臨床工学技士は、医療を影で支える仕事であるため、どんなことを仕事にしているかイメージが掴みにくいです。

実際に医療現場でどんな仕事をしているか、臨床工学技士が人気な理由を紹介します。

臨床工学技士ってどんな仕事?

医療機器の点検や、トラブル対応、人工透析治療、診療の補助を主な仕事として病院で働いています。

また、医療機器メーカーや治験施設、養成校の講師など様々な就職先があります。

現在では養成校を卒業し、国家試験に合格すると、ほとんどの人が総合病院や透析クリニックへ就職します。

臨床工学技士が人気な6個の理由とは?

未だに知名度はそこまで高くないが、臨床工学技士は年々人気を増しています。

その理由を紹介していきます。

学生のみなさん、転職を考えている社会人は参考にして下さい。

就職活動が楽

数年前から景気が右肩下がりしており、「就職難」「就職戦争」などと呼ばれている時代です。

そんな世知辛い世の中で、臨床工学技士は比較的容易に就職先が見つかります。

なぜかというと、会社が求める需要よりも供給が圧倒的に足りないからです。

臨床工学技士の歴史が浅く、養成校の数もそこまで多くないです。

よって、養成校を卒業すると、1人につき求人が20個も選べる状況となっています。

しかし、病院も優秀な人材を求めるため、勉強しどれだけ自己PRできるか学生時代に結果を残しておくといいでしょう。

国家試験に受かり、仕事を選ばなければ、必ず就職できるといっても過言ではありません。

国家資格の難易度が低い

医療従事者において国家資格の難易度が低い傾向にあります。

医師や看護師は年々、出題される問題の難易度が上がっていると言われています。

医学の発展に伴って必要な知識が増えているからでしょう。

一方、臨床工学技士は幅広い知識は必要だが、医療機器の浅い知識と、高校レベルの物理・数学で簡単に合格できます。

生理学にはやや暗記が必要ですが、医療機器に関しては興味さえあれば実習を通して簡単に覚えることができます。

臨床実習が楽しい

臨床実習と聞くと、職員が実習生へのあたりが厳しいイメージですが、臨床工学技士は比較的楽しい思い出として残ります。

しかし「楽」ではないのも事実ですが、看護師の臨床実習に比べたら睡眠も確保できて簡単に実習を終えることができます。

なぜ楽しいかというと、臨床の現場で働く指導者は、実習生に対して非常に優しいです。

きちんと予習とレポートの書き方さえ間違えていなければ、怒られることは滅多にありません。

そしてなにより、今まで卓上で勉強してきた知識を臨床現場でどのように活かされているか自分の目で見ることができるからです。

将来働くことを予想し、気になったことをどんどん質問していきましょう。

そうすることで指導者のモチベーションも上がり、有益な情報を与えてくれます。

少数ですが、実習生への対応が厳しい病院もあるそうですが、その場合先生に相談すると対応してくれます。

ほとんど臨床現場を見学し、養成校で学んだ知識とのギャップを見つけてはレポートでまとめる作業です。

看護師の臨床実習に比べたら楽であることは明確でしょう。

仕事として医療機器に触れることができる

医療機器は精密でかっこいいイメージですが、実は単純な原理から複雑な原理まで幅広く存在します。

そんな高度な医療を陰で支える医療機器を運営していく職業のため、機械好きには人気が高いです。

理系で機械工学を学んでいると、ロボットや医療機器に興味を持ちます。

医療の現場では、様々な種類の医療機器が使用されています。

臨床で働きだすと、輸液ポンプの駆動原理から人工呼吸器の駆動原理など様々なことを学びます。

養成校ではあまり医療機器に触れる機会が少ないため、イメージしにくいですが、就職して実際に医療機器に触れると感動して興味がさらに沸き立ります。

看護師と交際する確率が高い

「臨床工学技士は看護師と交際できる!」

よく、学生の頃言われていました。

統計的にどうかは不明ですが、経験上臨床工学技士の先輩や同期は看護師と交際し、結婚までに至る人が多数います。

どうしてかというと、社会人の出会いの場のほとんどが飲み会だからです。

学生の頃はバイトや部活で出会いがありましたが、社会人になると必然的にバイトも部活もなくなり出会いの場がなくなります。

そこで、社会人として増える出会いの場として飲み会があります。

病院のスタッフで飲み会を開くと大体、看護師が同席されます。

それは看護師の絶対数が多いからです。

故に、将来看護師を嫁にもらいたい場合、臨床工学技士は人気が高いといえます。

仕事内容がカッコいい

カッコいい業務内容で一番有名な場面は、人工心肺を回すことです。

人工心肺を回している場面は、某ドラマで、一躍有名になった時期がありましたが、実際に人工心肺を回している先輩の背中は滅茶苦茶カッコいいです。

集中している姿と、責任の重い仕事を一人でこなしている姿が目に焼き付き、憧れを抱きました。

よく実習生に興味がある分野を聞くと人工心肺業務と返答されることが多いです。

それだけ、臨床工学技士にとって花のある業務内容であることがわかります。

カッコいい仕事として、男性には人気です。

臨床工学技士には、こんな人が多い

よく他の職種の方々から「臨床工学技士って、結構変わった人が多いよね。」と言われます。

実際に、個性が強く変わり者が多いのは事実です。

では臨床工学技士には、どんな人が多いかいくつか紹介します。

論理的思考(ロジカルシンキング)を得意とする

理系の分野が大いに活かせる仕事のため、理系脳で物事に対して論理的に考える人が多いです。

また、出来事の裏付けを取りたがる習性があり、医療を提供する上で重要となる根拠やエビデンスを求めようとします。

小さなインシンデントでも論理的に解決していくことで、より安全な医療を患者に提供できます。

医療の現場に限らず、社会人にはPDCAサイクルを回すことが大切といわれます。

そして、論理的思考を持つことでPDCAサイクルを回せる臨床工学技士は多く、医療機器の修理や患者の治療計画へのアプローチなどに役立ちます。

機械好きな人が多い

医療機器を扱う仕事ですので、当然機械系が好きな人が多いです。

医療機器は、最新の技術を屈指して、日々急成長を遂げています。

その医療機器の原理や構造を知れる職種として、臨床工学技士があります。

そのため、機械好きで医療の現場で働きたい人は臨床工学技士を目指す人は多いでしょう。

ただ、機械好きでなくてはならないのかと言われると、そんなことはありません。

機械が苦手な人も中にはいますし、原理や構造が理解できなくても、仕事はこなせます。

原理を知っていると、患者に合った医療機器を選定する上で、役に立つ知識ということです。

自己犠牲心が高い人

低い給与であることを我慢してでも、医療の現場で働きたいと思おう人は多くいます。

患者から感謝される気持ちを受け取ることでやりがいを感じ、自分の存在価値を見出せるからです。

患者の思いやる心さえあれば、日々つらい業務だって乗り越えられます。

自分のことよりも患者のことを考え、より質の高い医療を提供したいと考える医療従事者がほとんどです。

医療とは自己犠牲の上で成り立っているといっても過言ではありません。

特に医師は労働時間が長いと言われています。

休みはもちろん寝る時間もありません。

臨床工学技士も当直制度や、待機制度もあるため労働時間が長いです。

親や親戚が医療従事者な人

臨床工学技士は、知名度が低いです。

それなのに、どこでこの職業を知ったかというと、大体が親戚や親が医療従事者であることが多いです。

または、入院した際、臨床工学技士が働いている場面に遭遇したり、自分に使用されていた医療機器に興味をもった機械好きな人でしょう。

周りの人が医療従事者だと、医療の現場を質問して、より詳しくイメージすることができるメリットがあります。

学生のうちに臨床現場を意識して勉強している人と、のんびりテスト前だけ勉強してやり過ごす人とでは、就職してからのスタートダッシュにかなり差が出ます。

家事、育児が大変な人

臨床工学技士で、結婚して子供を産んですぐに仕事に復帰している女性は多いです。

病院には託児所が併設されていたり、透析クリニックでは必ず定時で帰れるため、家事や育児が疎かになりにくいと言えます。

産休育休がしっかり取れる病院も多いため、女性でも働きやすい環境がとても魅力的なポイントです。

人と関わる事が好きな人

医療はサービス業であり、医療従事者は患者という消費者に医療という商品を提供する側です。

そのため、仕事をする上で患者との関わりが非常に大切になります。

ある疾患を同じ目標に向かって治療を進めていくため、患者や家族などの協力が必要不可欠です。

臨床工学技士は、人工透析業務を行う際、しっかり患者との信頼関係を構築してから穿刺業務へと移ります。

「この人に穿刺されるなら、任せられる」という存在になることで、穿刺が失敗しても感情がネガティブにならないようにするためです。

透析患者と2日に1回は顔を合わせるため、信頼関係の構築で必要な「時間」は確保されます。

しかし、透析患者は精神状態が不安定で、信頼関係を築きにくい人もいます。

臨床工学技士で経験を積んでいくと、患者の思いやる心と、親身になって寄り添える医療従事者になっていきます。

臨床工学技士の仕事の面白さって?

養成校を卒業して社会人として病院に就職すると、ギャップを感じる人が多いと言われています。

臨床現場で働くことにやりがいを感じ、面白いと思える業務内容が、モチベーションの維持や知識の向上へと繋がります。

では、実際に医療現場で面白いと感じることを紹介します。

医療機器メーカーと知り合いになれる

医療機器メーカーと仲良くなることで、他社の商品や新商品などの有益な情報を多く与えてくれます。

就職して間もない頃は、そこまで関わる事は無いですが、経験を重ねていくと医療機器にもっと興味が出て、そのメーカーに質問したくなります。

そこで、話を聞いている内に仲良くなり、他社との違いや他の病院でどうやって応用しているかなどの情報を受け取ることが可能となります。

学生の頃では分からないことは何でも先輩に聞けば良いと思っていましたが、実際は忙しそうで聞くタイミングが難しいです。

医療機器の原理や構造、誕生秘話を一番知っているのは、医療機器メーカーの社員で気軽に質問できて楽しいと思えるでしょう。

また、勉強会を開催してくれたり新しい商品の情報を提供してくれたり、医療機器にもっと興味が沸いて面白いと感じるでしょう。

医療機器のオーバーホール

オーバーホールとは、医療機器を部品単位まで分解し、メンテナンスすることです。

部品単位まで分解すると聞くと、何やら難しそうなイメージですが、医療機器メーカーのメンテナンス講習会に参加すると、その医療機器のオーバーホールを所属する病院で出来るようになります。

人工透析装置や人工呼吸器の内部構造や部品を点検していくと、普段見る事が無いため非常に勉強になり面白いと感じるでしょう。

また、使用頻度の高い輸液ポンプやシリンジポンプが故障した際、内部に組み込まれている部品交換が必要となった際、病院内で出来るようになります。

業者に委託するよりも、自分達で修理やメンテナンスをすることで、経費削減と医療機器に詳しくなり一石二鳥です。

行動するとキャリアアップできる

世の中、どれだけ頑張っても評価されにくい職業はあると思います。

しかし、臨床工学技士は、講演会やセミナーで発表をしていくと必ずスキルアップします。

周りに教える立場になると勉強する機会も増え、向上心を維持できます。

臨床工学技士の業界は狭く、噂が広がりやすいため知名度を獲得しやすいと言えます。

まとめ

臨床工学技士が人気な理由を紹介しましたが、実際に働いてみることでもっと面白い事を発見できます。

医療従事者として働く場合、国家資格を持つことで就職の不安を軽減することが可能です。

また、これからの時代は個人のスキルや付加価値を見出すことが重要となってくる時代です。

養成校で勉強に励む学生や、既に臨床工学技士として働いている人は、自分への自己投資を忘れないようにしましょう。