専門学校講師になるにはどうすればいいのかをここで解決していきます。

高校生の半分以上が進学を選択するこの現代日本で、専門学校へ進学する高校生の数も増加しています。

専門学校の学校数も年々増加し、その学校で学生に知識や技術を教える専門学校の先生の働き口も増えているといえます。

今回は今後専門学校の教員として活躍したいと考える人に役立つよう、必要な知識や経験、資格等をお教えいたします。

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専門学校講師の大まかな仕事内容は?

資格取得を希望し専門学校に入学してきた学生に対して、その資格を取得するために必要な知識や技術を教える仕事です。

その他にも、クラス担任制の専門学校であればクラス運営を任されたり、オープンキャンパスなどの広報活動を担当することもあります。

学生数が多く職員の数も多い専門学校では広報専門の職員を置いていることもあるため、専門学校講師は学生対応のみに集中できる環境である場合も。

非常勤の専門学校講師の場合、他の専門学校や大学での勤務を掛け持ちしていることもあります。

その場合は広報等の担当はなく、学生に対して知識や技術を教えることに専念できます。

専門学校講師になるための資格や条件ってある??

専門学校講師には、小学校教員等では必須となるような教員免許が存在しません。

しかし、専門学校講師として勤務するために各専門学校で独自の条件を設けていることがほとんどです。

専門学校講師になりたいと感じていても、そのための資格や条件に当てはまっていなければ仕事に就くことはできません。

ここでは専門学校講師になるための資格や条件で多く見られるものを紹介していきます。

その学校で取得できる資格を持っていること

多くの専門学校講師の求人で挙げられている条件であり、専門学校講師となるためには最低限の条件と言えるでしょう。

資格によってはその資格を取得してから〇年以上働いていることなど、過去の職歴が講師の必須条件になっていることもあります。

学歴

専門学校講師は、小中学校教師が求められるような教員免許は必須ではありません。

しかし、学歴としては大学卒や大学院卒を条件として挙げられている求人も少なくないでしょう。

その学校で得られる資格を持っていれば学歴不問という求人もま稀にありますが、数は少ないです。

学生への指導歴を持っていること

専門学校講師になるための条件として、過去の指導歴を挙げている専門学校もあります。

集団に対する教育の経験があることなどを条件として挙げている場合もありますので、過去に指導歴がない人にとっては狭き門と言わざるを得ません。

その条件を挙げている専門学校に就職するためには、別の専門学校で非常勤講師として働く等して経験を積んでからチャレンジするしてみましょう。

専門学校講師になるために勉強しておくべきことは?

専門学校講師になるためには、就職先の専門学校で取得できる資格についての知識を持っていることはもちろん、その知識を分かりやすく相手に伝えることが求められます。

自分の持っている技術や知識を言語化し、相手に分かるような言葉で言い替えができるよう語彙力をつけておくと良いでしょう。

また、資格を取得しているからと言って自分自身の知識や技術を絶対と思わず、常に最新の知識や技術を得られるようにアンテナを張り自己研鑽を図ることも重要であると考えます。

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専門学校講師の就職先や募集状況は?

専門学校講師になりたいと考えていても、その就職先や募集状況が分からないという方も多いと思います。

ここでは専門学校講師の就職先・募集状況についてまとめていきます。

専門学校講師の主な就職先

「専門学校講師なんだから専門学校に就職するに決まっている」と思っている方も多いと思いますが、専門学校講師の就職先は実は様々です。

ここでは専門学校講師が働く就職先について紹介していきたいと思います。

専門学校

自分が持っている資格を取得できる専門学校に就職することが可能です。

専門学校講師という名の通り、専門学校講師は専門学校の教員として就職することがほとんどとなります。

専門学校講師は正規職員、非常勤職員共に募集があるため、条件を確認しておくと良いでしょう。

大学・大学院

自分が持っている資格を専門とする学科を持つ大学に勤める専門学校講師も少ないものの存在します。

その場合大学等での仕事がメインとなることが多く、専門学校には非常勤で勤めるがこと多いです。

大学等に教授や准教授、助手として勤めるためには大学・大学院卒を必須としている場合がほとんどのため、専門学校卒や短大卒の学歴では就職することは難しいのが実態です。

専門学校講師の働き口はどの程度あるの?

文部科学省が2018年に行った学校基本調査によると、日本全国で専門学校は2,806校あります。

高校生の進学志向が高まっていることもあり、徐々に学校数も増えてきていることが調査の結果として分かっています。

学校数の増加に伴い働き口も増えてきていると言えるでしょう。

専門学校の募集定員数により教員を置かなければならない人数も変わるため、学校の規模が大きいほど専門学校講師を募集する人数は多いと考えられます。

専門学校講師の転職事情

自分が取得してる資格に関連する専門学校にしか転職することはできないと考えた方が良いでしょう。

取得している資格にもよりますが、同内容の資格を取得できる学校は大都市圏以外では現在勤務している学校の近くにあまり存在していないと思います。

転職する場合は転居を伴うことを念頭に入れておいた方が良いと考えられます。

また新設する専門学校があれば必ず教員の募集がかかりますが、一人の募集に対して複数名の受験者がいることも珍しくありません。

特に正規職員の募集に対しては競争率は高めだと考えておいた方が良いでしょう。

専門学校講師の仕事の探し方とは?

専門学校講師の職に就きたいと思っても、ハローワークなどではなかなか見つけることができません。

専門学校講師の仕事をどのように探すか分からないと考える方も多いと思います。

ここでは専門学校講師の仕事の探し方をいくつか紹介していきます。

専門学校のホームページを見る

インターネットが発達した昨今では、専門学校の中でも学校紹介のホームページを作成している学校が多くあります。

専門学校によってはそのホームページの中で教員募集をしている場合があります。

教員募集の専用ページを設けている学校もあるため、そこから求人条件が確認できたり、その求人に応募することできます。

またホームページでは学校の様子などを詳しく紹介しているため、学校や先生の様子なども確認でき、職場の雰囲気や担当する仕事内容なども想像することができます。

就職を考えている専門学校がある場合は、一度その学校のホームページを確認することをおすすめします。

自分の卒業した専門学校へ求人があるか問い合わせる

専門学校を卒業して資格取得をした方であれば、自分が卒業した専門学校で専門学校講師を募集している場合があります。

先に挙げた方法の一つである学校のホームページ内での募集がされていなかったとしても、「その学校の卒業生であれば」という理由で仕事を紹介してくれる場合もあります。

卒業生ということでお世話になった教員に会いに行くついでに、求人について訊ねることもできます。

出身校であれば教員の仕事内容もある程度想像ができたり、その学校の年間行事なども分かっているため、仕事に慣れやすいといったメリットもあります。

インターネットサイトの利用

自分が働きたい専門学校は見つかっていない、または自分が持っている資格を活かして就職できる専門学校を探したいという場合には、「jREC-IN」というインターネットサイトの活用をおすすめします。

「jREC-IN」は専門学校講師の求人を含む教育関係の求人に特化したインターネットサイトです。

他の転職サイトのように様々な職種を掲載しているということはなく、専門学校講師の求人を探すにはとても効率が良いと考えられます。

様々な求人を集約して掲載している「Indeed」も専門学校講師の求人を探すのには役立つでしょう。

専門学校講師の仕事探しの注意点

就職するということは、新しい環境に変わり一から仕事を覚えるということです。

せっかく就職できたからには長く勤めたいですよね?

ここでは、専門学校講師の仕事探しにおいて注意するべき点を挙げていきます。

雇用形態

専門学校の教員募集の見出しは「専任教員(教諭)」または「講師」というものが多いです。

専任教員は正規職員募集、または正規職員に雇用することが前提の非常勤もしくは嘱託職員であることが多いです。

対して講師募集は正規職員募集のものもありますが、これは非常勤の場合が多いです。

自分が希望する雇用形態に合わせて求人内容を確認するようにしてください。

業務内容

当たり前のように感じるかもしれませんが、きちんと確認することをおすすめします。

学校の規模によっては広報担当を兼ねている場合もあり、学生獲得のための営業活動を行わなければならない場合もあります。

学生指導以外の部分の業務にどんなものがあるのかきちんと確認するようにした方が良いでしょう。

就職希望先の学校の教育体制

求人票の中に記載されている、もしくは希望先の学校のホームページを見てクラス担任制を導入しているかどうかを確認するようにして下さい。

クラス担任制を導入している場合はクラス担任を任されることもあるため、資格取得のための知識や技術を教える以外にクラス運営を行う必要が出てきます。

学生からのプライベートな相談や保護者対応なども業務の中に含まれてくる可能性もあるので、苦手意識を感じる方はクラス担任制を導入している学校に勤務するかどうかは検討した方が良いと考えます。

給与

通勤手当や各種手当の確認はもちろん、ここで確認して頂きたいのは「調整手当」や「教員手当」と呼ばれるものがついているかどうかです。

小中学校教師の残業代の問題が話題に挙がったことをご存知の方も多いと思います。

小中学校教師は基本給の4%を「教職調整額」として支給することで超過勤務手当や休日出勤した分の給与が支払われないという点が問題となっています。

それと同様の給与形態を取り入れている専門学校も少なからず存在しています。

求人票の中に基本給の4%を支給するといったような文言が含まれていたり超過勤務手当等の記載がない場合については、残業代が支払われていない可能性もあるため注意が必要です。

必ず確認するようにしましょう。

専門学校講師の仕事のやりがいとは?

どんな仕事でもやりがいを持って働くことができたら嬉しいものです。

ここでは専門学校講師のやりがいについて紹介していきます。

熱意のある学生を指導することができる

大学に進学する学生の中には、「将来何をしたら良いか分からないけど、周りが進学するからとりあえず進学する」という学生も少なくありません。

しかし専門学校に進学する学生は、そのような学生が大学と比較して少ない傾向にあります。

専門学校は資格を取得し、それを活かした仕事に就くことに特化した学校であることが大きな理由です。

自分の将来をある程度高校時代に決め、その仕事に就きたいと考えている熱意のある学生を指導することができるため、やりがいを感じられるでしょう。

後進を育てることができる

専門学校に進学する学生は、専門学校講師である私たちが持つ資格取得を目指し、将来はその資格を活かした業界で働きたいと思い進学しています。

自身が現場で資格を活かして働いていた時に培った知識や技術はもちろん、自分自身が大切にしてきた価値観なども伝えることができるため、自分と同じ志を持った学生を送り出せる可能性があります。

自分が育てた学生が現場で活躍する姿が見られた時には、この仕事のやりがいをさらに強く感じることができるでしょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

普段はあまり知ることのない専門学校講師の仕事について様々な内容を紹介しました。

若者の数が減り働き手が減ると言われている現代日本で、知識・技術と資格を持った専門学校を卒業した学生は非常に貴重な存在です。

その学生を育て、世に送り出す大切な仕事が専門学校講師です。

小中学校のように講師職に就くための資格が必須ということはないため、興味がある方はぜひ目指して頂けたらと思います。



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