グラフィックデザインとはどういう仕事?大変なことは何?やりがいについてもお話しします
広告デザインの仕事に興味のある方は必見です。
クリエイティブで、将来性もありそうな広告デザイン業界に憧れを抱いている人も多いと思います。
でも、普段広告物を目にすることはあっても、それを作ったり企画したりしている現場を知る機会は少ないでしょう。
そこで今回は、広告デザイナー経験をもとに、広告デザインとは具体的にどんなことをする職業なのかを私が詳しくご紹介させていただきます。
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目次
閉じる広告デザインはどんな仕事?
様々なデザインの仕事がある中で、広告デザインは世間一般の人がデザインの仕事としてイメージしやすい業界ではないでしょうか。
ただ、仕事の実際は業界にいる人以外にはあまり理解されていないように思います。
広告デザインとは、文字通り世の中に出回る広告物をデザインする仕事です。
昔はポスターやチラシ、パンフレット、DM(ダイレクトメール)などの印刷物が広告物の主流でしたが、昨今はwebやSNSを広告に使ったり、あるいはテレビCMを作る予算がない場合にYoutubeなどでの公開を前提に動画を作ったりと使用する媒体が多様化し、それだけデザインの仕事が拡がってきています。
それら全てを包括して、広告デザインの仕事ということになります。
広告デザインの大まかな仕事内容
まずは、印刷物を主体とした広告物の紙面デザインをするグラフィックデザイナーです。
そこには、ディレクター職も含まれます。
また、webサイトを広告媒体として使う場合はwebデザイナーがデザイン面のクリエイションを担当します。
昨今、動画サイトに投稿する目的で広告動画を作成する事例が増えていますが、そうした動画をディレクションする人の仕事も広告デザインの仕事に含まれるでしょう。
仕事上の役割とは?
広告デザインの仕事上の役割は、一言で言うと「良い広告を作る」ことです。
では、良い広告とはどういったものかというと、まずオリジナリティーがあり人目を引くことであると言えます。
そして、分かりやすくもないといけません。
巷に溢れる多種多様な広告物に埋もれてしまわないような独自性を出しながら、一方で広告対象の魅力や情報を的確に分かりやすく伝えるのが優れた広告デザインの仕事です。
これはwebデザインであっても動画制作であっても、目的がモノを広告することである以上、変わることはありません。
広告デザインの仕事はどんな人に向いている?
憧れる人も多い広告デザインの仕事ですが、長く良い仕事を続けていくためには、適性が大きく影響します。
広告デザインの業界に向いている人の特性を挙げてみました。
情報の取りまとめが上手い人
印刷物の広告やwebページにはスペースの制限や読んでもらいやすい文字数などの決まりごとがあり、時には広告として打ち出したい要素全てが盛り込めない場合も多くあります。
そんな時、その時に作る広告物の施策上の意義などを考慮し、どれを盛り込みどれを省くのかを判断しながらデザインを構築していく必要があります。
そういう時の情報の取りまとめや取捨選択のセンスは、経験の要素もありますが、生まれ持った特性が大きく影響します。
色彩感覚やデザインの感性に優れた人
広告デザインの仕事は、ビジュアル作りの仕事なので、当然ながら色彩感覚やデザインに関する感性が高い方が適性があると言えます。
制作環境が進化しても、そこはやは人間のセンスに拠るところが大きいのです。
しかし、これらは個人の生まれ持ったセンスであると同時に、人のデザインを普段から注意深く見たり業界紙やデザイン本をよく見るなど、日常の努力である程度高められる能力でもあると言えるでしょう。
最新の技術やトレンドに敏感で興味の持てる人
デザインの仕事は、昨今ではほぼデジタルのツールを使ってパソコンで制作を進める場合がほどんどです。
そして、そのソフトやツールの進化も日進月歩です。
それに加えて、デザインの手法やトレンドに新しい要素が登場したり、webデザインの世界ではwebサイトの機能の進化という要素もあります。
デザイナーは当然、新しくより見栄えのする広告をクライアントに提供するために、それらに充分精通しておく必要があります。
広告デザイナーは、指示に従って広告を作るだけでなく、日々の総合的な勉強も必要です。
それが苦にならずトレンドや最新技術に好奇心を持てる人は、広告デザインの仕事に適性があると言えるでしょう。
コミュニケーション能力の高い人
広告デザインの仕事は一人で完結することはほとんどありません。
仕事を発注するクライアント、営業、ディレクター等々との共同作業になります。
特にwebや動画を作る場合は、関わる人数は多くなる傾向があります。
そんな中で、やはり人とのコミュニケーションが上手く取れないと業務が滞る原因となります。
また、デザイナーはデザイン実務だけでなく人の管理も含めたディレクターのポジションに就く場合もありますので、人とのコミュニケーション能力が高い人ほどスムーズに仕事ができるようになります。
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広告デザインの仕事をするために活かせる、今までの経験は?
広告デザインの業界に転職する場合、有利に活かせるスキルや経験はあるのでしょうか?
転職時、特に新しく広告デザインの業界に飛び込む際には、かなり気になるところです。
活かせる経験やスキルを以下に幾つか挙げてみました。
デザイナー目線からマーケティングリサーチをした経験がある
作りっぱなしで済ませる、ラフデザインをただデータ化する、指示書通りのものを作るだけといったデザイナーというよりオペレーターに近い仕事の仕方でも、広告業界ではデザイナーと定義する場合があります。
ただ昨今の広告業界は、印刷物の広告にしてもターゲットや施策する時期や地区によって戦略的にビジュアルを変えていったりと、非常にキメの細かい企画が盛り込まれています。
従って、実際に広告物のビジュアルを作るデザイナーにもそうした謂わばマーケティングリサーチに基づいた企画の意図を充分理解して仕事に取り組んでもらうようオーダーされたり、デザイナーの目線から企画のネタ出しを求められたりします。
新しい広告メディアであるwebサイトやSNSを利用した広告、動画配信サイトを使った広告などは、特にその傾向が顕著です。
そうした戦略寄り、企画寄りの業務に携わった経験が少しでもあれば、面接や職務経歴書でしっかりとアピールしましょう。
「見る人」ではなく「使う人」という考えを基にした企画を立てた経験
webサイトでは、見たい情報の項目を「クリックする」、長い文章を読むのに「画面をスクロール」させるなど、。見た人が実際に手を使って「画面操作」をすることによって閲覧し情報収集します。
つまり、見るだけではなく、そのサイトに盛り込まれた機能を「使う」ことになるわけです。
webサイトを広告目的で利用する場合、初見でのインパクトを与えるビジュアルデザインの技量の高さはもちろん、それに興味を持ったユーザーに更に深い情報にアクセスしてもらえるような巧みな仕掛けが要求されます。
それが上手くいくかどうかは、情報が分かりやすく配置されているか、ボタンや項目がクリックしやすいか、記事を読むのに煩雑でないかなど機能面の問題にも波及していきます。
広告デザインの業界でも特にwebデザイン関係を希望する場合、過去の経験としてビジュアルデザインだけでなくサイト構造の仕様作りなどにも関わった経験があれば、しっかりとアピールしましょう。
「受注者」ではなく「企画者」としての経験
アナログメディア、デジタルメディアの両方に共通することですが、昨今、ほとんど手を動かすだけのオペレーター的なデザインの仕事は、広告業界においては待遇面でも分が悪い部類となります。
広告に利用できるメディアが多様化し、様々な方法で広告が作れ、また分業化で一プロジェクトに多くの人が関わるので、デザイナーの分野においても「提案型」の人材を求める潮流が押し寄せています。
広告デザインの仕事で、ディレクターとして働いた経験があるなら職務経歴としてしっかりアピールしましょう。
また、入社後もそうした経験やスキルをしっかり発揮することで、待遇向上がかなり期待できます。
広告デザインで働く魅力とは?
広告デザインの現場で働く魅力はどんなところでしょうか。
同じ業界内での転職なら問題ありませんが、他業種からの転職ですと、憧れて入ったものの、期待していたことと大きなズレを感じて働き続ける目的も意義も見つからないといったこともあり得ます。
ここで、広告デザインを職業にする魅力を挙げてみますので、ぜひ、目標設定の参考にしてみてください。
取得が義務付けられた資格等がないので、誰でもデザイナーになれる
色彩に関することや印刷のクオリティーに関することなどの資格、webの場合はアクセス解析士などデザインや広告の分野に関連する資格は幾つかありますが、必ずしもそれらを取得しなければこの業界に就職できないということはありません。
ただし、デザイナーという技術専門職としての技能は一般の人が独学で身につけられるほど簡単なものではありません。
プロの広告デザイナーとして就職するには、やはり広告デザイナー養成のための専門学校や美術大学で専門の技能や知識を修得する必要があります。
全てがオーダーメイドの仕事でクリエイティブ
広告物を作る広告デザインで面白いのは、何と言っても広告対象によって作るたびに全く違うモノを作れることでしょう。
時には和風であったり、ヨーロッパ風であったり、あるいは女性向け、子供向け、シニア向け・・・等々、広告対象に対してふさわしいテイストで様々なスタイルのデザインにチャレンジできます。
また、その一つ一つが貴重な経験となり、デザインの幅を広げていくことになります。
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その後のキャリアについて
広告デザインの仕事に就いた後のキャリアアップの道は?
広告デザインの分野では、媒体が紙であれwebであれ配信用の動画制作であれ、一定の経験を積めばディレクター職に就くのが一般的です。
アートディレクターやクリエイティブディレクターとなって、実作業だけでなく協働する際のスタッフ及び外注先の管理やスケジューリング、デザインの方向性が企画とぶれていないかなどの全体的なマネジメントを行うのです。
広告デザインの世界は一つの案件に様々な要素が絡むため、実際のデザインの実務を知っている人がディレクションに関わる場合が多いようです。
また、企画を提案できるようになることもキャリアップのポイントです。
広告デザインの世界、とりわけ紙媒体を主体とするグラフィックデザイナーは、デザイナーのレベルによってその給与水準が全く違うことが知られれています。
それはラフ通り、作業指示通りに機械的に制作作業をするだけのオペレーター型のデザイナーか、面白い広告に仕上げるためにデザイナー目線で企画提案ができるデザイナーかの違いに拠るところも大きいでしょう。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
広告デザイナーとして現場を経験した人が広告代理店業務を行う事例があります。
業界のことはもちろん、デザインという技術職の現場にも精通した人が企画や営業に携わることは、クライアントにとっては非常に心強く、安心して仕事を任せられるので、そうした広告会社は規模に関わらず信頼を勝ち得ています。
その意味では、他業界で役に立つスキルや経験が身につくというよりは、広告デザインひいては広告業界の中でフリーランスになったり独立して事務所を立ち上げる際に役立つ経験が積み重ねられると言えるでしょう。
実際に売れっ子のフリーランスの広告デザイナーやディレクターは、キャリアのスタートから広告デザインの現場に身を置いていた方がほとんどです。
まとめ
いかがでしたか。
一見、華やかそうに見える広告デザインの仕事ですが、時代や業界の変化についていくためには、日頃から地道な勉強や情報収集が必要だということがお分かりでしょう。
ビジュアルを作る仕事ではあっても、広告である以上、純粋なアート作品ではなく宣伝するモノとターゲット、そして仕事を発注するクライアントの意向というものを取り込まなくてはならないのです。
つまり広告デザインの仕事は、紙であれ、webであれ、動画であれ、自分の趣味や趣向を表現するだけでは務まらないのです。
それら様々な要素を絶妙なバランスで調整し、オリジナリティーを保ちながら情報を整理し、分かりやすく見せるデザインを作るところに広告デザイナーの責任があります。
そうした企画面からの関わりは、適性がなければなかなか難しいところかもしれません。
やはり企画提案ができるデザイナーが高評価を得るというのがこの業界の常識ですので、広告デザインの仕事にチャレンジするのであれば、「提案型のデザイン」ができるよう準備をする必要があるでしょう。
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