現代日本では、少子化が進んでいますが高校生の進学率は上がっています。

進路の選択先も多様化しており、四年制大学はもちろん、近年では目指す職業に直結する技術や知識を得る事ができる専門学校への進学も増えています。

そんな専門学校講師の仕事にはどのようなものがあり、どんな人がその仕事に向いているのかを解説していきます。

専門学校の仕事の種類と大まかな仕事内容

専門学校の仕事は学生が将来目指している職業に就けるようサポートする事が主となります。

普段の授業の担当はもちろん、資格取得に向けての実習指導やその先の就職指導等、学生生活のあらゆる部分の支援を行っていきます。

また、次年度の入学者を獲得するための広報活動等も大切な仕事の一つとなります。

資格取得のための授業担当

専門学校講師の仕事のメインとなる仕事です。

専門学校に通う学生はその学校で取得できると謳われている資格を取る事を最大の目標としています。

学生に分かりやすく、また学びたいと思える授業を行う事が必要となります。

その仕事内容は?

授業を行うためには、まずシラバス(授業計画)を作成する事が必要となります。

シラバスは一つの授業に対して一年、または半年程度の授業カリキュラムを作成する事が一般的です。

その科目を履修する事で到達すべき目標を設定し、その目標を達成するために各授業でどのような内容を教えていくのかを記載します。

学生に分かりやすく、意欲を持って授業に取り組んでもらうために教材研究等を行う事も多いです。

実際の授業時間は専門学校によって設定が様々ですが、1回60分から90分で設定される事がほとんどです。

科目終了時には試験が課される科目も少なくなく、その試験も担当の専門学校講師が作成する事が多くあります。

試験の結果や授業態度などに基づいた単位認定も担当講師の仕事となります。

学生指導、クラス運営

専門学校教員は学業面はもちろん、それ以外の学校生活における生活態度や就職相談などの学生指導業務も業務として挙げられます。

また、専門学校によっては学科ごとにクラス担任制を敷いている学校もあるため、そのクラスの担任教員になると、自分自身のクラスのクラス運営も仕事の一つとして課せられる事となります。

その仕事内容は?

学業面については学生の授業態度等について気になる部分があれば指導を行います。

高等学校とは異なり、校則などの規則は少なくなるため、生活態度の指導場面はさほど多くありませんが、遅刻などが続けば指導する事もあります。

就職指導については、就職先の相談や履歴書の書き方、模擬就職面接等を行う事が多いです。

最近では就職活動におけるメイクや服装、求人票の見方などきめ細かく指導する学校も増えてきています。

クラス担任となると、学生の様々な悩み事に対応する事となります。

日本語学校を除いたほとんどの専門学校の入学条件としては高等学校卒業以上が条件となっていますが、専門学校に進学してくる学生の背景は様々です。

学業の事以外でも人間関係で悩みを抱える学生も増えてきているため、自身のクラスの学生の様子を常に気にかけ、サポートしていく役割も担う事になります。

学生の保護者に対する対応もクラス担任が窓口となって行う事が多いです。

実習指導、実習巡回

取得する資格によっては、実際の職場での実習が必須となる事があります。

実習先との実習生の繋ぎ役、異常事態があった際のフォロー役としての役割も大切な仕事になります。

その仕事内容は?

学生を実習に行かせるためには、実習施設と受け入れ日程の調整や受け入れ可能な人数等を調整する必要があります。

それを確定させた上で、学生を送り出す事となります。

事前に授業を通して実習に対する心構えや基礎知識を付けておく事も必要となります。

実習期間は定期的に実習施設に赴き、巡回指導をする事が求められます。

実習中は実習指導者の方に指導をお願いする事になりますが、トラブルが起きた際は個別に対応する事が必要です。

体調不良等による欠席等が発生した場合、単位認定ができない可能性も出てきます。

トラブルが起こった際に相談できるよう、日頃から実習指導者や実習先と良い関係を築く事も専門学校の職員の仕事の一つと言えます。

次年度以降の学生募集活動

高校生の進学率が上がっているとは言っても、その分進学先となる学校も増えています。

進学先の多様化と少子化により、新年度の学生を確保する事も大切な仕事となります。

その仕事内容は?

昨今の学生は進学先を選ぶためにオープンキャンパスなどに参加し、実際の学校の雰囲気を見て進学先を決める事が多くなっています。

広報担当がいれば、オープンキャンパス開催の手配などはその職員が行ってくれますが、広報担当がいなければ教員が行う学校が多いです。

実際に教鞭をとっている教員に会う事で進学を決めてくれる学生も少なくないため、重要な仕事と言えるでしょう。

また、高校から依頼を受けた上で模擬授業を行う事もあります。

模擬授業を実施した後は学校紹介を行います。

自分の学校に進学するメリットを伝えられるよう、日頃から準備しておく事も必要です。

模擬授業は固くなりすぎず砕けすぎずのさじ加減が非常に難しいため、普段の授業と同様に準備をする事が大切です。

学校行事の運営

学校によっては高等学校と同様に学校行事を設けている学校もあります。

文化祭などはある程度学生が企画・運営を行いますが、その他の行事については教員が行う事が多いです。

その仕事内容は?

文化祭など学生が主導で行う行事は企画内容を確認した上で、予算等が大幅に外れていなければ学生に準備をさせます。

その他、修学旅行や運動会などについては教員を中心とした学校の職員が予算案や企画案を出します。

学生が楽しく、かつ安全に行事参加ができるよう企画したり、現地確認を行う等の仕事も行う事となります。

就職についての相談・指導

専門学校は一つの職種について専門的に学習して技術や知識を身につける事ができ、多くの専門学校ではその職種に必要となる資格を取得する事もできます。

現在日本では働き手も不足している事もあり、現場で即戦力となる専門学校の卒業生の就職口は多いと言えます。

その中から学生一人ひとりが自分に合った職場を見つけられるよう支援する事も大切な仕事となります。

その仕事内容は?

まずは学生一人ひとりの希望を聞き、その希望に合う職場があれば提示します。

職場によっては職場見学や職場体験をさせてくれる職場もあるため、その調整なども行います。

学生が就職を希望する職場を決める事ができたら、履歴書の作成や面接練習等が必要であれば実施する事もあるでしょう。

学生自身が自分が希望する職場を見つけられなかったり、働く事に対してイメージが持てていない場合などは、面談を重ねる事で就労に対する意識を高めていくことも必要になる場合もあります。

外部講師の対応・調整

専門学校での授業はその学校で勤務している教員のみで実施する事が困難な場合が多いです。

その際には、専門学校を卒業後に学生が目指している職場で実際に働いている方や、他の学校で同じ内容を教えている教員などを非常勤講師として招き、授業を行ってもらう事があります。

その外部講師の対応や調整を行う事も専門学校職員の仕事となります。

その仕事内容は?

その専門学校以外で仕事を持っている場合、そちらの仕事が本業である事がほとんどです。

そのため、専門学校で授業が入っていても本業でトラブルが起こればそちらを優先される事も多々あります。

しかし、専門学校でもカリキュラムが決まっており、その授業の総数を減らす事はできません。

そのため、専門学校職員は学生が不利益を被ることなく、かつ外部講師の方の都合も聞きながら、授業の振り替え等を行い調整する事が必要となります。

授業カウントを減らさないためには、単純に時期をずらせば良いというわけではなく、他の学校行事や実習が行われる時期などを確認した上で調整する事が求められるため、調整役の職員は非常に神経を使う事になります。

専門学校の仕事はどんな人に向いている?

仕事は世の中にたくさんありますが、その仕事の内容によっては向いている人とそうでない人が存在します。

ここでは私が考える専門学校の仕事に向いている人・向いていない人の要件を書いていきます。

まずは専門学校の仕事に向いていると思われる人の特徴を挙げていきます。

人の成長を見るのが好きな人

学生は授業や実習など様々な体験を通して、それぞれのペースで成長していきます。

その成長を身近で見る事が出来るため、人の成長を見る事が好きな方には向いている仕事と言えるでしょう。

時には入学してから進む道に迷う学生も出てきます。

その学生をサポートする事も専門学校職員の役割となるため、自分のサポートによって壁を乗り越え成長する学生の姿も見る事が出来ます。

人の成長を見る事が好きな人にはこの仕事は向いていると言えるでしょう。

面倒見の良い人

前項でも書いた通り、学生の成長するペースは一人ひとり異なります。

同じ講義や実技演習を受けたとしても、その内容の伝わり方や習熟度は様々です。

学生が自分の講義や実技演習を受けて、どこまで理解できているかを確認し、求めるレベルまで達していない場合はフォローをする必要があります。

求めるレベルまで達していない学生を見放すのではなく、その学生に合ったレベルで伝え、育てていくためには根気が必要になってきます。

普段から面倒見の良い人であれば、相手のペースに合わせて成長する事を待つ事が出来るでしょう。

他者と関係を築く事が得意な人

専門学校では学校内で指導が完結する事はほとんどありません。

学生は専門学校で基礎的な指導を受けた後に実習を受けに外部の会社へ行く事があります。

その際にその会社の担当者とコミュニケーションを取っておく事も大切な仕事となります。

その会社では卒業後の就職の際にもお世話になる可能性があります。

それ以外にも外部講師や学生の保護者などとの関わりも求められます。

他者と関係を築く事が得意な方は、専門学校職員に向いていると考えられるでしょう。

逆に専門学校の仕事に向いていない人とは?

次に、専門学校の仕事には向いていないと思われる人の特徴を挙げていきます。

自分のペースで物事を進めたい人

学生は一人ひとり考え方や進むペースが異なります。

一人ひとり成長ペースも異なるため、個人個人の学生に合わせた指導が必要になります。

学生のペースに合わせる事が出来ず、自分自身のペースで物事を進める傾向にある人は専門学校の仕事に向いているとは言い難いと考えます。

人と話をしたり、関わりを持つ事が苦手な人

専門学校で働く場合、専門学校に通う学生は勿論ですが、学生の保護者や実習先、就職先や外部講師など多くの人と関わる事になります。

学生を取り巻く人達と良い関係を築く事は専門学校で働く人間にとって大切な仕事となっていきます。

周りの人間と良い関係を築くためにはその人達と顔を合わせ、自ら関わりを持っていく事が必要になります。

人と話をしたり、関わりを持つ事が苦手な人は専門学校で働く事には向いていないと思われます。

専門学校の仕事のやりがいとは?

学生の成長を間近で見る事が出来る

専門学校に通う学生は、明確な目標を持って入学してくる学生が多いです。

学生達は自分の夢に向かって日々学び、成長していきます。

その成長をサポートする役割を専門学校職員は担っているため、日々成長する学生の姿を間近で見る事が出来る事はやりがいになると言えるでしょう。

自分の思いと同じ思いを持つ後進を育てる事が出来る

特に専門学校の講師はその学校で取れる資格を所持し、現場で活躍していた人も多くおり、中には実際に現場で活躍しながら専門学校講師をしている人もいます。

専門学校で講師をしている人はその仕事に対する思いも強く持っているため、同じ思いを持つ後進を育てたいと考える人も多いです。

自分が持つ仕事に対する思いを直接学生に伝える機会が多いため、自分の思いに共感する学生をたくさん育てる事が出来ます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

専門学校で働く事にはメリットもデメリットもありますが、この文章を読んで頂いて、少しでも専門学校で働いてみたいと思って頂けたら幸いです。

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