栄養士のデメリットってこんなところ!でもやりがいや嬉しいこともあるから頑張れるんです
最近では様々な企業が「働き方改革」として、勤務時間の見直しや仕事内容の見直しなどを行っています。
仕事だけでなく、家庭や個人の時間を大切にできるような工夫がなされている企業も増えています。
しかし栄養士の仕事をしていると、ここがブラックな部分だな、と感じる場面に出くわす場面があります。
今回は栄養士の仕事がブラックな仕事だなと感じる瞬間と、楽しさ・やりがいを感じられることに注目して見ていきたいと思います。
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経験者が紹介!栄養士がブラックだと感じた4つの瞬間とは?
栄養士の仕事内容や待遇は現場により変わってきますが、主な仕事内容は献立作成・調理業務・簡単な栄養指導です。
そんな中で栄養士の仕事って何だかブラックな部分だなと感じたことを、包み隠さずお伝えします。
仕事量がとにかく多い!事務時間の確保が難しく、残業をすることも
栄養士の仕事は、病院・福祉施設・学校・幼稚園・保育園・社員食堂など、いずれも「大量調理」に携わっている場合が多くなります。
大量調理と言っても単に料理を作るだけではなく、細かい仕事が栄養士には沢山舞い込んできます。
よって、調理などの厨房業務をこなしながら栄養士としての事務の仕事をすることは時間配分も難しく、残業をすることも現場によっては多くなり、ブラックな部分だなと感じる人も多いでしょう。
それでは、このことについてもう少し詳しく見ていきたいと思います。
一日に三食の食事を提供する場合は、調理師・調理補助・栄養士が協力をして調理・仕込み・盛り付け・洗浄などを分担し業務に取り組みます。
食事提供の時間は決まっているので、栄養士は事務作業より時間制限のある厨房業務を優先せざるを得ません。
しかし食事を提供するということは、には、献立作成・食材の発注などが必要になってきます。
また掲示用の献立・棚卸表・清掃チェック表など、厨房で作成や確認が必要となる資料は沢山あります。
なるべく業務時間内に栄養士の事務時間を確保したいのが本音ですが、その流れを作ることはとても難しく、厨房業務を段取り良く終えた後にやっとの思いで時間を捻出できたり、休憩時間を利用したりして作業をしていました。
しかし勤務時間内に終わらないことも多く、残業が多い現場は勤務する人によっては大変でブラックな部分だと言えるでしょう。
厨房内という狭いコミュニティーでの難しい立ち位置が大変
栄養士の転職理由を聞くと、人間関係で転職する人も少なくありません。
理由は人によって違いますが、毎日限られたメンバーで仕事をするので、人間関係が上手くいかないと人によっては業務が多忙なことよりも精神的苦痛により参ってしまいます。
栄養士は、現場を統括する管理栄養士と調理現場で働く調理師や調理員との間で板挟みの状況となり、立ち位置が難しい点がブラックな部分だと言えるでしょう。
病院などでも、直営業務なのか委託業務なのかによって人員配置や仕事内容は変わってきます。
例として、委託業務の場合だと栄養士という資格を持っていることにより、若くしてリーダーを任される栄養士も多くいます。
しかし、そこに実力や人間力が伴っていないと、今まで勤めていたベテラン層が黙っていません。
コミュニケーションを大切にし、こちらも色々と学ばせてほしいという姿勢でいかないと、自分自身の仕事にも影響が出てくるでしょう。
ただ、委託会社としての利点もあるので一概には言えません。
栄養士の上に立つ管理栄養士は、栄養士と違って国家試験を受けて取得できる国家資格ですので、より専門的な知識もあります。
管理栄養士からの指示は入院患者様や利用者様のためを思ってのことですが、単価の問題や仕事量の問題、一緒に働く人員の問題などの内部の事情も考慮しながら間を取り持つということは難しいと感じる場合も多くあるでしょう。
シフト制だと休みたいときに休めず、慣れるまでは大変!
毎日三食の食事を365日提供するためには、どうしても勤務はシフト制の場合が多くなります。
パート雇用など自分の希望を通しやすい雇用形態の場合は別ですが、正社員や契約社員として勤めている場合は、早番・遅番を組み合わせての勤務になることが一般的です。
労働基準法として決して問題があるわけではないですが、慣れるまでは出勤時間が日によって異なるので大変だと感じたり、土日・祝日・年末年始など多くの人が休める時の出勤が辛く感じることもあり、ブラックな部分だと感じる人も多いでしょう。
栄養士として勤める時は、ぜひ勤務形態も確認することをおすすめします。
引継ぎ業務の粗さ。栄養士のスキルアップと仕事内容の向上のためにもしっかりとするべき!
日々の仕事に追われることが多い栄養士業務。
大きな施設で働いている場合は別ですが、同じ栄養士という資格を持って働いている人は、施設内に決して多くはありません。
新しい職に就く場合はしっかりと引継ぎ業務をして取り組みたいところですが、きちんと引継ぎ業務ができる環境にある現場はあまり聞いたことがなく、ブラックな部分だと挙げられるでしょう。
何しろ細かい仕事が多いので、栄養士経験のない人だとなかなか理解できなかったり、献立作成などもある程度はセンスなど感覚的な部分もあり、正解がない業務なので全てを伝えることは難しいです。
また、身体的・精神的に問題があり急に退職する場合は、ほぼ引継ぎなしで業務に取り組まなければならない場合もあります。
実際に机の中の資料を整理しながら業務を想像し、手探りで新しい職場で勤めたこともあります。
新しい職場へ行くときは、栄養士の配置人数・引継ぎ期間・引継ぎ資料があるかの確認を必ずし、ブラックな環境でないことを確認しましょう。
それでもこの仕事は楽しいと思う3つの理由
ブラックな部分だけだと、いくらお給料を貰っていても続けるのは困難です。
しかし、安心してください。
ここからは、栄養士の楽しいところもお伝えします。
人と関われることが楽しい!
病院や福祉施設などで栄養指導をしたり直接患者様や利用者様と関わる機会が多いのは、管理栄養士かもしれません。
しかし栄養士も、配膳や下膳の時に喫食者の顔を直接見ることができたり、手紙でお礼を伝えてくれる人がいたりと、食事を食べた人と接しコミュニケーションをとれる機会は少なからずあります。
学校・幼稚園・保育園でも同様で、食事の様子を見ることができたり、配膳時に子どもたちと会話をする機会も作ることができます。
自分の考えた献立の評価が返ってくることは緊張しますが、「美味しかった」と笑顔で話してもらえた時には、栄養士の仕事をとても楽しいと感じることができるでしょう。
献立を作成し、厨房内で協力して食事を作り上げることが楽しい!
「栄養士」を仕事として選ぶ場合、「食に興味があるから」「料理が好きだから」という理由をよく耳にします。
自分の興味のある分野で仕事をし、頭の中でわくわくするような献立の組み合わせを考え、家族以上に一緒に過ごすことの多いメンバーと一体となり食事を作り提供できるという達成感が、嬉しくもあり楽しさでもあります。
大げさに聞こえるかもしれませんが、一食一食を大切に作り上げ時間通りに提供するということは、毎日のことでも新鮮で充実感を得られるでしょう。
時には失敗することもありますが、それも成功へ導くためのプロセスとして大切なのでぜひ前向きに捉えて頂きたいと思います。
新しい発見など学べたとき楽しさが増える
どの仕事でも同じだと思いますが、単調に目の前の仕事だけをこなして進歩がないと退屈に感じてしまうことも多いでしょう。
しかし、毎日違う献立を調理しメニューを考えるという場面において周りの人から学べるチャンスはとても多く、新しい知識を得られやすい仕事だと思います。
先輩管理栄養士からのより専門的なアドバイスだったり調理のプロである調理師からの調理技術の話だったり、その内容は変わってきますが、スキルアップに繋がる場面が沢山あります。
不思議なもので、同じ道具・同じ材料で作った献立でも、作り手によって味や食感が大分変わってきます。
工夫次第でアイデアが無限に広がるという点が、楽しさだと思います。
是非、大変な仕事によって目先のスキルアップできるチャンスを見失わず、楽しさを見つけながら栄養士の仕事をして頂けると嬉しいです。
また、栄養士の場合は実際に新たな資格を取得しスキルアップすることもできるのでおすすめです。
実務経験を重ね管理栄養士の資格を取ると更に仕事の幅は広がり責任も増えますが、やりがいも増えることでしょう。
実務経験が必要な場合もありますので、受験する前によく確認して下さい。
他にもフードコーディネーターや、食生活アドバイザー、食品保健指導士、サプリメントアドバザーなど資格は沢山あります。
自分の理想とする栄養士に必要な資格を取得し、更に楽しく仕事ができると良いでしょう。
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栄養士の仕事のやりがいは?
楽しさの先にやりがいを感じることも多いので、内容が少し似ている部分もあるかとは思いますが、栄養士のやりがいを見ていきましょう。
食事の楽しさを伝えることができる!
口から入るものが自分の体を作っていくのは、神秘的で凄いことだと思いませんか?
「食」とは生きる上で切っても切り離すことのできないものなので、今より少しでも「食」に興味を持ち「食」を楽しんでくれることが、栄養士のやりがいにも繋がってきます。
自分の提案した献立で喜ばれた時、セミナーで参加者の不安を解消できた時、開発に携わった商品が世に出回り人々に必要とされた時、栄養相談を受けた人が理解し食生活を見直してくれた時。
働く現場により内容は様々ですが、「食」を通して楽しさや興味を持ってもらえるということが、栄養士をやっていて一番のやりがいだと言えるでしょう。
食事は毎日のことですが、あまり食に興味を持っていない人からは、口に入れば何でも一緒じゃないか?と言われることもあります。
しかし決してそんなことはなく、毎日のことだからこそきちんと「食」と向き合ってもらえるようなお手伝いをしたいところです。
バランスのとれた献立を考え、健康状態の改善に努められたとき
バランスのとれた献立と言っても、病状によりその内容は変わってきます。
病院に勤めていると、一つの献立から何十種類もの献立を展開する必要があり、摂取制限が必要な献立によっては頭を毎度悩ませます。
最初の内はとても難しい作業ですが、慣れていくとコツが分かるようになり、献立作成もスムーズにいくでしょう。
上手く献立を立てられた時もやりがいを感じますが、やはりその先にある対象者の健康状態の改善を手助けできた時はとても嬉しく思います。
病院では管理栄養士のように直接患者様と接する機会はほぼありませんが、食事伝票や食事の形態の変化から患者様の容態を読み取ることはできます。
また、福祉施設によっては管理栄養士不在で、栄養士が聞き取りや簡単な栄養相談を受ける場合もあるので、利用者の健康状態の把握ができるでしょう。
健康になると自然と笑顔になり、生きる気力にも繋がる大切なことなので、その手助けができるという栄養士の仕事はとてもやりがいを感じることができます。
子供達が「食」に興味を持ってくれたとき
「食育」という言葉が出てきて、幼稚園や保育園でも「食」に対する指導に力を入れる現場も増えてきました。
栄養学というのはとても幅広い分野で成り立っており、専門的な言葉も沢山出てきます。
専門的な言葉を、いかに対象者も分かりやすく伝え、理解・興味を引き出せるかが肝心になってきます。
幼稚園や保育園では紙芝居風に絵を使って食べ物の話をしたり、実際に食べ物を育てることにより食に興味を持てるような工夫をしています。
健康な身体を作るためにも、幼い頃から自然と「食」に対して興味を持ってもらえるきっかけを作ることができたとき、やりがいを感じることができます。
まとめ
栄養士のブラックな部分についての本音の記事はいかがだったでしょうか?
もちろん、楽しいこと・やりがいがあるからこそ栄養士として活躍している人が多いので、ぜひ栄養士という仕事を選び「食」の楽しさをどんどん発信して頂ければと思います。
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