介護士として転職したい!転職した方が良い6個のケースと、転職活動で気を付けた方が良いこととは?
今回は、介護士の求人について紹介したいと思います。
「実感なき好景気」と言われているように、株価の上昇とは裏腹にまだまだ不景気な空気が漂っているご時世です。
しかし、介護業界は常に求人が出ているような状況です。
求人があると言っても、正社員からアルバイトまで様々なものがあります。
正社員とアルバイトの違いなど気になるポイントを、私の経験談も交えて解説していきます。
介護士の大まかな仕事内容
大まかな仕事内容
介護士の仕事と言えば、「食事・入浴・排泄」のお世話に加えて、。
「夜勤がある」ことが挙げられるでしょう。
しかし、それだけではありません。
利用者には普段の生活の目標や計画があります。
介護士は、それを決める会議に出席することもあります。
また、施設によって数は異なりますが委員会があります。
その委員会にも出席します。
このように、世間のイメージより「事務的な仕事」がかなり多いのです。
介護士は施設でどのような役割を求められる?
まず第一に利用者の日常生活の支援です。
利用者の日常生活の支援をしているのは介護士だけでなく、看護師・ケアマネージャー・リハビリスタッフなどがいます。
介護士の役割は、「利用者の生活」に重きを置き物事を考えていくことにあります。
介護施設にとって介護士は施設の顔です。
利用者のご家族・施設を出入りしている業者の方々と顔を会わせる機会が沢山あります。
利用者の支援だけでなく、ご家族や業者の方々の相手はとても大切なことです。
社会人として適切な言葉遣い、態度で接しないといけません。
なので、「介護士」と「社会人」としての自覚が必要となります。
介護士の募集でよくある施設や事業形態
介護老人保健施設
リハビリ専門の職員(理学療法士・作業療法士)が多く配置されています。
また、医師も常駐しており看護師の人数も多いです。
なので、老人ホームより「医療的」な施設と言えます。
デイサービス
施設が送迎を行い、朝から夕方まで施設で生活するという形になります。
介護士の視点でいくと「夜勤がない」というのが特色の一つです。
施設の職員よりもご家族との接点が多いです。
一般的には、施設の利用者より自立度は高いと言えます。
グループホーム
認知症の高齢者のみで1フロアに約9名が生活しています。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設よりゆったりとした時間の流れで利用者は生活されています。
しかし職員はその裏で忙しく動いていると、私は学んだことがあります。
「ゆったりとした時間の流れ」=「職員も楽」というのは大きな間違いです。
介護士の募集でよくある職種
ホームヘルパー
利用者の自宅に訪問し、オムツ交換や食事の用意などをします。
介護士の求人を調べると割と多く目にする職種と言えます。
デイサービス
これも沢山の求人が出ています。
パートでの募集も多いように感じます。
実際デイサービスには、沢山のパートの方が勤務しています。
介護士でよくある募集内容とは?
ここでは、介護士の求人で給与などの条件面について紹介していきます。
施設により違いがある部分なので、参考程度に見ていただければと思います。
給与相場
施設によりますが、正社員の基本給は月収14万円~月収17万円程。
アルバイトの時給は、900円~時給1,200円程が相場になります。
勤務時間や休日、残業
勤務時間
デイサービス
- 8:00~17:00
- 8:30~17:30
施設 介護職(一例)
- 早出7:00~16:00
- 日勤9:00~18:30
- 夜勤16:30~翌9:30
休憩時間は60分で、休日は「週休2日」または「月に8日」となっている場合が多いです。
私の経験上、休みや勤務の希望を出せるのは1ヶ月に3日程度のところが多いです。
友人と予定を合わせる際に平日にすることもでき、土日に比べて空いているお店などに行けるなど「シフト制の特権」を味わうこともできます。
残業は「なし」と書いている所が多いような印象です。
しかし、実際は毎日のように残業をしている施設が多いように感じます。
残業時間自体は短いところがほとんどだと思いますが、デイサービスや役職者は残業時間が長くなるようです。
残業代については、施設によります。
少しは出るという施設が多いと思います。
福利厚生
各種保険は勿論あります。
交通手当についても施設によって差がありますが、基本的にはどの施設もあります。
住宅手当については、一人暮らしの場合は出ないと思っていた方が良いです。
かなり厳しい条件(県外から就職してきた等)をクリアすれば貰える場合もありますが、住宅手当はほとんどありません。
勤務場所
施設名や部署(デイサービスなど)が書かれている場合が多いです。
また法人として募集している場合も多いので、希望している部署に行けるとは限りません。
正社員の場合は、法人内での異動もあると思っていた方が良いでしょう。
求められる人物像
特に明記されていない場合が多いですが、人相手の仕事なので社会人としての最低限のマナーは必須です。
必要なスキルや資格、経験
「社会福祉士」は、介護業界内の資格で最強です。
これを持っていれば大威張りできます。
他にも「介護福祉士」を持っていればかなりの武器になります。
資格手当が貰える場合がほとんどです。
「ホームヘルパー2級」や「介護職員初任者研修」は介護福祉士ほどではないですが、あれば武器になります。
人手不足が深刻な介護業界は、「無資格・未経験」でも働けるところは沢山あります。
しかし就職した後のことを考えると、「ホームヘルパー2級」や「介護職員初任者研修」は取得しておくと良いと思います。
忘れがちですが、デイサービスへの就職をお考えの場合は「普通自動車免許」が必須になります。
介護士の雇用形態による違い〜正社員とバイトとの大きな違いとは?〜
ここでは介護士の仕事で正社員とバイトの違いを解説していきます。
仕事内容や給料など様々な視点で見ていきます。
正社員について
施設内の全ての仕事を任されると言っても過言ではありません。
利用者の日常生活の支援や委員会、担当者会議への参加など仕事内容は多岐にわたります。
個人の能力にもよりますが、自分より後に就職してきた人(年齢を問わない)に対して先輩として指導するという役割も任されることがあります。
施設行事についても担当者が複数いる場合リーダーを任される場合があります。
しかし、これについてはパートの人がする場合もあります。
これは当然なのですが、正社員の人は役職者になるので、部下の責任を背負う場面が出てきます。
役職者に限らず正社員というだけで責任は重くなります。
給料については施設によります。
パートと正社員は、特にボーナス(賞与)の部分で大きな差が出ます。
昇給も正社員の方が優遇されます。
異動については正社員の方が圧倒的に多く、異動は正社員のみという施設もあるようです。
正社員は、施設内の全ての仕事を任されます。
なので、煩わしいことも多いです。
「なんでこんなに遅くまでやらないといけないんだ」と思うこともあります。
しかし、介護の世界でやっていこうと思うのであれば、それが全て自分の糧になります。
少々無理やりでも「自分の為になっている」と考えて前向きに取り組むことで、将来役職者となり自分の思い描くような施設に少しでも近づけていけるかもしれません。
アルバイト(パート)について
「介護は女性の仕事」というイメージを持っている方も多いでしょう。
実際、女性が中心の職場になります。
そのため、産休後にパートとして職場復帰する方も沢山います。
パートの場合、原則は「残業ナシ」です。
私の経験上パートが残業をお願いされる場合もありますが、断ることが認められるケースが多いです。
正社員とパートでは、利用者の支援という意味では仕事量に差はありません。
しかし、受け持つ委員会の数や担当する利用者の数は正社員よりパートの方が少ないことが多いと思います。
また何か行事の担当になった際も、正社員の補助的な役割を担うということもあります。
そういう意味ではパートの方が「仕事量が少ない」と言えます。
給料面では時給の所がほとんどなので、どうしても正社員よりは劣ります。
異動については、ほとんどないと思って良いでしょう。
異動がないということは、その部署のスペシャリストになれるとも考えられます。
利用者との付き合いも長くなりますので、より深い信頼関係を築くことができます。
正社員とパートの違いについてまとめ
ここまで、正社員とパートの違いについて経験談も交えて説明してきました。
私は介護の仕事をして現在9年目です。
全て正社員として働いてきましたが、パートでも正社員並みに残業をしたり熱心に仕事をしている人もいます。
逆に正社員でもできる限り手を抜いて楽をしようとしている人も見てきました。
実際にベテランのパートの方が部署の事実上のリーダーをしているというような所もあります。
また、結構多いのが「パートのクセに…」「正社員なのに…」という言葉です。
雇用形態は違えど、どちらも利用者のために働くのが介護の仕事です。
立場は違っても互いに手を取り合って仕事ができれば、気持ち良く仕事ができるのになと感じることがあります。
この記事を読んで下さった人には、お互いを認めながら仕事に取り組んでもらえたらと思います。
求人に応募する前にするべきこと
さて、実際に介護の仕事をすると決めたら、まず求人情報を調べると思います。
その時に何を重視するかは人によって違います。
働きたい施設(グループホーム・デイサービス)がある場合はそこから、パートとして働きたいという場合は雇用形態から求人を調べると良いと思います。
もし周りに介護の仕事をしている人がいれば、その人の話を聞いてみるのも良いでしょう。
「面接を受けたら受かる」と言っても過言ではない介護業界ですが、いわゆる「ブラック」と言われる劣悪な環境(給料面など)の施設もあります。
求人を確認して施設をすぐに決めるのではなく、必ず一度施設見学に行ってください。
電話をして申し込めばほとんどの施設は見学を許可してくれます。
見学を断るような施設はその時点でやめておきましょう。
見学の時に案内してくれる職員を見ることも大事なのですが、働いている職員のことをよく見ておくと良いです。
元気のない挨拶をする職員ばかりの施設はやめておきましょう。
また、職員と利用者がいないところしか案内しない施設もやめておきましょう。
見せたくない部分があるのかもしれません。
見学をして感じた自分の直感を頼りに施設を決めるのも良いと思います。
まとめ
昔ほどではないですが、不景気で就職は難しいと言われる昨今。
しかし介護業界は別で、常に「人材不足」が叫ばれています。
実際に介護の仕事をしていても「人材不足」は感じます。
3K(キツい・汚い・給料が安い)というイメージが先行しており、離職率も高いのが介護の仕事です。
離職率は高いですが、この仕事を20年しているというような大ベテランの方もいます。
20年続けられるくらい「やりがい」を感じる仕事でもあります。
利用者やそのご家族から感謝されたり認められることで、大きなやりがいを得られることもあります。
この記事を読んで下さったということは、少なからず「介護」に興味があるということだと思います。
介護に興味のない人に「ぜひ介護をしようよ」と誘うほど介護の世界は甘くなく、大変さに見合った給料かと言われたら正直疑問です。
しかし、介護に興味があるのであれば「ぜひ一緒に働こう」と言えます。
それくらい「やりがい」があります。
介護士の正社員求人を探す時は、こちらの記事を参考に!
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