2020年12月14日

美容師になるためにはどのようなことをすれば良いのかご存知でしょうか?

憧れの職業として変わらぬ人気を誇る美容師。

ここでは、美容師に必要な資格や取得のためのルートと種類、そして美容師になるための条件や美容師の道に進む際に知っておくべき知識などを詳しくご説明します。

興味がある方はぜひご一読いただき、自分に合う方法で美容師を目指してみてはいかがでしょうか?

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美容師になるには?

まずはじめに、美容師になるためにはどのような資格が必要で受験資格はあるのか、そしてどのような経路を辿り美容師の資格を得ることができるのかなど、美容師になる方法についてご紹介します。

美容師とはどんな資格?

美容師の仕事は「美容師免許」がなければできません。

この美容師免許とは国家資格の一つで、「美容を業とする者」と美容師法で定義されています。

ここで言う美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」で、私たちが普段美容室を利用する目的として多いカットや染毛(カラーリング)も含まれています。

この免許を持って初めて美容師の仕事をすることができるのです。

美容師の受験資格

美容師免許には受験資格があります。

その受験資格とは、まず高等学校を卒業していることです。

そして厚生労働省指定の美容師養成施設、いわゆる美容学校を卒業していることです。

この2点が揃って初めて美容師の国家試験を受験することができるのです。

美容学校で学ぶことは多く、実技に加え学科もあります。

国家資格であることから、関係法規や美容師法における「清潔に保たなければならない」ということから衛生法など普段耳にしないような少々難しく感じるものに加え、物理や化学といった学科もあります。

これはハサミを使う・熱を利用する(=物理)、パーマやカラーリングで薬剤を使う(=化学)からです。

このあたりが高校を卒業していることが受験資格となる所以でしょう。

美容師の資格取得ルート

では、美容師の資格を得るためにはどのようなルートがあるのでしょうか。

受験資格がある美容師は、基本的にこれからお話する三つのルートを辿ります。

資格取得ルート1

美容学校の昼間課程にて2年間学科と実技を学び、美容師試験に合格して免許を得る。

これが一番一般的な資格取得ルートです。

美容学校は高校卒業が入学条件なので、高校を卒業していれば年齢問わず入学が可能です。

しかし実態としては90%以上が高校卒業後すぐに入学しています。

一般的な学校と同じように朝から夕方まで授業があり、夏期・冬期などの長期休暇があります。

学園祭や卒業展など、学校ならではの催し物があるのも特徴です。

資格取得ルート2

美容学校の夜間課程にて2年間昼間課程と同じように学科と実技を学び、美容師試験に合格し免許を得る。

こちらは社会人や大学生など、昼間に美容学校に通えない人達のためのカリキュラムです。

夕方から夜にかけて授業が行われますが、授業内容は昼間課程と同じものです。

昼間課程と違い年齢層が様々であることと、授業料が昼間課程より低く設定されていることが特徴です。

資格取得ルート3

美容学校の通信課程にて3年間レポート提出と定められた期間のスクーリングで学科と実技を学び、美容師試験に合格し免許を得る。

この通信課程の学生のほとんどが現在美容室で働いている人達です。

一般社会人でもこの通信課程を受けることは可能ですが、その場合スクーリング時間が美容室に勤めている人より長く設定されている場合があります。

自宅で学習し決められた期日までにレポートを提出する、スクーリングは美容学校の昼間課程の授業がない期間(主に夏期)に朝から夕方まで行われます。

したがってフルタイム勤務の社会人は、このスクーリングに通えるかどうかの見極めが必要になります。

こちらも夜間課程と同じで年齢層が様々です。

また、普段交流することが少ない他店舗で働く美容師と交流が持てるといった特徴もあります。

合格率はどのくらい?

美容師試験は学科と実技で構成されていて、二つとも合格点に達していなければ合格できません。

しかし美容師試験の合格率は非常に高く、60%~90%とばらつきはあるものの決して難易度が高い試験ではありません。

美容学校は美容師試験に合格するための学校なので、授業をしっかり聞き実技の練習を積めば合格できるでしょう。

余談ですが、試験当日は服装と身だしなみの規則があり、この規則が守れていないと失格となってしまいます。

中卒・高卒でも美容師になれる?

美容師は中卒や高卒でも目指すことができるのでしょうか。

美容師になるための方法をそれぞれご紹介します。

中卒

先に美容学校の入学条件は「高校を卒業していること」とお話しましたが、美容学校の中には中卒の人向けに美容学校の授業課程に加え高等課程の認可を得ている「専修学校」というものがあります。

通常の美容学校で学ぶ内容の他に一般授業が組み込まれるので、学校によっては通常の学生に比べると在校期間が長くなる場合もあります。

また全ての美容学校がこのシステムを取り入れているわけではありませんので、「専修学校」や「美容学校・高等課程」といったワードで調べると良いでしょう。

高卒

高校を卒業していればそのまま美容学校に入学でき、そこで2年間勉強し美容師試験に合格すれば美容師になることができます。

また高校卒業後すぐに美容室で働き、通信課程で美容学校へ通うという方法もあります。

通信課程はスクーリングがあるので、その期間は仕事を休まなければなりません。

入学時に「就業証明書」が必要になることもあるので、この場合は就業先の理解が必ず必要です。

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大学に行きながら美容師を目指すことはできる?

大学生であっても美容師を目指すことは可能です。

しかし、大学生である以上大学の授業を疎かにすることはできませんので、昼間課程の美容学校へは通うことは不可能でしょう。

したがって夜間過程または就業証明書の必要がない一般向けの通信課程を設けている美容学校へ入学する方法のどちらかを選ぶことになります。

通信課程では毎週の様にレポート提出があります。

この提出が遅れると留年になる場合もあり、スクーリングはカキなどの長期休暇に設けられるので、サークルやアルバイトなどとの兼ね合いには気を付けなければなりません。

美容師の就職先や募集状況は?

美容師試験に合格し晴れて美容師になったら、次は就職口を探さなくてはなりません。

美容室の他にも就職先はあるのでしょうか。

また、募集についてはどのような状況なのでしょうか。

美容師の働き口はどの程度あるの?

美容室は年々増加傾向にあり、コンビニよりも多いと言われています。

そのため就職口は沢山あります。

美容学校では就職支援も行っているので、卒業したのに就職先がないといったことは少ないでしょう。

美容師試験に合格しても、経歴としては新米美容師です。

就職先を探す場合はアシスタントを募集しているというところに注目して探すと良いでしょう。

また、美容室ではなくても美容師免許が必要な就職口もあります。

例を挙げるとアイリスト、毛髪サロンです。

他に美容師免許があれば有利なのが、ヘアメイク事務所やブライダル業界です。

美容師の転職事情

美容師は非常に転職率が高い職業です。

美容師1年目の転職・離職率は50%と言われており、経験と年数が増えるとこのパーセンテージも比例して増えていきます。

これには様々な理由があり、その中でも技術向上や労働条件といった働く環境に関する転職理由が多いです。

働く美容室を変えるといった転職や、結婚・出産、体調などから美容師を辞める人も多くいます。

スタイリストになってから転職する人の中で最も多いのは、収入に関する理由や独立をするといった理由です。

多くの美容師が独立を目指しているという背景から、美容室がコンビニ以上に増えてきていることが分かります。

美容師になるために、他にも知っておいた方が良いこと

お客様として美容室に行く際に見えているのは、美容師の一部でしかありません。

美容師として働くことを前提に、美容師について他に知っておくべきことはあるでしょうか。

手荒れに悩む

季節を問わず、アシスタント時は特にこの悩みがつきまといます。

一般的にはパーマやカラーリングなどの薬剤が原因と思われがちですが、実はシャンプーやお湯、そしてドライヤーも原因の一つなのです。

シャンプーは頭皮や毛髪の汚れや皮脂を洗い落とします。

これを一日に何回もすることにより、手の油分を必要以上に奪われてしまうのです。

その油分がなくなった手にドライヤーの熱があたることで水分が奪われ、激しい乾燥状態になってしまいます。

酷い場合はドクターストップがかかる場合もあるので、強い敏感肌であったりアレルギー疾患があるという方は、事前に医師に確認しておいた方が良いでしょう。

拘束時間が長い

平均的な労働時間は、9時間拘束8時間労働です。

しかし、美容師の実際の拘束時間は10時間以上ある場合がほとんどです。

10時開店で21時閉店であっても施術が終わらなければ閉店できませんし、露骨に閉店作業をすることもできません。

全てのお客様が帰られて初めて閉店作業に取りかかれるのです。

練習日であればそこに2時間程度技術練習が入るので、12時間程は拘束される事になります。

とは言え美容師の仕事は流動的で集中力が切れることが少ないので、あっという間に一日が終わるといった感覚の方が強いでしょう。

アシスタント時は給料が低い

同じ国家資格である小・中学校教諭の初任給の平均は月20万円程です。

しかし、美容師の初任給の平均は月13万円~15万円程と少ないのが現状です。

これは、美容師は個人経営が多いこと、各店舗に技術マニュアルがあり美容学校で習う内容が実践ではあまり役に立たないということが理由です。

また美容師は技術職でもあるので、資格があると言ってもアシスタントは「見習い」という扱いになるのです。

少々古い言い方になりますが、お金を貰いながら勉強しているという考えが美容師の世界にはあるのです。

その反面、技術テストがあることで自分だけでなく先輩やオーナーに成長を評価してもらえるというメリットもあります。

給与も大切ですが、仕事ではやりがいも同じくらい大切なものではないでしょうか。

上下関係が厳しい

もちろんどの職業でも目上の人に対する礼儀は必要ですが、技術職のため体育会系の態勢が残る美容師の世界では、目上の人は絶対なのです。

理不尽に感じても、そこには経験に基づくという理由があるのです。

また美容師の仕事は基本的にやり直しがきかないことが多いので、お客様に迷惑をかけない・怪我をさせないといった美容師や店舗の信頼を守るために厳しく指導をされるのです。

美容師の世界が厳しいというのは、こういう理由や背景があるのです。

健康管理が必要

美容師は拘束時間も長く、また立ち仕事です。

持久力も必要ですが、実は瞬発力も必要で細かい作業もあるので集中力を切らすこともできません。

そのため非常に体力を使うのです。

忙しい時には満足に休憩を取れないこともあるので、美容室で働き出した時からしっかりと健康管理をしておく必要があります。

スタイリストはもちろんですが、アシスタントも一人休んだだけで大きな穴が空いてしまいます。

自分のため、店舗のため、そしてお客様のためにも、日々の健康管理には気をつけましょう。

美容師の仕事に興味がある方へ

いかがでしたか。

美容師になるためには、まず美容学校に通い美容師試験の受験資格を得る必要があります。

その美容学校には昼間課程の他に夜間課程や通信課程があり、中には高等課程も取得できる専修学校があることが分かりました。

誰もが美容師にチャレンジすることができるのです。

社会人になってしまったから、大学に入学してしまったからと言って美容師を諦める必要はないのです。

美容師は拘束時間も長く厳しい世界ではありますが、自分の成長を実感できて自らの技術でお客様を喜ばせることができる素晴らしい仕事です。

また美容師であり続ける間は常に勉強なので、いつまでもチャレンジし続けられる刺激のある仕事でもあります。

あなたが自分に合った美容師へのルートを見つけ、理想の美容師になる一歩を踏み出せるよう願っています。

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