2020年7月6日

近年人気のある「パティシエ」と言う職業。

実はこのパティシエと言う言葉は、フランス語で「男性の洋菓子職人」を意味します。

女性の洋菓子職人は「パティシエール」と呼ばれもちろん言葉の発祥の地フランスにもたくさんいます。

パティシエの世界は男性が多いと言われていますが実際はどうなのでしょうか?

体力仕事である洋菓子業界にパティシエールはあまりいないのでしょうか?

筆者の経験から言いますと、女性パティシエの数は年齢によって人数に大きな差があります。

専門学校を卒業した20歳代の若い女性パティシエはたくさんいるのですが、経験を積んだ30代の女性パティシエ、独立した女性パティシエは少ないのが現状です。

やはりまだまだ男性の多い世界と言う事ができるでしょう。

しかしもちろん中には現場で活躍している女性パティシエも多く存在します。

今回は、女性の洋菓子職人に注目してお話していきます。

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女性パティシエの大まかな仕事内容

まず、女性のパティシエ、パティシエールの仕事内容について見てみましょう。

女性パティシエの大まかな仕事内容1:ケーキ作り

一番大切なケーキ作りの仕事です。

一般的に女性は男性に比べ体力は劣るものの手先は器用な人が多いので、ケーキの飾り付けや仕上げのクリームを絞る作業などは女性パティシエに向いている仕事です。

かといって、現場で「女性だから」と言う理由で特別な仕事を与えられる事はありません。

重いものを運んだり、大きなボウルで生クリームを立てたりと体力が必要な作業はやはり多いです。

女性パティシエの大まかな仕事内容2:接客販売

私の経験から言うと、ケーキ店の接客には女性の方が向いています。

洋菓子業界の男性はいわゆる「職人タイプ」が多く、黙々とケーキを作る事は得意ですが接客が苦手だと言う人が多いのが特徴です。

物腰が柔らかく、丁寧な接客ができる女性の販売員の方がお客様の印象が良いので、女性パティシエは店頭に立つことも多いです。

女性パティシエの大まかな仕事内容3:商品の管理、材料の発注など

商品のクオリティの管理や数の管理、また材料の発注などもこなします。

この仕事は女性だからと言う事はなく従業員全員で分担して行う事が多い仕事です。

ケーキ店の材料の発注は自ら買出しに行くのではなく業者に頼む事が多いですが、数が足りないと一大事なので責任の重い仕事です。

女性パティシエの大まかな仕事内容4:経理関係

レジのオープンや閉店後の日計業務などは女性が任される事が多いでしょう。

前職が事務であったりすると発注書などの書類関係の管理やシフトの製作などを優先して任される事もあります。

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パティシエ女性でよくある募集内容とは?

次に女性パティシエで良くある求人募集について見ていきましょう。

給与相場

給与は未経験の場合は新卒でも中途でも同じになることが多いです。

平均は16-17万円からとなるでしょう。

中途でも経験者の場合は考慮してくれるところもあります。

資格を持っていれば資格手当てが付く事もありますが、一般の企業に比べると給与は決して多くありません。

勤務日数、時間など

勤務日数や時間などは店舗によってまちまちです。

大手が経営しているケーキ店だと法定労働時間の8時間は守られ、残業代も付く事が多いでしょう。

その代わり2交代制になっており、朝早い時間、例えば6時から出勤の早番とそれより少し遅い時間からの遅番に分けられます。

正社員であればどちらか一方の出勤時間だけと指定する事は難しいでしょう。

個人店の場合は大手が2交代でやっている仕事を少ない人数でこなさなければいけませんので、労働時間は長くなります。

勤務日数は週に5-6日のところがほとんどです。

完全週休2日制を導入している代わりに一日の労働時間が12時間を越えると言うところも珍しくありません。

必要なスキルや資格、経験

パティシエになるのに必ず必要な資格はありませんが、転職の際に有利になる資格が二つあります。

国家資格である「製菓衛生師」と「菓子製造技能士」です。

専門学校に通わなくても経験さえ満たせば取る事のできる資格ですのでぜひ視野に入れて勉強をしておきましょう。

また、女性パティシエの中には自分でマジパンの講座に通ったり、アイシングクッキーの講座に通う人も少なくありません。

ウエディング業界では普通の洋菓子店よりデコラティブなもの、つまり豪華な飾りの付いたものが求められます。

このような講座に通い経験を積んでおくと後々転職の際に生きてくるでしょう。

経験者が紹介!女性パティシエにとって働きやすい職場ってどんなところ?

男性の多いパティシエ業界ですが、女性が働きやすい職場とはどんなところなのでしょうか。

ご紹介します。

女性パティシエにとって働きやすい職場1:オーナーやシェフが女性

経営者やシェフが女性である店舗は女性に優しいお店であることが多いです。

男性の多いパティシエ業界で生き残り、シェフの座を掴んだ女性ですから、実力もさることながらその性格もサバサバとした付き合いやすい方が多いです。

また女性同士ですので悩みの相談もしやすいですし、体調の変化などにも理解があります。

女性パティシエにとって、女性の上司のいる店は働きやすい環境と言えます。

女性パティシエにとって働きやすい職場2:大手企業の経営するお店

大手の経営するお店は福利厚生も整っていますし、何より女性社員の人生の変化に対応してくれる所が増えています。

パティシエとして働きながら出産、子育てなどをするのは無理だと多くの女性パティシエが退職せざるを得なかった時代もありましたが、現在は少しずつ変わってきています。

短時間正社員での働き方を取り入れる企業も多くなっているので将来を見据えた転職活動をすると良いでしょう。

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経験者が紹介!おすすめの求人の見つけ方とは?

おすすめの求人はどうやって見つければ良いのでしょうか?

解説します!

おすすめの求人の見つけ方1:インターネット媒体で探す

インターネット上には様々な求人募集サイトがありますが、パティシエ専門の業者も登場しています。

他の求人サイトよりパティシエに特化していますので良い求人が見つかりやすいでしょう。

ぜひ探してみてください。

おすすめの求人の見つけ方2:企業の口コミサイトから探す

実際に働いている、または働いていた社員がその企業について口コミを寄せるサイトがあります。

本音で書かれているので信頼もできますし、入社後条件と違う事態を避けることができます。

大手企業は載っている場合がほとんどですし、同じページから求人を見つけることもできます。

まとめ

今回は女性パティシエの仕事内容や働き方についてお話してきました。

パティシエの世界は厳しいですが楽しい事も多くあります。

下積み時代に得た経験と技術を生かして、独立をしたり家で料理教室を開いたりしている女性パティシエもたくさんいらっしゃいます。

将来を見据えた働き方ができる職場を探しましょう!



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