登録ヘルパー求人の募集内容や雇用形態について解説。通常のヘルパーとの違いも
ヘルパー求人は介護業界で最も人手不足と言われています。
大変だからと敬遠されがちですが、実はいくつになってもトライできる職業なんです。
この記事では、そんなヘルパーのおすすめポイントを職種ごとにご紹介させていただきます。
また、求人でよくある募集内容や具体的な業務内容についてもお話ししたいと思います。
ヘルパーへ転職や就職をお考えの方はぜひこの記事を参考にしてみてください。
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ヘルパーにはどんな種類があるの?それぞれのおすすめポイントとは?
一言でヘルパーといっても、資格も仕事内容もいろいろなものがあります。
ひとつずつわかりやすく解説させていただきます。
介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)
ヘルパーの仕事をするには必ず資格が必要なのですが、求人にはヘルパー2級以上とある場合と、初任者研修以上と記している場合があります。
この二つは基本的には同等資格なのですが、ホームヘルパー2級の受講は現在廃止されており、H25年の4月の法改正時に初任者研修が開始されました。
ですので、それ以前に取得した方はヘルパー2級ですが、今新たに取得される方は初任者研修となりますので、そちらのほうについてご説明させていただきます。
なお、ヘルパー2級に関しては一度取得すれば更新等はありませんし、今後新たに初任者研修を受講する必要はありません。
研修内容に関しては、ホームヘルパー2級の時にはあった現場実習がなくなりましたが、受講者同士での実習はあり、初任者研修のほうが施設介護等にも網羅した内容となっています。
資格を取るにはどうすればいいの?
初任者研修は国家資格ではなく、各都道府県が指定をした養成機関で130時間の研修を受け、取得します。
すべてを通学でまかなう施設、通信のある施設、様々あり、その頻度によっても取得までの機関が異なりますので、自分にあった方法で資格を取得しましょう。
仕事内容ってどんな内容?
この資格がなくてもできる介護職は多くありますが、ヘルパーのお仕事だけは必ず初任者研修以上が必須となっています。
仕事の内容は一般的な介護職となり、例えば相談員であるとか、少し専門的なお仕事に関しては他の資格が必要となります。
おすすめポイントは?
人手不足の介護職ですので、ヘルパー以外では無資格OKの求人もあるにはありますが、やはり130時間みっちり研修を受けた分、給与面で差がつくところがほとんどです。
また、特にヘルパーは一対一で利用者に接するお仕事ですので、知識がなさ過ぎるとおそらく働くときに大きな不安があると思いますが、この研修は基礎資格でありながらかなりしっかりとした内容になっていますので、取得しているしていないで、仕事をする上での不安が大きく変わってくると思います。
実務者研修(ホームヘルパー1級)
こちらも初任者研修同様、ホームヘルパー1級が廃止され、現在受講する場合は実務者研修ということになります。
初任者研修に比べかなり専門的な研修内容になっているほか、現在はこの先にある介護福祉士取得のためには必ず必要な研修となっています。
資格を取るにはどうすればいいの?
ホームヘルパー2級と初任者研修はほぼ同等資格であることをご説明いたしましたが、実務者研修イコールホームヘルパー1級というわけではありません。
保持資格があるかなしか、あれば持っている資格によって研修時間は異なります。
無資格者の場合は450時間、ホームヘルパー2級、初任者研修の場合は320時間、ホームヘルパー1級の保持者は95時間の受講時間となっています。
こちらも通信や通学がありますが、スクーリングが57時間必須となっています。
無資格の場合でも取得可能ですので、まったくの初心者で専門的な知識を本気で得たいというのであれば、初任者研修を飛ばしてこちらを受講するのもおすすめです。
仕事内容ってどんな内容?
初任者研修と大きく違うところは、実務者研修を取得しているとヘルパーのサービス提供責任者ができるというところでしょう。
介護保険等も含め、かなり専門的な知識が必要な仕事ではありますが、そういった仕事も認められるほどしっかりと勉強した証になる資格です。
もちろん一般的な介護職、普通のヘルパーも行うことができます。
おすすめポイントは?
上記のとおりサービス提供責任者ができること。
介護福祉士になるにも必須の研修ですので、そういった意味でも取得には大きな意味がありますが、求人の多いサービス提供責任者になれるのはかなりな強みです。
今は訪問介護に対する加算が充実していますので、それなりの収入も目指すことができ、決して損にはなりません。
ガイドヘルパー
移動支援を行う際に必要な資格です。
こちらは介護保険ではなく、障害者が外出するときに介助をするヘルパーとなります。
目の見えない人に行う同行援護、知的、精神障害者の行動援護、主に車イスの方の全身性障害者移動介護があります。
移動介護に関しては各市町村によって必要な資格にばらつきがあるのですが、介護福祉士があっても全身性ガイドヘルパーを取得しなければならないところが多いです。
資格を取るにはどうすればいいの?
この中で、行動援護に関しては初任者研修以上を取得していれば行えますので、新たに資格を取る必要はありませんが、同行援護、全身性ガイドヘルパーに関しては各都道府県の指定を受けた養成機関で受講しなければなりません。
全身性ガイドヘルパーに関しては各自治体で受講時間にばらつきがありますが、おおむね3日あれば取ることができます。
基礎資格として、初任者研修以上が求められます。
同行援護は一般課程が20時間で3日、こちらは無資格でも受講できます。
終了時の試験はありません。
仕事内容ってどんな内容?
障害者の方の外出のお手伝いをします。
買い物や外食、時には旅行なども同行し、介助を行うお仕事です。
おすすめポイントは?
ガイドヘルパーの資格だけでお仕事をするのは難しいですが、移動支援においては介護保険ではできないことを行いますので、障害のほうもしている事業所であれば確実にお仕事の幅は広がります。
ガイドヘルパーとの外出を楽しみにしている方も多いですので、やりがいのあるお仕事です。
実際にガイドヘルパーの仕事を探すときは、こちらの記事を参考に!
難病患者等ホームヘルパー
文字通り、難病や特定疾患の方の介助を目的とした資格です。
資格を取るにはどうすればいいの?
入門過程、基礎課程Ⅰ・Ⅱとありますが、それぞれ受講用件として保持資格が異なります。
受講自体は指定の養成機関でほぼ一日で終了することがほとんどです。
仕事内容ってどんな内容?
一般的なヘルパーと特に変わりはありませんが、利用者が難病である場合、この研修で学んだ知識を生かして仕事ができますし、社会復帰等の助言も行うことができます。
おすすめポイントは?
この資格があれば何かができるというものではないのですが、持っていればそれなりの勉強をしてきたという証明になりますし、面接等には有利です。
また、難病に関しては一般的な資格の研修ではほとんど勉強しませんので、しっかりとした知識のあるヘルパーがきてくれることで利用者の信頼や安心感が違います。
ヘルパー求人の募集内容にはどんなものがあるの?
介護職の中で最も求人が多いのがヘルパーのお仕事。
様々な働き方がありますが、どう違いがあるのでしょうか?
雇用形態、待遇、給与、勤務時間は?
雇用形態は、大きく分けて正社員、登録ヘルパーがあり、たまにパート・アルバイトといった形です。
一般的な違いを述べていきますが、事業所ごとにやはり特色や違いはあります。
例えば処遇改善加算一つとっても、Ⅰ~Ⅳまで加算の割合は大きく違いますし、しっかりした事業所では特定事業所加算を取っているところも少なくありません。
また、介護報酬はその地域によって加算が決まっており、都会のほうが高く田舎のほうが安い傾向にあります。
そういった点での違いを頭に入れていただいた上で、平均的な例を述べていきたいと思います。
正社員
ヘルパー事業所は、基本的には常勤のサービス提供責任者、管理者(兼務もあります)と、他に常勤換算で2人必要となっています。
ですので、少なくとも3人は正社員という事業所が多いです。
基本的な給与は16万円~20万円くらいが一般的で、これに処遇改善加算がついたり、賞与があったりと事業所により様々です。
事業所の営業時間としては9時から18時、月~金をうたっているところが多いですが、もちろんヘルパーの稼働時間はその枠にはとらわれず、サービスがあれば早朝や夜にも勤務しますし、お盆や正月も、生活援助は断るけれども身体介助は行う事業所が大半ですので、勤務時間は不規則なこともあります。
一般的には月22日勤務、実働8時間といったところが相場です。
登録ヘルパー
ヘルパーの募集で一番多いのがこの勤務形態です。
時間というよりも、一件いくらのお仕事です。
生活援助の相場が一時間1000円~1400円、身体介助で1400円~1800円程度。
一件目から二件目までの移動時間は賃金を支払うように指導がありますが、そうではない時間が空いたとき、その間は無給になることが多いようです。
効率よく働くとそれなりに稼げる雇用形態で、朝から夜まで働いて社員よりずっと多い収入を得ている登録もたくさんいます。
基本的には社会保険等は加入しない契約になっています。
一日一時間だけ、生活援助だけ、この曜日だけ、という希望が通りやすいですので、隙間の時間で働きたい方にもぴったりです。
パート・アルバイト
あまりない雇用形態ですが、サービス付き高齢者住宅等に付属している事業所でたまにこういった募集があります。
だいたい時給は900円程度です。
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ヘルパーの仕事内容とは?
では実際ヘルパーで働くとなるとどんなことを行うのでしょうか?
生活援助
いわゆる家事全般です。
介護保険上では、同居の家族がいる場合はいろいろと制限があり、行える場合でも利用者本人の場所しか掃除ができないなど気をつけないといけないポイントがあります。
また、日常的に行わないと生活に支障が出る家事のみを保険対象としていますので、大掃除や草むしり、窓拭き等は自費でのヘルパーを利用しなくてはなりません。
洗濯や調理
一人暮らしの場合は問題ないのですが、前述のとおり同居家族がいた場合、本人の分の掃除や調理しかしてはいけないことになっています。
生活援助の依頼で最も多いのが掃除で、特にトイレと浴室の掃除です。
家事とはいえなかなか重労働でもあります。
調理は、本人の食べやすい形態や持病に応じて行います。
味付け云々でクレームがつくこともなくはないのですが、そういった場合は本人に味見をしてみらったり、調理方法を聞いたりとコミュニケーションを取りながら解決していきましょう。
買い物代行
近隣にスーパーがある、自分で買い物に行ける人であれば問題はないのですが、そうでない人には買い物の代行を行います。
自分でメモを取り依頼する人、わからないのですべてヘルパーで見繕って買い物してくる人様々です。
いったん家に行ってから買い物に出るのは時間にロスが生じますので、ヘルパーがあらかじめ聞いていたものを買ってから訪問することも許されています。
その際は買い物開始からがサービスの提供時間になります。
また、嗜好品やペット用品、意外なところでは出来合いのお弁当を買ってくることも原則的に禁止されていますので、そのあたりは注意しましょう。
その他の生活援助
薬を受け取りに薬局に行ったり、ポータブルトイレの汚物を捨てたりも生活援助に当たります。
洗い物だけできない人や、洗濯物をたためるけど干せない取り入れられない人、洗濯物はできるけど布団は干せない人、様々な援助があります。
基本的にはできることは本人にしてもらわなければならず、ヘルパーは家政婦やお手伝いさんではないということを頭に入れておきましょう。
身体介護
文字通り体に関する介助です。
こちらに関しては原則同居家族の有無は問いません。
体力的にもきつく技術も必要ですので、生活援助に比べて単価は高く設定されています。
食事介助
自分で食べられない人に介助で食べさせるほか、自分では食べられるけれども、食べながらむせる人を横で見守るのも身体介助にあたります。
入浴、身体保清
自宅のお風呂で入浴するのを手伝ったり、シャワー浴のお手伝いをします。
非常に事故や急変の多い介助ですので、危険性の高い人に関しては訪問看護を利用するようにすすめる事もあります。
また、足浴や手浴、陰部洗浄、清拭等の介助もヘルパーの仕事です。
排泄補助
自宅のトイレやポータブルトイレでの排泄を介助するほか、寝たきりの人をベッド上でおむつ交換したりします。
便失禁した際には前述した陰部洗浄も行います。
起床・就寝介助
モーニングケア、ナイトケアと称し、起床や就寝の一連の介助を行います。
時間帯が朝早かったり夜遅かったりすると介護報酬に夜朝加算がつきますが、その分ヘルパーの時給にも上乗せされます。
通院介助、通院同行
身体介護にはあたるのですが、実は待ち時間(中抜き部分)が介護保険で算定できず、もっともヘルパー泣かせのサービスです。
以前は待ち時間を無給で同行していたヘルパーも多かったのですが、現在は中抜き部分を利用者に自費で請求し、ヘルパーに支払う事業所も増えていますので、通院介助をするときには必ず確認しましょう。
ヘルパーを目指す皆さんへ(さいごに)
今この介護業界で最も人手不足なのでヘルパーです。
仕事はあるけどヘルパーが集まらず、閉鎖する事業所もあとを絶ちません。
大変なこともありますが、一対一で利用者に向き合えるとても奥の深いお仕事です。
ヘルパーなしには在宅介護はできませんし、これからもすすむ高齢化社会でなくてはならない存在です。
60歳代、70歳代のヘルパーもたくさんいます。
未経験でも大丈夫です。
身体介助は敷居が高いように思いますが、実は生活援助のほうがニーズが高く、掃除が得意、調理が得意というのが立派なスキルにつながります。
お昼だけしか働けなくても大丈夫。
意外と昼間にお仕事が集中しています。
もちろん稼ぎたい人は、身体介護や夜朝メインで働けば効率よくお金になります。
自分にあったスタイルで、いろいろな形で働くことができるんです。
ぜひ、臆することなく挑戦していただきたいと思います。
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