ケアマネージャーを辞めたいと思う4個の理由とその乗り越え方とは?
人手不足の介護業界の中で、ケアマネージャーの求人はそう数多くはありません。
どちらかと言えば飽和状態で、未経験から応募してもすんなり採用にならない唯一の職種であると思います。
しかしながら全く求人がないわけではありませんし、経験者の転職はそう難しいものではありません。
ケアマネージャーとしての転職を考えた際に押さえるべきポイントをまとめましたので、参考にしていただければと思います。
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目次
閉じるケアマネージャーで転職する人は多い?
介護業界全般に言えることですが、転職する人は多いです。
他の職種ほどではないにしろ、先日まであそこでケアマネをしていた人が今ここにいるな…ということはよくあります。
そして転職がマイナスになることもありません。
全ての経験が転職に有利に働きます。
よくある転職理由とは?
実際によく聞く転職の理由をまとめてみました。
給料が安い
ケアマネージャーの仕事が高給取りと思われていたのは昔の話。
今は処遇改善加算が付かない分、他の介護職よりも給料が安いことも少なくありません。
とは言え、然るべき経験を積んで試験に合格し研修を受けた上級資格を持って働く専門的な職種ですから、あまりにも給料が安すぎることに納得できないのは当然です。
ケアマネージャーの仕事は給料が安いから楽な利用者ばかりになるわけではないので、納得いかない給料であれば転職を考える人が多いです。
仕事がキツい
この仕事がキツいというのは、単純にケアマネージャーの仕事が忙しいとか大変という理由ではありません。
施設や会社によっては、ケアマネージャーは系列施設の送迎を手伝ったり介護業務を手伝ったりさせられます。
これが自分の空いた時間にするというのであれば問題ないかもしれないですが、ケアマネージャー本来の仕事が滞るほど他の業務を手伝わなければならない事業所があるようで、そういった所で働くことに疲れて転職を選ぶケアマネージャーは意外と多くいます。
こういった事業所はそもそもケアマネージャーの仕事を軽視していたり、またよく理解していないことも多いので、そういう面での不満も転職理由の一つとなります。
主任ケアマネを取得した
法改正によって、今後居宅介護支援事業所の管理者は主任ケアマネ取得が必須になります。
そのため今主任ケアマネの需要がとても多くなり、求人のほとんどがこの資格の保持者の募集になっています。
主任ケアマネの研修は内容もハードですが費用もかかります。
せっかく取得したのなら、その資格を活かせる職場に転職しようと思われる方が多いです。
元職に戻る
実は一番多い理由はこれではないでしょうか。
ケアマネージャーの資格を取得するには、まず介護福祉士や看護師など関連資格での実務経験が5年以上必要です。
その上でケアマネージャー資格を取得し、いざ働いてはみたけれどやはり自分に合わないとか、前の職種の方が良かったと前職に転職される方も少なくありません。
この場合ケアマネージャーの転職というのとは少し意味合いが違いますが、多少でもケアマネサイドから元職を見るという経験はとても貴重ですし、介護保険の知識がついてから現場職に帰るというのはその後の仕事に非常に大きな利点があると思います。
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ケアマネージャーで狙い目な会社や施設の5個の特徴とは?
では転職する上で、こういう会社や施設を狙うべき!というのはどのようなポイントでしょうか。
以下にまとめていきましょう。
歩合が付く
私自身が次にケアマネージャーとして転職するならば、必ず歩合が付く会社にします。
ケアマネの仕事はごくごく単純に売り上げが分かるようになっています。
利用者の件数、介護度で幾ら…という計算になりますので、頑張れば頑張るほど売り上げが上がります。
そこに歩合が付けばもっと頑張ろうと思いますし、そうでなければ件数が増えてもただ仕事が忙しくなるだけで自分にはメリットがありません。
歩合の付くケアマネの事業所はそう多くはないですが全くないわけでもないので、モチベーションを上げるためにはとても良いと思います。
手当がしっかりしている
ケアマネ手当や元職の資格に対する手当があるかないかで、手取りは変わってきます。
頑張って取った資格ですし、その資格を活かして仕事をしているわけですので、手当が付いている所のほうが良いでしょう。
ほとんどの会社では資格手当はあると思われていますが、私の事業所はありません。
付いて当たり前と思っていた手当ですが、ない場合もありますのでしっかり調べておきましょう。
ケアマネージャーの仕事に専念できる
前述した通り、ケアマネの仕事に理解のない会社ですと他の仕事を沢山振られてしまって自分の本来の仕事に専念できないことがあります。
もちろん他部署が人手不足で困っているならば手伝う必要はあるのですが、いつ電話が鳴るか分からない、いつ外に出なければならないか分からない…それがケアマネの仕事なので、そちらを優先してくれない会社は避けておいたほうが賢明でしょう。
デイや施設に併設しているケアマネ事業所の場合が、お手伝いに狩り出されることが多いようです。
そのあたりはきちんと面接で確認しておいたほうが良いと思われます。
定期的に仕事がくる状態
先述のように、ケアマネの仕事は1件幾らの商売です。
どんなに仕事が忙しくても、利用者の数が少なければ売り上げになりません。
そうなると、営業に出なければならなかったり、下手をすると業績不振で事業所閉鎖の恐れも出てきます。
病院が併設していた、関連事業所に地域包括支援センターがあるような所は、比較的受身で待機していれば仕事が流れてきますが、そうでなければなかなか簡単に利用者は増えません。
どんどん利用者が来るから忙しくてケアマネを募集する…という会社に勤められたほうが良いでしょう。
更新時の保障がある
ケアマネージャーを続けていく上で、5年毎の更新研修は必ず受講しなくてはなりません。
普通のケアマネ更新でも数万円の費用がかかり、何日も研修会場に通うこととなります。
この更新研修で様々なケアマネに訊いてみると、出勤扱いで給料が出て尚且つ受講にかかる費用も交通費も出ます!というケアマネから、いえいえ全額自腹で休暇を利用して研修に来ています…というケアマネまで、実に様々です。
この研修を受けなければケアマネの仕事はできないわけですし、働いている限り続くことですから、費用等を負担し出勤扱いにしてくれる会社を選ぶことをおすすめします。
ケアマネージャーの転職で注意したほうが良い3つのこと
他の仕事をさせられることも沢山ある
これは何度もお話している通りです。
施設ケアマネの場合でしたら、まず介護業務を完全に避けられる施設は少ないでしょう。
ただ施設ケアマネの場合はそう沢山の仕事があるわけではないですし、利用者は皆施設内にいるので、現場の仕事をして利用者の様子を見るというのも無駄ではないと思います。
居宅のケアマネの場合はそのような利点もなくただのお手伝い要因として利用されるわけです。
暇であればともかく忙しい時に他の仕事に回されるとストレスがかかりますし、仕事への影響も出ます。
営業ノルマの厳しい所は要注意
こちらも前述している通り売り上げがシビアに出ますので、それが落ちれば営業に行くように言われる会社は多いです。
その程度であれば仕方がないかと思うのですが、実はケアマネの仕事は利用者が介護サービスを利用してくれなければどんなに相談に乗っても家に通っても1円にもなりません。
散々相談に乗ったけれども利用者の気分が変わりサービスを利用しないということは多々あります。
もちろん亡くなったり施設に入所されるとサービスは終了です。
高齢者相手ですのでそのようなことはあって当然なのですが、ノルマに厳しい所ですと施設入所を怒られたり無理にでもサービスを利用させたりということもあるようなので、そういう会社は避けたほうが良いでしょう。
給料が高すぎる所は何かあるかも?
ケアマネージャーの募集で時々、破格の給料を見かけることがあります。
介護報酬が決まっていて上限担当数もあるので、ケアマネの売り上げはどんなに頑張っても上限額は決まっています。
それでも給料が恐ろしく高いということは、他の仕事もさせられたり、もしかしたらブラック企業なのかも?と疑っても良いかもしれません。
施設等でケアマネ兼施設長といった肩書きの場合でしたら給料が高いことも頷けますが、そうでなければこの給料は一体どこから出るのかな?と考えてみて下さい。
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ケアマネージャーで転職を成功させるためには何をすれば良い?
経験をアピールする
ケアマネの経験は、それまで担当した全てのケースが活きてきます。
同じ人は二度といなくても、同じような境遇の方、病気の方を一度経験しておくと、次のケースの時にその時取った対応や利用したサービスの経験がしっかり活かせます。
転職の際には、それまでに担当した件数をアピールしたり困難事例の時にどのように対応したかなどを自分の中できちんと整理して話ができるようにしておいて下さい。
主任ケアマネを取る
ケアマネ経験が5年あれば、転職を考えた段階で主任ケアマネを取得しておいたほうが良いでしょう。
ケアプランや事例を持参しての研修となりますので、転職してから研修を受講するよりも慣れた所で慣れた利用者のケースを使う方がやりやすいです。
これからのケアマネ求人は、主任ケアマネ取得者が優遇されます。
大変な研修ではありますが取っておいて損のない資格なので、余裕があればぜひおすすめします。
外部研修を沢山受けておく
ケアマネを対象とした外部研修のお誘いはひっきりなしに来ます。
民間から市町村や地域包括支援センター主催、病院や事業所主体など様々です。
日々の忙しい仕事の合間を縫って研修を受けに行くのはかなり大変ではありますが、知識も付きますし、何より他の事業所やケアマネとの交流が増えます。
そこで新しい仕事の依頼を受けられることもありますし、実は引き抜きの話なども時々出ます。
研修受講は決して無駄にはなりませんので、頑張って受けてみて下さい。
ケアマネージャーで転職するにあたっての必要な心構え
どこに行っても仕事は大変
ケアマネの仕事は利用者からも事業所からも無茶を言われたり、外回りもあったりと大変です。
困難事例の場合には、逃げ出したくなることも少なくありません。
しかしながらケアマネの仕事を続けるのであれば、どこに行ってもこの問題は変わりません。
大変な状況の時に周りが協力してくれなかったり相談に乗ってくれないという理由で転職するなら良いのですが、単にここの仕事は大変だから他に行こう、という転職理由であれば、それは何処に転職しても何も変わりませんということをお伝えしておきます。
常に勉強する覚悟は必要
5年毎の更新研修はもちろん、定期的に法改正のある介護保険。
利用者の生活の根底を揺るがすような大きな改正も少なくありません。
それに対しきちんとアンテナを張って、何がどう変わるのか予想を立て対策を練ることも、ケアマネの仕事の一部です。
新しいことを勉強するのは嫌だといった考えであれば、なかなか続けることが難しい仕事だと思います。
ケアマネージャーの転職で年収を上げるためにやるべきこととは?
介護保険の認定調査員研修を受けておく
市町村にもよるのですが、介護保険の認定調査をケアマネージャーに委託していることがあります。
この認定調査員は、まず都道府県で研修を受けてから市町村に登録し、市町村から委託を受けて一般のケアマネが認定調査を行います。
この認定調査、委託料が1件あたり大体3,000円~4,000円程なので、その分事業所の収益となります。
認定調査をしてくれるケアマネを雇えば事業所も売り上げが上がるのでその分年収に反映されることも多くなりますし、何より知っておいて無駄にはならないので、ぜひ受講しておきましょう。
最終的には主任ケアマネを目指す
何度も述べている通り、これからのケアマネ求人の主流はこの主任ケアマネです。
事業所に1人は必要となりますし、人員配置によっては特定事業所加算が取得できる大切な資格です。
急いで転職する理由がなければ、5年間のケアマネ経験を積んで絶対に取得してから転職したほうが良いでしょう。
この資格を取得していれば年収が400万円を超える事業所も多くあります。
まとめ
以上、ケアマネージャーの転職についてまとめてみました。
ケアマネは試験合格もそうですが、採用も狭き門となっています。
しかしながら転職に限っては一概にそうとも言えません。
それまでの経験を存分に活かして、より良い仕事に巡り合えることを願っています。
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