臨床工学技士として働いている皆さんへ。この記事では、臨床工学技士の転職事情についてお話したいと思います。

臨床工学技士としてさらに向上を目指している方や、今の職場に不満がある方など、転職したい理由は様々だと思いますが、 一体転職を成功させるためにはどんなことが必要なのでしょうか?

転職の際に気を付けるポイント、後悔しないための職場選びをご紹介していきます。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)

転職する際にで狙い目な職場の特徴とは? 

転職をする際、現在の勤務先と比較して良い点や悪い点を見つけると良いでしょう。

実際どのような転職先が良いのかご紹介します。

会話がある職場

公私の区別がしっかりとついていて、適度な会話と笑顔がある職場が良い職場であると言えます。

スタッフの技術は素晴らしいのに笑顔がなく淡々と業務を行う職場や、仲が良すぎて公私の区別がない職場は好ましくありません。

仕事にはチームワークが必要なので、適度な会話のある職場の方が仕事をしやすいと思います。

良い点や悪い点をしっかり話してくれる職場

職場によっては人材が欲しいあまり、良い点ばかり話して悪い点は隠す職場もあります。

病院見学の際に聞くのは勇気の必要なことですが、角の立たない程度にそれとなく訊いてみるのも良いと思います。

その質問に対して真面目に答えてくれる病院に対しては私は好感を抱きます。

このような人材が欲しいと説明してくれる職場

転職サイトを利用して転職アドバイザに相談すると、直接おすすめの求人を紹介してくれる制度があります。

他には病院見学の際にどのような人材が欲しいかを直接聞く方法もあります。

誰でも良いから採用したいと話す職場は離職率が高いこともあるため、あまりおすすめできません。

病院側が求める業務内容を具体的に説明してくれる方が、入職後の認識の違いも起こる可能性が低くなるでしょう。

転職の一連の流れ

筆者の経験を基に、転職の一連の流れについてご説明します。

あくまでも一例ですので、職場の状況によって対応方法が異なることもあります。

転職6ヶ月〜1年前から病院を探す

予め転職を考えている際は転職の6ヶ月~1年前から病院を探していきます。

この時期は候補となる病院の情報収集に留めておきましょう。

病院ごとに異なる応募条件や待遇を見比べることで、求人を探す際の判断力を養うことができます。

今の病院で携わっていない業務を希望する場合、この時期から少しずつ勉強しておくと転職後楽になるでしょう。

現在の職場に転職する旨を伝える

転職を考えて実際に行動すると同時に、現在の職場に転職する旨を伝えます。

病院から引き留められることも考えられますので、自分の意思を曲げることなくしっかりと伝えましょう。

また、転職をする理由もしっかりと伝えておくと後味が悪くなることもないと思います。

病院見学を行い、比較をする

希望の求人が出たら病院見学を行うことが望ましいです。

そして一つの職場ではなく、複数の職場を見学することをおすすめします。

一つの病院に絞ると良い点しか目に入らず、悪い点が見えなくなる可能性があるためです。

複数の病院を見学し比較をすることで見えてくるものもあるので、必ず比較を行いましょう。

筆記試験、面接を行う

希望の病院が決まったら試験と面接を行います。

中途採用は欲しい人材の条件が決まっているため、互いの考えが合致していたら病院見学の段階で採用の方向に話が進んでいるのではないでしょうか。

そのため、この筆記試験・面接はあくまで通過点に過ぎず、大事なのは病院見学だと考えています。

また、採用決定や実際に働くのはいつからなのか、しっかりと確認するようにしましょう。

採用決定、退職の手続き

採用が決定したら、現在の職場の退職手続きを行います。

筆者の勤める病院では退職手続きは1ヶ月前までに行い、その後の1ヶ月は有給休暇を消化し引越しや諸手続きを行いました。

業務の引継ぎ等が発生する場合は最後まで責任を持って行い、気持ち良く退職できることを心掛けて下さい。

また、白衣や備品等の返却も忘れずに行うようにして下さい。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)

転職で準備・勉強しておくこと

転職するにあたり、転職で有利になる方法や勉強しておくと良いことについてご紹介します。

業務内容に合った資格を取る

臨床工学技士は様々な分野で業務を行っているため、認定資格の種類も豊富です。

透析業務の場合は透析技術認定士、循環器の場合は不整脈や心・血管カテーテルの認定士など様々な認定資格があります。

認定資格の有無は給与面にも反映されるので、転職先の業務内容に合った認定資格を取ることは有利な点として挙げられるでしょう。

筆者の場合はペースメーカーに力を入れたいと思ったので、認定士以外にも心電図検定を受けて知識を増やしました。

新しい分野の知識を持つ

転職先の病院に未経験の業務がある場合、ある程度の知識を頭に入れておくと、転職後の業務がスムーズに行えます。

普段行っている業務でも、転職すると機械のメーカーや機種が異なる場合があります。

そういった機械についても少し勉強をしておく必要があります。

普段行っている業務については慣れると自分なりの方法で行っている可能性があるため、もう一度初心に返ったつもりで見直してみると良いでしょう。

転職で年収を上げるためにやるべきこととは?

転職する際には業務内容も大切ですが、給与面も気になるのではないでしょうか。

給与アップのためにできる方法をご紹介します。

給料についての交渉を行う

筆者が面接の時の話ですが、給料についての話がありました。

中途採用の場合経験年数によって給料が変わるため、その交渉を行いました。

以前の職場よりも多い額面を提示してもらえたため納得し同意しましたが、場合によっては給料が下がる可能性があります。

納得できない場合は自分の強みをアピールして交渉を行うと良いでしょう。

地道に努力して結果を出す

転職してすぐの頃は、どれだけ仕事ができるのかまだ分からない状態です。

そのため、何か一つ結果を残せば周りからも評価されるようになるため、年収アップに繋がるかもしれません。

新しいことを覚えるのも大切ですが、機器に関する知識や操作方法など他の人には負けない面があると、転職先でも活かすことができアピールに繋がるでしょう。

夜勤や当直が多い病院を選ぶ

規模の大きな病院になるほど夜勤や当直体制がとられているため、その分手当が支給されます。

クリニックなどの透析施設でも、場所によっては長時間透析や夜間透析を行っている施設もあるため肉体的にハードな面もありますが、このような病院に転職するのも一つの方法です。

自分に合った臨床工学技士の求人の選び方や注意点

転職をする際は選び方に慎重になる必要があります。

求人を選ぶ際の注意点や選び方についてご紹介します。

自分のやりたい業務に合った病院を選ぶ

例えば透析業務のみを行っている病院で循環器の分野に興味を持っている場合、循環器の業務がある病院を選ぶ必要があります。

またその中でも固定で業務を行っている場合とローテーションで業務を行っている場合があるため、病院見学の際に確認しておく必要があります。

自分のやりたい業務は何か、本当にこの先その業務で満足できるのか、やっていけるのかをよく考えて選ぶようにしましょう。

求人サイトを利用する

求人検索は様々な方法を使って行うことができます。

臨床工学技士会の求人情報や転職したい病院のホームページを利用する方法もありますが、求人サイトを利用する方が手軽で便利です。

その中でも医療従事者専用のサイトは臨床工学技士や臨床検査技師などのコメディカルに特化しているため、求人の掲載数が充実しています。

事前に自分の求める業務内容や待遇などを決めておくと、検索の時間を短縮することができます。

サイトによって掲載される求人の数が異なるため、複数のサイトを登録すると良いでしょう。

年末や年度末など時期によっても掲載数が異なるので、定期的にチェックすることを心掛けて下さい。

選んだ条件や場所についてもう一度考える

転職は自分の人生を左右するため、転職先の条件についてはじっくりと考える必要があります。

転職後に後悔すると不必要な転職を繰り返すことになり、マイナスになってしまいます。

そのため求人を検索する際には提示されている条件を比較・検討して、どの求人に絞るかを決める必要があります。

筆者の場合ですと、初めに入職した病院では職場環境は良かったのですが通勤時間の長さが悩みだったため、転職の際には通勤時間よりも職場環境の優先度を上げて求人を探すようにしました。

100%自分の希望が叶う求人はないと思うので、妥協できる部分は妥協することも求められます。

希望条件に固執するとせっかくのチャンスを逃すことにもなるので、優先事項を選択し自分なりの着地点を決めることも大切です。

まとめ

ここまで臨床工学技士の転職についてご紹介しました。

他の業界の転職と比べて、臨床工学技士は比較的転職しやすいと思います。

後悔しないためにも職場選びは慎重に行い、複数の病院を比較し決めるようにして下さい。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)




臨床工学技士求人についてもっと深堀りした情報を見る

臨床工学技士の中途採用はどんな会社がしてる?4個の会社のタイプや、会社から求められていること

臨床工学技士の中途採用とは、業務経験のある人材を病院が採用することです。転職と同じ意味合いで用いられることが多いです。この記事では、転職をお考えの方向けに、実際の臨床工学技士の求人について詳しく解説していきます。臨床工学技士に採用されるために知っておくべきことについてもお話しさせていただきますので、ぜひ参考にしてみてください。あなたの転職を成功させるためにぜひ最後までご一読いただけたらと思います。臨床工学技士の中途採用をしている病院ではどんな求人が募集されているの?臨床工学技士は、生命維持管理装置をはじめとする医療機器の操作や保守点検を行い、安全に使用できるよう運営することを仕事としています。

臨床工学技士が30代で転職するのは難しい?転職理由や気をつけたいこと教えます!

臨床工学技士として働く30代の方で、現在働いている職場に不満を持っている人もいるのではないでしょうか。そこで、今回はそんな臨床工学技士の転職事情を徹底解説していきます。30代の臨床工学技士の転職は難しいのかもと諦めてしまっている方も、これからお話しさせていただく転職時に気を付けるべきことを4個をぜひ参考にしていただけたらと思います。転職は勇気のいる行動なので、注意点や心構えをしっかり持って成功に導きましょう。臨床工学技士が30代で転職する人は多い?20代で転職する臨床工学技士は多いですが、30代になると転職する人数が減ります。理由としては、30代になると転職先の職場で教育の難しさや、コミュニケ

臨床工学技士の将来性とは?私が考えるこの仕事をずっとやっていたいと思う、待遇やお給料面での理由

私は臨床工学技士として総合病院で10年以上働いています。これまでこの仕事を続けてきて、ずっと続けたいと思った理由や、職業としての将来性に関して感じたリアルな想いをお伝えします。これから臨床工学技士を目指そうとする方や、いよいよ就職活動に臨まれる方などに読んでいただけると嬉しいです。待遇やお給料の話って、なかなか聞く機会がないですよね。聞きづらいですし…かと言って譲れない大切なポイントでもあります。就職活動では良い話しか聞かないけれど、実際はどうなっているのですか?といった疑問にもお答えできると思います。臨床工学技士の仕事内容は?臨床工学技士は病院内における医療機器のスペシャリストです。比較的新

臨床工学技士とはどんな仕事?仕事内容や向いてる人・向いてない人の特徴をご紹介!

臨床工学技士の仕事って具体的にどんなことをすると思いますか?実は医療業界で更なる発展に繋がる材料の「医療機器」を扱うのが臨床工学技士なんです。そんな臨床工学技士とはどんな仕事なのか?臨床工学技士の業務範囲はどんなものがあるのか?をここで知っていただけたらと思います。また、この職業を目指している方に向けて、臨床工学技士に向いている人特徴や適性についてもお話ししていきます。皆さんが医療機器に興味を持っていただけるよう、今から解説を始めていきますね!臨床工学技士の大まかな仕事内容臨床工学技士の仕事内容は、就職先によって大きく分かれます。自分がやりたい業務内容が決まっていれば、就職先で業務が確立されて

臨床工学技士アルバイトの時給ややりがいは?やってて良かった3つのことやそこで身につく力とは?

臨床工学技士アルバイトに興味のある方必見です。臨床工学技士の国家資格を取得後は正規の職員として病院に勤めることが多いですが、「大学院に進んだけど資格を使ったアルバイトをしたい」「結婚を機に退職したけどパートとして少しずつ職場に復帰したい」「実は正規職員だけど、臨床工学技士を副業としてやりたい」などアルバイトをする理由は様々です。今回はそんな臨床工学技士のアルバイトの魅力や時給などについて、経験を交えながらご紹介します。筆者はこんなところで臨床工学技士のアルバイトをやりました筆者は大学を卒業後公立病院へと就職しました。初めは仕事を覚えることに精一杯で、アルバイトなど考えていませんでしたが、透析業

臨床工学技士で転職エージェントを使って転職活動をすべき5つの理由とおすすめのエージェントの選び方

臨床工学技士として病院で働いていると、一度は転職したいと思うことがあるでしょう。転職することで臨床工学技士としてのキャリアアップに繋がったり、より良い環境で働くことができます。今回は、転職する方法として一番おすすめな転職エージェントについて紹介します。臨床工学技士が転職エージェントを使って転職活動をすべき5つの理由とは?臨床工学技士は、転職する際にいくつか方法があります。その一つとして、転職エージェントを使うといった方法があります。転職エージェントの役割は、求職者が抱える様々な悩みや問題を解決し、その求職者にとって最適な転職をサポートすることです。では、転職エージェントを使うべき理由を五つ紹介

臨床工学技士の転職理由には何がある?年収・人間関係・身体的な辛さなど。でもやっぱりやりがいはありますよね!

臨床工学技士の転職理由をここでお話しさせていただきます。実は臨床工学技士は離職率が高い職業と言われています。転職と言っても、臨床工学技士から看護師に職業を変更する人は少なく、現在働いている勤務先の病院を変える人が多いです。将来を見据えて、転職することによるメリット・デメリットをしっかり考え、自分にとって最善の道を選ぶ必要があります。では、臨床工学技士の転職する理由を見ていきましょう。臨床工学技士の離職率ってどれくらい?臨床工学技士の統計データは存在しませんが、経験と周りの口コミからすると10%ほどになります。医療・福祉(介護)分野の離職率は38%と高いため、臨床工学技士の離職率は比較的低めだと

臨床工学技士の夜勤は辛い?その実態とは?理由と解決方法を経験者が語ります!

臨床工学技士の夜勤事情についてご紹介していきます。臨床工学技士の勤務時間にそもそも夜勤はあるのかと疑問を持つ方も少なくないと思います。臨床工学技士で夜勤をしているという施設は「今は」少ないのが現状です。ただ、現在進行形で24時間体制での需要は徐々に増えてきています。私は臨床工学技士として十数年働いており、夜勤経験もあります。今回は夜勤の実態や臨床工学技士のつらい点など、経験を基にお話ししていきます。私が臨床工学技士という職業を選んだきっかけは?私は子供の頃から漠然と、病院で働くことに憧れがありました。しかし知っている医療職と言えば医師と看護師だけでした。高校時代「臨床検査技師」を知った流れで、

臨床工学技士の面接で聞かれる6個のことと受け答えのコツ、服装などの注意点とは!?

臨床工学技士の面接を受けようと思っているあなたのために。現役臨床工学技士の筆者が、面接で訊かれる内容とそれに対する受け答えのコツや注意点についてご紹介します。就職活動で一番不安なことは面接活動であると言われています。臨床工学技士になりたくてもまずは面接に合格しないと何も始まらないですよね!面接前に是非この記事を読んでいただくことをおススメします! 臨床工学技士目指して頑張ってくださいね!臨床工学技士の仕事内容臨床工学技士は、医師の指示のもと生命維持管理装置などの機械の操作や、医療機器の管理・運営をすることが主な仕事です。病院への就職が大半を占めますが、クリニックや医療機器メーカーを選ぶ人もいま

臨床工学技士が人気な仕事の6個の理由。仕事の面白さも紹介します

臨床工学技士が人気な理由を紹介していきたいと思います。 臨床工学技士の仕事は、医療を影で支える業務であるため、どんなことを具体的にしているかイメージが掴みにくいですよね? 医療系は大変そうな印象が強いので、臨床工学技士の仕事もきついんじゃないかと不安にもなります。 そこで、ここでは実際の医療現場でどんな業務をしているか、特に人気のある「臨床工学技士」の理由について詳しくお話していきたいと思います。臨床工学技士ってどんな仕事?医療機器の点検やトラブル対応、人工透析治療、診療の補助を主な仕事として病院で働いています。また、医療機器メーカーや治験施設、養成校の講師など様々な就職先があります。現