介護の仕事は世間的にはあまり良いイメージでないのが現実です。

実際、高齢化社会になっているにも関わらず人手不足と言われています。

介護の仕事は確かに大変なことも多いです。

他の仕事と比べてもハードですし、認知症を持っている利用者さんと接することは想像するだけでも大変です。

給与に関しても、資格取得や出世をすれば給料は上がりますが、平均的に見れば低いと言えるでしょう。

しかしながら、やりがいという部分においては他の仕事にも負けないぐらいのものがあります。

人と人とが信頼し合い接する介護の仕事には魅力が沢山あります。

人と触れ合うことで分かる素晴らしさ、支え合う素晴らしさは介護の仕事ならではです。

このような他の仕事ではほとんどできない経験を、介護職の方は毎日のように体験しています。

政府も働き方を変えようと介護の仕事に対して様々な改革をし、国全体で高齢化社会を乗り超えようと考えています。

そんな中で今回は、介護の仕事のやりがいや働くにあたっての心構えを説明していきたいと思います。

イメージとは違い、実際は多くの魅力が多々あることがお分かりいただけることと思います。

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介護の仕事ってどんな仕事?

介護の仕事は施設に来所してもらったり自宅へ訪問したり介護士が身の回りの介助や援助を行います。

その仕事内容は多くあります。

ここでは主な仕事内容を紹介していきます。

健康状態の確認

利用者さんの体温、血圧などを測り、健康状態をチェックします。

数値に異常があれば看護師に伝え、指示を仰ぎ、家族に連絡を取ります。

最悪の場合だとその日の利用を見合わせたり検査入院する場合もあります。

施設などでは看護師や医師らと共に健康状態の確認を行うため報告、連絡、相談が大切になってきます。

専門的なことは医師、看護師が行いますが、介護士が一番利用者さんと接する時間が多いので、目配り気配りをし利用者さんの異変に気付けるようにしなければいけません。

入浴介助

入浴介助はとてもハードな仕事です。

お風呂場の温度はとても高く、介護士がこまめに水分補給をしなければ体調不良や脱水症状に繋がる可能性があります。

利用者さんを介助する為には、まず自分自身の健康管理が第一です。

入浴介助の内容は基本的には自分でできるところは自分で洗ってもらい、手の届かないところは手伝うというスタンスで行います。

全て介助してしまうと身体機能の低下にも繋がりますので注意が必要です。

そして要介護度が高い利用者さんは、機械浴という特別な入浴方法で入ってもらいリフレッシュしてもらいます。

施設を利用する方のほとんどが入浴を楽しみにしているので、介護士も気を遣いながら介助を行うことが大切です。

食事介助

食事介助食事を手伝う介助になります。

手が麻痺していて思うように動かない利用者さんや、自ら食事を取るのが困難な利用者さんに対して行います。

利用者さんのペースに合わして注意しながら誤嚥防止に努めます。

また施設では調理する担当の調理師さんと打ち合わせを行い、細かく刻んで食べやすくしてもらったり、トロミをつけて飲み込みやすくしてもらうなどの工夫をしています。

一手間加えるだけで、利用者さんは喜びます。

家族と相談の上、より良い食事内容にする為のコミュニケーションを取り改善することが大切です。

食事は栄養の基本です。

食欲や食事量もこまめにチェックすることも大切です。

レクリエーション

レクリエーションは様々な種類の体操やゲーム、運動などを行い、身体機能の向上を目指しながらリフレッシュしてもらいます。

施設などによりゲーム内容は変わりますが、基本的には輪投げやボーリングなどの簡単なものになります。

時には算数や簡単なドリルを行ったりもします。

これは認知症の予防の為です。

予防する為には日々新しいゲームやイベントを考えることが重要です。

毎回同じゲームをしていると利用者さんも飽きてしまいます。

特に男性の利用者さんはゲームをとても楽しみにしています。

そのような利用者さんの為にも常に新鮮で楽しいゲームを考えることやその場を盛り上げ、良い雰囲気でレクリエーションをすることが大切です。

あくまでもリハビリの一種になるので、無理なことをしてケガや事故にならないよう注意が必要です。

トイレ介助

トイレ介助は利用者さんとっては非常にストレスがかかります。

誰でも自分の排泄する姿は見せたくないのが本意です。

ですので、入浴介助と同じくできることは自分でやってもらい、できないことは手伝うというスタンスになります。

介助方法は利用者さんによって大きく変わります。

場合によっては2人1組で介助することもあります。

利用者さんからすれば申し訳ないという気持ちになりますので、そんなことはないですよと伝え、日頃からこの人なら大丈夫と思ってもらえるように信頼関係を築くことが大切です。

事務作業

利用日誌の作成やイベントの案内、ご家族との面談など、地味ですが多くの作業があります。

終わらない場合だと残業になるケースもあります。

事務作業の内容は会社や施設によって変わりますが、疎かにしていると利用者さんのご家族からの信頼を失うことにも繋がりますので、気をつけながら作業することが大切です。

介護の仕事のやりがいを感じる5個のポイント

介護の仕事は非常にハードです。

世間では3Kと言われています。

3Kとは、危険、キツい、汚いという意味です。

実際には働き方も改善されつつあり、そこまで酷くありません。

昔のイメージが現在もまだ残っているのです。

そのような介護の仕事ですが多くの魅力があり、やりがいもあります。

ここではやりがいを感じるポイントを紹介します。

利用者さんの笑顔が見られたとき

介護の仕事はハードですがその分利用者さんの笑顔や楽しく過ごしている姿が見られれば、頑張って良かったと思います。

そんな姿に癒され、今まで以上により良いサービスを行おうと思います。

やはり利用者さんの笑顔が一番のやる気になります。

また、今までできていなかったことができるようになったり、身体機能の向上が見られたときは自分のことのように嬉しく感じます。

そのように多くの経験を積むことで自分自身の成長にも繋がります。

利用者さんに感謝されたとき

一日の中で「ありがとう」と言われることがとても多い仕事です。

何か介助したり手伝えば「ありがとう」と感謝されます。

その一言はとても嬉しく感じ、また頑張ろうという気持ちになれます。

コミュニケーションを取ったとき

利用者さんのほとんどの方は若いときに苦労された方や様々な経験をされた方がほとんどです。

そのような経験をしている方から話を聞くことは、自分自身多くのことが身につきます。

自分の人生を考えたり、自分自身を見つめ直す良いきっかけになります。

このような人生観や生き方など学校や会社では決して学ぶことができないことが学べ、人として大切なことに気づかされます。

本を読んだりするよりも、経験値が高い人から学ぶのが一番心に響きます。

利用者さんの態度、表情などが明るくなったとき

これは介護士にとって冥利に尽きると思います。

自らの言動や行動によって利用者さんに変化が見られれば嬉しく感じます。

特に今まで暗かった利用者さんが施設を利用しだしてから明るく楽しく過ごしている姿を見ることができれば介護士をしていて良かったと感じるでしょう。

他のスタッフと連携し利用者さんに良いサービスが届けられたとき

介護施設の場合だと介護士の他にも、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、様々な職種のスタッフと連携しサービスを提供します。

介護の仕事は一人では成り立たない為、チームで協力し利用者さんと向き合います。

その際、他のスタッフとミーティングを行い利用者さんに対してどのようなサービスを行うのがベストなのか、どのように問題を解決すれば良いのかなど徹底的に話し合いをします。

一人では解決できないことや悩み事を相談できるのは非常にありがたいことです。

そのようにして介助することで利用者さんが喜び、身体機能の向上が見られたときは努力して良かったと感じるでしょう。

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やりがいを持って働くために必要なこととは?

やりがいを持って働くには多くのポイントがあります。

どんな仕事でも、心構えや準備が大切です。

それらを意識すればスムーズに業務が行え、結果やりがいに繋がると思います。

ここでは、やりがいを持って働く為のコツや心構えを紹介していきます。

積極的に接する

自ら利用者さんに接するのはとても大事なことです。

特に初めて来所したり初対面の利用者さんはとても不安です。

こちら側が積極的に声を掛け楽しく過ごしてもらえるようコミュニケーションを取ることがポイントです。

思いやりを持って接することは介護の仕事としては当たり前なことでもあります。

サービスを提供する側は利用者さんと接することで問題点や改善策が見えてきます。

また少しの変化などにも気付くことができ、利用者さんの異常などの早期発見にも繋がります。

接するということは基本的なことなので非常に大切です。

コミュニケーション能力を磨く

利用者さんと話すには最初は簡単な会話で大丈夫ですが、慣れてくると楽しませてあげることも重要です。

誠心誠意、利用者さんに寄り添うことが大切です。

その為には日頃からコミュニケーションのスキルを磨き冗談も言える仲になれば、利用者さんとの信頼関係が深まります。

チームワークを大切に働く

現場では介護士以外のスタッフと共に作業することが多々あります。

働きやすい環境は、良い仕事ができる第一歩になります。

良い雰囲気の中、業務を行えばより良いサービスにも繋がります。

やりがいを持って働くためには環境作りと仲間を大切にすることが重要です。

どんな仕事においても一人ではできません。

仲間がいるからこそ自分がいると思いましょう。

意識して取り組めば良い結果が出るでしょう。

安全面を第一に考えられる人

介護職は人命を預かる為、楽しく過ごしますが緊張感を持って作業しなければ事故に繋がる可能性があります。

楽しく過ごすあまり、周りが見えなくなってしまい事故が起きたという事例は過去にもあります。

施設の場合だと20人~30人の利用者さんが来所されサービスを受けます。

周りを見て安全を第一に考えなければ、最悪のケースだと転倒などをして取り返しのつかないことが起こる可能性もありますので、目配りを忘れずに業務していくことが大切です。

そうすれば一日の業務が終了した時の達成感ややりがいを感じられるでしょう。

知識と技術と経験

やりがいを持って働く為にはやはり専門的な知識、経験、技術が必要になってきます。

どんな仕事においても結果を出す為にはこれら三つは必要不可欠です。

諦めたくなることもあると思いますが、これらを乗り越えたときは充実感とやりがいを感じられるでしょう。

臨機応変に対応

介護施設とは言え、利用者さんが急変することもあります。

転倒されたり体調不良を訴えたりと理由は様々です。

そのようなときに冷静な判断を取らなければ、利用者さんの命に関わってきます。

適切な処置ができ、無事利用者さんが元気になれば嬉しく感じ達成感に繋がるでしょう。

介護士ができることは限られていますが、初期段階での処置は非常に大切です。

常に非常事態のときのことを考えイメージを持つことで、緊急時はスムーズに対応できるでしょう。

まとめ

以上が介護の仕事のやりがいについてになります。

仕事をしていて、やりがいを感じるタイミングは人それぞれだと思います。

その中でも介護の仕事は直接利用者さんと向き合います。

利用者さんから「ありがとう」など感謝の言葉をもらえたときは、一番この仕事をやっていて良かったと感じます。

笑顔が見られたときや自分が掛けた一言で利用者さんの行動や気持ちが変わったり、表情が明るくなり前向きになったら自分自身も嬉しくなります。

ご家族の方からの、お褒めの言葉はそれ以上に嬉しく感じられます。

なぜなら、利用者さんも人間ですので社交辞令で感謝の言葉を介護士に対して言う場合がありますが、家族に対しては本音で話すからです。

介護士の仕事は、利用者さんの貴重な時間に携わる大切な仕事とという見方もあります。

人が生活する中で様々な手助けをし生活の一部に溶け込めるのは他のどんな仕事を探しても介護士だけです。

誰かの役に立つ、誰かの為に手助けしたい、このような志を持っている人は是非介護の仕事に興味を持ってみてはいかがでしょうか。

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