農業は、「重労働で少ない収入」との印象が強いようですが、私はこんなに素晴らしい仕事はないと思っています。

私たち家族は脱サラして、北海道で農業を始めました。

私たちが経験したり、聞いたりした中から、どのようにしたら農業につくことができるのか。

農業の仕事について説明したいと思います。

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農業はどんな仕事なのでしょうか?

天候に左右されますが、自分の持っている知識や経営能力を問われる仕事です。

農業の大まかな仕事内容とは?

ハウス野菜を例に挙げると、春先にハウス周囲の除雪、ハウスのビニール張り、種まき、鉢上げ(双葉になった苗を、1本ずつポットに移す)、育苗と続きます。

土壌分析のデータをもとに畑に肥料をまき、定植の準備。

定植、そして、定植後の苗の世話(苗の固定、脇芽取り)などもあります。

収穫時期になると、収穫、出荷、そして、全ての収穫終了後、後片付けと続きます。

収穫時期が終わると、次期のために畑の秋おこし、ビニールハウスの撤収、片付け。

積雪時には、昼夜を問わずビニールを張ったままのハウスの倒壊防止の雪下ろし、周囲の除雪。

以上のように多岐に渡るお仕事が存在します。

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農業の仕事はどうやって探す?

希望する土地の市役所や町役場の農政課に問い合わせ、相談してみてください。

農場経営を目指すのなら、先進農家などで規定の研修を受け、認定される必要があります。

その研修先の手配や使用できる制度の説明や手続きを担ってくれるのが、地元の農協となります。

また、役所に問い合わせするのが難しい場合は、リクナビNEXTなどの求人サイトを見てみましょう。

いくつか農家さんのお仕事募集を見ることができます。

農業の仕事はどんな人に向いているの?

農業は、自然の中での仕事です。

暑い日もあれば、寒い日もあります。

辛い時もたくさんありますが、自分の作物を収穫・出荷する時、例えようのない喜びがあります。

育てることが好きな人

農業は、休むことなく作物を作り続けます。

子育てと同じです。

そして守り続けます。

子供の成長を喜ぶように、作物の小さな成長を喜べる人が向いています。

そして作物は、どれもデリケートです。

コツコツ頑張れる人

土地にもよりますが、自然が相手の仕事です。

春には氷点下の中で、ハウスのビニール張りをします。

夏は暑いハウス内で、同じ作業を一日中続けます。

収穫期になると、寝る時間なくなり、朝から暗くなるまで収穫し、夜中は選果に追われます。

そんな地道な努力ができる「コツコツと頑張れる人」が、向いています。

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逆に、農業の仕事に向いていない人の特徴は?

農業は、日の出から日没までやり続けます。

農場経営する場合、その経営能力が問われます。

何に対しても受身の人

農業は、その日の天候や作物の生育状態に合わせて作業を行います。

そのため、自分で判断し、行動しなければなりません。

誰かの指示を得なければ、仕事が出来ない人には、難しい仕事です。

雑な人

作物は、みんな弱いものばかりです。

ちょっとのことで、萎えたり、折れたりします。

やることが雑な人には、向いていません。

根気がない人

農業は、長時間同じ作業を繰り返します。

同じことを繰り返す、単調な作業が苦手な人は、向いていません。

損得を気にする人

天候や市場の動きによって、価格が大きく変動します。

作業の大変さに比べて、収入が少ないのが現状です。

高収入を望むのなら、農業は向いていません。

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農業で働くメリットとは?

自分が作った安心安全なものを提供できる

自分が作っているので、農薬の使用や作っている環境がわかります。

自分の家族や友人に、安心を届けられます。

育てる喜び

トマトを例にとります。

まずは、小さな種をまき、発芽を待ちます。

やがて双葉となり、苗が育ち、最後には2メートル以上に育ちます。

たくさんの実がなり、収穫・出荷の時を迎えます。

真っ赤の育ち、たわわに実をつけた姿を見ると感動します。

農家同士の優しい心づかい

新規参入してきても、快く受け入れてくれる環境で、いつも助かりました。

台風でハウスのビニールが飛びそうになった時や大雪で倒壊した時、たくさんの農家さんが手伝いに来てくれました。

みんな泥だらけになっていましたが、「なんも、なんも、いいんだ。気にするんでない」と最後まで手伝ってくれました。

その押し付けではない優しさに、涙したことはたくさんありました。

農業で働くデメリットとは?

かなりきつい肉体労働

精神疲労より、肉体疲労が強いです。

米農家などは、1俵60キロを担ぐこともあります。

そのため、腰や膝を痛めることもあります。

農繁期は、休むことができない上、猛暑の中での農作業も避けられないので、体調管理が大変です。

収入が安定しない

出荷時の市場により、価格に大きな変動があります。

例えば、桃太郎トマトなどは、少し色づいた頃に収穫・出荷しますが、選果の段階で真っ赤に熟してしまうと、箱代より安価になってしまうため、破棄せざる負えない時があります。

せっかく育てた野菜を、市場に出せず、破棄する時は悲しくなります。

費やした時間や手間が、収入に反映しないことが多いのが現状です。

天候に左右される

台風や大雪などで、ビニールハウスが倒壊することがあります。

ハウスの規模によりますが、ハウスの倒壊は保険でまかなえるものの、中の作物の損害額はとても大きいものです。

天候が荒れる時には、夜通し起きていて倒壊を防がなくてはならず、体力・精神力ともに疲れ果てることがあります。

規格外の野菜が多く出た時

野菜には規格があります。

その規格外の野菜がたくさんでることがあります。

各家庭で消費するにも限界があります。

農業の仕事をするにあたって覚えなければいけないこと

体調管理

やはり心身ともに健康であることが、一番大切なことです。

農業には休みがないため、体調が悪くても仕事をします。

体調が悪くて、少しの間、作物から目を離しただけでも全滅することがあります。

それは収入の激減に繋がります。

定期的に健康診断をうけ、早めの対応を心がけてください。

栽培作物の知識

桃太郎トマト、シンディー・スイートという中玉トマトを中心に、グリーンアスパラ、スイートコーン、坊ちゃんかぼちゃ、青梗菜を栽培していました。

まずは、それぞれに適した「土作り」が必要になりますし、pHも土壌成分も違います。

作物を作る前に、土壌分析をお願いして、作付面積に対するそれぞれの肥料の量を算出します。

また、それぞれにあった環境を整備しなければなりません。

土に蒔いてから発芽までの条件、発芽した後の管理方法、収穫時期についての知識が必要です。

生活費の確保

前移した通り、農業収入は、市場価格に大きな影響を受けます。

日々変動しているため、収支を計算したときに、最終的にマイナスが多くなることもあります。

家庭があり、教育費などが多くかかる時期があるなら、計画的に貯蓄していく必要があります。

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その後のキャリアについて

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

「認定農業者」という資格があります。

将来農業者として頑張っていこうという人が、自分が目指す農業経営を計画(数字で示し)します。

これは将来の農業経営を明確化し、各関係機関が「農業のスペシャリスト」として認定するものです。

この認定により、「低金利資金の融資」「税制の特例」「経営相談および研修」「機械などの導入」「農地集積」

「農業生産基盤の整備」など有利な点があり、自分が描く将来像がより現実的なものになります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

農業経営をしている中で、大切なことは、「食育」であると思っています。

例えば、グリーンアスパラが、地面から力強く伸びてくる姿を見たことがある人は、どれぐらいいるのでしょう。

トマトの小さなタネが、やがて2メートルくらいにまで成長し、真っ赤に熟したトマトが重そうになっている光景。

スーパーやインターネットで、欲しいものが簡単に手に入る時代です。

だからこそ命の大切さを伝えたいと思い、毎年保育園の園児を招き、「アスパラ狩り」&「種芋の植え付け」や「スイートコーン&じゃがいもの収穫」を行ってきました。

最初は、地面からニョキニョキと生えるアスパラを不思議そうに見ていた園児たちですが、収穫が始まったら大はしゃぎ。

競い合って収穫をしていました。

「スイートコーン&じゃがいもの収穫」も同様、歓喜の声が農場に響いていました。

園児たちの笑顔を思い出すたびに、辛い農作業も乗り越えることが出来ました。

養護施設での施設菜園の実現

現在、主人は児童養護施設で働いています。

その中で空き地をきりひらき、施設菜園を作りました。

児童養護施設には、親から虐待を受けた子供たちが保護されています。

辛い経験の中で、自分自身の存在を否定することもあるかもしれません。

そのような子供たちに命の素晴らしさを伝えたくて、「施設菜園」をひらきました。

子供たちの中には、興味を示し、少しずつ手伝ってくれるようになった子もいます。

作物を育てる中で、「命はたいせつだよ」「君は大切だよ」ということを発信し続けています。

その思いが伝わることを祈りつつ、毎年奮闘しています。

自分にあった農業の仕事の選び方や注意点

農業をするあたり、いろいろな働き方があります。

【選び方①】雇用形態から探す

パートタイムや紹介会社から派遣される形態があります。

農場に雇用され、野菜の種まきや植え付け、収穫、出荷など、雇用側の指示で動きます。

野菜の選別などは、比較的短期間となります。

農閑期には、除雪のアルバイトをする人も多いです。

【選び方②】会社の業態から考える

農場自体が大きく、加工や販売に力を入れて規模拡大を図っている所があります。

加工や販売の担当になることもありますが、将来自分で農業をしていこうとする上での知識や経験が身につきます。

農場内だけでなく、多方面に情報網が拡大できるため、多くの情報を得ることができます。

【選び方③】給与や雇用条件から考える

将来農地を購入し、農場経営をするためには、先進農家で2年間の研修が義務付けられています。

農場によって、給料にも差があるため、マッチングの時に確認が必要です。

マッチングとは、研修農家と研修生のお見合いのようなものです。

研修農家によっては、重労働で、腰を痛めてしまうケースもあります。

比較的、給与が安すぎる農場が多いようです。

給料が安い分、米や野菜などの現物支給で補ってくれるところもあります。

【選び方④】エリアから考える

北海道ひとつにしても、エリアはかなり広く、作物も様々です。

旭川は「米やトマト」、当麻町は「でんすけスイカ」。

夕張は「夕張メロン」、真狩村は「百合根」

帯広や美瑛は、広大農地を利用しての「小麦やビート」が有名です。

自分が「何処に住みたいか」または「何を作りたいか」で、エリアを考えてみてください。

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まとめ

私たちは、広大な土地である北海道での生活に憧れ、横浜から移り住みました。

初めて見る巨大なツララ、屋根の煙突から出ている白い煙。

凍えるほどの寒い朝に、キラキラと光るダイヤモンドダストに感動していました。

農業は、過酷で収入も少ないです。

でも、この世界で生きている人たちは、みんな温かで、人情味あふれています。

そして、一生懸命に生きようとする小さな命に触れることで、命の大切さ、重さを感じることができます。

私たちは、農家で2年間の研修を受けました。

初めは、農家の人が「当たり前にできること」が全くできませんでした。

出荷用のダンボール箱の組立て、野菜の収穫・袋詰め、トマトの苗の定植、どれをとってもかないませんでした。

先輩の農家の方々の仕事っぷりは、親子くらいの年齢差があっても、私たちよりはるかに早くて綺麗なのです。

その理由は、長年積み上げてきた「経験」です。

最初から出来る人なんていないのです。

長い時間をかけ、コツコツと努力して、出来るようになるのです。

まさに継続は力なり、そのことを身を持って感じることが出来ました。

農業をやってみようかな、でも、自信がないな・・・・。

もし、今悩んでいたら、勇気を出して、少しだけ前に進んでみたらいかがでしょう。

少し進んだら、もう少し勇気が出せるかもしれません。

私たちの周囲にも、新規参入してきた人たちが何人もいます。

中には、「ワインを作りたくて」と農業を始めた人もいます。

目的や目標は、人さまざまです。

大切なのは、考えるだけではなく、行動に移すことではないでしょうか。

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