パティシエがブラックな仕事だな…と感じた9個の瞬間と、それでもこの仕事は楽しいと思う4個の理由
近年人気のある「パティシエ」と言う職業。
実はこのパティシエと言う言葉は、フランス語で「男性の洋菓子職人」を意味します。
女性の洋菓子職人は「パティシエール」と呼ばれもちろん言葉の発祥の地フランスにもたくさんいます。
パティシエの世界は男性が多いと言われていますが実際はどうなのでしょうか?
体力仕事である洋菓子業界にパティシエールはあまりいないのでしょうか?
筆者の経験から言いますと、女性パティシエの数は年齢によって人数に大きな差があります。
専門学校を卒業した20歳代の若い女性パティシエはたくさんいるのですが、経験を積んだ30代の女性パティシエ、独立した女性パティシエは少ないのが現状です。
やはりまだまだ男性の多い世界と言う事ができるでしょう。
しかしもちろん中には現場で活躍している女性パティシエも多く存在します。
今回は、女性の洋菓子職人に注目してお話していきます。
「パティシエの仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →
女性パティシエの大まかな仕事内容
まず、女性のパティシエ、パティシエールの仕事内容について見てみましょう。
女性パティシエの大まかな仕事内容1:ケーキ作り
一番大切なケーキ作りの仕事です。
一般的に女性は男性に比べ体力は劣るものの手先は器用な人が多いので、ケーキの飾り付けや仕上げのクリームを絞る作業などは女性パティシエに向いている仕事です。
かといって、現場で「女性だから」と言う理由で特別な仕事を与えられる事はありません。
重いものを運んだり、大きなボウルで生クリームを立てたりと体力が必要な作業はやはり多いです。
女性パティシエの大まかな仕事内容2:接客販売
私の経験から言うと、ケーキ店の接客には女性の方が向いています。
洋菓子業界の男性はいわゆる「職人タイプ」が多く、黙々とケーキを作る事は得意ですが接客が苦手だと言う人が多いのが特徴です。
物腰が柔らかく、丁寧な接客ができる女性の販売員の方がお客様の印象が良いので、女性パティシエは店頭に立つことも多いです。
女性パティシエの大まかな仕事内容3:商品の管理、材料の発注など
商品のクオリティの管理や数の管理、また材料の発注などもこなします。
この仕事は女性だからと言う事はなく従業員全員で分担して行う事が多い仕事です。
ケーキ店の材料の発注は自ら買出しに行くのではなく業者に頼む事が多いですが、数が足りないと一大事なので責任の重い仕事です。
女性パティシエの大まかな仕事内容4:経理関係
レジのオープンや閉店後の日計業務などは女性が任される事が多いでしょう。
前職が事務であったりすると発注書などの書類関係の管理やシフトの製作などを優先して任される事もあります。
「パティシエの仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →
パティシエ女性でよくある募集内容とは?
次に女性パティシエで良くある求人募集について見ていきましょう。
給与相場
給与は未経験の場合は新卒でも中途でも同じになることが多いです。
平均は16-17万円からとなるでしょう。
中途でも経験者の場合は考慮してくれるところもあります。
資格を持っていれば資格手当てが付く事もありますが、一般の企業に比べると給与は決して多くありません。
勤務日数、時間など
勤務日数や時間などは店舗によってまちまちです。
大手が経営しているケーキ店だと法定労働時間の8時間は守られ、残業代も付く事が多いでしょう。
その代わり2交代制になっており、朝早い時間、例えば6時から出勤の早番とそれより少し遅い時間からの遅番に分けられます。
正社員であればどちらか一方の出勤時間だけと指定する事は難しいでしょう。
個人店の場合は大手が2交代でやっている仕事を少ない人数でこなさなければいけませんので、労働時間は長くなります。
勤務日数は週に5-6日のところがほとんどです。
完全週休2日制を導入している代わりに一日の労働時間が12時間を越えると言うところも珍しくありません。
必要なスキルや資格、経験
パティシエになるのに必ず必要な資格はありませんが、転職の際に有利になる資格が二つあります。
国家資格である「製菓衛生師」と「菓子製造技能士」です。
専門学校に通わなくても経験さえ満たせば取る事のできる資格ですのでぜひ視野に入れて勉強をしておきましょう。
また、女性パティシエの中には自分でマジパンの講座に通ったり、アイシングクッキーの講座に通う人も少なくありません。
ウエディング業界では普通の洋菓子店よりデコラティブなもの、つまり豪華な飾りの付いたものが求められます。
このような講座に通い経験を積んでおくと後々転職の際に生きてくるでしょう。
経験者が紹介!女性パティシエにとって働きやすい職場ってどんなところ?
男性の多いパティシエ業界ですが、女性が働きやすい職場とはどんなところなのでしょうか。
ご紹介します。
女性パティシエにとって働きやすい職場1:オーナーやシェフが女性
経営者やシェフが女性である店舗は女性に優しいお店であることが多いです。
男性の多いパティシエ業界で生き残り、シェフの座を掴んだ女性ですから、実力もさることながらその性格もサバサバとした付き合いやすい方が多いです。
また女性同士ですので悩みの相談もしやすいですし、体調の変化などにも理解があります。
女性パティシエにとって、女性の上司のいる店は働きやすい環境と言えます。
女性パティシエにとって働きやすい職場2:大手企業の経営するお店
大手の経営するお店は福利厚生も整っていますし、何より女性社員の人生の変化に対応してくれる所が増えています。
パティシエとして働きながら出産、子育てなどをするのは無理だと多くの女性パティシエが退職せざるを得なかった時代もありましたが、現在は少しずつ変わってきています。
短時間正社員での働き方を取り入れる企業も多くなっているので将来を見据えた転職活動をすると良いでしょう。
「パティシエの仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →
経験者が紹介!おすすめの求人の見つけ方とは?
おすすめの求人はどうやって見つければ良いのでしょうか?
解説します!
おすすめの求人の見つけ方1:インターネット媒体で探す
インターネット上には様々な求人募集サイトがありますが、パティシエ専門の業者も登場しています。
他の求人サイトよりパティシエに特化していますので良い求人が見つかりやすいでしょう。
ぜひ探してみてください。
おすすめの求人の見つけ方2:企業の口コミサイトから探す
実際に働いている、または働いていた社員がその企業について口コミを寄せるサイトがあります。
本音で書かれているので信頼もできますし、入社後条件と違う事態を避けることができます。
大手企業は載っている場合がほとんどですし、同じページから求人を見つけることもできます。
まとめ
今回は女性パティシエの仕事内容や働き方についてお話してきました。
パティシエの世界は厳しいですが楽しい事も多くあります。
下積み時代に得た経験と技術を生かして、独立をしたり家で料理教室を開いたりしている女性パティシエもたくさんいらっしゃいます。
将来を見据えた働き方ができる職場を探しましょう!
関連キーワード
パティシエ求人についてもっと深堀りした情報を見る
パティシエアルバイトの時給ややりがいは?やってて良かった2個のことやそこで身に付く力とは?
美しい洋菓子を作る「パティシエ」と言う職業。飲食業界の中で、調理師とはまた違う技術を必要とするこの職種に憧れを持っている方も多いでしょう。パティシエは子供たちの将来なりたい職業にも常に上位にランクインする人気の仕事です。しかし実は離職率のとても高い、難しく厳しい業界であることももう周知の事実となっていますよね。パティシエに憧れはあるけれど、続けられるのか、生涯やっていける仕事なのかどうか不安に思う方は、まずアルバイトから始めてみませんか。パティシエにもアルバイト募集があり、短時間や週に2、3日でも良いと言うお店も少なくありません。まずはアルバイトから始めて、パティシエ業界を肌で感じることは職業
ホテルパティシエ求人の時給や募集内容、おすすめ求人の特徴とは?向き不向きややりがいなどを解説!
「パティシエ」と一言で言っても、その働き口はとても沢山あります。ケーキ店で働くパティシエ、独立を目指すパティシエ、カフェで働くパティシエ、レストランで働くパティシエ…という具合です。中には海外留学を目標にしているパティシエもいますし、専門学校等で教壇に立つパティシエもいます。今回は、その中でもホテルパティシエ求人に迫ってみましょう。同じパティシエでも、仕事内容はホテルとその他では全く変わってきます。ホテルパティシエはどんな仕事?まず、皆さんはホテルのティールームやパティスリーに行ったことがあるでしょうか。ケーキ店のケーキよりも、よりきらびやかで装飾の細やかなケーキが販売されていたのではないかと
パティシエとして就職を成功させるには?面接の時に気を付けることもお話しします!
パティシエになりたい!という目標を早くから持って製菓の専門学校に通っている方や、やっぱりパティシエになりたいと進路を変えられる方、みなさんそれぞれ今までの道は違ってきているでしょう。しかし、パティシエになりたいと決めたならこの先進むべき道は同じ。就職活動です。パティシエは窓口をとても広く開いている職種です。専門学校に通っても、通っていなくても社会人になってからのスタートラインは同じです。もちろん、専門学校に通っている方は学校で学んだ知識や技術を大いに活かして活躍していけるでしょう。全くの未経験の方は人一倍の努力が必要になる厳しい世界です。今回は、パティシエとしての就職を成功させるためにやってお
レストランパティシエ求人の募集内容は?おすすめ求人のポイントや疑問にお答えします!
有名なレストラン、ウェディングも行うゲストハウス、ホテルのレストランなどには必ずその店のデザート類や店頭で販売されているケーキ、コース料理の最後に出てくるデザート、フランス語で言うデセールを担当するパティシエが在籍しています。やはり専属のパティシエが作るものはレベルが違い、調理師がケーキも作っているお店も少なくありませんが「料理は美味しいのにデザートがイマイチ・・・」というところもあります。ケーキ屋で働くのではなくレストランで働くパティシエたちの仕事内容はどんなものなのでしょうか?その労働環境や求人の募集内容は?詳しくご紹介していきましょう!レストランパティシエのおおまかな仕事内容レストランで
パティシエがブラックな仕事だな…と感じた9個の瞬間と、それでもこの仕事は楽しいと思う4個の理由
長年子供のなりたい職業の上位に位置するにも関わらず、「ブラック」と揶揄されることの多いパティシエ業界。クリエイティブでやりがいのある仕事であることは間違いありませんが、他業種に比べて離職率も高く業界全体で人手不足に陥っています。働き方が重視され始めた近年、従来通りの縦社会や厳しい労働環境ではなり手が減ってしまい、将来的に業界全体の衰退に繋がってしまいます。今回はパティシエとして長年働いてきた私が、この業界がブラックと言われてしまう所以や実際に経験した事例、しかしながらやりがいを感じる瞬間などをご紹介していきます!経験者の私が思う、パティシエの仕事がブラックな理由とは?私は10年以上パティシエと
パティシエ辞めたい…と言う人の3個のよくある理由とそれの対策とは?
憧れて入ったパティシエの世界・・・ですが、実はパティシエの世界はとても離職率が高く続けられる人が少ない職種でもあります。仕事の環境や給与の問題、体力的な問題など理由は様々ですが、新卒でパティシエとして働き始めた人の内3割が一年以内に退職していると言うデータもあります。厳しく長い修行期間の代わりに一生失うことのない技術を身につけられるパティシエですが、目標をもっていたはずの人でも途中で挫折してしまうことが多いのです。パティシエを辞めたいと感じてしまう人は、一体何が原因なのでしょうか。今回はパティシエを目指す前に知っておいて欲しい現実や退職理由、その対処方法を見ていきましょう。パティシエの仕事環境
パティシエ給料の相場は?給料を上げるためにやるべき6個のことも紹介します
パティシエの給料事情を知りたい方は必見です。繊細で美しいケーキを作る職人「パティシエ」。子供のなりたい職業ランキングでも常に上位にランクインするとても人気の職業です。高校卒業後も製菓の専門学校へ入学したり、直接店舗で雇用され修行に入る方が多いパティシエ業界ですが「薄給」であるイメージは確かにありますよね。でもそれは本当なのでしょうか?今回はパティシエの給料について詳しくお話していきます。パティシエの給料の相場はどのくらい?パティシエの給与は本人の技術や経験によって大きく左右されます。パティシエの平均年収は200万から300万の間とされていますが、経験を積んだパティシエの中には月収40万円から5
パティシエの仕事はどんな人に向いている?得意な人の5個の特徴やキャリアについて解説します
手先が器用な人が集まるイメージのあるパティシエ業界。細かい作業が多く、なおかつデザインのセンスも問われるお菓子を作る仕事はなかなか難しい職業だと思っていませんか?確かに繊細で独特な作業が多く大変ですが、慣れてくるとこんなに面白い仕事は他にありません。今回はパティシエの仕事をしたいけれど向いているかどうか分からない方、その世界に進みたいけれど迷っている方に向けてパティシエに向いている人の特徴やキャリアについてお話します!パティシエはどんな仕事?パティシエの仕事の範囲はとても広く、たくさんのお店で活躍しています。ケーキ屋、ホテルのパティスリー、カフェ、レストランなど私達の身近にあるものからメーカー
パティシエの仕事内容は?スーシェフとは何?役割に分けて1日の業務をご説明します!
美しいケーキを作り出すのが仕事のパティシエと言う職業。昔は「ケーキ職人」と呼ばれていましたが、フランス語の「パティシエ」はすっかり定着しましたね。ケーキ工房の中やホテルのカフェなど活躍の場はたくさんあるパティシエですが、一体どのような仕事を毎日行っているのでしょうか。子供の頃はケーキを毎日食べたいからパティシエになりたいと思っていた方でも、「体力仕事」だと聞いて諦めてしまった方も多いのではないでしょうか。今回はケーキ職人、「パティシエ」について、パティシエ歴10年以上の私が仕事内容ややりがい、求められる人物像などについてお話していきます!パティシエの仕事は大きく3個の役割に分けられる私が働いて
パティシエになるには?社会人でも資格取得はできるの?就職先ついてもお答えします!
近年ドラマや漫画などで取り上げられるようになった「パティシエ」という職業。見た目もうっとりするようなきれいなケーキに囲まれたお仕事に憧れている方も多いと思います。なりたい職業の上位にランクインするほど人気の仕事となった「パティシエ」ですが、どのような道を選んでいけばパティシエとして活躍する事ができるのでしょうか?今回は、現役パティシエの筆者がパティシエになるにはどうしたらいいか、そしてパティシエの仕事を詳しく解説していきます!パティシエになった私の経験をご紹介しますまずは私自身の経験からお話させていただきたいと思います。私は小さい頃から家でお菓子を作るのがとても好きで、学校が休みの日やバレンタ
パティシエの転職先はどんなところがある?成功させるためにやるべき3個のことや上手な転職方法を解説します
今も昔も、子供のなりたい職業ランキングの上位に位置する「パティシエ」。フランス語でケーキ職人を意味するこの言葉は日本でもすっかりお馴染みの職業になりましたね。近年はテレビや雑誌などで取り上げられる回数も増え、パティシエと言う職業に憧れを持つ方も増加しています。果たしてケーキ職人のお仕事、現実はどのようなものなのでしょうか?今回はパティシエの転職についてご紹介して行きたいと思います。パティシエの仕事ってどんな仕事をするの?一口にパティシエと言っても、その仕事は多岐に渡ります。個人店の場合、お客様にご注文をお伺いして商品をお渡しする接客販売、材料や梱包材の発注業務、完成した商品の梱包や補充、新商品