします。

病院内管理物品の管理・修理・交換

例えば院内の電球が切れたとか、待合室のテレビの調子が悪い、または各種機械の故障など、院内のあらゆる物品の修理などに対応します。

電球等、交換できるものはしますが、修理に出さなければならない物や、また修理に来てもらわなければならない物などは、業者を手配し、対応してもらいます。

このように、各部署で管理している医療材料などを除く各物品や機械等は、総務課などが全て管理していることになるので、あらゆる事柄に対応しなければなりません。

また、待合室のイスやテレビ、事務所の机やパソコンなど、病院内にある全ての物品に、それぞれ番号を振り分け記載し、管理します。

いつ購入し、いつ修理に出したのかなど、すぐにわかるように、一括で管理しているのです。

各部署職員の対応

病院内には、各部署で多くの職員が働いていて、またそれぞれ雇用形態も異なります。

特に大きな病院では、全ての職員の情報を把握するのは少し無理がありますが、できる限り各部署の状況等を把握し、職員の方がスムーズに各自の業務にあたれるよう、サポートする必要があります。

必要に応じて、総務課を訪ねてくる職員の対応をしたり、また総務課からは、院内職員向けの回覧物を作成し配布したりします。

病院によっては、職員の親睦を深める為に、レクリエーションや職員旅行の計画を立て運営しているところもあります。

各部署では、職員それぞれが患者様相手に医療に携わっているわけですが、病院事務を担当する総務課としては、それぞれ職員が、気持ちよく毎日仕事ができるよう、職員をサポートし、支えていくというのが、一番大事な業務ではないでしょうか。

臨時的業務

医療監査

定期的に病院に医療監査が入ります。

その際に書類を用意したり、医局・看護部と協力し、数か月分のシフト表やタイムカード等、必要な物品を準備します。

医事課応援

この業務に関しては、病院により異なりますが、医事課での人員が不足した時など、臨時的に応援に入ることがあります。

日勤帯や夜間の当直など、時間はバラバラです。

病院事務のやりがいや面白いポイント

今まで書いてきたように、病院事務とは一括りにはできないほど、多種多様な業務に携わっています。

その中で、色々な事を学ぶことができますし、また様々な経験を積むことができます。

病院事務の仕事のやりがいとは??

病院事務では、医事課とは違い、直接患者様と関わる機会は、そう多くありません。

しかし、よりよい医療を提供させるべく、日々業務にあたっている他部署の病院スタッフが、気持ちよくスムーズに業務にあたれるよう、サポートするのが、病院事務の一番の仕事なのです。

日々誰かから感謝されるわけでもなく、決められた仕事をこなすうえで、つまらないと感じてしまうかもしれません。

その決められた仕事以外にも、自分に何ができるか?

どうしたら病院運営がスムーズにいくか?

などと、考え日々業務にあたることにより、自分にできる仕事の範囲がグンと伸びるのです。

自分のことだけでなく、病院運営全体、また病院で働くスタッフの事を考えての業務になるので、結果として成果が出る仕事ではありません。

しかし、よりよい医療を患者様に提供しようという、病院全体の目的のもと、縁の下の力持ち的な存在で、医療に携わる病院スタッフを支えることができるこの仕事は、日々やりがいを感じながら、働くことができるのです。

病院事務の面白いポイントとは?

医師、看護師はじめ、医療に携わる色々な方と接することができるのが、一番のポイントです。

院内のスタッフだけに関わらず、外部からも医療業者の方が多く出入りしているので、日々本当にたくさんの方と接することになります。

また医療関係や医療用語など、初めは全く知識がなかった分野についても、徐々にわかるようになってくるので、日々新たな発見が続き、有意義な毎日を送れるはずです。

特に医療分野に興味がある方にとっては、とてもオススメな仕事です。

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まとめ

病院事務について、業務内容等説明しましたが、いかがでしたでしょうか?

総務課業務や経理課業務については、一般企業での事務と重なる点も多く、病院事務特有というより、よく知られている一般事務の仕事と同じところが多いです。

企業で働くのであれば、売上重視で業務にあたることと思います。

しかし病院では、その売上も重要ですが、まず第一に「患者様によりよい医療を提供する」という点を最重要事項として、業務にあたらなければなりません。

病院事務の業務の中で、直接患者様と接する機会はほとんどありませんが、病院で働く他部署のスタッフが、よりよい医療を提供できるよう、その土台を準備する大切な業務を担うのが、病院事務の仕事なのです。

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