栄養士として働いて数十年。

私の栄養士としての「ぜったいやりたいこと」は献立作成でした。

献立作成に関われたら、現場仕事も洗浄作業も乗り越えることができました。

幸い希望通りの仕事が新卒当時からできているので、自分は恵まれているのかなぁ…と思います。

それでも辞めたいと思ったことは、数えきれないほどあります。

現に、今も少しだけ辞めたいと思っています。

本当に辞めるかどうかは別として、この一年で辞めたいと感じたことは数えきれないです。

筆者は今までに一度だけ仕事を辞めたことがあります。

その仕事を辞めた時は一年前から話をしてあり、職場と相談した結果退職をしたので円満退社でした。

仕事を辞めた理由はキャリアアップをしたいためだったので、引き留められませんでした。

また、人間関係や、失敗して自信をなくしてしまった、給料が少ない、休みが取れないことも辞めたいと思う要因だと思います。

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栄養士を辞めたいと感じた10個の理由と乗り越え方とは?

栄養士は仕事内容が幅広く、体力的にもハードな仕事です。

精神的・体力的に万全な状態であっても、「辞めたい」と思ってしまうことも多いです。

しかし「辞めたい」と思ってから、二週間は考える時間を作ってみましょう。

じっくり考え信頼できる人にも相談した上で、どうしても辞めることがベストな選択だと感じた時には思い切って転職しましょう。

その際は仲間に迷惑がかからないよう、円満に退職できるように準備を進めていきましょう。

人間関係が難しい

給食関係の仕事は栄養士一人だけ若く、調理師などは自分の母や祖母と同じ世代、なんてことも珍しくない環境です。

可愛がってもらえるということもありますが、やはり周りと話が合わない…、自分だけ浮いてしまう…というような疎外感も大きく感じます。

一番辛いのが、人生の先輩達に指示を出す必要があるという状況です。

上手く伝えられれば良いのですが、話を聞いてくれなかったり言いくるめられてしまうこともあります。

仕事と割り切って付き合いをするようになった

年齢差は変えることができないので、筆者の考え方を変えることにしました。

話は共通する部分だけ聞いて、特に意見を言う必要もないと割り切るようにしました。

仕事の話をきちんとできる環境さえ整っていれば、プライベートの話はお互い触れないようにすれば良いということに気づきました。

仕事の環境がハードで身体が続かない

夏はマスクや帽子など着用する上に、調理で火を使う室温が40度近くまで上がるので体力を消耗します。

また、冬でも水を使う仕込み作業を避けられません。

更に、大鍋をかき回したり一升のご飯を持ち運んだりと、力仕事も多くあります。

男性がいれば任せられるのですが、大体が女性の職場なのでそうはいきません。

休憩時間はしっかり休み、水分補給や冷房などを施設側に協力してもらう

大鍋のかき回し方などは力を使わなくて済む方法があるので、先輩に聞いてみましょう。

また、何年か続けている内にコツをつかめると思います。

室温などの環境の悪さは、施設の事務長などに話して改善してもらうことが一番です。

しかし予算の関係などですぐに改善してもらえない場合は、長く火を使う料理を献立に入れないなど、なるべく火を使う時間が短くできるよう作業計画を立ててみましょう。

仕事が定時に終わらない

現場仕事が長引いてしまって事務仕事の時間が取れない、人手不足で人数が不足しているため事務仕事ができない。

など、理由は様々あると思います。

その状態が長く続けば、精神的にも追い込まれて身体を壊してしまうでしょう。

仕事の内容を洗い出し、スケジュール管理をしてみる

現場仕事が長引いている場合は、時間管理や他の人の手が空いている時間がないかを確認してみましょう。

自分だけに仕事が多く振られていないか確認し、他の人の協力を求めてみましょう。

同時に自分の仕事の時間管理も行い、無駄な時間がないかを見直してみてください。

忙しさにかまけて不満ばかり言っても改善しないので、行動を起こしましょう。

人手不足で時間が足りない時は、委託会社の場合は事務仕事を本社の人に任せられるか確認してみることをおすすめします。

また直営の場合は、省けるような事務仕事がないか仕事全体を見直してみましょう。

休みが取りにくい、休みが人と合わない

休みが取れない、取りにくいという環境では長く働くことは難しいでしょう。

また、土曜日・日曜日が休みでない場合、友人と出かけたり旅行に行くことも難しくなります。

その結果、友人が離れていってしまうなんてこともあります。

みんなで協力して休みは確保するよう話し合いをする

休みの不満は他の人も同じだと思うので、協力して休みが取れるように改善してみましょう。

みんなが休むことができれば、休みの申請も言い出しやすくなってきます。

早番、遅番、残業が多すぎて辛い

早番、遅番など勤務時間が不規則で身がもたない。

残業も多くなり一日の就業時間が長時間になって、追い込まれてしまう人もいます。

仕事の見直しをしてみる

シフトを立てる際に同じ勤務時間が続く方が良いのか、同僚に意見を聞いてみましょう。

またシフトの作成を別の人にお願いすると、自分の負担が減る場合や、無理をしていることに気が付いてくれることもあります。

早番や遅番の場合は、なるべく残業はせずに定時で帰る習慣をつけるのも良いと思います。

そもそも栄養士に向いてないんじゃないかと思ってしまう

今の仕事が自分に向いてないような気がしてしまう。

やりがいがないと思ってしまう。

何のために栄養士の仕事をしているのか、分からなくなってしまう。

栄養士としてのやりたかったことを思い出してみる

学生や新卒の頃に何がやりたくて栄養士になったのか、思い出してみましょう。

それを今の仕事と照らし合わせて、実現できているのか分析してみてください。

もし栄養士としてやりたかったことを実現できていなかったり、栄養士に魅力を感じられなくなってしまった場合には、辞めても良いと思います。

やりたい仕事、希望している仕事が回ってこない

現場仕事ばかりで、事務仕事がやらせてもらえない。

洗い場や簡単な仕事しか回ってこない。

こういう環境が続くと、キャリアアップができないので不満と感じることもあります。

自分の仕事を早く終わらせてアピールしてみる

簡単な仕事は、さっと終わらせ、事務仕事の手伝いができることをアピールしてみましょう。

初めは簡単なことしか回ってこないかもしれませんが、それもきちんとこなせれば徐々に任せてくれるようになります。

頼りになることをアピールしていきましょう。

出会いがない

栄養士の職場は女性が多いのが特徴です。

同じ年齢の女性も少なく、男性なんて全くいないことも普通です。

しかも帽子にマスクを着用しているため、他の職種の人たちからは厨房で働いている人が若いのか年上なのか、全く見分けがつかないなんてこともあります。

職場には出会いを求めない

仕事をさっと終わらせて、職場以外の活動に参加しましょう。

または栄養士の職場では妙齢の女性が多いので、世話好きな人がいる場合もあります。

恋人募集中ということをみんなに知らせ、間口を広げておきましょう。

婚活の場では、栄養管理ができる栄養士がモテると聞いたことがあります。

給料が安い

本来は入社時に給料やボーナスについて、しっかり確認を取っておくべきですね。

もし当初聞いていた給料より安いのであれば、これは確認するべきです。

改善があるかどうかによっては、退職もやむを得ないですよね。

キャリアアップを目指してみる

交渉しても改善がなければ、管理栄養士の取得を考えてみるのも一つの手でしょう。

また、管理栄養士以外でもフードコーディネーターや調理師などにも挑戦してみると知識が広がると思います

孤独な環境が辛い

栄養士は一人仕事のため、相談する相手や一緒に喜んだり愚痴をこぼす相手がいないことがあります。

仕事の中でも一人で決断しなければならないことが多く、責任が重いと感じることもあります。

孤独と思わず、自分勝手にできると考え方を変える

一人で仕事を背負うのは大変ですが、相手に合わせたり相手の都合を考える必要はないと考えることもできます。

自分の都合で仕事を進めることができると考えるなど、嫌だと思う環境も発想の転換で気持ちをプラスに切り替えながら乗り切っていきましょう。

仕事を続けていると、必ずどこかの時点で責任は回ってきます。

それが早いか遅いかの違いだけ、と捉えてみてください。

早い内に責任のある仕事を経験しておけば、転職する際のアピールポイントにも繋がっていきます

色々試したけれど、やっぱり辞めたい!辞める前にやっておきたいことは?

仕事を辞めた後には、税金の納付や国民健康保険への切り替えや国民年金の切り替えなど必要な手続きがあります。

健康保険や国民年金の切り替えの準備

会社から離職票・源泉徴収票・雇用保険者証・年金手帳・健康保険被保険者資格喪失確認通知書などが送られてくるので、必ず大切に保管しておいてください。

健康保険関係と年金以外の失業保険の受給にも必要になりますし、ハローワークの求職申込にも必要になってきます。

次の仕事がすぐに決まってない場合は、早めに申し込みや切り替えを行っておきましょう。

計画的に有休を消化しておく

有休が取れない!という人も多いかもしれません。

しかし有休は労働者の権利なので、辞める前には堂々と取得させてもらい、有給を計画的に消化しておきましょう。

クレジットカードの作成、住居の確保

無職になると審査が通らない場合があるので、どちらも早めに確保しておきましょう。

住居においては、寮に入っている場合や会社から借り上げてもらっている場合、引っ越し先が制限されてしまうことがあるので早めに退去し新しい住居を見つけておきましょう。

歯医者や病院にかかっておく

仕事を辞めると健康保険証がなくなるため、医療費を全額負担することになってしまいます。

しかし退職前に通院していれば、同じ病気に対しては退職後でも続けて健康保険が適用されます。

貯金をしておきましょう

少なくとも給料3ヶ月分を目安に、お金を貯めておきましょう。

毎月引き落とされる金額と、1ヶ月にかかる生活費も併せてしっかりと確認しておきましょう。

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まとめ

栄養士の仕事を選んだ理由は、料理が好きだったから、献立を作成したいからなど、皆さん様々でしょう。

料理が好きな人にはレシピ作成や新しいメニューの開発ができたり、楽しくやりがいのある仕事です。

そうは言っても、やっぱり辞めたくなることもあると思います。

しかし辞めたいと思っても、感情的にならずに2週間は良く考えましょう。

考えた末に辞めようと決断しても、貯金をしっかり貯めて3ヶ月くらいは仕事をしなくても過ごせるよう計画的に退職を考えましょう。

また、実際辞める時は仲間に迷惑がかからないよう、きちんと引き継ぎができるようにしておきましょう。

自分び仕事をマニュアル化しておくと、後任の人も助かると思います。

やはり円満に退職できることがベストですので、やれることはやっておきましょう。

有休も何日あるのかを把握し、計画的に取得するようにしておくと良いでしょう。

寮や会社の借り上げ住宅などに住んでいる人は、新しく住む場所を確保するので有休で探してみても良いと思います。

そして転職の際には、転職サイトなどに登録をして情報を仕入れておきましょう。

また、転職エージェントは現在の求人情報を知っており、自分の希望を伝えると自分に合った職場を探してくれるので利用することをおすすめします。

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