臨床工学技士の転職率は比較的高いです。

転職といっても、臨床工学技士から看護師に職業を変更する人は少なく、現在働いている勤務先の病院を変える人が多いです。

将来を見据えて、転職することによるメリット・デメリットをしっかり考え、自分にとって最善の道を選ぶ必要があります。

では、臨床工学技士の転職する理由を徹底解説していきます。

臨床工学技士の離職率ってどれくらい?

臨床工学技士の統計データは存在しませんが、経験と周りの口コミからすると10%ほどになります。

医療・福祉(介護)分野の離職率は38.0%と高いため、臨床工学技士の離職率は比較的低めだと言えます。

転職率が低い理由は様々ありますが、転職活動に至る行動力の欠如によって現状維持に満足してしまうからです。

また、職場環境が良いところの離職率は非常に低く、求人を出すことが滅多にありません。

そのため、転職したら職場環境が悪化するというリスクを考えてしまい、行動に移せない人は多いです。

転職するにあたってリスクは当然伴います。

とは言っても、事前にしっかりリサーチして、実際に職場見学をすることで少しでもリスクを軽減出来ます。

臨床工学技士の転職理由には何がある?

理由も無く、転職する人はいません。

必ず、何かしら理由をもって転職します。

転職する理由は人によって価値観が異なるため、たまに周りから否定されたり、拒まれたりします。

入職して1年も経たずに転職する人もいれば、30代後半になって転職する人もいます。

世間に流されず、自分の信念をもって行動することが大切です。

周りの体験談や、口コミの情報をもとに、転職する理由を一つずつ紹介していきます。

人間関係が劣悪

人間関係を変えたいから転職するといった人が一番多いです。

待遇の良しあしは病院によって多少変わりますが、人生において大部分を占める仕事の職場環境ほど、幸福度に影響を与えるものはありません。

人間関係が悪くても上手に順応出来る人もいれば、嫌な上司が多く働くと自分に不利益だから転職しようとする人もいます。

職場の雰囲気が悪くても、対応しようと自ら努力することが大切です。

なぜなら、転職先の職場の雰囲気は実際にしばらく働いてみないと、分からないからです。

それでも、当たりのきつい上司がいることで評判な転職率の高い職場もあります。

職場の見学で、上司と実際に会話をして今働いている職場より断然こっちの方が良いと確信したのなら、すぐに行動にとるべきでしょう。

実際に私は、職場環境に耐えられず転職した訳ではありませんが、上司の教え方がきつい職場から丁寧に教えてくれる職場に転職しました。

気づかないうちに職場環境が悪いため精神的ストレスがかかっていたのか、日常的に心の余裕を取り戻せたと感じます。

最近では、このような隠れた精神的ストレスに対して、「ストレスチェック」といった簡単なアンケートを実施することが推奨されており、定期的に行っている施設が多いです。

このような制度を利用し、ストレスが溜まっていると診断された場合、何かしら対処することが大切です。

対処法の一つとして転職はアリでしょう。

キャリアアップのために転職

30歳を手前にして、今のキャリアに満足せず、将来不安になる人は多いです。

そのためほとんどの職業において20代では、転職率が比較的高いです。

臨床工学技士も例外ではなく、キャリアを積んで目標に向かって成長していく事がとても大切です。

これからの時代は、自分の付加価値を見出し、研ぎ澄まさないと埋もれてしまい、どこにいっても頼られず存在価値が低くなってしまいます。

同じ病院でずっと働いていると、業務内容の拡大が無い限り一定の業務しか経験出来ません。

偏見になるかもしれませんが、いくつもの病院を渡り歩いた臨床工学技士は、優秀な人が多いです。

恐らく、ある決まった業務をするにしても、経験による応用力の差があるからでしょう。

キャリアアップの方法は、積極的な演題提出やセミナーへの出席、転職が重要な要素となります。

では、なぜ転職がキャリアアップに繋がるのでしょうか?

もちろん、転職したら必ずキャリアアップするとは限りません。

努力によって転職に成功した場合のみ与えられる特権です。

現在働いている職場では、経験出来ない業務内容が転職先にある場合、新しい業務を覚える事が出来ます。

そうすると、新しい業務内容が自分の性格に合う可能性や、他の業務でも生かせる部分など思わぬ発見が得られます。

そうして応用を利かせることで、キャリアアップに繋がります。

ここで大事なのは、日頃の業務内容を頭で考えて行うことです。

最近では、ルーチン業務や簡単な業務はほとんどマニュアル化されており、マニュアル通りにやれば誰でも出来てしまう環境が見受けられます。

マニュアルに沿った業務でも、自分の頭で考えて行動し疑問に思ったら納得いくまで追求し、日々の業務で自分の成長の糧にすることが大切です。

最近は、スマホの普及でネットで調べれば何でも答えが出てくる時代のせいか、自分の頭で考える機会が減っています。

転職することで、キャリアアップ出来るかどうかは、頭でしっかり考えて行動する人です。

転職先で同じ業務内容があっても、マニュアルが違ったり、質が異なるため必ず臨床工学技士のキャリアに影響を与えてくれます。

興味のある業務に携われない

臨床工学技士は、様々な業務内容があります。

それぞれ人によって向き不向きがあり、病院によってローテーションでシフトを回している職場もあれば、固定している職場もあります。

学生のうちは、携わりたい業務内容がはっきり確立していない事が多く、社会人になって初めて臨床現場を経験して模索していく人が多いです。

もし興味を持った業務があれば、とことん追求していく事が大切です。

興味のある業務に携わる事が出来ない場合、転職するしかありません。

例えば、透析クリニックで透析業務しか携わっていなかったけれど、ME機器管理業務や心臓カテーテル業務に興味がある場合、総合病院に転職することになります。

しかし、総合病院へ転職する場合、若い20代前半のうちに転職する事をおすすめします。

総合病院で新しい業務を教育させる時、メンターよりも年上で経験年数も長い場合、教えにくかったり気まずい事になります。

そういったストレスを気にしなければ問題ありませんが、年齢が若い方が吸収力も高く、成長に期待が持てます。

転職に成功するには年齢が若いことが秘訣です。

そのためにも、病院に就職したら自分の興味のある業務を見つけることを目標とし、日々勉強をすることが大切です。

精神的ストレスに耐えられなくなったとき

臨床工学技士は、透析業務がメインで行うというイメージが強いですが、オペ業務や心臓カテーテル業務をすることもあります。

高度医療機器の管理や操作、呼吸器の設定など患者の命に直結する業務なので、常に神経を使う業務です。

人間は、何時間も集中力は持ちません。

それなのに常に集中する必要があるため、とても体力が削られます。

特に緊急性の高い症例では、周りとのコミュニケーションと臨床工学技士としての経験力が問われます。

どの場面でもチーム医療は求められます。

そんな中、透析業務では精神的な負担が積み重なる事が多いです。

透析の患者には痴呆症の患者さんや、神経質な患者さんが多く、悩まされることがあります。

二日に一回顔を会わせる必要があり、気力や体力を必要とします。

患者さんから文句や愚痴を言われることもあり、スルーしようと心がけていても気づかないうちにダメージが蓄積されていきます。

やがて耐えられなくなり、他の業務へ移動したり、転職する人が多いです。

大きな病院に勤務する場合、救急患者が運び込まれてきます。

一刻を争う緊迫した状況で、臨床工学技士は出来る事を率先して行います。

呼吸器の導入や、胸骨圧迫など救命処置に追われます。

医療の現場では、絶対にミスが許されない状況に追い込まれることがあります。

そんな責任重大な場面で仕事をしていると、精神的な負担が大きく、耐えられなくなってしまう人もいます。

また、救急指定病院では24時間体制のため、残業や夜勤、待機制度などがあり、体力的にきついです。

待機制度は、休日に担当になると休もうにも体は休まりません。

医療は、身を削って如何に献身的に患者に接する事が出来るかどうかによって向き不向きが分かれます。

自分の身を削ってでも患者を守る姿勢が、医療従事者の鑑だと言えます。

愛情をもたない、ただの機械好きは臨床現場には向いてないので転職することをおすすめします。

結婚するために引っ越し

臨床工学技士が転職する理由として、結婚が挙げられます。

結婚は、人生において重要なターニングポイントです。

パートナーと共に人生を歩むため、ライフプランを一緒に考えて転職することがあります。

お互いどちらかの地元へ引っ越して同棲を始める事が多いです。

そうなると、就職先も限られてきます。

一番大切なのは、自分の好きな事が出来る時間が、限られていることを知りましょう。

いつまでも一人でのんびり仕事をしていると、後悔するでしょう。

臨床工学技士の仕事でよく聞く不満

臨床工学技士の先輩や同期がよく言う不満をいくつか紹介します。

医療従事者は、常に不満と葛藤しており、愚痴れば朝まで喋ってしまう事もあります。

それだけ医療の世界は、患者に優しくスタッフに厳しいということです。

給料が安い

これは、昔から問題となっており、ほとんどの医療従事者が不満を抱いていることでしょう。

特に、ブラック病院と呼ばれるサービス残業が多い職場では、その不満から辞めていく人が後を絶えません。

如何に献身的といえど、それ相応の給料が貰えないと、不満も募ります。

サービス業なので仕方ない部分もありますが、もう少し医療従事者の人材価値を上げてくれないとモチベーションの維持が難しいです。

どれだけ勉強しても病院に評価はされないため、学会発表やセミナーの講師などを積極的に行い、休日に院外で活動する必要があります。

幸い、臨床工学技士の世界は狭いため、口コミや評価は瞬く間に広がります。

そのため、周りよりも早く的確に、行動した人が人脈を作り将来成功できる可能性が高いでしょう。

連休が取れない

一般の会社に勤めるサラリーマンで多くの人は祝日休みです。

臨床工学技士をはじめとする医療従事者は、祝日出勤が当たり前です。

病院は、患者さんが困らないよう祝日関係なしに営業をします。

なので、ゴールデンウィークやお盆休み、年末年始は出勤するため連休が少ないです。

特に透析業務は、日曜以外ずっと営業しており、マンパワー不足にならないようにスタッフは連休が取りにくいです。

近年の有給取得率が悪いと問題になっており、シフト調整やマンパワーの補充が課題として挙げられます。

そして、休みが無いのは待機制度がとても大きな関わりを持っています。

待機制度とは、休みの日に突然電話が鳴り、緊急的な治療が必要となったために、病院に呼び出しをされることです。

暗黙のルールとして20分~30分で出勤しなくてはいけません。

それだけ患者の容態は緊急事態であるということです。

特に心筋梗塞による緊急心臓カテーテル検査は、一分一秒でも早く治療が必要となります。

休みの日に病院に呼び出されて、次の日出勤して、体の疲れが取れないなんて事は多くあります。

昼間なら未だしも深夜に呼び出された場合、とても大変です。

待機手当は1日で1500円~3000円ととても安く、割に合わないため不満の声も多いです。

待機制度がない病院へ転職すると、しっかりとしたワークライフバランスが取れるようになるでしょう。

キツい時もあるけど、でもやっぱりやりがいがありますよね!

養成校の時には想像の付かなかった臨床の現場は、想像以上に厳しいでしょう。

そんなギャップに耐えられるかどうかで、この先臨床工学技士としての人生が変わります。

最初は、やりがいを感じるには時間が必要です。

ある日を境に、やりがいを見つけることが出来ます。

それは、患者さんに有益な医療を提供できたと確信した時です。

患者さんに「ありがとう。」と笑顔で言われた時は、心から臨床工学技士になって良かったと感じます。

まとめ

臨床工学技士の転職する現状や、不満の数々を紹介しました。

臨床の現場は、想像以上に厳しく耐えれるか不安になることも多いでしょう。

そんな時は、周りの先輩や同期に相談し、頼る事が非常に大切です。

迷惑だから頼りたくないっていう人より、周りをどんどん頼って生きていく人の方が、人間として成長します。

臨床工学技士も同じで、養成校で習う卓上の知識は通用しないと自覚し、先輩から有益な情報を吸収していく事が大切ですね。


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