本屋さんの仕事に、漠然とした憧れをいだいている、という人も多いのではないでしょうか。

書店員の具体的な仕事の内容とあわせて、書店員にはどのような人材が採用されるのか、面接ではどのようなことを聞かれるのか等々、具体的に解説します!

書店の仕事内容

書店に行けば、エプロンを着けた書店員が本を抱えて棚の間を忙しそうに動き回っていたり、接客をしていたりする姿を見かけます。

実際にしているのは、どんな仕事なのか、少し掘り下げてみていきます。

まずは、お客さんのいる店内でする仕事から紹介していきましょう。

次から次に入荷する新刊の品出しや売り場づくりをし、棚の整理や補充などもしています。

売れた本があってそのタイトルに在庫があればそれを補充するなど、棚に隙間があればそこを埋めます。

在庫のチェックなどもして、売れ筋の本の在庫が少なければ発注をしています。

商品である本の陳列にも工夫を凝らします。

平台と呼ばれる台に積み上げて置く「平積み」や、棚に背表紙ではなく表紙が見える形で並べる「面陳」で、売りたい本をアピールしたり、POPを作ったり。

他に、雑誌の入れ替えなども行っています。

月刊誌では毎月おおむね決まった日に新しい号が発売されますので、前月号を棚から探し出して返品の手続きをするためにバックヤードに持って行きます。

週刊誌でも同様に、決まった曜日に新しい号と古い号を入れ替えます。

雑誌には返品期限があるため、できるだけ迅速にこの作業を行う必要があります。

期限を過ぎてしまうと、出版社が返品を受け付けてくれなくなることがあるからです。

もちろん、接客対応もしています。

お客さんから探している本があるといった問い合わせがあれば棚を案内したり、店内に在庫がない場合は注文を受けて取り寄せをしたりします。

出版社から取り次ぎを経て、注文品が店に届いたら、お客さんにその旨連絡をします。

バックヤードでは、先に述べたような雑誌や書籍の返品処理や、POP作り、コミック本などにシュリンク包装(立ち読みや破損防止のためのフィルムがけ)をしたりしています。

入荷した雑誌に付録を挟み込んだり、ひもをかけたり、といった作業も書店員の仕事です。

コミックや文庫等の発注作業もあります。

個別タイトルで注文することもありますが、一覧注文書で発注することが多く、段ボール箱いっぱいのコミックが何箱も入荷することになります。

書店の採用面接で聞かれる5つのこと

お客さんから見えているところでも、見えないところでもなかなかに忙しい書店員ですが、どんな人に適性があるのでしょうか?

そしてその適性をはかるために、面接で聞かれるのはどのようなことなのでしょうか?

すべての書店で同じことを聞かれる!というわけではもちろんありませんが、書店員に求められる資質、能力、スキルに着目していくつかの質問を想定してみました。

体力・腕力があるかどうか

書店=本=知的というイメージが強いのか、書店員の仕事が体を動かす仕事であり、体力・腕力の必要な仕事であると認識をしている人は意外なほどに多くありません。

しかし、書店員の仕事は体力勝負であることも多々あります。

本は重量があるため、本を扱うためには多少の腕力も必要です。

入荷した本の入った段ボール箱や雑誌の束をそれぞれのコーナーに運ぶ、せっせと返品雑誌を運ぶ…といったいかにも力仕事としかいいようのない業務は想像に難くないのではないでしょうか。

また、片手で10冊もの文庫をつかんでは棚に入れて、ずらして…という、体力・腕力に加えて握力も必要な業務も。

そのため「本は重いけど大丈夫ですか?(運べますか?)」といった内容の質問は、かなりの頻度で聞かれる鉄板の質問だといっても過言ではありません。

受け答えのコツ

ここは、ハキハキと答えてしまいましょう。

実際に持ち上げられそうな書籍の量を把握しておき、「~~程度の量を持ち上げて運ぶことができます」などのように、具体的な回答をするのもおすすめです。

とはいえ、無理をして事実以上のことをいってしまっては、たとえ採用されたとしても仕事になりませんから、あえて嘘に近いような過剰な内容を話す必要はありません。

自分に可能なレベルを、誠実に話すようにします。

パソコンが扱えるかどうか

在庫の管理や発注などを、パソコンを使ってしているという書店も増えています。

そのため、書店員の仕事でも、パソコンを使ってする事務的作業は必須、面接の際にも比較的聞かれることが多くなっています。

日常的にパソコンを使うか、どの程度できるか、といった内容です。

受け答えのコツ

応募書類を提出した時点で、職務経歴書などをワープロソフト(Wordなど)で作成していればある程度スキルを示すことにもつながります。

また、同時に面接では具体的にどのようなソフトをどの程度扱えるのかということを、明確に示していきましょう。

パソコンを使う業務だけではなく、事務的な業務全般について聞かれることもあるかもしれません。

その際にも、どの程度のことができるのか、すぐに示せるように考えておきます。

笑顔(接客)

裏方の仕事も多くありますが、書店員はやはり販売の仕事です。

笑顔で接客ができること、その点がおおいに求められることになります。

面接の際にも、接客や販売の職種の経験を聞かれることがあります。

受け答えのコツ

そのものズバリ接客・販売の経験があるのであれば、経験があるということを伝えます。

そのときに、どんなことに気をつけて仕事をしてきたのかということや、その仕事をする上で自信があることなどをエピソードとして用意しておくといいでしょう。

接客・販売の経験がないという場合でも、仕事以外の経験も含め、自分自身のこれまでの歩みを振り返ってみましょう。

接客というのは、人と接するということに他なりません。

仕事上の関わりでなくとも、人と接し、応対をしてきた経験があれば、その経験を整理して面接時の回答になり得る形でブラッシュアップしておきます。

本が好きかどうか

「読書はする方ですか?」「どのくらい本を読みますか?」「本は好きですか?」といった質問がされることもあります。

書店員になろうという人ですから、本が好き、読書が好き、という人も多いことでしょう。

いかにも書店の面接で聞かれそうなことです。

こういった質問をされたら、どのように答えるのが正解なのでしょうか?

受け答えのコツ

質問に対して、「本が好き」「読書が好き」という答えが、すなわちいい答えだとは限らないのです。

単純に好きだというだけでは、かえって続けていきにくいという面があるからです。

お客さんには色々な人がいます。

本に対しての向き合い方、というと大げさかもしれませんが、本の扱い方や本をどういうものだととらえているかということは、当然ながら各人異なっています。

本を読み捨ててしまう人もいれば、大事にとっておく人もいるわけで、本が好きだという人であれば、自分が書店員として勤める書店で本を購入したお客さんが、ぞんざいに本を扱っているのを見て心を痛めるようなことも。

本が好きな人ほどストレスになって仕事が長く続かない、ということは十分にあり得ることなのです。

こういった質問に対しては、やはり真摯に答えておくのがベストでしょう。

続くか続かないか、それも結局はやってみないとわからないからです。

よく考えて、自分の思いを伝えます。

書店自体が、多様化している今、書店ごとの個性との相性によりけり、ともいえます。

特に本が好きだというわけではない、あまり読まない――そんな店員を求めているという書店もあれば、本というものに愛情を注いでいるような人物でなければ採用しない!

という書店もあるわけです。

おすすめの本

時に、おすすめの本や好きな本、感銘を受けた本など、個人的な読書体験を元にした質問をされることもあります。

急に聞かれると困るのは、あまり本を読まないという人だけではなく、たくさん読むという人でも同じでしょう。

こういった質問は必ずされるもの、と想定して、何冊かピックアップしておきます。

受け答えのコツ

ここで準備しておく「おすすめの本」は、特別個性的なチョイスである必要もありませんし、ことさらに普遍的なベストセラーを選ぶ必要もありません。

なぜおすすめなのかという理由、どういった点がすすめるに値するのかということを、きちんと練っておきましょう。

その理由なども、特にうがった見方をしてみせることが必要なわけではありません。

書店である以上、実際に本をすすめて売るという場面もあり得ますので、適性を見るという意味もありますが、それだけではありません。

どういった人物なのかをはかるためにされている質問でもあります。

書店の採用面接での注意点

心構えや、見た目などの、気をつけておくべき事柄をピックアップしています。

書店に限らず、採用面接であれば当たり前のことなども多いですが、改めて確認をしておいてください。

服装

やはり最重要なのは清潔感です。

アルバイトの面接では、必ずスーツ着用、ということもありません。

ただし私服でいいからといって、露出の多い服や、汚れている服、カジュアルすぎる服、華美な服等は面接にふさわしいとは到底いえません。

男性では襟のついたシャツにチノパンといったスタイルがおすすめです。

シャツは派手な柄は避けて、無地か、柄のあるものでもストライプ程度のものにとどめます。

女性も男性と同様に、シャツにコットンパンツのようなスタイルがおすすめです。

スカートの場合は、ミニスカートやあまりにもフェミニンなものは避けます。

仕事の内容の項でも触れたように、書店の仕事には力仕事・体を使った仕事も多く含まれます。

また、インクや紙のくずなどで汚れることも多々あります。

女性らしいオシャレな服装=動きにくい、汚したくないと思っているととられかねません。

動けることのアピールにもなりますので、ややスポーティ寄りのカジュアルを意識した方がよいでしょう。

メイク

女性ではメイクをしてる人が多いと思います。

服装と同じく、派手なメイクは避けます。

TPOに合わせていく必要があります。

面接では、重視するのは流行や美しく見せることではなく「きちんとしている」ことがアピールできるようなメイクを心がけてください。

ポイントメイクも、色味を抑えた方が無難です。

言葉遣い

当たり前のことではありますが、丁寧な言葉遣いを心がけます。

書店の面接に限ったことではありませんが、仲間内だけでしか通じない言葉やはやり言葉を使ったり、いわゆるタメ口で話したりしていては常識を疑われてしまいます。

目上の人に対しては、丁寧語・敬語を自然に使えるように、日頃から意識するようにしましょう。

職場での立場に関すること・上下関係だけではありません。

書店の仕事は販売業ですから、書店員の仕事には、接客が含まれます。

大きな書店でバックヤードのみの仕事で雇い入れをしているということもありますが、接客の業務を含むことの方が多いのではないでしょうか。

書店員としてお客さんに接する中で、若者言葉やタメ口で話していてはいらぬトラブルを招きかねません。

トラブルを招きそうな言葉づかいをしているととられると、それだけで不採用の理由にもなります。

ハキハキと、柔らかく、丁寧に話すようにしましょう。

態度

態度や姿勢に関しても、書店の仕事の面接に限らず気をつけるべきことがあります。

椅子に斜めにかける、足を組む、貧乏揺すりをする、といった、マナーを欠く態度はすべきではありません。

椅子にはまっすぐにかけ、足をそろえます。

顎を引いて、気持ち微笑んで面接に臨みましょう。

面接をしてくれる面接官に好感をいだいてもらわなくては、まず採用にはなりません。

まとめ

書店の仕事をしたい!と思った人が気になるのではないかということ、疑問に思うであろうことをまとめました。

面接で想定されうる具体的な質問と、受け答えのコツとして準備できる回答についての考え方や、面接の際に注意しなければならないことを紹介しました。

書店員ならでは、という質問や面接時の注意事項もあれば、採用面接であれば書店員の仕事に限らず意識しておくべきこともあります。

客として書店を訪れたときに目に見えることだけではない書店の仕事の内容も紹介しました。

書店の仕事は力仕事だと、認識を新たにした人もいるかもしれません。

いずれにしても、書店で働くということがより身近に感じられて、かつ面接の際の参考になれば幸いです。


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