美容師の仕事では、どんな事がやりがいに繋がると思いますか?

美容師は技術職なので、スタイリストになるまではやりがいを感じられないのではないか、と感じるかもしれません。

でも、そればかりではありません。

実際に美容師として働いてやりがいを感じた事、そしてそのやりがいに繋げるためにどんな事をしてきたのか、私の経験を元にお話しします。

美容師の大まかな仕事内容について理解しておこう

美容師の仕事は、基本的なカットやパーマ、そしてカラーリングの他にも、接客、商品や薬剤等の備品管理、予約管理、そして技術向上のため練習と多岐に渡ります。

また、アシスタントやスタイリストなどの役職に分けると、更に仕事内容は増えてきます。

アシスタントはスタイリストのフォロー、スタイリストはアシスタントの教育も仕事の一つです。

美容師の仕事のやりがいってどんなもの?

美容師の仕事においてのやりがいは、一番には「お客様に喜んでもらうこと」です。

これは美容師に限らず、サービス業に就いている方皆さんが感じる事でしょう。

しかし、チームワークと個人の力量が試される美容師の仕事は、それ以外にもやりがいを感じる事ができるのです。

経験者の私が美容師の仕事でやりがいを感じた瞬間

美容師の仕事も他の仕事と同じで、失敗と成功の繰り返しです。

でも、どちらかと言うと失敗の方が多いかもしれません。

それによって、挫折しそうになる事も多々あります。

そんな中、私が実際に美容師として働きやりがいを感じた瞬間を、いくつかご紹介します。

お客様からのありがとう

やはり一番はこの「ありがとう」に尽きるでしょう。

実はこの「ありがとう」は、なかなか戴けるものではありません。

特に、新規の方や初めて対応する方からこの言葉を戴けた時は、本当に嬉しいものです。

お客様は美容師の技術への対価を支払います。

なので、「ありがとう」を戴けるという事は、自分の技術を対価以上に認めてくれたという事になるのです。

スタイリストに限らず、アシスタントであってもこの言葉を戴く事がありますが、まだ半人前の時期に「ありがとう」と言っていただけると、モチベーションも上がり辛い事も乗り越えられます。

美容師として、これほどやりがいを感じる事はないでしょう。

思い通りの仕上がりになった時

思い通りの仕上がりになった時というのは、お客様の希望をきちんと受け取る事ができたという心理的な部分と、それを表現できたという技術的部分の両方からやりがいを感じる事ができます。

大抵のお客様はスタイルをイメージで表現されます。

そのイメージを形にするには、イメージをきちんと分析する必要がありますし、髪質や癖、髪のダメージそして頭の型を考慮しなければなりません。

難しいスタイルであればあるほど、そのイメージに近づけた時にやりがいを感じる事ができます。

難関を突破できたというような喜びもありますし、何よりお客様に満足していただけた事が一番の喜びです。

スタッフ間で意思疎通ができた時

美容師は端から見ると、スマートに仕事をしているように感じると思います。

それは、常に先を読んで仕事をしているからです。

スタイリストはアイコンタクトをし、アシスタントはそこから多くの情報をキャッチするのです。

これが上手くいっているから美容師はスマートに見えるのです。

特に忙しい時は、周囲への注意力は落ちるものです。

しかし、そんな中でも意思疎通がしっかりでき、スムーズに仕事が進んだ時に大きなやりがいを感じます。

このやりがいは、どちらかというとアシスタントが感じやすいのではないでしょうか。

お客様の誘導、道具の準備など、合図一つでできた時は嬉しいものです。

これによって先輩からの評価が上がる事もあるからです。

テストに合格した時

美容師の仕事は、いくら美容師免許を持っていたとしても店舗の技術テストに合格しなければ、いつまでも仕事を得る事ができません。

特に、アシスタントの時期は技術に入れないという事は、いつまでも床掃きをしなければならないという事です。

代替えの仕事がないので、技術テストに合格するために必死で練習をするのです。

必死で練習して合格した時の喜びは、言葉では表現できない程です。

諦めなくて良かった、頑張って良かったという気持ちを常に味わえるのは、美容師ならではのやりがいです。

指名をもらえた時

指名が入るという事は、顧客がつくという事になります。

そして、顧客がつくという事はその人に技術を気に入ってもらえたという事になります。

美容師のスタイリストまでの平均年数は約3年と言われています。

その3年間の下積みが実になったことが、ようやく実感できるのです。

その指名を維持し続ける事、新しく顧客をつけるためには、さらなる努力が必要となりますが、スタイリストを何年していても、指名をもらえるという事はやりがいと感じられます。

また、稀ではありますがアシスタントであっても、シャンプーやマッサージでお客様から指名をもらえる事があります。

アシスタント時にもらう指名は、やりがいと同時に今まで以上の責任感を感じる事ができます。

先輩のお客様でもあり、自分のお客様でもあるのです。

地味な仕事であっても見てくれている人はいるので、指名をもらえるというのは、美容師とって大きなやりがいと言えるでしょう。

終わりがない事

美容師の仕事は、常に技術向上です。

学ぶ意欲がなくなってしまったら、美容師としては終わりと言ってもいいでしょう。

なので、ベテランでも新米でも、常に新たな発見があり、刺激があります。

それと同時に高い壁もできますが、その試練はやりがいにも繋がります。

「ここで終わり」という終着点が、美容師として働いてる以上いつまでも来ないので、自分の成長を感じつつもまだまだ未熟だなと思い、目標を持って働けるのはとても幸せな事だと思います。

美容師の仕事でやりがいを感じるために私がやったこと

やりがいを感じるには、やはり自らが動かなくてはなりません。

努力や頑張りの先にやりがいがあるのです。

では、いったい何をしたらいいのでしょうか。

先に話したやりがいを感じるために、実際に私がやった事をお話しします。

相手の立場になって考える

この「相手」とは、お客様だけでなくスタッフも含めての事です。

お客様に満足してもらうためにはどうしたらいいか、漠然と考えるより相手の立場になって考えた方が、相手に伝わりやすくリアルになります。

例えば、声かけや渡す雑誌の種類などが分かりやすい例です。

他は、会話の流れで職業を聞かれる事があるかと思いますが、就業に支障が出ないよう考慮するため、といった事を考慮するためです。

チームワークが大切な美容師の仕事では、相手の立場になって考える事は非常に大切です。

また、自分だったらどうするか、どう動くかを考える事は、美容師として成長するための勉強にもなります。

常に周囲の観察をする

私はアシスタント時代、同期よりも技術の伸びが悪く苦しい時期がありました。

パーマやカラーリングなどの技術に入る同期を横目に、ひたすらシャンプーと床掃きだけをする日々でしたが、その時に先輩やお客様の動きを見る(観察する)時間が同期よりたくさんあったため、先輩の動きの癖や全体の状況などを誰よりも掴めるようになりました。

それにより、言われる前に動く事ができるようになり、スタッフ間の意思疎通ができるようになりました。

これはスタイリストになった後にも非常に役に立ちました。

人間観察をする

美容師として顧客を掴む、美容室全体として顧客を掴むためには、技術だけではなくスタッフの人間性や居心地の良い空間が必要となります。

お客様がどんな接客を求めているのか把握する事で、技術に携わらなくても心地よい空間を提供する事ができるからです。

お客様の「ありがとう」には、技術の他にこういった美容師や空間といったもの含まれています。

人間観察をする事で、お客様にとっての「ちょうどいい」を作る事ができるのです。

また美容室の外でも、人間観察は美容師としての感性を磨く事ができます。

流行は雑誌でも知る事はできますが、その流行をアレンジしたものだったり、都市独自の流行は、雑誌で見る事はできません。

一般の方々のセンスからインスピレーションを受ける事はとても多いのです。

掃除を積極的にする

周囲の観察をする事と少し似ていますが、常に仕事を探すことで観察力が磨かれます。

掃除一つにしても働きやすさや居心地の良い空間を作る事に繋がります。

汚れた鏡、汚れた道具、散らかった店内。

お客様から見たら決して気持ちのいいものではありません。

もちろん働いている側もそうです。

また、自分が教育側に回った時に、口で説明するよりやって見せる方が効果的、という事もあるので、仕事に気づかせるといった事もできます。

観察力が高い美容師には腕が立つ人が多いです。

暇を持て余している様に見える時期も、やりようによっては肥やしになるのです。

お客様の立場になってみる

美容師の練習では、スタッフがスタッフの髪を切る事があります。

練習なので、やられる側よりやる側になりたい気持ちが強くなりますが、このやられる側というのはお客様の立場になるので、それもまた勉強になるのです。

店舗のオペレーションとして改善しなければならないような問題点が見つかる事もありますし、盗んでやろうと感じる気遣いなども見つかるでしょう。

技術向上もとても大切ですが、やはりお客様の立場になって施術を受けることで、より良いサービスを提供する事ができるのです。

積極的に仕事に入る

スタイリストになると別のスタイリストの仕事に入る事は少なくなりますが、私は隙さえあれば仕事に入るようにしていました。

それは、先輩と一緒にワインディングやカラーリングをしたり、ドライに加わったりする、いわゆる「ヘルプ」です。

アシスタントやジュニアスタイリスト時代は、「見て習う」事も練習の一環です。

お客様に喜んでもらうには、テストに合格するには、やはり技術を身につける他ありません。

また、テストに合格しても実践しなければ、そこから先に進む事はできません。

特にスタッフ数が多い店舗では仕事は取り合いになる事もあるので、積極的に仕事に入る事で、先輩へのアピールにもなります。

使ってもらうためには、自ら動くしかありません。

悪い事もいい事も同じように覚えておく

美容師の仕事は、褒められる事より注意される事の方が多いです。

失敗や注意を引きずっていたら、いい仕事はできません。

しかし、注意を真摯に受け止めないと、同じ事を繰り返す可能性があります。

褒められた事も、謙遜し過ぎると中途半端な自信になってしまいます。

また、不思議な事に注意された事も褒められた事も、全ては先の仕事に繋がっているのです。

私は、アシスタント初期の頃に「体が近い」と注意された事があります。

「お客様からしたら、美容師の体が自分の体に当たる事は不快に感じる事だ」と思っていましたが、体が近いという事は、「視野が狭い」という事にもなるのです。

長い髪をブローする、カットする時に、体が近いと上手にできませんし、視野が狭いと全体のバランスを見る事ができません。

シャンプーのレッスン時に注意された事は、スタイリストになっても教訓として役に立ちました。

同じようにアシスタント初期に「よく気づく」と褒められた事がありましたが、これもどの立場であってもお客様への気遣いに繋がりましたし、店を回すといった事にも役立ちました。

両方とも全て受け止め進んでいく事は、美容師としての成長に欠かせないものです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

美容師の仕事のやりがいは、スタイリストだけでなくアシスタントでも、様々な瞬間に感じる事ができます。

私は比較的アシスタント時代が長かった事もあって、様々な仕事をこなしながらやりがいを感じる事が多かったです。

しかし、スタイリストになり笑顔で帰られるお客様をお送りする時は、毎日の事であってもその度にやりがいを感じたものです。

そういったところに辿りつくには、アシスタント時代に悩み考えた事・注意を受けた事があったからこそ、と感じています。

やり方は人それぞれ違うと思いますが、今はやりがいを感じられなかったとしても、努力は必ず結果に現れると思っています。

自分の成長を実感でき、それによって人を喜ばせる事ができる。

それが美容師の仕事であり、一番のやりがいだと思います。


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