2020年7月13日

介護施設で働く職員には様々な雇用形態があります。

勿論一番多いのは正社員ですが、パートタイムの職員やアルバイトで少ない日数勤務する職員もいるでしょう。

ここで紹介するのは「派遣社員として働く介護職員」についてです。

派遣社員は正社員と同じ日数働く人が殆どですが、登録している会社が違うため、給与や賞与に差があります。

ここでは派遣社員の雇用形態で働くメリットや、どのような人が派遣社員として働くと良いのかをご紹介しましょう。

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介護派遣の仕事内容

介護施設では、入居している高齢者の生活のお世話を行います。

生活のお世話と聞くと「簡単じゃないか」と感じる人がいると思いますが、実際に仕事をしてみるとなかなか難しいところがあります。

では、どのような仕事を行うのかを簡単にご紹介しましょう。

食事介助

人が生活してい上で一番大切なことは「食べること」です。

食べなければ人は生きていけません。

しかし、近年では経管栄養での食事方法も多くなっています。

経管栄養とは、人の胃に直接液状の栄養物を入れて、生きるために必要な栄養素を摂取することです。

口から食事を摂ることが理想ですが、患った病気の内容によっては食事ができなくなることもあります。

その時の食事として経管栄養があるのです。

その為、経管栄養の入居者の管理も仕事内容の一つとなります。

トイレ介助やオムツ交換

食事をするということは必ず排泄に繋がります。

介助の内容は利用者によって異なります。

トイレでの介助が必要な方、トイレに行くことができずオムツ内で排泄を済ませる方も沢山います。

定期的なトイレへの誘導やオムツ交換も大切な仕事です。

介護の職場は「派遣社員だから」「正社員だから」と雇用形態によって仕事内容が違うということは殆どありません。

派遣社員や正社員、パートでも介護の仕事内容は同じです。

トイレの介助やオムツ交換は、初めて介護の仕事を行う人にとっては辛いと感じてしまうこともあるでしょう。

しかし、排泄は誰しも毎日行うことです。

「汚い」「臭い」などの失礼な言葉は絶対に言ってはいけません。

入浴介助

できれば毎日お風呂に入りたいと思うのは当然のことでしょう。

しかし、介護施設の入居者は毎日入浴することができません。

介護者の労働時間や利用者の入浴に使う体力を考慮した上で、業務上毎日の入浴はほとんどありません。

しかし利用者の中には、入浴が好きでできれば毎日入りたいと思っている人も少なくないでしょう。

その願いを必ず叶えることはできませんが、2日に1回の入浴はできる限り行います。

また、入浴するということは感染症の予防にもなります。

一番予防できるのは「尿路感染症」です。

高齢者は体内の水分量が少なくなる為、尿自体も少なくなります。

尿が少なくなるということは、生成された尿が長時間体内に貯留するということです。

そこから尿道内に細菌が入り感染や発熱を起こしたり、その発熱が原因で肺炎になってしまう場合もあります。

その為、尿道口を清潔に保つことは、感染症の予防に繋がるのです。

季節のレクレーションを行う

長い時間室内で過ごしている利用者にとって、季節を感じることは頭や体に良い刺激となります。

高齢者は自分で体内の体温調節ができなくなる為、冷暖房で1年を通して室温を調整することが大切になってきます。

しかしそのような状況にいると、四季を感じられなくなってしまう人が沢山いるのも現状なのです。

その為介護職員が季節の催し物を行うことも大切な介護業務になるのです。

介護の派遣で働く5個のメリット

介護の仕事内容について紹介してきました。

では実際、正社員やパート、アルバイトと違い「派遣社員」として働くことでどのようなメリットがあるのかをご紹介しましょう。

アルバイトやパートよりも比較的時給が高い

派遣社員は、自分が働く介護施設で雇用されているわけではなく他の会社に所属していて、介護施設に派遣されています。

その為、お給料が低い所が多い介護の仕事現場において、派遣社員は施設の雇用規定に則っているわけではない為に比較的高い時給で働くことができます。

しかし、派遣会社によっては社会保険料が付いていない所もある為、派遣会社に登録する時は確認しておきましょう。

比較的自分の休み希望が通りやすい

正社員やパートでは沢山の希望休を取ることはなかなか難しいです。

介護の現場はお盆もお正月もありません。

これは人の命を預かっている職場だからこそ、休日や自分の希望の休みが限定されてしまうのです。

しかし、派遣社員は比較的自分が希望した日に休みをもらうことができます。

これは、派遣会社に登録している為、自分の希望の休みは事前に会社を通し上司に伝わっていることが殆どだからです。

日曜・祝日を希望したり、週3回の休みを希望したりすることができます。

しかし、あまりに自分の希望を多く言ってしまうと、次回から更新無しと言われてしまうこともあるので、程々にしましょう。

残業が少なくて済む

派遣社員は殆どが「時給」でのお給料となります。

上記でも紹介しましたが、派遣社員の時給は比較的高いです。

この時給は派遣会社と自分が働いている会社とで支払われることが殆どです。

その為、派遣社員が沢山残業をしていると、人件費を多少なりとも介護施設が多く負担しなければならなくなります。

経営する身であれば、残業は派遣社員よりもできれば自分の所で雇っている社員にお願いしたいはずです。

勿論残業はないの越したことはありませんが、なかなかそうもいかないのが現状でしょう。

仕事内容が同じ為「派遣だから」という差別化がない

介護施設は正社員、アルバイト、派遣社員に関わらず、仕事内容が変わることはありません。

ドラマなどでお局さんが「これだから派遣社員は」「残業がない派遣社員は楽」等と会社で若い派遣社員を貶すシーンがあったりしますが、介護の現場ではオムツ交換も入浴介助も皆で行います。

その為、職員同士の信頼関係も構築しやすくなります。

自分に合わない職場と思ったら、比較的早く移動ができる

介護の現場でも自分に合わない所は沢山あります。

高齢者施設でも認知症の専門施設だったり、重度の障害を持つ人が沢山入所していたりと様々です。

自分にはできない、自信がないと感じる所に長居していても、介護が辛くなるだけです。

自分にはできないと感じたら、派遣会社に移動願いを出すことができます。

正社員が介護施設を退職するよりも比較的簡単に違う施設に移動することができるでしょう。

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介護派遣の平均時給は?

介護の派遣社員のお給料は会社によって様々です。

時給1,500円以上の会社もあれば、地方になると900円程度の所もあります。

やはり都内の会社の方がお給料は高くなります。

介護派遣でやりがいを感じること

介護の派遣社員でやりがいを感じる点は沢山ありますが、ここでは派遣社員だからやりがいを感じるというよりも、介護をしていく上でやりがいを感じることを私の体験からご紹介していきましょう。

他人に自分のことを覚えてもらえる

介護の現場に必ずいるのが「認知症の要介護者」です。

認知症の要介護者は最近の出来事を覚えられない人が多いです。

毎日顔を合わせているのに「はじめまして」と挨拶されることも珍しくありません。

しかし、沢山の介護をしていく内に顔を覚えてもらえたり、拒否なく介護の提供ができた時、その人に認めてもらえたような感覚になります。

自分の介護スキルが身につく

介護は歳を取れば取るほど身近になる問題でもあります。

自分の親に介護が必要となることもあるでしょう。

その時に介護のスキルがあるのとないのとでは、介護の仕方が全く違ってきます。

また、介護の認定が必要な時にどのようにすれば良いのか、介護の認定を受けるタイミングも必然的に分かるようになります。

人に感謝される

介護をしていて一番のやりがいは、人に感謝されるということです。

利用者から「ありがとう」の一言があるだけで自分のしてきた介護が良いことだったと実感することができます。

自分の介護が認められると、これからの介護をしていく上で良いモチベーションになるでしょう。

介護派遣で身につくこんなスキル

介護の派遣社員として働く上で、自分に身につくスキルについてご紹介します。

介護保険について知ることができる

介護をするということは、介護保険について知ることが必要です。

老人ホームで働いているとあまり感じることはありませんが、訪問介護では「介護を受ける上で限度額」があります。

その限度額がいっぱいになると、介護保険外の実費での計算になります。

介護技術を学ぶことができる

介護の技術が嫌でも身につきます。

介護は大変な仕事です。

しかし、利用者にとっては生きる為に必要な存在でもあります。

いつ自分の周りの人が、介護を必要とするか分かりませんよね。

自分に介護の技術が身につくということは、自分の周りの人も助けることに繋がるかもしれませんね。

介護派遣はこんな人におすすめです!

正社員で働く人やアルバイトで働く人もいますが、派遣社員として働く人はどのような人が良いのかをご紹介しましょう。

子育て中の主婦

保育園に子供を預けて働く女性は近年増加しています。

しかし、子育てしながら働くのは大変なことです。

家計の為にできるだけ高時給で働きたいと思う人もいるでしょう。

そのような境遇の人は時給も高く、比較的自分の好きな日に休みが取れる派遣社員が良いでしょう。

定年退職後の人

定年退職した後に、年金生活をするのに少し時間がありますよね。

自分の老後の心配をしながら生活する事よりも、社会に貢献したいと感じる人もいると思います。

しかし特別養護老人ホーム等の高い労働力を必要とする所ではなく、生活介助を主とした介護付き高齢者住宅がおすすめです。

介護派遣をするときの注意点

ここまで派遣社員の特徴などを紹介してきましたが、次に介護の派遣社員になることで注意すべき点についてご紹介しましょう。

自分の担当者と連絡が取りにくい

派遣の会社は自分の担当の社員がいます。

職場が決まればそこで終わりといった派遣会社を選んでしまうと、自分の休みや不都合があった場合に対応してもらえないことがあるので注意しましょう。

勤務期間が自分で選べない

介護の仕事では殆どが長期採用を目的とします。

しかし、自分の家族の都合や自分が働きたい期間も聞き入れてもらえないのであれば、派遣社員として働く意味はありません。

その為、自分が働きたい期間をしっかりと明確にしておくと良いでしょう。

介護派遣のおすすめの選び方

時給が高すぎない所

時給が高いに越したことはありませんが、時給が高すぎると「人気がない為に時給を上げている可能性」があります。

高い時給は魅力的ですが、実際に現場を見てみることを忘れないようにしましょう。

沢山の勤務地を提示してくれる会社を選ぶ

介護施設を提示してもらうことは、派遣会社に入る人にとって有益な情報になります。

その為、自分の条件に合う勤務地を選ぶことができるように、沢山の勤務地を提示してもらえる所を選びましょう。

まとめ

いかがでしたか。

派遣社員で働くことについて紹介してきましたが、派遣社員で働いていても、正社員で働いていても、介護をしているということに変わりありません。

介護を必要としている利用者から見たら、正社員なのか派遣社員なのかの区別は関係ありません。

自分にできる最大の介護を提供することを忘れずに、介護の仕事をしていきましょう。

実際に介護派遣会社を探す時は、こちらの記事を参考に!

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