ベーカリーやパティシエの仕事に憧れる人は少なくありませんし、実際にアルバイトや正社員で働きたいと思う人も多いと思います。

ただ、実際にはどういう業務があるかわからないのと朝早くてしんどいイメージがついているのではないかと思います。

今回は、ベーカリーの仕事内容を経験に基づいて紹介としたいと思います。

ベーカリーの仕事に興味を持っている人、今後ベーカリーの仕事を考えている人など参考にしてみて下さい。

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ベーカリーの仕事は大きく3個の役割に分けられる

ベーカリーの仕事をしてみようと思ったらまずどんな仕事があるか気になるところです。

ベーカリーの仕事は大きく分けるとパンを捏ねて発酵させる担当とパンを形作る担当とパンを焼く担当に分けられます。

個人経営店で規模の小さいお店の場合は、いくつかの業務を兼任して作業をこなすので全部が全部この通りに業務分けされてるわけではありませんが、ある程度の規模のお店だと大体上記のような業務分けをしています。

他には、大手チェーンになると粉からパンを作らず冷凍生地を使って途中までの工程を簡略化しているところもあります。

あと、イートインがついているベーカリーやベーカリーカフェの場合は、レジを打ったり、ドリンクを作る担当が追加されます。

業務ごとにどういった内容の仕事をこなすか詳しく紹介します。

パンを捏ねて発酵させる業務

パンを捏ねて発酵させる業務は、捏ねるのは機械を使いますが、粉やベーキングパウダーなどの材料を計測して機械を使いながら丁寧に捏ねていきます。

ただ、捏ねるだけのように思えるかもしれませんが、当日の外気温によっては水などの量を調整したり、捏ね方がよくないと次の工程で挽回は難しいため、パンを作る上で重要な過程になってきます。

捏ねたら機械から生地を箱などの指定のものに移し変えて発酵器にかけて発酵させます。

この時も外気温によっては発酵器内の温度の調整をします。

パンを形作る業務

パンを形作る業務は、名前の通り、パンを成形するのですが、発酵器から出してパンの種類により生地を切り分けます。

この時、一つ一つの重量が大切になりますし、発酵器から出して形作るまでの時間は長くとることはできませんので時間との戦いになります。

発酵器から出してあまり外に置いておくと乾燥してパンの仕上がりが悪くなります。

また、時間をおきすぎると膨らみすぎて出来上がったパンの美味しさにまで影響してくるため、この作業も油断はできません。

パンを焼く業務

パンを作る工程の中でお店の厨房の一番外側で窯に向かって作業しているので、お客様などの目につきやすく花形の仕事に思われています。

もちろん、パンを焼く上で焼きすぎたり、焼くタイミングが早かったりするとパンは美味しくなりませんので大切な業務の一つです。

こちらはパンを焼くだけに思われがちですが、窯の温度調整をしっかりとしておかなければなりません。

機械の窯なら温度調整はスムーズにしやすいですが、自然窯など、機械の窯でない場合は、火の調整をしたり、窯の焼く場所を調整したりしないといけません。

開店前の6個の業務

厨房準備

厨房の準備は、器材のチェック、フキンや機械の電源をつけて準備をします。

器材のチェックは、器材を準備する中でかけていたり、錆び付いていたり、汚れがついていないかをチェックします。

食品を扱うため、衛生のチェックはかかせませんのでもしこの時に錆びていたり、かけていたり何らかの不備を発見したら店長やオーナーに伝えて器材を廃棄しないといけません。

フキンについてもテーブルを拭く用だけでなく、器材に使うようにや食品にかぶせるようなどいくつかの種類があるため使い分けなければなりません。

そのため準備段階で分別をきっちりと行います。

パンを捏ねる

器材等の準備が終わると早速作業に取り掛かります。

パンを捏ねる作業は、機械を使ってパンを捏ねていくのですが、レシピの分量と当日の外気温や室温、湿気などを考慮して微調整しながら配合を考えて作っていきます。

出来上がったパンの元となるタネは、機械からトレーなどに移して発酵するために発酵器に入れていきます。

この時に、仕上がった生地が乾燥していないかどうかチェックもします。

パンを作る

パンを作るは文字通りパンを形作って発酵器にかける作業です。

パンを捏ねて発酵器にかけて時間をみて取り出し、パンを形づくり再度発酵させるために機械へと戻します。

パンを作るのはパン好きな人には花形の作業ですが、時間との戦いであり、分量に厳しいため、一つ一つの作業に集中力を要します。

パンを焼く

パンを焼く作業は、膨れ上がったパンを焼いていきます。

この際に焦げることには要注意ですが、同時に発酵器にかけられているパンが膨らみすぎないようにも注意して焼き上げを調整しないといけません。

窯によっては火の偏りがあるため、パンのトレーをひっくり返したり、焼き加減を見て窯の温度調整をしたりします。

賞味期限チェック

賞味期限をチェックするのは全ての係の仕事です。

使う前に賞味期限をチェックして賞味期限切れがないか見逃さないようにしないといけません。

在庫チェックや発注前、仕込み時など様々なタイミングで賞味期限はチェックしていきますが、見落としや見逃しがないように入念にチェックが必要です。

朝礼をする

朝礼は、開店前作業がひと段落してから行うことが多いです。

前日に起こったことやイベント毎、季節によっては何か注力して売る商品などの情報共有を行います。

営業中はシフトに来た人から順に朝礼で共有した情報を伝えていきます。

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営業中の4個の業務

工程通りにパンを作る

営業中は予め考えられた工程により計画的にパンを作っていきます。

工程は前日の売れ行きや新商品、当日の焼き上げ時間を逆算したりして、予測の元作られます。

忙しい時間帯や商品別で売れる時間帯などを加味して作られているので、基本的には順番や作る時間も決まっています。

発注作業

パンをずっと作り続けるのですが、所々で少し空き時間ができます。

パン作りといっても早く作り終えてしまうとその分早く焼きあがってしまうので時間調整を必要とします。

そのため、空いた時間に在庫が足りない備品や何かの不備で不足している機材などがきれてしまわないように発注しておく必要があります。

追加・取り止めを決めて伝達

営業中は基本的には予め考えられた工程に乗っ取って作っていきますが、その日その日によっては売れ行きが変わります。

例えば、イベント毎が近辺であるとおかずパンと呼ばれるウィンナーのパンやコロッケのパンなどが売れますし、新商品が人気を呼べば追加で作ったりとその日その日で急遽工程を変えることもあります。

そのため、要所要所で商品の売れ筋をチェックして追加するなり、取り止めをするなり調整しないといけません。

夕方に向けてパン作りの準備

夕方は夕食などをスーパーに買いに来たお客様や学校、会社帰りのお客様などが増える時間帯のため、夕方に商品が不足しないように準備をする必要があります。

夕方に来店してパンが少ないとなるとチャンスロスだけでなく、今後の売り上げにも影響しかねませんので大切な作業になります。

閉店時の5個の業務

翌日の仕込み

閉店少し前から夕方の作業が落ち着いたら翌日に向けての仕込みを開始します。

生鮮食品は前日に仕込むことはないですが、パンに使うソース、冷凍食品など仕込みを予めしておけるものを仕込んでいきます。

また仕込みといっても食材の仕込みだけではありません。

自然解凍で冷凍品を解凍することが多いため、仕込みの一環として翌日使う分の冷凍品を冷凍庫から冷蔵庫へ移しておくのも前日仕込みをする人の役割です。

機器や厨房の清掃

機器や厨房の清掃は閉店後の大切な作業です。

機器は細かなところまで入念に清掃しないと埃などが商品に入ると異物混入になってしまいますし、機器の洗浄・消毒も入念にしないと食中毒などの原因になってしまいます。

意外かもしれませんが、機器や厨房の清掃は閉店後の大切な作業です。

店舗によっては独自の清掃チェック制度やチェックリストを設けていたり、抜き打ちの清掃チェックや監査を行なっていたり、覆面調査なるものを利用してまでチェックしているところがあります。

それだけ厨房や店舗の清掃が重要ということになります。

翌日の工程チェック

翌日の工程を練り直すのも閉店後に行うことが多いです。

その日に売れなかったものやよく売れたものをチェックし、予め追加するか減らすかを考えておきます。

ここで決めたことは完全に翌日こなすというわけではなくあくまでも明日の製造目安を作るだけです。

発注作業

営業中の空いた時間でも発注作業はしますが、閉店後も発注作業をこなします。

営業中になくなってしまった備品や思った以上に使用することになり在庫が不足してしまった食材などを発注します。

新商品に使うための食材などもこのタイミングで発注することが多いです。

終礼

閉店作業が一通り終わったら終礼をします。

ここでは当日に起こったこと、例えばクレームであったり、不具合の発見だったりを共有します。

翌日の朝礼で共有するための情報整理もこのタイミングで行います。

当日の売り上げ、売れ筋や気づいたことなども終礼で共有し、終礼後に連絡ノートなどにも記載し、朝シフトの人と夜シフトの人とで情報の差がないように工夫しています。

ベーカリーのやりがいや面白いポイントとは?

ベーカリーは朝が早く、立ち仕事で大変なイメージがあるかもしれません。

体育会系の雰囲気であったり、店内の華やかなイメージとはちょっと違って戸惑う人も少なくありません。

それでもベーカリーをやってみたい人やベーカリに従事している人が多いのはやりがいや面白いポイントはもちろんあるからです。

ここでは、ベーカリーの仕事のやりがいや仕事の面白いポイントなどについて紹介します。

ベーカリーの仕事のやりがいとは?

ベーカリーの仕事は辛くないわけではありません。

もちろんですが、朝は早いですし、夜遅くまで仕事があったり、立ち仕事などで大変な仕事です。

それでもこのベーカリーの仕事のやりがいは、自分が作った商品をお客様に食べてもらえる、自分が作った商品が店頭に並ぶこと、嬉しそうに食べているお客様を直に見ることができることです。

「美味しかった」とか「この商品が好きなんです」という声が聞けたら疲れはとんでいきますし、やる気にもつながります。

作っている商品が上手にできた時ももちろん嬉しかったりやる気にはつながりますが、お客様の直の声が聞こえることは何よりもやる気になりますし、喜びにもなります。

ベーカリーの面白いポイントは?

ベーカリーの仕事をしていて面白いポイントは、パンが意外と生き物であるということです。

パンという商品は、お店に並んでいるものをみただけでは美味しそうな商品であったり、見栄えやインスタ映えなどの商品ではあります。

しかし、作る段階では、イースト菌を使って発酵させるため、膨らんだり萎んだり、焼いたら色が変わります。

作る段階では、外気温、湿気や水の温度など細かなところに注意を払わないと美味しいパンができないため、常に色々なところで注意を払わないといけません。

そのため、日々で出来栄えが変わるパンを均一に安定した品質で作ることは面白いポイントになります。

ベーカリーの仕事で意外と知られていなくて、けど、ベーカリーに従事する人にはすごく面白いポイントです。

まとめ

ベーカリーの仕事は、パティシエの仕事と似たり寄ったりと思われていたり、立ち仕事が長く、朝の早い大変な仕事のイメージが強いかもしれません。

実際にパンを作るために朝早くから出勤したり、夜遅くまで仕事をしたりします。

それでも、それ以上にやりがいや面白みが溢れている仕事になります。

実際にベーカリーで働くとちょっとしたことに気づくと嬉しかったり、ちょっとしたことが改善できたりするとやりがいになったりもします。

今回は、経験も含めてベーカリーの業務内容、実際の仕事について、仕事のやりがいや面白いところなど色々と紹介しました。

ベーカリーで仕事してみたい人、ベーカリでの仕事を考えている人、ベーカリーがどんな仕事か知ってみたい人などベーカリーの仕事が気になっている人にこの記事が参考になれば嬉しいです。

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