手に職をつけられるお仕事で、お洒落な職業といえば、美容師を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

お客様の要望にこなえ、カットをしたり、パーマをしたりし、その人の魅力を引き出す仕事です。

他にもヘアーセットといい、結婚式などのイベントの時などに美しく髪を整えることも、美容師の仕事です。

この<美しくする>というのが、美容師のポイントです。

美容師は、国家資格が必要な仕事で、美容師法(第2条第1項)にパーマネントウエーブ、結髪、化粧などの方法により、容姿を美しくすることと定められています。

美容師と似た職業で混同されやすいのが、理容師です。

理容師は美容師とは、違う国家資格なんですよ。

理容師の仕事は理容師法(第1条の2第1項)に頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えることと定められています。

本日は、美容師の年収や給料の決まり方などについて解説します。

美容師の年収の相場はどのくらい?

美容師のみの平均年収というのは、発表されていませんでした。

しかし、理美容師の平均年収は約260万円と発表されています(平成29年賃金構造基本統計調査)。

日本の平均年収は400万円前後といわれていますから、理美容業界全体が他産業と比べると、低賃金構造といってよいでしょう。

美容師は、残業時間が長い仕事ともいわれ、この年収が仕事内容に見合わないと辞めていく人もいます。

なぜ構造上、低賃金化というと、理美容業界は20代の従業者が支えているといわれていて、その割合は6割にものぼります。

勤務時間の長さ、給与の低さから、家族を養う30代以降の男性が転職していき、残るのが若者や育児介護などで時短勤務が多い女性というのが産業としての特徴で、平均年収が低い理由です。

とはいえ、美容師は、手に職の仕事ですから、指名率やランク、独立するか否かで大きく生涯年収が変わる可能性を秘めています。

正社員で新卒入社した場合

サロンによって違いがありますが、正社員として新卒入社した場合、12万円~17万円前後とほかの業界と比べ、低い初任給であるところが大半です。

これは、採用されてすぐの美容師は、国家資格をもっていたとしても、半人前として、アシスタント的位置づけになるからです。

青山など芸能人も通う一流サロンなどでは、初任給10万などというところもあります。

最初は、技術を磨いていくための勉強期間としてとらえている若手も多いようです。

正社員で転職した場合

アシスタントレベルでの転職か、カットができるレベルでの転職か、指名されるレベルでの転職か、店の看板を担うレベルでの転職かにより異なります。

指名されるレベルでの転職であれば、月給25万~30万円程度の給与が期待できるでしょう。

店の看板を担うレベルでの転職になれば、月給50万円以上の求人もあります。

このレベルになると、前のサロンのお客様も美容師についてきて、サロン側にも大きなメリットもあります。

パート・アルバイト

大半が1,000円~1,200円前後の求人です。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

サロンによっては、賞与年に2回支給というところもあります。

ただ業界としては、賞与より歩合で評価するというところが多く、賞与がないというサロンも多いです。

あっても5万~15万円前後と、他業界よりすくないのが実情です。

昇給

美容師の世界は実力主義です。

そのため、勤務が長くなるにつれ技術がつき、指名が増えたため、結果として年収がアップするということはあっても、自動的に毎年いくら昇給していくというサロンが少ないようです。

各種手当

実際の求人でサロン側が提示するもので多い手当をあげてみます。

皆勤手当は決められた期間、休まず出勤したスタッフに支給される手当です。

ほかには、全国チェーンなど数店舗あるところでは、店舗ごとに目標を設定されます。

そのや、売上目標を達成した店舗のスタッフの支給される達成手当もあります

これらの手当や住宅手当は、サロンによって異なります。

給与が高い人は何が違うの?

スキル

美容師は実力がものいう世界です。

そのためそのスキルにより、ランクを設けているところが多いです。

例えば、新卒で入社した美容師はアシスタントです。

経験をつみ、指名料をとるような美容師はスタイリストとされます。

スタイリストは自分を指名する顧客を抱え、店への売上貢献度が高いことから、年収は高くなります。

役職

トップスタイリストやディレクター、店長の役職が付き始めると、平均月給は50万円を超えてくる人もいます。

有名サロンのトップスタイリストにもなれば、芸能人からもひっぱりだこで、メディアにもとりあげられるカリスマ美容師もいます。

これらの美容師は年収で1,000万円を超えていく人もいます。

歩合給

固定給とは別に歩合給を支給するサロンが多いです。

施術数や指名数で評価されます。

スタイリストレベルから歩合給導入というところが多く、売上に対し、10%~30%の歩合が支給されます。

美容師の年収の決まり方

サロン

勤務するサロンにより、福利厚生や給与設定が大きく異なります。

また同じカットやパーマでも、サロンにより顧客の単価設定が異なります。

スタイリストレベルになると、顧客単価により歩合給部分が大きく変わる可能性もあります。

レベル

美容師としての技術がどれくらいあるかにより、ランクが異なります。

それにより、給与が変わるので年収は技術により大きく変動してくるでしょう

美容師で年収をあげるためにやるべき3個のこと

今の勤務先でできること

スキルアップを図る

ランクをあげるべく、技術の習得に励みましょう。

いきなりランクアップによる年収のアップを目指すのではなく、各サロンに設けられる、昇給ポイントの技術習得を目指してはどうでしょうか。

先輩から技術の指導を受け、講習にに参加し、自分を高めていくことが、今後の美容師年収のアップに繋がります。

役職をめざす

ある程度、技術がついてきた美容師であれば、トップスタイリストやディレクター、店長の役職を目指しましょう。

思い切って転職する

美容師は同業への転職が多いといわれています。

転職により、給与が現状よりあがるのであれば、積極的に転職を経験し、より経験を積むのもmよいでしょう。

転職先の選び方1:大手か小規模経営か

大手サロンは、福利厚生がしっかりしていて、一般的に給与が高い傾向にあります。

有名サロンであれば、自分の経歴に箔がつくという利点もあります。

また大手サロンの中には、独立を支援する制度を設けるところもあります。

将来的に独立をしたいのであれば、人脈をつくるためにも、大手を選ぶのもよいと思います。

対して小規模経営であれば、雇われる美容師の人数も少なく、大手よりはやくアシスタントを抜け出し、実践的な経験が積める可能性があります。

トップスタイリストやディレクター、店長の役職に就ける機会が、大手より得やすい可能性があります。

転職先の選び方2:顧客層

サロンによりターゲットとする顧客層が違います。

それにより接客スタイルや単価設定が変わってきます。

美容師は技術と同時に、トークや接客態度などが評価される人気商売です。

自分に合うと感じる雰囲気をもつサロンを転職先に選ぶことで、長く、顧客から愛されながら働けることに繋がります。

転職するときは、こちらの記事を参考に!

年収をアップさせるための求人の選び方

では、年収をアップさせるためには、どのような点に注意して求人を見たらいいのでしょうか。

給与相場が今よりも高いところを探そう

給与の設定は、サロンにより幅があります。

現状より給料の相場が高いところを選ぶことにより、今はアシスタントでも将来的に年収があがる可能性を秘めています。

私の経験では、ある程度の技術がある美容師であれば、今の給与よりよい条件を示したヘッドハンティングによる引き抜きも多かったです。

賞与や昇給制度をチェック

大手サロンであれば賞与支給というところもあります。

賞与の有無や昇給のポイントはなにかをサロン側に確認しましょう。

加えて、歩合給えお導入するサロンでは、歩合の割合もチェックしておきましょう。

残業代はちゃんと出る?

残念なことに美容師業界は、サービス残業が蔓延する業界で、労働環境の悪化につながっていると問題にする声がおおくあります。

美容師にとって、カットやシャンプーなどの技術を向上されていくことは、重要なことです。

多くのサロンが、勤務時間後の練習を推奨しています。

本来、会社命令であれば、この時間についても残業代が発生するはずです。

しかし、現状では、大半のサロンが残業代を支払っていません。

働く美容師側もこれが慣習になっているため、技術習得のためには仕方ないととらえている人が多いです。

しかし、昨今の過労死の問題をうけ、待遇改善をはかるサロンもでてきています。

例えば、練習は営業時間内にさせて、業務後は残業させず帰らせるというサロンもあります。

実力社会のため、どこまで残業を求めるかは個人の考え方次第ですが、練習に対する考え方を聞くだけはしてみてもいいかもしれませんね。

経験者が教える、実際に年収がアップしたのはこんなとき

例えば、私が勤めていたサロンでは、カラーシャンプーの技術習得で月プラス5,000円という昇給制度がありました。

雇用形態ごとに違いは出てくる?

月給や年収

一般的に正社員のほうが雇用が安定しています。

対してパート美容師であれば、時給1,000円~1,200円ですので、勤務の柔軟性はあるものの、年収は低くなります。

他に美容師は契約社員や派遣社員で働く道もあります。

福利厚生が使えないなど、正社員より待遇が劣る傾向にあります。

美容師独特の働き方では、フリーランスとして業務委託もしくは面貸しという2つがあります。

業務委託契約の場合は、サロンから美容師に歩合に応じた報酬が支払われます。

面貸し契約の場合、美容師は売上から、サロンに土地代などを支払います。

これらフリーランスは社会保障はありませんが、自分の実力では正社員以上に稼ぐことも可能です。

年収以外における良い点と悪い点

正社員

安定性、福利厚生が充実しているのが良い点です。

一方で拘束時間も長くなる傾向があるのが悪い点です。

派遣

サロンは派遣会社が紹介してくれます。

その為サロンを選ぶのに自信がない方にはぴったりでしょう。

条件面の交渉も派遣会社が行うため、わずらわしさは少ないかもしれませんが、雇用期間が短く、安定性に欠きます。

契約社員

契約期間が決まっている為、派遣よりは長く働けるとはいえ、雇用の安定性に欠きます。

良い点は正社員登用制度があるサロンもあり、正社員になる可能性が高いことです。

パート

時給制のため、年収にすると低くなるほか、雇用の安定性もありません。

良い点は、勤務時間が柔軟に選べるという点です。

フリーランス(業務委託もしくは面貸し)

良い点は正社員に比較し、自分で勤務時間を決められるため、拘束時間が少ないことです。

悪い点は個人事業主として、税務知識が必要になるなど、経営面の管理もしていく必要があるため、向き不向きがあるという点です。

また、サロンの看板で集客するため、独立に比べて、自分で売上をつくっていくという意識が弱くなりがちです。

この働き方は、こんな人におすすめ!

正社員

安定を求める人や将来役職を目指したいという方にお勧めです。

契約社員

ブランクがあるものの、正社員を目指したいという人におすすめです。

派遣

働きたいけれど、ご主人の転勤などで長期間勤務が難しいという人におすすめです。

パート

介護や育児があり、勤務日数や勤務時間に制約があるという人におすすめです。

国家資格取得前でも働けるサロンもあるので、専門学校に通いながら働きたいという人にもおすすめです。

フリーランス(業務委託もしくは面貸し)

技術力に自信があるスタイリストで、独立を検討中の人におすすめです。

または、副業として働きたい美容師免許保有者にもおすすめです。

まとめ

いかがでしたか。

一般的には美容師は年収が低いといわれています。

しかし、手に職をつけ、頑張ればその頑張りが給与に反映されやすい職業です。

中には年収が1,000万円~2,000万円という美容師もいます。

実力をつけて、独立しようなど、将来の設計をしっかりたて、努力することが年収アップの秘訣です。


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