2020年7月6日

パティシエになりたい!という目標を早くから持って製菓の専門学校に通っている方や、やっぱりパティシエになりたいと進路を変えられる方、みなさんそれぞれ今までの道は違ってきているでしょう。

しかし、パティシエになりたいと決めたならこの先進むべき道は同じ。

就職活動です。

パティシエは窓口をとても広く開いている職種です。

専門学校に通っても、通っていなくても社会人になってからのスタートラインは同じです。

もちろん、専門学校に通っている方は学校で学んだ知識や技術を大いに活かして活躍していけるでしょう。

全くの未経験の方は人一倍の努力が必要になる厳しい世界です。

今回は、パティシエとしての就職を成功させるためにやっておくべきこと、面接内容などをお話していきましょう!

筆者である私はパティシエとして10年以上勤務しており、新入社員の面接も行います。

面接官から見た欲しくなる応募者、採用を見送る応募者も合わせてご紹介していきます。

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(正社員希望の人限定)

パティシエの就職を成功させるために

パティシエとしての就職の「成功」とは何だと思いますか?

有名なケーキ店に入社すること?

有名なシェフの元で修行をすること?

パティシエとして高みを目指すなら、何よりも周りの環境が良く技術を磨ける場を選ぶことが大切です。

ケーキ店は個人店も合わせると、それこそ星の数ほど働き口があります。

しかし、専門学校を卒業して入社した新入社員のうち90パーセントが3年のうちに離職しています。

パティシエは華やかな仕事でも、きらびやかな世界でもありません。

毎日重い粉を運んだり、大量のフルーツをひたすらカットし続けたりと体力と忍耐が必要な仕事です。

そんな中尊敬できるシェフや先輩パティシエに出会うことができ、色々と教えてもらいながら日々努力を重ねることができる人がパティシエを生涯の仕事にすることができます。

窓口は広いですが、厳しいパティシエの世界。

そんな業界で就職を成功させるためにやっておくべきことを上げて行きましょう!

パティシエの就職を成功させるためにやっておくべき6個のこと

必ず店に足を運ぶ

まずは、基本中の基本。

働きたい、就職したいお店があるならそこには必ず足を運びましょう。

できれば何度も行ってみるのか良いです。

季節のケーキに力を入れているのかどうか、新商品の開発は定期的に行われているかどうか、店の雰囲気やできることなら厨房の様子を覗き見してみましょう。

お店の味を試してみることもとても大切です。

自分が心から「美味しい!」と思えるケーキを作っているお店に就職することをおすすめします。

面接時に「このお店のこのケーキを食べて、ここで働きたいと思いました」と言われると作っているパティシエやオーナー、面接官は「店を好きで応募してくれたんだな」と感じます。

作りたいケーキのジャンルを明確にしておく

ケーキと一言で言っても、様々なジャンルに分けられます。

あなたが作りたいのは生菓子ですか?

それともタルトなどの焼き菓子?

生菓子にも伝統的なフランス菓子を出しているお店やイタリア菓子のお店、日本でよく見かける一般的なケーキ店のように日本風にアレンジされたものでしょうか。

宝石のように美しくデコレーションされたものを好んで作るお店もあれば、シンプルな見た目を重視しているお店もあります。

チェーン展開されているお店以外で、全く同じものを売るケーキ店はありません。

それぞれのお店に必ず特徴があるので、自分が作りたいジャンルを明確にしておくことはとても大切です。

実は、これは私が就職した時に見逃したことの一つです。

私が最初にパティシエ見習いとして就職したお店は、伝統的なフランス菓子のお店でした。

もちろん味は大好きでしたし、プロ意識を持って仕事にあたっていましたがそのお店のデコレーションはいたってシンプルなものでした。

マジパン細工やアメ細工が好きだった私には、シンプルすぎるデコレーションはなんとなく物足りなく感じてしまっていました。

その後5年ほどそのお店に勤めましたが、やっぱり細かな作業の多いデコレーションケーキを作りたいと言う思いからウエディング業界に転職しました。

結婚式場のパティシエとして働きだしてからは、マジパンやアメを使う機会は格段に増え、技術も向上していきました。

自分はどんなケーキが好きなのか?

または焼き菓子に力を入れているお店が良いのか?

よく考えて就職先を選ぶことは成功の大きなカギとなるでしょう。

お店の口コミを必ず見ておく

現代は私が就職活動をしていた頃より格段に情報量の多い社会となっています。

都市であればお店の名前をネット上で検索してみると、必ず口コミの一つ二つは見つかることでしょう。

お店の口コミはお客様の正直な評価ですから、必ず見ておくようにしましょう。

口コミで重視したいのは「美味しい」「美味しくない」より「接客の良さ」です。

もちろん味も大切ですが、「接客が高飛車」とコメントされていたり「店員の愛想がない」と書かれているお店は意外と多いのです。

接客販売員の雰囲気が良くないお店は、キッチン内も間違いなく良い雰囲気ではありません。

キッチンの雰囲気が良くないと、見習いとして教えてもらえるチャンスはなかなか巡ってきません。

先輩たちに気後れしてしまって、聞きたいことも聞けない雰囲気だと成長も遅れてしまいます。

キッチン内の雰囲気は必ずホールにも影響していますので注意して見ておきましょう。

労働条件をチェックしておく

就職後、後悔してしまわないように、労働条件については必ずチェックしておきましょう。

今は「ケーキ店で働ければ労働条件は気にしない」と思っている人でも、日々仕事をする中であまりにも厳しい条件のところだと疲弊しきってしまいます。

長い目で見て長期間勤めることのできる職場かどうか、将来のことを考慮しながら就職先を決めましょう。

将来どうなりたいのか?を必ず明確にしておく

パティシエの中には様々な目標を持って働いている人がいます。

将来自分はどのようになりたいのか、どんなパティシエになりたいのかで就職先は変わります。

ホテルのレストランでパティシエとして腕を振るいたい方、自分のお店を持ちたい方、海外で腕を磨きたい方などそれぞれです。

自分はどうなりたいのか必ず考えておきましょう。

しっかり時間をかけて選ぶ

働き口が多いパティシエの仕事は、必ずしっかりと時間をかけて選びましょう。

働き口が多いと言うのは一見良いことのように思えますが、その中には従業員にあまりにも厳しい条件で労働をさせているお店が紛れているのが現状です。

良い就職先かどうかは時間をかけて吟味する必要があります。

常に募集を出しているお店や、頻繁に求人広告を出しているお店に入社してしまうと体力的にも精神的にも疲れてしまい、せっかく入ったパティシエの世界を去ってしまう原因にもなりかねません。

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パティシエに就職するために面接で気を付けるべきこととは?

このお店に就職したい、このジャンルのケーキを学びたい!と思ったら、次に大事なのは面接ですね。

面接を突破すれば、パティシエ見習い生活の始まりです。

まずは第一歩であるケーキ店の面接で大切な事項を上げて行きましょう。

清潔感

まず何と言っても清潔感が大切です。

男性の方のヒゲや女性の爪などは必ずケアしておきましょう。

髪型や服装、靴が汚れていないかどうかも面接時は必ずチェックされています。

ケーキ店は食品を扱うところですから、身だしなみでも細かいところにも目が届く性格かどうか判断されていますよ。

受け答え

受け答えの言葉遣いも重要です。

パティシエは現代でも厳しい縦社会の残っているお店が多く、先輩後輩はきっちり分けられています。

ざっくばらんな雰囲気の面接が多いのですが、受ける側としては一般企業の面接と変わらない気持ちで望みましょう。

とにかく「ケーキ作りが好きです!」とアピールすること

製菓の専門学校に通っていてもいなくても、面接で一番アピールするべきことはとにかくケーキ作りが好きだと言うことです。

ケーキ店が一番雇いたいのはなによりもケーキ作りが好きな応募者です。

中途採用でなければ、お店側は今現在の技術をあまり重視しません。

むしろ知識や技術をゼロから覚えられると言う点や、技術のない新人の方がお店の製造方法に馴染みやすいからと言う理由で、まっさらな新人を好むお店もあります。

全くの未経験だからといって気後れする必要はありません。

必ずアピールをしましょう。

「体力に自信があります」も高ポイント

体力仕事のパティシエ業界では「体力があること」も大きなアピールポイントになります。

パティシエの仕事は重いものを運んだり、大量の粉を混ぜ合わせたり泡立てたりと本当に体力のいる仕事です。

体が資本の仕事ですから、体力に自信を付けておきましょう。

ケーキ店が欲しい人材ってこんな人!

ケーキ店で面接もしていた私が今まで「この人はほしい」「この人は残念だけど、お店で雇うことはできない」と感じた人たちの違いをズバリ言ってしまいましょう。

細かなこともありますが、ケーキ店で面接を受ける際の参考にしてみてくださいね。

明るく元気の良い人

明るく元気の良い印象の人は絶対に採用したい人材です。

パティシエの仕事は一日ほとんど外に出ることなくキッチンで決まった仕事を行います。

変化が少ない仕事のため、スタッフの中に明るい性格で元気な方がいるかいないかはお店の雰囲気に大きく影響します。

逆に、体力のなさそうな人や声の小さい人の採用は見送ることが多かったです。

スポーツ部だった人

これは必ずしもそうでなければいけないと言う訳ではありませんが、何かスポーツをやっている人、学生時代にスポーツ部だった人も採用したい人ですね。

スポーツはチームワークを必要とする競技が多いですし、先輩後輩の関係もはっきりしています。

「パティシエは体育会系」と言われますが実はそれは間違っておらず、体力、チームワーク、人間関係、または努力を必要とする面などでパティシエの仕事と重なります。

クリスマスなどの繁忙期になるとかなりの重労働になるため、スポーツで培われた精神力も頼りになります。

「忍耐力はある方だと思いますか?」と言う質問にすぐ返事ができる人

忍耐力のあるなしはとても重要な要素です。

しかし、経歴を見るだけでははっきり分からないことが多いので、私のお店では必ず面接の際本人に直接訊ねていました。

「忍耐力はある方だと自分で思われますか?」と言う質問に「はい、ある方だと思います」とはっきり答え、何か続けていることをすぐに答えられる人は採用したい人材です。

言葉につまったり、自分で飽きっぽい性格だと思うと答える方も中にはいて、その方は残念ですが不採用にさせてもらっていました。

毎日同じケーキを同じクオリティで作らなければいけないパティシエの仕事は、忍耐力なくして成長はありません。

目標のある人

将来は自分のお店をオープンさせたいと考えている人や、海外留学を視野に入れている人も採用したい人材です。

目標のはっきりとしている人は辛い仕事も乗り越えられますし、努力を惜しみません。

自分の目標に向かってレベルを上げて行ける人はお店にとっても良い従業員になります。

中途採用ももちろんOK

今まで違う仕事をしていたけれど、やっぱりパティシエを目指したいと転職活動をしている人も採用したい人材です。

社会人になってから方向転換をすると言うのはとても勇気のいる選択ですし、よっぽどの気持ちがないと動き出せません。

勇気のいる一歩を踏み出してきた中途採用応募者は覚悟を決めて来ている人が多く、長い見習い期間も耐えられます。

年齢や学歴、経歴を気にする必要はありません。

まとめ

今回はパティシエとして就職を成功させるためにやっておくべきことや、面接官が本当に欲しいと思う人材などについてお話をしました。

参考になったでしょうか?

パティシエの世界は修行期間は長くつらいことも多いです。

しかし、その期間を乗り越えれば自分の大きな強みを手に入れることができますし、自分の腕で道を切り開いて行くことのできる仕事です。

努力を惜しむことなく続けていけると自信のある方はぜひチャレンジしてみてください。

美味しいケーキは人を幸せにすることのできる、とてもやりがいのある仕事ですよ。

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