美容師の仕事内容というと、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。

オシャレなサロンで自分の希望する髪型にしてくれる美容師という職業に、人生で一度は憧れた方も多いと思います。

実はそんな美容師の仕事の中には、カットやシャンプーなど技術的なもの以外にも数多くの業務があるのです。

この記事では、美容師をしていた筆者が自身の経験を基に、基本的な美容師の仕事内容やメリット、美容師に向いている人の特徴、その後のキャリアについてお話します。

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美容師はどんな仕事?

美容師は一見華やかなサービス業に見えますが、国家資格が必要な技術職です。

カットやパーマ、カラーリングそしてシャンプーなど技術職の要となる技術を磨き提供することに、サービス業の要となるお客様対応の要素が加わります。

美容室という空間の全てが美容師の仕事になります。

美容師の仕事は大きく3個の役割に分けられる

スタイリスト

スタイリストとは、お客様目線で言う「担当者」にあたります。

カウンセリングをして、どのようなスタイルにしていくかをお客様と決めたり、スタイルの提案や髪についての相談などにも乗ります。

そしてカットなどの施術を行いますので、一般的に美容師の仕事と思われているものはこのスタイリストが担っています。

アシスタント

アシスタントはスタイリストをアシストする役割ですが、雑務なども行います。

後ほど細かくご説明しますが、アシスタントの仕事内容は段階によって変わります。

全体としてはサポート業務になりますが、スタイリストだけでなくお客様にとってもなくてはならない存在です。

レセプション

レセプションはスタイリスト・アシスタントが兼任しますが、レセプション専門のスタッフが存在する店舗もあります。

この場合は美容師資格がなくても働くことができます。

若手のスタイリストが活躍する店舗では、オーナー自らがレセプションに立っていることもあります。

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スタイリストの9個の業務

スタイリストの具体的な業務内容を見ていきましょう。

オープン前

店内清掃・朝礼

美容室は10時開店の店舗が多く、大抵1時間前が出社時間となり、まずは店舗清掃から始まります。

1時間の清掃というと長く感じるかもしれませんが、美容室は清潔であることがとても重要なので、スタッフ全員で行っても時間が足りないくらいです。

スタイリストは、「セット面」と呼ばれるお客様が案内される場所を中心にチェックします。

特にお客様が座る椅子には細かい髪の毛が残っていたりする場合があるので、様々な角度から掃除残しがないかを確認します。

その後朝礼を行います。

予約確認

スタイリストにとって、朝の予約確認はとても重要です。

お名前・予約時間を確認し、再来店以降の方については「カルテ」を見て前回のスタイルや使った薬剤の確認などを行います。

この情報を頭に入れておくことにより、スムーズにお客様を案内し・施術することができるので、時間短縮にも繋がります。

また、混雑時にはお客様の回転率を上げることにも役立ちます。

道具のチェック

美容師の商売道具の一つがハサミです。

高価なハサミは非常に繊細で、切れ味が悪くなると思うようなスタイルに仕上がらなくなったりお客様の髪を痛める原因にもなるので、メンテナンスが必ず必要となります。

開店前の道具のチェックは、1日が始まる合図のような作業です。

オープン中

カウンセリング

お客様が来店されたら、まずはセット面にてカウンセリングです。

どのようなスタイルにしたいのか、髪の現状を見てお客様と話しながら決めます。

持参された切り抜きや店舗にある雑誌からイメージをし、髪質や生え癖などを確認した上で希望に近づけるように考えます。

また決定したスタイルによって施術が長引きそうな場合は、予約状況に合わせて施術の順番を判断し、アシスタントに指示を出します。

カット

どの施術もそうですが、特にカットはごまかしもやり直しもききません。

そして、カットの技術はお客様の信頼度に繋がります。

髪質や毛量は人によって様々で、くせや水分量、太さや生え癖を見ていかなければなりません。

また、頭の形もとても重要です。

そのようなことを踏まえた上でカットを行います。

カラー

現在はカラー剤の種類が増え、色のバリエーションも豊富です。

その中からお客様のご希望に沿った色を調合します。

また、髪質によって色の入り方が異なるので、事前に髪質のチェックを行います。

根元を染める際は頭皮までカラー剤を塗布するので、肌質の確認が非常に重要です。

カットと違い「薬剤」を使うため、アレルギーの有無、放置時間を含めた施術時間のご案内など、お客様への確認事項が増えます。

パーマ

パーマもカラーリングと同様、薬剤を使います。

また、同じように放置時間が必要です。

パーマもスタイルによって薬剤が頭皮につく場合があるので、カウンセリング時の確認が重要です。

その他、髪の毛が著しく傷んでいる場合などは切れてしまう可能性もあるので、気をつけなければなりません。

施術内容によっては3時間以上かかることもあるので、終了予定時間のご案内も行う必要があります。

クローズ後

閉店作業

営業が終わると、閉店作業を行います。

先にお話した「カルテ」にお客様情報の記入や入力をし、道具の手入れなどを行います。

ハサミのメンテナンスが必要な場合は、専門の業者に依頼をします。

終礼を行う店舗もありますが、そうでなくてもミーティングや個人で業務の振り返りなどをするため、残業という程ではないものの店舗に長時間残ることもあります。

練習・指導

店舗全体としての練習は大体週1回~2回です。

スタイリストも、若手時代は自身の練習を行います。

スタッフの髪をカットすることもありますし、モデルハンティングをして閉店後に店舗に来てもらうこともあります。

これは様々なスタイルの練習と同時に、様々な髪質に対応できる技術を磨く練習になります。

そしてある程度経験を積んだスタイリストは指導側に立ち、若手スタイリストやアシスタントの技術指導をします。

この場合、自身がモデルとなり、技術はもちろん施術時間や薬剤の選定、お客様対応などの一連の流れを指導します。

アシスタントの10個の業務

次に、アシスタントの業務内容についてです。

オープン前

店舗や個人によっては、開店準備前に朝練を行うこともあります。

朝練をのぞくと、出社時間はアシスタントもスタイリストもほぼ同じです。

タオルたたみ

美容室では使用するタオルを各店舗で洗濯するところが多く、前日の営業終了後に干したタオルをたたむ作業から、朝が始まります。

店内清掃

晴れて美容室で働くことになったとしましょう。

そこで一番最初に教わる仕事は掃除です。

掃除をする場所はもちろん、掃除の仕方を教わります。

はじめの内は掃除が終わった後に先輩にチェックをしてもらわないといけない程、美容室の掃除は厳しいものです。

決められた所や目についた所を掃除するだけではなく、自ら掃除する所を探すことで視野が広くなります。

一見美容師の仕事とは関係ないように感じますが、この視野が広くなるということはとても重要です。

また、細かい髪の毛や目立たない汚れ、鏡についた指紋などを見逃さないことで注意力も磨かれます。

そのことに気づかず掃除をしているアシスタントがほとんどでしょうが、実はしっかりレッスンしているのです。

予約確認

アシスタントも予約確認が必要です。

アシスタントだけでお客様を担当することはありませんが、時間を意識した仕事をする練習にもなりますし、お客様の案内もスムーズにできます。

また店舗の状況によっては、スタイリストではなくアシスタントが店舗を回すことがあります。

一人のお客様に付きっきりになることが少ないので、予約状況や現場全体は、スタイリストよりアシスタントの方がよく把握できます。

店舗を回すアシスタントがいると、スタイリストは仕事がしやすくなります。

また、スタイリストに次の予約状況などを訊かれることもあるので、頭にしっかりと叩き込んでおきます。

備品の補充・在庫管理

営業に使用するシャンプーやスタイリング剤、物販などの補充は開店前に行います。

備品の発注はアシスタントが行うこともあり、在庫管理は朝の内の仕事です。

オープン中

受付

レセプション専門スタッフが店舗にいない場合、お客様を最初にお迎えするのはアシスタントの場合もあります。

お荷物を預かり待合やセット面にご案内した後、スタイリストに声かけをします。

必要に応じて雑誌等をお渡しします。

シャンプー

アシスタントが一番最初に習得する技術はシャンプーです。

美容学校でもシャンプーの仕方は教わりますが、各店舗で様々なシャンプー台が設置されていたり、店舗ごとに方法が異なる場合もあるので、学校で教わったこと以外にも勉強する必要があります。

そしてシャンプーをする際には、スタイリストより先にお客様に触れることもあります。

シャンプーでお店の良さが分かるとも言われており、たかがシャンプー、されどシャンプーです。

技術アシスタント

パーマやカラーリングの技術テストに合格したアシスタントは、スタイリストと一緒に施術に入ります。

ある程度経験を積んだアシスタントであれば、自身でチェックを行ったりもします。

まだ技術のないアシスタントは、薬剤の準備などを行います。

会計

レセプション専門スタッフがいない場合は、来店時と同じようにお荷物の受け渡しや会計などをアシスタントが行う場合もあります。

またご購入希望の商品があれば準備をし、スタイリストに報告します。

クローズ後

閉店作業

未洗濯のタオルがある場合は洗濯をし、営業終了後に店内に干します。

また、店内の掃除を行います。

他に、使用した道具の片付けやクロス(お客様に使用するケープ)などをたたみ直したり整理整頓をします。

自主練習

終礼が終わってから自主練習を始めます。

アシスタントのみで行う場合は、店舗に残る際に事前に許可を取らなければいけないこともあります。

自主練習も全体練習と同じように、終了時間を設定してから行います。

自主練習の平均時間は1時間〜2時間です。

レセプションの7個の業務

次に、レセプションの業務についてです。

オープン前

清掃

レセプション専門スタッフが存在する店舗の場合、待合や玄関周りを中心とした店内の清掃や植物の世話、古い雑誌を新しいものに交換したりする作業を行います。

予約確認

レセプションにおいて一番重要なのは予約確認です。

予約なしで来店される方もいらっしゃるので、その場合対応が可能かどうかの判断をする為にも予約確認は必須です。

オープン中

電話対応

レセプションの主な仕事は、来客対応や電話対応です。

予約の電話対応では、前後のお客様の状況に応じてスムーズにご案内ができるかどうかを判断をします。

必要があれば、担当スタイリストに確認を取ります。

業者さんへの対応

また美容室には、お客様以外にも美容材料メーカーの営業の方や運送業者さんなどが来られます。

そういった方の対応もレセプションが行います。

受付・ご案内

お客様が来店されたら、お荷物を預かり待合にご案内します。

スタイリストに来店の旨を伝え、セット面にご案内することもあります。

複数のお客様がいらっしゃる場合などは、お客様の名前と顔が一致していないとご案内に支障が出るので、気をつけなければなりません。

また美容室の顔となりますので、笑顔や言葉遣いなどのマナーも必要です。

クローズ後

閉店作業

レセプション専門スタッフは自分の持ち場と、看板を下げるなどの玄関周りの片付けを中心に行います。

また、待合に忘れ物や落し物がないかなどの確認をします。

売上確認

店舗によってレジの種類は様々ですが、終礼時に売上を報告できるよう、営業終了後速やかにレジ締めを行います。

美容師の仕事はどんな人に向いている?

ここでは、一番気になる「どんな人に向いているか」というお話をしたいと思います。

手先が器用な人

技術職なので、やはり不器用よりも器用な方が向いていると思います。

しかし技術は後からついてくるものなので、不器用だから向いていないとは言い切れません。

活躍されている技術者も練習に練習を重ねて今がありますし、不器用だと思っていたけど美容師の仕事は別だった!という場合もあります。

美意識の高い人

美容国家試験科目に「衛生管理」というものがあります。

開業をするにあたっても、保健所の条件をクリアしなければなりません。

美容師という職業上「美意識が高い」というのは絶対条件になりますが、その「美意識」は幅広く求められます。

どうしても「おしゃれ」というところに着目されがちですが、掃除や道具の衛生管理、細かくはタオルやクロス(お客様に使用するケープ)のたたみ方など、整理整頓の「美意識」も高く持つ必要があります。

自己の美意識はお客様からの期待値に繋がり、他者への美意識はお客様の満足度に繋がります。

そして店内への美意識は信頼へと繋がりますので、美意識の向上心は必要不可欠でしょう。

コミュニケーション能力が高い人

美容師はサービス業ということを最初にお話しましたが、お客様に触れる仕事です。

上手に会話をすることが必要な場面も多いですが、不快な箇所の有無を訊ねたりするような、気配りのコミュニケーション能力が必要かと思います。

また、技術者はアシスタントに的確な指示を出し、アシスタントは技術者からの指示を的確に把握しなければなりません。

この技術者とアシスタントの伝達は施術を行う上でとても重要になるので、コミュニケーションスキルは常に磨く必要があります。

相手の要望を汲み取るのが上手な人

美容室に行った時にイメージを上手く伝えられないと思ったことがある方は沢山いらっしゃると思います。

お客様が美容師に一番求めるのは、イメージを汲み取ってもらえるかどうか、ではないでしょうか。

このイメージを汲み取るというのは、技術者だけでなくアシスタントにも求められる機会が多くあります。

対お客様だけではなく従業員同士でもイメージを汲み取ることにより、作業スピードが随分と変わってくるのです。

コミュニケーション能力と並行して、要望を汲み取る力が必要です。

時間を惜しまず努力できる人

美容の技術を習得するのは容易なことではありません。

朝練をしてから営業に入り、終わったらまた夜練ということも珍しくはなく、長時間練習を続けても技術を習得できなかったりすると、時に悔しく時に辛くもなります。

しかし、それを乗り越えて技術を習得できた時の喜びはとてつもなく大きいものです。

どの仕事もそうですが、美容師も同じ様に努力し続けることが大切です。

逆に美容師の仕事に向いていない人の特徴は?

向上心のない人

社会人として、向上心はどんな職業でも必要になると思います。

美容師も例外ではありません。

技術職は努力の結果が自分にも他人にも見えやすいことが特徴でもあるので、向上心がない人は置いていかれてしまうでしょう。

結果、美容師を辞めるということに繋がる場合もあります。

思うようにいかない時も、諦めず自分を信じて進んでいくことが大切です。

指示されないと動けない人

仕事は与えられるものではなく、見つけることが大切です。

対お客様でもそうですが、先に気づいて行動することが美容師の仕事では必要になるので、指示を待ち行動するというスタンスでいると、アシスタントが多い店舗では何もしないまま一日が終わることになりかねません。

相手の立場に立って物事を考えられない人

アシスタントの業務で、待ち時間の雑誌の事をお話しました。

その方のファッションやメイクを基に興味がありそうなものを選んでお渡しするのですが、好みはあるにしても、相手の立場になり考えなければできません。

技術者になれば髪の悩みなどを共感し提案することが必要なので、より相手に寄り添うことが求められます。

理容師との仕事内容の違い

理容師と美容師は似ている職業ですが、法律によって厳密に区別されています。

それにより資格も「美容師免許」「理容師免許」と別々に存在します。

美容師法では「美容とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧などの方法によって、容姿を美しくすることを言う」とされています。

一方の理容師法では「理容とは、頭髪の刈り込み、顔そりなどの方法によって、容姿を整えることを言う」とされています。

着付けやメイク等は容姿を「美しく」する分野になるので、美容師の資格範囲です。

顔そりは「整えて」くれるので、理容師の資格範囲となります。

最近は理容室が減少していることもあり、資格取得者は圧倒的に美容師が多くなっています。

しかし理容室で顔の産毛剃りをする女性も増えていることから、理容師もまだまだ需要があります。

2016年には、厚生労働省がダブル資格取得者を増やす目的で資格取得緩和をしています。

美容師の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

美容師の仕事においてやりがいを感じる瞬間は沢山あります。

一番はやはりお客様に喜んでいただいた時ですが、自分自身が嬉しいと感じることもあります。

技術職でありサービス業である美容師は、やりがいも2倍です。

では、いくつか紹介します。

お客様がヘアスタイルを気に入って喜んでいただけたとき

なんと言っても、お客様が喜んでくださる顔を見られることです。

髪型が変わることにより表情が明るくなる方もいらっしゃいますし、今までとは違うファッションに挑戦されて雰囲気がガラリと変わる方もいらっしゃいます。

そういった変化を見た時に、そのお手伝いができたのかと嬉しくなります。

また、頑固なくせ毛等髪の悩みを抱えた方がその悩みから解放された笑顔など、日常生活においての手助けができるということもやりがいの一つです。

お客様の人生の特別な場面に関われること

結婚式や成人式、七五三など、人生において特別な時に美容室を利用される方もいらっしゃいます。

そのような大切な日のお手伝いができるということは、プレッシャーはありますが、やりがいはそれ以上です。

ご家族など周囲の方の思い出にも繋がりますし、その方の一生の思い出の一部に自分が携わっていると考えると、選んでいただいたことに感謝の気持ちしかありません。

人として、社会人として成長ができる

頭は人間にとって一番の弱点なので、本能的に守るようになっています。

美容師はその頭を触らせていただく仕事です。

何度も足を運んで下さるというのは、技術面は当然のことですが、そういった部分でも信頼していただいているということになりますので、人としての成長を実感できます。

日々練習を重ねていてもつまづくことの多い仕事ですが、その成果が出た時の喜びはとても大きく、自信に繋がります。

実力主義の世界でもあるので、頑張れば頑張っただけしっかり評価されることも多く、やりがいを感じやすいでしょう。

美容師のやりがいは、こちらの記事も参考に!

面白いポイント

次に、美容師の仕事の面白いポイントをいくつか挙げてみます。

実験的な部分もある

美容師の国家試験には、化学と物理があります。

薬剤や、ハサミ・コテ・カーラーなどを使う工程の中には少々実験的なところもあるので、辛い練習も見方を変えるととても面白いものになります。

ヘアスタイルの流行やデザインを作り出せる

カットの技法やパーマの巻き方を少し変えるだけで、全く違うスタイルになったりします。

アレンジ次第で無限大のデザインを作り出すことが可能なので、自分が流行を生み出すことも不可能ではありません。

日々の練習や営業からアイデアが浮かぶこともあるので、アイデアを形にする為に自分で試してみたりする作業は面白くもあります。

色の奥深さに気づく

パーソナルカラーが一般的になり、様々な分野で活用されています。

美容師においての色はそういうものとは少々違いますが、本来の髪色にも個性があり同じ色を用いてもお客様によって発色が違ったりするので、薬剤の調合を微調整するところにも面白さがあります。

カラーリングの需要も含め、色の奥深さに魅了されカラーリストの勉強をしている美容師も沢山います。

その後のキャリアについて

この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?

美容室内でのキャリアアップ

美容師はアシスタントから始まり、鍛錬を経て技術者となります。

大抵の店舗では定期的に技術テストが行われ、合格することによりお客様への施術が可能となります。

技術者や先輩と共に施術に入り、慣れてくると徐々に一人で施術ができるようになります。

更に様々な技術テストを受け、合格するとジュニアスタイリストを経て技術者になります。

ここまでのスピードは個人差があり、店舗によって様々ですが、平均で3年程かかります。

技術者になってからはより一層の技術向上を目指し、顧客を増やすことによりトップスタイリストへキャリアアップしていきます。

他店舗への転職

美容師は比較的転職率の高い職業です。

自分の求める技術を得る為に転職を選ぶことは珍しいことではありません。

考え方によっては、転職がスキルアップの一つになるかと思います。

また、都心などの有名店であれば、雑誌やテレビ等のメディアの仕事を請け負っている店舗もあり、店舗の営業以外の活動をすることも可能になります。

その為には、まず店舗での顧客獲得・技術の向上が必要不可欠になりますが、活躍の場は一気に広がることでしょう。

独立

そして多くの美容師が目標としているのが「独立」です。

今やコンビニエンスストアや歯医者と並ぶ程店舗数が増えたと言われる美容室。

その反面、廃業を余儀なくされる店舗も多くあるのが現状です。

美容師である前に経営者となるので、働きながらオーナー学を学ぶ必要があります。

出張美容師

女性美容師は、結婚や出産を機に第一線から離れることがあります。

店舗への復帰後の生活環境によっては拘束時間が長いことで継続が難しい場合もあり、福祉施設などで、出張美容師として活躍している方もいます。

設備の整った店舗とは違い臨機応変に動くことが必要となる出張美容師もまた、キャリアアップの一つと言えるでしょう。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

細かいところへの配慮が必要な美容師の経験は、様々な分野で活かせるでしょう。

常にお客様とスタッフの動きに目を配る美容師は、とても視野が広くなります。

一度に受け持つ仕事が多いため、業務をこなすための時間配分も自然と身につきます。

また、美容師は何かと音で判断することが多く、目で見えていなくても音を聞いただけで瞬間的に動くことができるようになり、とっさの判断能力が養えます。

このような経験は、サービス業はもちろんオフィスワークでも存分に活かせると思います。

まとめ

美容師は任される立場によって仕事内容が全く異なります。

スタイリスト、アシスタント、レセプションと、立場は違えど担う責任は同じです。

そして、その連携がお客様の満足度に繋がります。

毎日違う方が来られるので、同じことの繰り返し…という気持ちにはならないでしょう。

小さなことかもしれませんが、日々反省と成長を感じられる美容師の仕事はとても楽しく充実しています。

そして何より、同じ目的を持った仲間と仕事ができる素晴らしい環境でもあります。

また、美容師は仕事をしながら学校に通うことも可能です。

この仕事に就こうか迷われている方は、思い切って飛び込んでしまうのも良いかもしれません。

美容師の道を歩もうとされている方の明るい未来を期待しています。

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