飲食業へ転職しようと思っている方は必見な内容をご紹介させていただきます。
この記事では、飲食店への転職で失敗しないように、注意すべき点をまとめてみました。
また、飲食業界へ転職したい人が知っておくべき「向いている人の特徴」についてや「メリット」も細かく解説していきたいと思います。
飲食業の種類や業務を事前に把握して転職に役立てましょう。
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飲食業界へ転職をお考えの方へ
飲食業は身近で、比較的間口が広く、奥の深い仕事です。
不特定多数の人と接し、「一期一会」の気持ちでサービスをしなくてはいけない仕事です。
飲食業といっても種類は様々
大手チェーン店の社員はマネジメントが主な仕事
大手チェーン店の社員の場合は、まずは店舗での「シフト管理」「スタッフ教育」「在庫管理」「売上管理」が主な仕事になります。
その店舗の業務を全て把握しておく必要があるため、まずは自分自身がその店舗で調理や接客などを学ぶことになります。
店舗の開店から閉店までの流れ、開店準備(店舗の電源を入れ、フライヤーのスイッチを入れたり炊飯したりなどのキッチン業務から、テーブルセッティング、看板出し、お冷サーバーのセッティング、レジのセッティングなどのフロア業務)と閉店作業(清掃、片付け、食材チェック、レジ締め、電源OFFの確認など)は、最初に必ず覚えなくてはいけません。
店舗のメニュー名や種類、その盛り付け方、提供の仕方などを知っておかなければ、スタッフへの指導もできません。
そのお店独自のルールを覚えるのはもちろん、接客の基本となる言葉遣いや身だしなみなどもスタッフの見本となるよう努めましょう。
また、担当店舗のことだけではなく、本部との連携も必要となります。
大手チェーン店の社員はオールマイティにバランス良く仕事ができる人に向いている仕事です。
専門店や個人経営店は専門的な調理技術が必要になることも
専門店の場合は、調理のオペレーションが複雑であったり、より専門知識がないとできないことがあるため、調理に関しては特に力を入れ、身につけておく必要があります。
個人経営のお店の場合は、より経営者が近い存在となります。
一緒にお店を作り上げていくという仕事になるので、従業員としてだけではなく、経営者に近い視点でお店の運営をすることになります。
飲食業への転職で注意したほうが良い7個のこと
年間休日数が少ない
飲食店はサービス業です。
お店を開けていなければ商売になりません。
そのため店休日は週1日というところが多いでしょう。
年中無休のところもありますので、休みは交代制になります。
他の職種では、法定休日や所定休日の他に、バースデー休暇やリフレッシュ休暇など独自の休暇で年間休日数を充実させているところも多いですが、飲食サービス業の場合、多くの人が休みの日が稼ぎ時となるため、どうしてもそれ以外の日程でシフトのやりくりをすることになります。
更に、慢性的に人手不足なところも多いため、シフトのやりくりの難しさから、年間休日数が法的休日ギリギリで設定されているところも多いようです。
有給取得率も低い
年間休日数が少ない理由の一つに慢性的な人手不足がありますが、同じ理由が有給休暇取得率の低さにも繋がります。
年間休日数分のシフトをやりくりするだけでも大変なのに、有給休暇の分まで考慮をしていてはやりくりが大変になってしまうからです。
また、シフトを組むのが自分の仕事になっていると、人手が足りないと自分をシフトの頭数に入れてしまいがちになるため、余計に休みが取れない状況になってしまいます。
それが慢性的に続くと有給休暇が取れないことが当たり前の状態になってしまい、有給休暇取得率が低いという結果に繋がってしまいます。
離職率の高い業種
年間休日数の少なさや有給休暇取得率の低さが、離職率を高くしている原因の一つであると思います。
また、一日の拘束時間も長くなることが多く、せっかくシフトをやりくりして取った休日も、お店が開いている日であれば、出勤するはずだったスタッフが急に欠勤になったなどのトラブルが発生した場合には出勤する必要があったり、出勤しないまでも対応をしなくてはならなくなったりして、身体も心も充分に休めることができません。
また、そういう日々が続くと「いつまでこの状態が続くのか」という将来への不安が積もり、離職という選択を余儀なくされます。
サービス残業が多い
お店が忙しかったり、人手が足りなくて忙しかったりすると、「接客」「調理」といったお店を回すことが最優先になります。
それ以外の仕事が後回しになってしまうため、閉店後や開店前に残りの仕事をすることになります。
そうするとどうしても労働基準法に定められたラインを超えることになる上、更に人件費もオーバーしてしまうことになるので、サービス残業をしてしまうことになります。
体育会系のお店が多い
飲食業は体力が必要な仕事です。
また、先輩後輩や店長とスタッフなどの上下関係がはっきりしている職場なので、体育会系のノリになってしまうお店が多いです。
親しくなると、縦や横との繋がりができてきます。
店で一緒に働く仲間で団結してお店の運営にあたることができるようになるので仕事もしやすくなるでしょう。
逆に言うと、ある程度仕事に慣れて周囲との繋がりができ上がるまでは、少々その雰囲気に溶け込むのが難しく感じてしまうこともあるでしょう。
体育会系のノリが苦手という人はまずはその店の雰囲気に慣れることが大変だと感じてしまうかもしれません。
業務中の事故が多い業種
調理で火を扱うため、ケガや事故が起こったり、衛生面での管理が不十分で食中毒や異物混入の事故が起こったり、デリバリーをしているお店では交通事故なども起こり得ます。
事故が起こった際の対処とその後の予防策、そして何よりも事故を起こさないオペレーションやルールの徹底が必要です。
クレーム対応
「注文したものと違う料理が来た」「注文した料理が来ない」「満席でなかなかお店に入れない」「注文を取りに来ない」など、飲食サービス業はほんの些細なことがお客様のクレームに繋がります。
特に、最近はクレームへの対応ミスがSNS等を通じてインターネット上で拡散されてしまうこともあるので、クレームを真摯に受け止め、そのクレームをお店に活かす対応を行う必要があります。
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飲食業に向いている人とは?
人と接するのが好きな人
良いことも悪いこともダイレクトに返ってくる仕事であるため、人が好きで人と接することが好きな人に向いている職業です。
様々なタイプの人と接する仕事であるため、自分自身の成長にも大きく影響します。
自分のファンをどれだけ掴むことができるかということが飲食店での接客の楽しいところです。
体力がある人
声が大きくて、笑顔で人に接することができ、体力があって、身体を動かして仕事をするのが好きな人は、是非一度は飲食業での仕事をしてもらいたいと思う程飲食業に向いています。
飲食業の仕事は一日中立ち仕事であり、想像以上に店内を歩き回ります。
また、休みが他の業種より少なかったり、一日の勤務時間が長かったりするので、体力がないと続かない仕事です。
責任感の強い人
店は営業日と営業時間をきちんと守って運営をしなくてはいけません。
また、保健所の指導に基づいた衛星管理を行い、シフトに穴をあけて他のスタッフに迷惑をかけることのないように自分自身の健康管理をしっかり行う必要があります。
また、材料不足のために提供できないメニューが出ることのないように在庫や発注管理にも気を付けなくてはいけません。
「お店を運営する」ということに強い責任感を持てることが大切です。
協調性のある人
お店の運営は複数のスタッフで行います。
より良い接客をするためには、調理担当やホール担当等スタッフみんなのチームワークが重要です。
チームワークを大切にすることができる協調性のある人は飲食業に向いています。
協調性のある人にとって、飲食業は達成感ややりがいを感じることができる職業です。
毅然とした態度を取れる人
お客様の中には残念なことに、理不尽な要求をしてこられる方がいらっしゃいます。
その時に、スタッフやお店、他のお客様を守るために毅然とした態度で応対する必要があります。
毅然とした応対することができなかったために、スタッフや他のお客様の信用や信頼を失うことはお店の運営に大きく影響します。
「引くべきところ」と「引いてはいけないところ」の見極めができることは飲食業のお仕事に従事するにあたって大切な要素です。
素早く丁寧な対応ができる人
「お皿が欠けていた」「お冷グラスに汚れが残っていた」などのクレームはもちろん、「注文した商品をシェアしたいので取り皿が欲しい」などのお客様のご要望や「うっかりグラスを倒してお冷をこぼした」など突発的なことに関しても、素早く丁寧に対応できる人は、お客様はもちろん、他のスタッフや店長などからも好感を持たれて頼りにされます。
慌てることなく適切な対応ができるように目配りや気配りをして、仕事中は常に心の準備をしておかなければいけません。
それができる人、それができるようになりたい人には飲食業の仕事はおすすめです。
食べること・飲むことが好きな人
飲食業はやはり、「食べること」「飲むこと」が好きな人の方が向いています。
そういう人は自分の店で提供しているメニューにも興味を持つことができ、積極的に店の味を楽しみ、店の味を広めようとするからです。
お客様に「おすすめは何ですか」と訊かれたときに、答えられなかったり他のスタッフに確認したりするとお客様はがっかりします。
スタッフが活き活きとおすすめしてくれると「じゃあ、それを注文しようかな」となり、そこでお客様とのコミュニケーションが上手く取れます。
お客様とのコミュニケーションは飲食業の仕事をする上で、モチベーションを上げる要因の一つです。
将来自分で飲食店を経営したいと思っている人
「将来、カフェを経営したい」「ラーメン店をやりたい」など飲食店を開きたいと思っている人にとっては、良い修業の場、勉強の場になるでしょう。
自分が経営しようと思っている飲食店と同じタイプのお店で働くのもプラスになりますが、思い切って全く関係のないお店で働いてみるのもプラスになります。
人気ラーメン店の店主が「日本料理のお店で修業して出汁の取り方や盛り付けを勉強したことが自身のラーメンのメニュー開発に役立った」というようなことはよく聞く話です。
自分の店を成功させている人は、経験を自分の店の運営に活かすことができます。
カフェを経営したいのであれば、コーヒーの知識を得るためにコーヒーショップで働いたり、パン作りを学ぶためにパン屋で働いてみたり、バーや居酒屋でお酒の勉強をするのも良いでしょう。
専門店で学んだ料理をアレンジして自分の店のメニューに加えることもできたりします。
店の運営方法を吸収したいと思っている人には良い経験になると思います。
研究熱心な人
飲食店に勤めていると、他の飲食店に行った時に、そのお店のサービスの仕方、メニューの名前の付け方、値段の付け方、味や調理方法、メニューの原価まで自分の店とついつい比べてしまいます。
そして、そういう風に他の飲食店を分析し研究し学習の材料にすることができるようになると、飲食業は更に面白くなっていきます。
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飲食業の魅力とは?
お客様の感謝の言葉がやりがいになる
「おいしかった」「ありがとう」「また来ますね」などお客様からダイレクトに気持ちを受け取ることができます。
食べたり飲んだりは人の生活に欠かせないもので、飲食店での食事は笑顔や幸せな顔があふれています。
そういったお客様の言葉や笑顔が飲食業で仕事をする上での一番のやりがいです。
マネジメントやスタッフ教育できる機会が多い
飲食店の運営での大きなポイントに「人を育てる」ということがあります。
マネジメントやスタッフ教育が行き届いているお店はお客様の満足度も高くなりますが、それは働いているスタッフの満足度にも繋がります。
マネジメントやスタッフ教育を行うためには、全体を把握する力や個々のレベルの見極め、運営に必要なものが判断できるようにならなくてはいけません。
また、自分自身が手本とならなくては教育や指導ができないため、よりレベルの高い仕事能力が身につきます。
一般の会社や職種よりも、飲食業はマネジメントやスタッフ教育を任されるまでの期間が短いことが多く、そういった機会を得ることも多いので、その分早くその能力を見つけることができ、活かすことができるのです。
マネジメントやスタッフ教育が身につくと他の職種にも応用が利きます。
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メリットとデメリットを見極めよう
いかがでしたでしょうか。
今回は飲食業への転職で注意した方が良い7個のことを中心にお話しました。
先述の通り、飲食業に従事することにはメリットもデメリットもあります。
自分は飲食業に向いているのか不安になったり、飲食業への転職を考える際には、是非今回の記事を参考にしてください。