「パティシエ」と言うフランス語の名前で呼ばれ、メディアのイメージも伴ってとてもおしゃれで人気の高い職業であるケーキ店での製造販売の仕事。

子どもたちのなりたい職業ランキングでも常に上位に位置する人気の職業ですが、閉じた世界でもあるため普段どのように仕事をしているのか?

また、どうやったらパティシエになれるのか?

必要なスキルはあるのか?

などたくさんの疑問があるかと思います。

仕事内容やその仕事に就くまでのルートも気になりますが、なんとなく男社会である印象もありその道へ進もうかどうしようかと不安を抱えている方もいるでしょう。

今回はパティシエと言う職業に就くため、更にはその道で将来は独立を考えている人が持っておくべきスキルや勉強しておくべきことなどをご紹介して行きましょう。

ケーキ屋の仕事ってどんな仕事?

美しくならんだケーキや、きれいにラッピングされた焼き菓子などを作るパティシエの仕事は一見とても楽しそうで華やかな世界に見えると思います。

しかし実は、こんなに忍耐を必要とし毎日同じことを繰り返す仕事は他にはないのではと思います。

ケーキ店の仕事はケーキを作ることを主軸に、材料の発注や仕入れ、食材や商品の衛生管理、店舗内の清掃、新商品の考案、器具の手入れ、接客販売、経営管理など多岐にわたります。

もちろんこれらを何人かの従業員で手分けをして行うのですが、小さなケーキ店であれば従業員の数は少なく一人が抱えている仕事量が多いこともよくあります。

ケーキ作りと、それを販売するために必要なすべての事を行うのがケーキ店の仕事と考えておけば良いでしょう。

ケーキ屋になるには?

続いてケーキ屋でパティシエとして働くルートをいくつかご紹介して行きましょう。

ケーキ屋で働くためには、実は特別な資格は必要ありません。

必ず取得しておくべき資格はないので、かなり門戸の広い仕事と言えるでしょう。

私は20年近くパティシエとして働いていますが、出会った従業員たちもみんないろんなルートで入社してきています。

まず一番多いのが製菓の専門学校を卒業して、就職活動を経てケーキ店に就職すると言うルートですね。

王道とも言えます。

製菓の専門学校を卒業していると言うことで一定の知識を持っている前提なので、雇う側も安心して採用ができます。

その次が高校を卒業してすぐ、もしくは大学などを卒業して入社するケースですね。

このルートも頻繁にあります。

しかし、実は学歴はパティシエの世界では重要視されません。

経験も年齢も不問でただやる気があれば採用してもらえることが多い世界ですよ。

もう一つ、意外と多いのが社会人の中途採用ですね。

それもパティシエの世界からの中途採用ではなく、全く別の業種からの転職もとても多くあります。

一度社会に出て就職してみたけれど、やっぱりパティシエになりたいと言う理由で応募してこられる方がほとんど。

中途採用は不利になるなんてこともなく、タイミングと相性が合えば採用してもらえます。

ケーキ屋になるためにもっておくべきスキルや資格とは?

続いてケーキ屋になるために持っておくと良いスキルや資格をご紹介していきましょう。

ケーキ作りのスキルはもちろんですが、そんなことが役に立つの?ということもたくさんあります。

製菓衛生師

まずは国家資格である製菓衛生師です。

この資格も必ず必要と言うわけではありませんが、持っておくと箔が付きますしケーキ屋として欠かせない衛生管理に関する知識が勉強できますのでぜひ取得をおすすめします。

製菓の専門学校を出れば受験資格が与えられ、専門学校卒のパティシエはほぼ取得している資格と思って良いでしょう。

菓子製造技能士

菓子製造技能士はその名の通り菓子製造に関する知識や技術を持っていると言う証明になる資格です。

製菓衛生師よりもより製菓の技術を問われる資格で実技試験もあり、合格率は低いのが特徴。

そのため業界ではとても信頼の厚い資格でもあります。

こちらも製菓の専門学校を卒業するか、実務経験によって受験資格が与えられます。

今すぐに取得しておくべき資格ではありませんが、転職の際などにはとても有利になるので取得を目指すことをおすすめします。

デザインやイラストのセンス

デザイン、またはイラストのセンスもぜひ身につけて置きたいスキルの1つ。

と言うのも、ケーキ店で働くパティシエたちは新しい商品の考案を任されることもありますし、ウエディングケーキなどの特別なケーキを作る機会も割と多いのです。

新商品はまず紙面でイラストに描いて先輩パティシエたちに見てもらってアドバイスをもらい、そこから実際に制作していくことが多いですね。

形や味などもイメージを膨らませて、こんな感じでどうだろうと紙面に描くことはとても大切になります。

ウエディングケーキの場合は新郎新婦の希望を聞きながら、もっと細やかな装飾を施すこともあります。

特別なケーキですからこちらもまずイラストに落とすのが一般的。

お客様に見ていただくこともありますよ。

勉強しておくべきこととは?

次に勉強しておくべきことをご紹介して行きましょう。

こちらも必須ではありませんが、パティシエとして働く中でいつか必ず助けになる知識ですよ。

フランス語で製菓周りのことを調べておく

そもそもパティシエという言葉がフランス語であることからもわかるように、ケーキ店の仕事の中にはフランス語が溢れています。

意識して使っていないお店ももちろんありますが、反対に作業工程や商品の名前もフランス語と言うお店もあるので事前に覚えておくととても役に立ちますよ。

器具の名前やよく使う食材のフランス語読みを覚えておくことで、ぱっと言われた時にすぐ反応できるなど新人時代に助けになるはずです。

基本的なケーキを覚えておく

ケーキの中には新しいもの、お店のオリジナルのものに加えて伝統的なものもありますよね。

この伝統的なケーキの名前と、王道の作り方、材料などを勉強しておくと良いでしょう。

ケーキ作りはとても多彩に見えますが、基本的には小麦粉と卵、バターを利用して作るものがほとんど。

伝統的なものを基本として、そこから派生・発展させていったものが多いのです。

基本のケーキを覚えておくと、新しいケーキでも初めて挑戦するケーキでもイメージが掴みやすく失敗も減りますよ。

ケーキ屋の仕事の探し方とは?

続いてケーキ屋の仕事の探し方をご紹介して行きましょう。

専門学校に通うとその学校の掲示板などに募集が出ていますので仕事探しも困りませんが、中途となるとどのように探すべきなのか迷ってしまいますよね。

必ずチェックするべきポイントと合わせて見ていきましょう。

ケーキ屋の求人情報はココをチェック!

ケーキ屋の求人情報を探す時はまずインターネットの求人サイトをチェックします。

それも通常のものではなく、パティシエ・ブーランジェに特化した求人サイトがあるのでそこを必ずチェックしておきましょう。

このパティシエ・ブーランジェに特化した求人サイトは、無料で掲載できる求人サイトよりも案件の質がよく、ページも見やすく、労働条件なども詳しく表示されています。

いくつかあるので検索して見つけてみましょう。

お目当ての案件が見つかったらまずはその会社について詳しく調べておきましょう。

店舗が近くにあるなら必ず足を運び、2,3種類のケーキを購入して食べることをおすすめします。

食べてみて、あなたが「おいしい!」と思えたならそのお店への応募を進めて行きましょう。

応募するときに気をつけたいこと

募集へ応募する時に必ず気をつけたいのが労働条件についてです。

パティシエはそこまで給与の良い仕事ではありませんし、特に最初の何年かは修行期間として生活するのがやっと程度のお給料の場合が多いでしょう。

そのため、最低限社会保険は完備してある案件を選ぶことをおすすめします。

パティシエはとても離職率の高い職業です。

新卒で入社した新人パティシエのうち、80%が3年以内に離職するとも言われている厳しい世界。

私はこの要因の1つに、新人時代にお給料の低さがあると思っています。

もちろん、最初から高いお給料をいただけるわけはありませんからある意味仕方のないことでもありますが、つけるべき社会保険を付けていないお店は問題外だと思っています。

必ず保険完備の案件を選ぶようにしましょう。

近くで働きたいお店がある場合

憧れていたお店がある方や、このパティシエの下で働きたいなど何か特別な理由がある方はまず店舗のホームページをチェックしましょう。

小さなお店であれば求人サイトには募集を出さず、ホームページ上や店頭で募集を行っている場合も少なくありません。

ホームページに掲載されていなければ、店舗へ足を運んでみましょう。

店頭での募集も見当たらなければ、直接尋ねてみるしかありません。

その場で尋ねるのは忙しいパティシエに迷惑がかかりますから、閉店直前の時間帯に電話で聞いてみるのをおすすめします。

募集の案件を載せていないのにお店に電話をかけてきた、と言うのは働く側にとっては嬉しいことです。

うまく行けば面接などを行ってくれるかもしれませんよ。

ケーキ屋の仕事に役立つ経験は?

続いてケーキ店の仕事を始める前に経験しておくと良いアルバイトなどをご紹介しましょう。

学生さんなら今のうちに経験を積んでおくと、入社してから必ず役に立ちますよ。

接客販売業

ケーキ店の仕事は最初から製造に関われることは少なく、まず最初に接客販売をすることが多いです。

店頭に立ち、ご来店されたお客様の注文を聞いてケーキを箱に詰めて、お会計をしてお渡しすると言った一連の流れをスムーズに行うためにも、接客業の経験はしておいた方が良いですよ。

スムーズに接客販売ができればキッチンに入る時期も早くなるはずです。

食べ歩きはとても大切

ケーキ店の仕事は毎日同じケーキを製造するものですが、季節によって新しいケーキを考案し販売をします、一年を通して同じものがショーケースに並ぶことは少ないでしょう。

そのため、たくさんのケーキを食べ歩いて味や形を勉強するのはとても大切なことです。

美味しいと思ったケーキや素敵だなと思った盛り付けや飾りなどを書き留めておき、いざ自分が考案する際にそこからアイデアをもらうことも少なくありません。

同じ理由で洋菓子の本場のフランスに足を運ぶのもぜひ経験しておきたいことですね。

製菓の専門学校では修学旅行や研修としてフランスに行くのはよくあることです。

本場のケーキは特に有名店でなくても本当に美しく、ケーキ屋でパティシエとして働く上で参考になること間違いありません。

ケーキ屋の転職事情とは?

最後にケーキ屋で働くパティシエたちの転職事情を見ていきましょう。

パティシエの世界は1,2度の転職はマイナスではありません。

もちろんずっと同じ店で腕を磨く方もいますが、大抵のパティシエは何度か転職し、色んなお店を見てきているものです。

憧れのお店へチャレンジする人が多い

パティシエはそれぞれみんな好みがあります。

味覚に差もありますし、お店で製造する商品の雰囲気も様々。

クラシックなフランス菓子を作りたいと言う方もいますし、日本で発展した昔ながらの王道のケーキを作りたい方もいて当然です。

そのため、みんなどこかに憧れのお店を持っているもの。

パティシエたちに「どこか好きなお店はありますか?」と聞くと、必ず1つ2つお店の名前がすぐに上がります。

この憧れのお店への転職のチャンスを伺っている方はとても多いですね。

就職活動をする時に募集がされていなかった、または当時は経験が足りず応募できなかったなどの理由です。

憧れのお店で働き技術を身に着けたいと思っている方はチャンスが来れば転職を選びます。

シェフパティシエを目指して転職して行く人も

小さなお店で腕を磨いた後に、ホテルやレストランのシェフパティシエのポジションを目指して転職していく人も多いです。

ケーキ店ではオーナーも現場にいる場合が多く、出世にも限界があります。

ホテルなどにある洋菓子部門のトップ、シェフパティシエを目指して転職する方は多いですね。

年齢を重ねるに連れてお給料事情なども影響して来るので、大きなお店に転職していく方は本当に多いです。

王道と言っても良いでしょう。

まとめ

今回はケーキ店で働くパティシエについてご紹介しました。

どのようなルートでパティシエになれるのか、その仕事内容などを少しご理解いただけたでしょうか?

パティシエとして働くために一番必要なのは、経験でも学歴でも知識でもなく「やる気」です。

洋菓子作りに対する情熱とやる気があれば、年齢性別を問わずにチャレンジできるのがケーキ店の良いところ。

あなたも思い切って洋菓子作りの世界に飛び込んでみませんか。


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