2020年9月8日

ヘルパーという呼び方は様々な場面で使われ、介護職の総称のようなところもありますが、一般的にはホームヘルパー、つまり訪問介護事業所で働く「訪問介護員」のことを指します。

ここでは、その訪問介護員のことをお話します。

また、このヘルパーにも介護保険、障害の保険と種類がありますが、ここではより需要や求人の多い介護保険のヘルパーについて説明していきます。

また、障害の居宅介護の訪問介護員もほぼ内容は変わらないので、参考にして頂けると思います。

在宅生活を支える上で最も大切なポジションと言っても過言ではないヘルパー、一つずつ噛み砕いて解説していきましょう。

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ヘルパーとはどんな仕事?

ヘルパーの仕事の原則は「利用者の家でその生活の介助を行うこと」です。

基本的には利用者宅に訪問し、そこで介護のお仕事をすることになります。

例外として通院介助や買い物の代行、同行など外出支援の仕事もありますが、こちらも「始まり、終わりは自宅」が原則です。

利用者は要支援や要介護の判定の下りた、何かしら体に不自由のある方です。

利用者の状態に応じて、例えば食事を作るにしても一緒に作るのか味見だけしてもらうのか、メニューを決めてもらうのか全てをヘルパーが行うのかなど様々です。

このあたりのサービス内容は、ケアマネージャーの作成したケアプランに即して訪問介護事業所が訪問介護計画書やサービス手順書を作るので、ヘルパーはその通りに仕事をします。

仕事内容を大きく分けると、家事である「生活援助」、体に関する介助の「身体介護」になります。

ヘルパーの役割とは?

ヘルパーは生活援助として家事をしたり身のまわりの介助をしたりするので、お手伝いさんや家政婦さんと混合され、なんでもしてもらえると思われることが少なくありません。

しかしながらヘルパーの役割は、専門的な資格を持ちケアプラン通りのサービスを行うことであり、報酬の出所の殆どは公的な介護保険なので、厳密なルールに従って仕事を行うことを忘れてはいけません。

介護保険には厳しいルールや細かい取り決めが幾つもあります。

沢山のサービスの中でも訪問介護は一番決め事が多く、良かれと思って利用者の希望を聞いてしまうと後々大変なことになったりもします。

介護保険に基づいたケアプラン通りのサービスを行う役割であるということは絶対に忘れないようにしましょう。

こう書くととても難しい仕事のように思われるかもしれませんが、そんなこともありません。

困った時は自分で判断せず、訪問介護事業所のサービス責任者や担当のケアマネに相談すれば良いので、安心して下さい。

サービス提供責任者、常勤社員、登録ヘルパーなどで求められる役割は変わる

殆どの訪問介護事業所は、ヘルパーを取りまとめサービスに関することの責任を負う「サービス提供責任者」、正社員の立場で働くことが殆どの「常勤ヘルパー」、原則仕事をしている間だけの時給を貰う「登録ヘルパー」で構成されています。

事業所の人員配置として、常勤換算で2.5人以上という基準が定められているのですが、サービス提供責任者は「利用者が40人ごとに1人」必要なので、事業所の規模によっては常勤が全てサービス提供責任者ということもあり得ます。

サービス提供責任者は、介護福祉士や実務者研修修了者などそれなりの資格や研修を受けた人しかなることはできません。

ケアマネとのやり取りや登録ヘルパーの管理、訪問介護計画書の作成、新規の利用者の初回のサービス同行等、仕事内容は難しく多岐にわたります。

人手不足の為にサービス提供責任者も普通のサービスに出ることも多く、そうなると事務仕事や責任者しかできない仕事が溜まるので、ずいぶん前に国からは「サービス提供責任者はできるだけ現場に出ないように」というお達しが出てはいますが、そうはいかないのが現実です。

そのため残業が増えたり忙しかったりするのですが、勿論その分給与は高くなっています。

また、大変ではありますがやりがいも大きいようで、意外とサービス提供責任者の方は長くその職種を続けていることが多い印象です。

常勤社員は、サービス提供責任者程ではないけどそれなりに責任を持つ立場です。

基本的な勤務時間が8時間ですが、その間ずっとサービスがあるとは限りません。

空いた時間は、事務仕事や登録ヘルパーのフォローに回ります。

そして登録ヘルパーです。

パートや派遣という雇用形態もあるにはありますが、そういった募集の場合は上記の二つの役割であることが多い傾向にあります。

現場での仕事のみを中心とする登録ヘルパーが、訪問介護では多く雇われています。

ヘルパーのお仕事は利用者宅に直行直帰する形で、1時間前後のものが多いのです。

訪問介護事業所はこの登録ヘルパーに支えられていると言っても過言ではなく、週1回1時間でも良いからという募集内容も少なくありません。

幾つかの事業所を掛け持ちしている登録ヘルパーもおり、空き時間を少なくし効率的にまわることができれば、それなりの収入が見込めます。

逆に、すき間時間に少しだけ働きたいという方にもぴったりです。

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ヘルパーの具体的な仕事内容とは?

では次に、ヘルパーは具体的に何をするのかを説明しましょう。

ヘルパーの仕事は、家事全般の「生活援助」、体に関する介助の「身体介護」に分かれます。

これは厳密に介護保険法で区別されていますので、報酬も変わります。

生活援助より身体介護の方が単価は高いです。

その他にも訪問介護では通院介助に特化した「通院等乗降介助」というものもあるのですが、かなり特殊で実施している事業所も少ないので、生活援助と身体介護について詳しく解説します。

生活援助

一般的な家事全般を指します。

お手伝いさんではないので、利用者ができることは自分でしてもらうという原則があります。

また、利用者本人のサービスしか行うことはできません。

洗濯や調理

洗濯に関しても、他の家族のものは洗えないので洗濯機から出しておくなど細かい取り決めがあります。

一言に洗濯と言っても、洗濯物を洗濯機に入れ回す。

終わったら洗濯機から出して干す。

乾いたものを取り入れ畳む。

畳んだ物をタンスにしまう、など様々な作業がありますが、それをどこまでヘルパーが行うのかはケアプランによって異なります。

洗濯を全てヘルパーが行う場合はどうしても時間がかかる作業になるので、着いてすぐに洗濯機を回しておきその間に別のサービスを行い、洗濯が終われば干すなどある程度の段取りが必要です。

洗濯の他に布団干し等がプランに入っている場合も、来てすぐに干して帰りに取り入れるなど、時間配分をきちんとしなくてはいけません。

調理も同じく、メニューを決める、食材を切る、味付けし盛り付け、後片付けと幾つかの段取りの中でどれをするのかは、プラン通りに行います。

調理に関しては、「普段の生活に必要なことしかできない」という原則に基づき、おせち料理などの特別な調理や必要以上に手の込んだ料理、おやつを作るなどは認められていません。

また、認知症などの利用者の自立支援のために一緒に調理を行う場合、見守りや手助けの頻度によっては身体介護になることもありますが、これもどちらで算定するかはケアプランによります。

買い物代行

文字通り、買い物に行けない利用者の代わりに買い物を代行してくるサービスです。

以前は一度利用者の家に行ってから買い物に行かなくてはならなかったのですが、現在は買い物をしてから利用者宅に訪問することも認められています。

その場合は、お店について買い物を始めたところからサービスがスタートします。

ヘルパーによってやり方は様々ですが、サービスに入った時に購入する物を決めておいたり、訪問前に電話をして聞いたりして対応しています。

ただこのやり方ですと、一旦お金はヘルパーが立て替えることが多いので、そのあたりを双方了承していないといけません。

この買い物も、基本的にはタバコやお酒などの嗜好品、生活に必ずしも必要でないもの(ペット用品、趣味の物品など)は購入できませんので、その点は注意が必要です。

掃除

ヘルパーにお願いしたいこととして一番多く要望が寄せられるのが、この掃除ではないでしょうか。

特に、他の場所の掃除は何とかできるけど浴室とトイレだけはできないのでお願いしたい、という要望が多いです。

生活援助の中でも掃除に関しては特に取り決めが厳しく、一人暮らしであれば問題ないのですが、同居家族がいる場合は共有部分(浴室やトイレ、台所など他の家族も使うところ)は基本的にはその家族が行うべき、となっています。

同居家族が掃除できない理由があればプランに組み込むことも可能ですが、保険者によって解釈は様々です。

掃除も最低限のことしかできませんし、利用者自身が使用していない部屋などは行えません。

時間をかけて窓拭きなど、大掃除レベルの掃除も認められません。

その他生活援助

ゴミ出しやお薬のセット、薬局に薬を取りに行く、生協などの注文書の記入なども生活援助にあたります。

また、相談や助言なども生活援助に位置づけられていますので、どこまでがヘルパーに許される仕事の範囲かはきっちり把握しておく必要があります。

身体介護

文字通り身体に関わる介護を指します。

生活援助より専門性が高く労力が必要となるので、介護報酬も高く設定されています。

施設等環境の整った所で行う介護ではなく利用者宅に合わせた介護が求められるので、一概に「この介護はこうする」というマニュアルはありません。

そのお宅、その利用者に応じた介助方法が求められます。

身体介護というと何から何まで介助を行うことを想像しがちですが、何かあった時のために傍にいる「見守り」、少しだけ手伝う「一部介助」、全て介助が必要な人の「全介助」があります。

その辺りの違いも説明していきます。

食事介助

自分でご飯が食べられるけどムセが酷かったり、ご飯をかき込まないように声掛けをして注意を促したり、認知症のため一つ一つ声をかけながら食事を促す場合は「見守り」での介助となります。

この見守りは、何か他の用事をしながら様子を見るのではなく、何か起きた場合を想定しながら横で備えておく、という状態を言います。

ある程度自分で食べられるけど途中で疲れてしまう場合は、そこから介助をしたり、目の前の物は食べられる人にお皿の置き換えをしたり、お皿の中で広がってしまった食べ物をすくいやすく集めたりするのが「一部介助」になります。

自分では食べられないので、ヘルパーが全てを口に運ぶのが「全介助」です。

食事時は誤嚥などの大きな事故に繋がりやすいので、きちんと姿勢を保ち、一口ずつしっかり飲み込みを確認する、適宜な水分を摂るようにするなど細心の注意を払いましょう。

入浴、身体保清

入浴介助の場合、必要であれば半袖や短パンを持参し、濡れても困らない格好で行います。

介護の現場で高齢者の急変や事故が一番多いのがこの入浴時。

滑って転倒したり浴槽で溺れたりの他、冬場は温度差によるヒートショックの危険性も高いので、脱衣場や浴室、部屋の温度の設定に気を配りましょう。

入浴前には体温を測ったり、血圧を測定することもあります。

入浴の際湯船に浸かる場合は、浴槽のまたぎや立ち上がりが大変な方が多いです。

手すりや椅子等は介護保険で工事をしたり購入することができるので、入浴介助の時動作に不安があれば、担当のケアマネに相談しましょう。

自分でできる方を見守ったり、背中や足先、浴槽出入りの際のみの介助を行うことが多いです。

入浴介助に関しては、いわゆる全介助のレベルの方をヘルパーが行うことはそう多くはありません。

全介助しなくてはならない方を家のお風呂で入れるのは大変ですし、それであればデイサービスの入浴を利用するなど訪問入浴を頼む方が安心で現実的です。

とは言え、本人の希望やその他の理由で自宅で全介助で入浴、という方も勿論います。

その際にはヘルパー二人で対応することもあります。

そういった場合は介護報酬がヘルパー二人分になりますので、単位は二倍になります。

身体保清は、清拭、手浴、足浴、陰部洗浄、洗髪等があります。

清拭はタオルで体を拭く行為、手浴や足浴は洗面器等にお湯を張り手や足を洗い温めます。

陰部洗浄は、排泄介助の際に同時に行うことが多いです。

お湯で陰部を洗い流します。

洗髪は、入浴の際に行うのは勿論ですが、寝たきりの方はベッド上でそれのみを行うこともあります。

排泄介助

見守りの場合は、トイレへの誘導、動作の声掛け等を行います。

認知症等の方に行うことが多く、トイレの使い方や排泄後陰部を拭くように促し、水を流す、手を洗うなどの声掛けをします。

一部介助で多いのは、ズボンの上げ下ろしの介助です。

手すりなどを持って立位保持を行う人の場合手を離すことができないので、誰かが上げ下ろしを手伝う必要があります。

全介助は全ての動作の手伝い、陰部を拭くのもヘルパーが行います。

在宅の場合は全介助の方はトイレに行かれるよりも、おむつ交換やポータブルトイレ利用の場合が多いです。

その際には、おむつ交換や処置、ポータブルトイレ内の排泄物の処理、洗浄もヘルパーが行います。

起床・就寝介助

起床介助をモーニングケア、就寝介助をナイトケアと呼び、一般的な整容や更衣、服の着脱やトイレ誘導を行います。

訪問介護の場合早朝や夜間には加算が付きますので、朝は8時より前、夜は18時より後にヘルパーが入ればその分介護報酬が高くなります。

起床、就寝介助はこの加算のかかる時間にあたることも多いのですが、それでも必要な人が利用するので、要介護度の高い人や一人暮らしの方に行うことが多いです。

買い物同行、通院介助

基本的に家の中でのサービスを行う訪問介護の中で、この買い物同行と通院介助は、身体介護として屋外に出るサービスです。

買い物同行は一人で歩く利用者の隣に付き添う見守りと、手を繋ぐなどの一部介助、車椅子に乗ってもらい押していく全介助があります。

通院介助の方は少し算定がややこしく、基本的には上記の介助をしている間しか算定できません。

例えばバスで病院に向かうとしたら乗車中は介助が発生していないので算定できないし、病院の待ち時間も同様です。

ですので、ヘルパーの拘束時間が長い割に介護報酬は少なくなるので、敬遠する事業所もあります。

最近ではその算定のできない時間(中抜き部分)を自費で利用者に請求し、その分をヘルパーに支払う事業所が増えてきていますので、通院介助が仕事として入った時にはその辺りを確認しておきましょう。

ヘルパーではどういう人と仕事で関わるの?

さて、実際のところヘルパーで働く場合、どういう職種の方々と関わりがあるのでしょうか。

同じヘルパーでもサービス提供責任者か登録ヘルパーかではずいぶん違うのですが、解説していきましょう。

どんな方々と仕事をするの?

訪問介護でサービス提供責任者をする場合、必ずケアマネとのやり取りが発生します。

これに関しては、常勤ヘルパーや登録ヘルパーも接するかもしれません。

責任者の場合は、役所の保険者とのやり取りも多く行います。

サービス内容の確認や問い合わせ、請求の件で保険者とやり取りする機会は少なくありません。

利用者が訪問介護以外のサービスを利用している場合は担当者会議で他の事業所と話をしたり、何かあればヘルパーから訪問看護等医療系のサービスに連絡を取ることもあるので、意外と横の繋がりは多くなります。

お世話をする方々とはどんな方々?!

要支援または要介護の認定を受けた方々です。

どこかしら体の不調があり、多少なりとも介護が必要と判断された方が利用者となります。

訪問介護は基本的には高齢者相手の仕事ですが、中には二号保険者(40歳以上64歳未満の方)もおられます。

体は動かないけど頭はしっかりしている方、逆に日常生活動作は自立していても認知症のある方など、様々な方の介助をすることとなります。

基本的には一対一のサービスになるので、どんな人にでも柔軟に対応するコミュニケーションスキルが求められます。

ヘルパーの給料事情は?

サービス提供責任者で月収約23万円前後、正社員で月収約20万円前後、登録ヘルパーは身体介護が時給1,400円~2,000円、生活援助で時給1,200円~1,500円程度が相場です。

介護保険のサービスの多くには、処遇改善加算というものがあります。

訪問介護は、この加算率が実は業界の中で一番高く設定されています。

加算はⅠ~Ⅳ、何も取っていない事業所もあるので、その辺りもお仕事を探される際に確認しましょう。

Ⅰが一番加算率が高くなります。

この処遇改善は職員の給与や待遇に使わなくてはいけないので、加算率が高い程ヘルパーに何らかの形で還元されます。

ちなみに登録ヘルパーの場合、朝8時より前、もしくは夜18時以降の場合は加算が付きますので、時給にそのまま反映されます。

ヘルパーの仕事でやりがいを感じること

ヘルパーの仕事は万年人手不足ですが、何年、何十年と働いている人が多いのも事実です。

それはやはり魅力的な仕事だからです。

どういった時にやりがいを感じることができるのでしょうか?

利用者から「ありがとう」と言ってもらえる

介護の仕事の醍醐味は、利用者から感謝の言葉がもらえることだと思います。

ヘルパーも勿論同じですが、仕事内容が幅広いので様々なことに「ありがとう」と言ってもらえます。

掃除してくれてありがとう、料理が美味しかった、綺麗に掃除してくれて助かったなど様々な言葉をもらえますが、ヘルパーならではのありがとうが「来てくれてありがとう」です。

家に来てくれるヘルパーを楽しみにして下さっている利用者は多いものです。

雨でも風でも訪問するヘルパーは、それだけで感謝してもらえます。

心を開いてくれた時

女性に特に多いのですが、人の世話になること、特に生活援助等、今まで自分がしていた家事を他人がすることに抵抗を持つ方は少なからずいます。

初めは自分のプライドもありますし、少し不機嫌だったり緊張感がある方もいます。

しかし、何度も訪問する内に皆さん心を開いてくれます。

やはり助かりますし、お手伝いしてもらうことがそう恥ずかしいことではないとその内分かってくれるからです。

1対1の仕事ですから、徐々に仲良くなり心を開いてくれて様々な話をしてくれるようになった時は、本当に嬉しいものです。

状況が良くなっていった時

ヘルパーを導入するのは、家の中や本人の状況が介助を受けないとどうしようもない、という状況になった時が多いです。

それまでは何とかヘルパーの支援を受けずにいた利用者の中というのはなかなか大変なことになっている時もありますが、ヘルパーを導入することによって本当に環境が見違えたりします。

段階を踏んで状況が良くなった時には、とてもやりがいを感じます。

ヘルパーに向いている人のタイプは?

さて、では実際ヘルパーで働くにあたり、どのような人がこの仕事に向いているのでしょうか?

人のお世話をするのが好きな人

介護職の基本ですね。

むしろこうでないなら、ヘルパー云々より介護職は辞めた方が良いでしょう。

「お世話してあげる」という考え方の人には、この仕事には就いてもらいたくありません。

移動手段が幾つかある人

これは意外なポイントかもしれないですが、本当に大切です。

その地域によって車やバイクなど主流の移動手段はあるかと思いますが、実はものすごく重宝されるのが「原付に乗れるヘルパー」なのです。

ヘルパーの資格と普通自動車免許を持っていて、尚且つ原付で移動できるヘルパーは、非常に需要があると言っても過言ではありません。

家事が得意な人

ヘルパーのお仕事は身体介護よりも生活援助の方が需要が高いので、力仕事や介助には自信がないけど長年家事をしてきて料理や掃除が得意です、という人はとても喜ばれます。

主婦のスキルが活かせる仕事です。

ルールをきちんと守れる人

何度も述べているように、ヘルパーはケアプランに即したことしか行えず、しかも法的に禁止されている内容も沢山あります。

頼まれたから、良かれと思い、とプランにないことをしてしまうと後々大変なことになりかねませんので、無理なものは無理と断れる人でなければいけません。

臨機応変な対応ができる人

一人で利用者の家に訪問し仕事をするヘルパー。

時には予想外の出来事や、もしかすると急変にあたることもあるかもしれません。

そうでなくても、料理を頼まれたのに材料がないなど、アクシデントは付きものです。

したがって、パニックにならずに対応できる人が良いでしょう。

ヘルパーの仕事で大変なこと

どんな仕事でもそうですが、働いてみて大変だなと思うことは少なからずあるものです。

ヘルパーの仕事での大変なことについてお話ししていきます。

移動が大変

これが恐らく断トツに大変なことではないでしょうか。

台風などの災害レベルの時にはできるだけヘルパーが行かなくて済むようには調整されますが、やはり普段の雨や暑さ寒さは日常的にあります。

利用者の家と家の間の移動もそうですが、買い物代行や通院介助など外に出るサービスもありますので、天気が悪いと本当に大変です。

時間内にサービスを終わらせなくてはいけない

時間いっぱいにサービスを組んでいる利用者が多いので、効率良く仕事をしないと時間内に収まらないケースもあります。

次の予定がある場合もあるので、時間内にサービスを終わらせることは大原則になります。

これは、慣れるまで大変かもしれません。

してはいけないことを頼まれた時

ヘルパーからの相談や苦情で一番多いのがこれです。

利用者本人がしっかり自分のサービスを理解されていないことも多く、あれもしてこれもしてと言われることがあります。

とは言え、何度も書いていますようにプランにあることしかヘルパーはできませんので、毅然とした態度を取ることが大切です。

信頼関係ができるまで

どの仕事もそうですが、人間相手、しかも1対1が基本のヘルパーの仕事は、お互いに慣れるまでが大変です。

特に、喜んでヘルパーに入ってもらってる人ばかりではないので、そういう利用者とは少し時間がかかります。

しかし必ず信頼関係は生まれますので、安心して下さい。

ヘルパーになるためにはどうしたら良い?

では実際ヘルパーの仕事に就くにはどうしたら良いのでしょうか?

ヘルパーの仕事に就くために

ヘルパー事業所の多くは、「登録ヘルパー募集中」の貼り紙を貼っている程人手不足の業界です。

目ぼしいところに「募集はありますか?」と訊いたら、殆どのところで雇ってもらえます。

資格は必要?

ヘルパー2級もしくは初任者研修以上の資格が必要です。

必要なスキルや資格、経験は?

上記の資格があれば、問題なくヘルパーの仕事はできます。

介護福祉士や実務者研修を修了していれば、サービス提供責任者の道も開けます。

資格さえあれば未経験OK、年齢も70歳くらいのヘルパーが沢山いますのでほぼ問われません。

ヘルパーで転職を成功させるために

実際にヘルパーとして上手な転職をするにあたり、幾つか気を付けて見てほしいところがあるので、説明します。

処遇改善加算に注目する

給与面に反映することが義務付けられている処遇改善加算はⅠ~Ⅴ、取っていない事業所があるのですがⅠの事業所では介護報酬の13.7%になるので、純粋にヘルパーへの還元率も多くなります。

Ⅰを取っている事業所が少ないというわけでもないので、働きたいなと思ったところの事業所の基本情報をまず調べることをおすすめします。

研修制度の充実

上記の加算をしっかり取っているところに多いですが、社内研修をしっかり行っているところはやはり安心です。

分からないことをしっかり教えてくれるという社風にも繋がるので、そういった点にも注目してみましょう。

自分のやりたいサービスを選べるかどうか

ヘルパーの仕事は身体介護と生活援助があります。

前者で効率良く稼ぎたいのか、家事が得意だけどあまり力仕事に自信がないので後者を中心にやりたいのか、ある程度の希望があると思います。

サービス提供責任者や常勤であれば仕事を選ぶことは難しいですが、登録だとある程度の希望が通ることもあります。

その辺りを考慮してくれる事業所だと、無理なく働けるでしょう。

ヘルパーの仕事の将来性は?

介護保険制度が始まる前からある訪問介護のヘルパーの仕事、将来的にはどうなのでしょうか?

人材不足だが、仕事のニーズは多い

在宅生活を送るにあたり絶対になくてはならないサービスが訪問介護ですので、このサービス自体の需要がなくなることはあり得ません。

その仕事の担い手のヘルパーは、介護業界の中でも絶対に資格が必要なので人手不足に陥っており、このあたりのバランスに苦しんでいる事業所は多いです。

何歳になっても需要がある

ヘルパーは高齢の方も多く活躍されており、60代、70代の方が沢山働いています。

年代が近い方が安心するという利用者も多くいます。

また、人生経験も立派なスキルになる仕事なので、年齢は本当に関係ありません。

ヘルパーの仕事がおすすめな理由

雇用条件によっては柔軟な働き方が可能

常勤の場合はどうしてもシフト制になりますが、登録だと働き方が自由自在です。

週に一回一時間だけ、という働き方の人も多くいます。

逆に、とにかく稼ぎたいので登録をしていますという方も多いです。

そういった場合は、幾つかの事業所にヘルパーとして登録し、単価の高い朝や夜のサービスに出たり、空き時間が出ないよう効率的にサービスを組んで働いたりされています。

生活援助などの基本的に時間がいつでも大丈夫なサービスだとヘルパーの都合に合わせてサービスの予定を立てたりできるので、無理なく働くことができます。

介護業界でも比較的仕事に就きやすい

これはもう間違いありません。

「人手が充分足りています」という訪問介護事業所を聞いたことがないくらいです。

最近はデイサービス等が無資格者でも可能になっているので、資格を取らずに介護職を目指す方が増え、なかなかヘルパーの方には人が来てくれないのです。

気になる事業所を見つけてアポを取れば、かなりの確率で就業できる仕事です。

まとめ

移動が辛い、仕事が大変そう、という理由で訪問介護で働きたい人が減っているようですが、実際働いてみると何年、何十年と続けている人が多いのもヘルパーの仕事です。

利用者が一番落ち着く自宅に訪問し1対1で仕事をするヘルパーは、本当に深いところまで利用者と関わることができます。

デイサービスや施設に抵抗があり、生活の全てをヘルパー利用によって行っている人も多くいます。

日々変わる介護業界の中で、昔からあるけどこれからも絶対に必要なのが訪問介護です。

人手不足の理由は有資格でないと働けないというのも大きいので、資格をお持ちの方には是非それを活かして働いてほしいなと思います。

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