現代日本では高校生の進学率は上昇しています。

文部科学省が行った、平成30年度学校基本調査によると高等学校卒業後に高等教育機関(大学・短大・専門学校等)に進学した割合は81.5%となっており、それを裏付ける結果となっている事が分かります。

高校生の進学先として選ばれる事も増えてきた専門学校ですが、今回はそこで教鞭を取る専門学校講師の仕事が得意な人の特徴や必要なスキル・適正について紹介していこうと思います。

専門学校講師とはどんな仕事?

専門学校という学校は、大学や短期大学等幅広く様々な学問を学ぶ学校とは異なり、学生が目標とする職業に就くための知識や技術を学ぶための学校です。

そのため専門学校に通う学生は、その仕事に関係が薄い一般教養などの学問をする事はほとんどありません。

目指す職業が決まっている学生にとってはとても良い環境であると言えます。

専門学校講師の仕事は、その専門学校で取得できる資格や技術を活かした職業に就きたいと考えている学生に対し、自分の経験や持っている知識、培った技術などをもとにした指導を行う事です。

学生に行う授業は、知識を身につけるための座学や、実際の仕事で必要となるであろう技術を学ぶための実技指導などがあります。

目指す仕事によっては資格取得が必須条件とされている物もあり、それを取得するために学生が学校外の企業などへ実習に行かせる事もあります。

実習が必要な場合は実習先の確保や実習巡回指導などを行う事もあり、それらも専門学校講師の仕事となります。

専門学校講師はその専門学校に通う学生が、目指す職業に就けるようサポートする事が大きな仕事であると言えます。

専門学校講師の大まかな仕事内容

ここでは専門学校講師の大まかな仕事内容について触れていきます。

専門学校講師が行う主な仕事は、学校を卒業した後に学生が目指す職業で即戦力となれるように指導を行う事です。

そのための授業の実施やその準備等が専門学校講師の大きな仕事となります。

その他にも学校行事の企画や実施、クラス担任制を敷いている学校ではクラス運営業務、日常の学生指導や就職支援なども重要な仕事です。

広報担当者がいない場合は、次年度の学生を獲得するためのオープンキャンパスや模擬授業、職業講話などの広報活動や保護者対応なども担当するため、仕事内容は多岐にわたります。

日中は授業があるため、授業が終了し学生が帰宅した後からそれらの業務を行う事となる事が多いです。

専門学校講師が得意な人の7個の特徴とは?

世の中にはたくさんの仕事がありますが、人によって得意・不得意があるものです。

ここでは専門学校講師の仕事が得意な人に良く見られる特徴について、簡単にまとめていきたいと思います。

語彙力が高い

専門学校講師の仕事が得意な人の特徴として、まず第一に挙げる事は語彙力が高いという事です。

専門学校で専門知識を教える際には、学校が選定した教科書などを使用して授業を行った上で行う事が多くなります。

しかし学生に指導する際には教科書を読むだけで伝える事は難しく、学生に分かりやすい言葉に言い換えて伝える事が必要になります。

また学生はそれぞれ理解力にも差があるため、同じ内容を説明する時にも複数の伝え方が出来るとより相手に伝わりやすくなります。

語彙力が高い人は、難しい単語をそのまま伝えるのではなく、様々な言葉を使って分かりやすく説明する事が可能であるため、専門学校講師の仕事が得意であると言えるでしょう。

面倒見が良い

次に挙げられる特徴は、面倒見が良いという事です。

専門学校に入学してくる学生が将来目指す職業は基本的に同じ物になります。

学生が通う専門学校では将来目指す職業に役立つ知識や技術、関連する資格を取得する事が出来るよう指導しますが、同じ授業を受けても知識や技術を身につけるスピードは人によって異なります。

中には平均よりも遅いペースで知識や技術を習得していく学生も存在するでしょう。

他の学生より習得スピードが遅れていても、その学生のペースに合わせ、かつ皆から置いていかれないように配慮した指導を行える人は、専門学校講師の仕事が得意な人には多いと言えます。

調整能力が高い

調整能力が高い事も専門学校講師が得意な方に多く見られる特徴です。

専門学校の授業はその学校専任の専門学校講師だけで行う事は少なく、外部講師に授業を依頼する事も多くあります。

しかし、外部講師は専門学校講師の仕事以外に本業の仕事を持っている事が多く、そちらの都合が優先される事も少なくありません。

しかしそんな場合に授業を休講にし、振替授業を行わないという事は選択できません。

専門学校では資格取得のために授業数が減らせない科目も数多く存在しています。

外部講師の都合が悪い時は、再度日程調整をする事が求められます。

学校行事や実習等に差し支えないよう、かつ既定の期間内に授業を行う事が出来るように調整する事が求められます。

細かな部分に気を配れ、調整できる能力が高い人は専門学校講師が得意な人と言えるでしょう。

コミュニケーション能力が高い

専門学校講師が得意な人の特徴として忘れてはいけないものは、専門学校は外部講師に授業を依頼したり、外部の会社に学生の実習や時には就職試験の実施等を依頼する事があります。

それらの会社や関係する講師に連絡する役割はその学校の専門学校講師の仕事となります。

関係する人や会社と良好な関係を築く事は、有事の時だけでなく普段からのコミュニケーションが重要となるので、コミュニケーション能力の高い人は専門学校講師が得意な人の特徴と言えます。

几帳面

専門学校は決められた期間に決められたカリキュラムを終えなければなりません。

最初にシラバスを作成し、決められた期間内で行う授業内容を決めてから半年~一年にかけて授業を実施していきます。

その期間内で必要な知識を身につけられるよう教材を工夫したり、学生の反応を見て教え方のスピードを変えるなど配慮が必要になります。

様々な事を気にかけながら必要な事を教える能力が必要になるため、几帳面で準備を万全に出来る人は専門学校講師が得意であると言えるでしょう。

細かな変化に気付きやすい

専門学校講師の特徴として、細かな変化に気付きやすいという点も挙げられます。

特にクラス担任制を敷いている専門学校に勤務している専門学校講師はこの特徴を持っている人が多いです。

専門学校は大学と異なり、カリキュラムに組まれている授業のほとんどが必須授業であり、選択科目が少ないという特徴があります。

そのため、学生同士が一緒に過ごす時間が長くなり、必然と仲良くなりやすいという利点があります。

反面、人間関係のトラブルがあると全体的な雰囲気が悪くなり、授業に支障を来してしまう場合も少なくありません。

学生がスムーズに学校生活を送るためにはクラスの雰囲気をなるべく良い状態で保つ事が求められます。

そのため、専門学校講師は自分の担当する学生をよく見ており、普段と違う様子が見られたら声を掛けたり面談をするなどしてその学生を支えています。

クラス担任をしている専門学校講師は特にこの特徴を強く持っていると言えます。

裏方の仕事が得意

専門学校講師が得意な人の特徴としてあまり知られていませんが、裏方の仕事が得意という事も挙げられます。

専門学校の役割は学生に知識・技術をつけ、学生が自信を持って希望する職業に就けるよう支援する事が仕事になります。

専門学校講師に必要なスキル・適正とは?

専門学校講師の仕事を行う上で必要なスキルや、専門学校講師の適正はあまり知られていない事かと思います。

ここでは専門学校講師に必要なスキル・適正について紹介していきたいと思います。

学生が目指す職業に関する専門知識・技術を持っている

専門学校講師に必要なスキルとしてまず第一に挙げるのは、学生が目指す職業に関係する専門知識や技術です。

最初に述べた通り、専門学校は将来就きたい職業に直結する技術や知識を得られる学校となっています。

その学校で教える専門学校講師は、自分がこれまで活躍してきた分野の専門知識や技術を学生に指導する事で即戦力となれるような人材を育成しなければなりません。

自分の経験に基づいた知識や技術と合わせて、常に最新知識を学び学生に教えられるようにする事が求められます。

日々学び続ける姿勢を持っている

専門学校講師となる人の多くは、自分自身がその専門学校で取得できる資格を持って、長くその業界で働いていた人となります。

しかし、専門学校講師となるためにその第一線から退く人も少なくありません。

第一線から退く事で最新の知識や技術から遠ざかってしまう事は多いため、常にアンテナを高くし、日々最新の技術や知識を得るべく学び続ける姿勢を持つ事も専門学校講師に必要な適正だと言えます。

指導力が高い

専門学校に通う学生が目指す職業に必要な知識・技術を持つ事は最低限必要な事と言えますが、知識・技術を持っているだけでは専門学校講師として働くには不十分です。

専門学校講師は目指す職業に関わる専門知識・技術を持たない学生に分かりやすく教え、それらを身につけさせる事が職務となります。

知識・技術を自分が分かっているだけでなく、自分が持つ専門知識や技術を、様々な手法を使って相手に分かりやすく伝える技術、すなわち指導力を持つ事が専門学校講師に必要なスキルであると言えるでしょう。

コミュニケーションスキルが高い

同じ職業に就く事を目指して入学してきた学生であったとしても、彼らには様々な違いがあります。

例えば年齢の事一つにしても高校を卒業してすぐに入学した人もいれば、社会人経験を積んでから学校に再度入学してきた人もいるため、親子ほど年齢が異なる学生が同学年である事も珍しくありません。

同じ専門学校に通って同じ職業を目指している学生であっても、それまでの生活歴や抱えている背景は一人として同じ人はいません。

専門学校講師は専門学校に通う学生が不利益を被らずに学生生活を送れるようサポートする役割も担っているため、学生達の心のサポートをしなければならない場面もあります。

学生が抱えている悩みを解決できるようにサポートするためには相手に合ったコミュニケーションスキルを持っている事が大切であると感じます。

相手のペースに合わせる事が出来る

相手のペースに合わせる事が出来るという事も、専門学校講師の適正であると言えます。

同じ専門学校に通う学生であっても、育ってきた環境が異なるため、学生の特徴は様々であり、成長速度も様々です。

中には皆と同じ内容の授業を同じ回数受けても、専門知識や必要な技術を習得出来ない学生もいます。

そのような学生がいた時には、その学生を簡単に見捨ててしまうのではなく、その学生がどうすれば専門知識や技術を獲得できるようになるか考え、学生一人ひとりの成長速度に合わせて指導する事が大切です。

自分のペースだけでなく、学生が成長する事を見守る姿勢で接する事が出来るという能力も専門学校講師に必要とされるスキルであると言えます。

学生を育てようとする熱意がある

専門学校講師の適正の中でも特に重要な物であると言えます。

専門学校に通う学生はそれぞれ、その学校に進学した背景が異なります。

小さな頃からその職業に就きたいと目的を持って専門学校に入学してきた学生もいれば、大学や短大に落ちたから仕方なく入学した学生や周りに勧められるがまま進学した学生もいます。

そのため当然ですが学生それぞれその職業や専門学校に対する熱意も異なってきます。

専門学校講師は熱意のある学生にも熱意をあまり感じないにも同様に授業を行い、育て上げなければなりません。

熱意をあまり感じない学生に対してはどうしても否定的な気持ちを持ってしまいがちであり、その学生に対する指導を投げ出したくなってしまう事もあるでしょう。

専門学校講師自身に自分の後進を育てようとする熱意が無いと心も折れてしまいます。

専門学校講師自身の心を守るためにも学生を育てようとする熱意を持つ事は専門学校講師を続けるために必要なであると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はあまり知られる事のない専門学校講師の仕事について紹介させて頂きました。

今回書かせて頂いた内容が専門学校講師を目指している方の疑問の解消に少しでも繋がったら幸いです。


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