農業で働く5個のメリットややりがい。これから就職や転職を考えたい人に向けて!
農業で独立をしたいと検討中の方は必見です。
農家を始めるにあたって必要なやるべきことをご存じでしょうか?
独立するということは一筋縄ではいきません。
そもそも農家をするには知っておくべきことや、注意点、準備することが多くあります。
そこでこの記事では、農業で独立を目指す方に向けて筆者の経験をもとに紹介します。
ぜひ参考までに最後までご覧ください。
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農業で独立するのは大変?簡単??
農業は、農地を所有または賃借していれば誰でも始められます。
書面などの手続き上は簡単で、農地を取得したら完了です。
任意ではありますが、自治体に申し出たり、税務署に開業届を出しても構いません。
ですが、農業を生業として生活していくのは金銭面や知識面で大変です。
特に大変なのが、日々の生活費をまかなえるほどの経営を成り立たせること。
何を栽培するのか、どこに出荷・販売するのか、販売するものの価値はどれくらいなのか、経営をどうすすめていけばいいのか。
就農する前からこれらの情報を収集して、入念な計画を立ててから農業を始めるべきだと思います。
農業で独立するためにやるべき12個のステップとは?
では、独立するためには具体的に何をしたらいいのでしょうか。
筆者の経験と知り得た情報から、前もってやっておいた方が良いことを12個紹介します。
就農地域の選定
「どこでもいいから農業したい」という甘い考えは、のちに後悔することになるので避けるべき。
自分が求める気候風土や環境の条件がどんなものかを定めましょう。
水のきれいな所、川のそば、山間部、平野部、都会の近郊、特産品の有無、温暖な気候、災害の少ない地域、故郷など。
挙げればたくさん出てくるので、その中で自分が理想とする項目をピックアップしていき、それらをもとにして就農する場所を選んだ方が良いと思います。
全部当てはまるようにしなくても、優先順位を決めてそれに見合う土地を探すことが大切です。
栽培品目の選定
地域ごとで気候風土や土壌の質が異なり、それに伴って栽培できる農産物も変わります。
なので、就農する地域にある自治体などの農業関連機関で、何が風土に合うのかを相談してみましょう。
また、それぞれの地域では地域振興の主力となる特産品があります。
「なにを栽培したいか決められない」という人にとって、この特産品は導入しやすいでしょう。
同時に、地域でも特産品の担い手や後継者を探しているので、受け入れてもらえやすいというメリットがあります。
もし自分が何を栽培したいのか根拠を持って決めているのであれば、それを主力として計画を進めれば良いです。
農業関連の機関を把握
農業を始めるにあたって大きな助けになるのが、行政や自治体など農業に関連する機関の存在。
まずは、どの地域にどんな農業関連機関や団体があるのかを調べてみましょう。
農業を始めるにあたっての開業のしかたや、経営や資金面、農業研修に関する情報など、色々と相談に乗ってもらえます。
開始資金を調査
農業を始めるにあたって、どれくらいの資金が必要なのかを大まかに把握しましょう。
自治体の農林課や農業改良普及センターなど、農業に詳しい行政や機関に相談してみると良いです。
恐らく、各都道府県ごとに農産物の栽培にかかる経費や売上額の指標があるので、それを見せてもらえるはず。
何を栽培するかによって細かい数字は変動しますが、大まかな初期投資額を把握することができると思います。
また、その地域の農地や住居の大まかな購入・賃借金額も教えてもらえるかもしれません。
農業の実態を知る
農業に対するイメージだけが先行して、覚悟なくモチベーションが上がることは要注意。
実際の農業は厳しいものであることを、始める前に知っておくべきです。
さきほど紹介したような自治体などの機関に、農業の実態を詳しく聞くことをおすすめします。
そうすれば、農業経営における課題や気をつけるべきことを知ることができ、「農業は厳しいものである」という覚悟が固められます。
まず農業の実態を知った上で、覚悟を持てるか否かを見極めた方が良く、そうすれば経営失敗・離農という事態を避けられると思います。
覚悟できるなら農業の道に進み、できなければ諦める、あるいは時期を待つという選択肢を持つと良いでしょう。
経営資金の貯蓄
大まかな農業の開始資金が把握できたら、自身の貯蓄額と照らし合わせてみましょう。
一番ネックなのはお金の問題。
なぜなら、農業を始めてから3~5年間は試行錯誤が続いて安定収入が得られないからです。
開始時の初期投資に加えて、日々の生活費を工面する必要があるのでそこを重々考慮する必要があります。
もし初期投資をする資金が足りないようであれば、行政の給付金や自治体の助成金制度、または金融機関からの融資を頼れば良いと思います。
ただし、そのためには入念な経営計画が必須。
そして、時期尚早は禁物です。
初期投資のお金を持ち合わせていなければ、就農の機会を何年か先に見送る勇気も持つと良いでしょう。
知識の習得
知識とは、農産物の栽培知識と、農家経営の知識のことを言います。
農家出身者ならある程度の経験によるベースができているでしょうが、非農家出身者は知識が皆無。
今の時代は書籍やインターネットで栽培や経営について勉強できますが、こと栽培に関しては実習をした方が良いと思います。
なぜなら、季節ごとの農作業を前もって自身で体験した方が、就農に向けた心の準備ができ、就農した後に感じるイメージとのギャップが少なくて済むからです。
なので、農業研修を受けることをおすすめします。
研修期間は場所によって様々で、短ければ数ヵ月、長ければ数年。
自治体が研修受け入れ先の斡旋をしてくれるでしょうし、各都道府県には県立農業大学校があるのでそこに学生として入学するか、あるいは社会人研修制度を受講することができます。
4年制大学の農学部や、一般企業や農業関係の法人の研修制度を受けることも選択肢として挙げられます。
農地・住居の取得
就農する場所を決めたら、農地や住居を探しましょう。
就農する地域に住んでいる人と面識がない場合、いきなり「空き農地の紹介をしてくれませんか?」とお願いしても、よっぽどの伝手がないかぎり紹介してもらえません。
なので、自治体の農林課に相談するのが手っ取り早いでしょう。
そうすれば、農地の貸し借りなどを扱う機関である農地中間管理機構を紹介してくれます。
ただし、農地中間管理機構でも取り扱っていない農地もあるので、そこは地域住民との交流を深めていけば空き農地の情報を教えてくれるようになります。
また、就農場所が故郷であるなら親戚や知人を頼る方法も有効です。
農業用機械や資材の取得
就農場所を定め、栽培品目を決め、農地を取得したら、必要な農業用機械や農機具、資材を購入します。
はじめは何をどれだけ揃えればいいか分からないので、自治体に相談して指標を見せてもらったり、地域の農家に聞いてみると良いでしょう。
また、もし農業研修を受けていたならここでその経験が活きて、何の品目には・どんなものが・いくつくらい必要なのかが大まかに分かるようになります。
販路開拓
最後に必要なのが、出荷物の販売ルート。
この販売ルートは、様々なものがあります。
農協は手数料を取られますが、市場への出荷を代行してくれるので、自ら市場まで持って行く必要はありません。
まずは農協に出荷するところから始めるのが無難です。
また、地域ごとに農産物直売所があるので、そこに出荷する方法もハードルが低くありません。
それ以外の方法は、自ら営業に行ったり、コネで紹介してもらったり、情報収集して見つけていくことになるでしょう。
例えば、スーパーには地場野菜コーナーを設けているところがあるので、売り場担当者に申し入れすると出荷取引ができるはずです。
また、営業力と時間的余裕があれば、飲食店などに自分の所の農産物を売り込みに行くという方法もあります。
コミュニティとのつながり
近隣住民との交流は、地域特性や地元ならではの情報が得られます。
それに加え、農協や農業機械メーカー、農業資材メーカーなどの農業関連業者とのつながりを持つことも有益です。
そして、他の農家や自治体とのつながりを持っていれば、新たな販売ルートを紹介してくれることがあります。
なので、地域行事には積極的に参加し、知り合った人たちに相談をするなど交流を増やしコミュニティを広げた方が、後々に大きな助けとなるはず。
情報収集
農業を始める前はもちろんのこと、始めた後も情報収集をしていきましょう。
前述したような機関に加え、農業大学校や試験場といったバックアップをしてくれる存在の把握。
給付金や助成金制度、融資といった農業経営の支援制度。
栽培や経営に関する勉強会やセミナー。
産地視察会や交流会などの催し物。
探せば1年間で色々なイベントがあるので、積極的に参加すると今後の農業経営に活かされます。
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独立する上での注意点とは?
ここまで紹介したやるべきステップに加えて、独立する上での注意すべきこともあります。
最後に、独立する上での注意点を紹介します。
イメージと現実とのギャップ
農業に対するイメージと現実とのギャップを埋めないまま農業を始めるのは、危険であると思います。
「こんなはずでは…」と、厳しい現実に直面した時のショックが大きくなってしまうからです。
では、そのギャップを埋める方法はと言うと、情報収集と体験です。
自治体や関連機関はもちろん、農家としての経験が長い方々から生の情報を受け取ることをおすすめします。
地域の農家でも良いですし、自治体などに紹介してもらったり、インターネットの体験記ブログなどからそれらの情報を集められます。
また、農業研修などで農業を体験しておくと、体力面・精神面で準備をすることができます。
農業、そして農家の現実を知ることは、農業で食べていくことが大変なのだと知ることです。
それを知った上で、農業の道に進むか否かの覚悟を固められます。
資金不足
農業を始める上での初期投資はもちろん、それだけでなく、しばらく生活していけるだけの費用を確保しておかなければ生活が困窮してしまいます。
まず、就農を開始してから数年間はある程度食べて行ける貯蓄を確保するべき。
あるいは、貯蓄を初期投資にあてず、助成金や融資から得たお金を初期投資にあてる方法もあります。
そして何に投資するのか、本当に必要な物かどうかや現状に見合ったものなのかを見極めて購入するよう心掛けることです。
農協や関連機関が行っているリース事業を活用するのもあり。
または、新品ではなく中古のものを揃えたり、地域の人と仲良くなって機会を借りるという方法もあります。
このように、お金を使う方法や使わずにおさめる方法があるので、ケースバイケースでやってみると良いでしょう。
それに収入が多くないのであれば、兼業や副業(アルバイト、クラウドソーシングなど)を組み合わせるという手段も念頭に置いておいておきましょう。
コミュニティとの交流
主に地域住民との交流不足に注意が必要です。
これを怠ると、いわゆる村八分になりかねず、最悪農業を続けられなくなることも考えられます。
次に、自治体など農業関連機関との交流です。
自発的にそれらとのコミュニケーションを図ることは、自身の農業経営にプラスになります。
以上のコミュニティを広げないと、栽培や経営における大小の様々な困りごとや悩み事を相談できず、いざという時に困ることになると考えられます。
自身に見合った栽培計画
野菜栽培においては、1人で管理できる面積は1反が限界であると言われています。
これは大まかな目安ですが、このように管理する限界の面積というものがあります。
栽培する品目や、その人それぞれの作業ペースや要領によって、管理できる面積が異なります。
つまり、自身の能力や栽培品目に見合わない面積を管理することは、管理の不行き届きが生じ、投資はしたけど収入が無いという事態に陥りかねません。
ここにつながるのが、情報収集と体験。
栽培するものがどのような作業をすることになり、その作業に対して自分はどれほどの要領で進めることができるのかをある程度でも把握できるでしょう。
知識ゼロでのスタート
失敗は成功のもとと言います。
農業研修を受けようが受けまいが、すべてにおいて当てはまる言葉です。
ただ一点注意が必要なのは、農業は生き物を相手としており、一度失敗したら短くて数ヵ月、長くて一年後にならないとその失敗を成功へとつなげられません。
失敗を取り戻すまでの時間、失敗を活かすまでの時間がかなりかかることを念頭に置くべきです。
なので、農業研修や先進農家への視察などで、前もって自身の目で見て、手で触れることはとても意味のあることだと思います。
知識を学んだ状態から始めると、作業の進め方や事態の対処法に幅が広がります。
まとめ
以上、農業で独立するためにやるべきこと、そして注意点を紹介しました。
こうして見ると、それぞれの項目が関連し合っているようにも見えますね。
農業で独立するということは、言い換えれば会社や事業を立ち上げることと同じです。
だからこそ、「経営する」という意識を強く持ち、入念な就農計画を練ることが肝心。
そのためにも、様々なつながりを広げ、情報を見聞きしていく必要があります。
そして、急がず焦らず、時期を待つことを心掛けるべきだと思います。
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