ケアマネージャーといえば、試験が難しくて、なんとなく仕事が大変そうで、でも介護職のなかでは給料がいい仕事、というイメージがあると思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?

一つずつ詳しく解説していきたいと思います。

ケアマネージャーとはどんな仕事?

ケアマネージャーの正式名称は「介護支援専門員」、一番の仕事は利用者のケアプラン(介護計画)の作成です。

しかしながら実際の仕事は多岐にわたり、一言では説明できない複雑さです。

ケアマネージャーの役割とは?

では、多岐にわたる仕事内容とは一体どのようなことを行うのでしょうか?

原則として、介護保険を利用している人には、必ずケアマネージャーが一人ついています。

ケアプラン通りにしか介護保険は利用できないということになっており、そのプランを作成するのがケアマネージャーだからです。

ですので、「介護保険を利用するには絶対に必要な人」というのがケアマネージャーの役割の基本となります。

ケアプランを作成する

ケアマネージャーは業務独占資格であり、ケアプランは他の資格だけでは作成することができません。

ですので、ケアマネージャーの一番大切な仕事がこのケアプラン作成であるといえます。

ケアプランにサービス計画が記載されていないと介護保険は利用できません。

しかしながらこのケアプランは、ケアマネージャーが一人で考えて作成できるものではありません。

まず、利用者本人や家族から、生活歴や既往歴、体調面や経済的なところまでしっかりとアセスメントをします。

このアセスメント部分が非常に重要で、手当たり次第に聞き取りをすればいいというものでもないですし、信頼関係ができていないうちに突っ込んだ話をしてもなかなか本当のところは見えてこないので、ある程度絞って必要最低限のところを押さえないといけません。

そしてアセスメントが終われば、こういうサービス、例えばヘルパーやデイサービスの利用がいいんじゃないですか?と提案します。

本人や家族がそうですね、となった場合、利用者にあうヘルパーやデイサービスを紹介し、利用者もOK、事業所側もOKとなったところで「暫定ケアプラン」を作成します。

そして利用者や事業所を集めて担当者会議を開き、暫定ケアプランをみながら細かいサービス内容を詰め、それで訂正部分がなければサインをもらって正式なケアプランとして利用者や事業所に交付します。

これを、新しいサービスが始まるとき、介護保険の更新のとき、サービスの変更のとき、利用者・事業所の状況が変わったときに繰り返します。

すべてにおいて正式な書類を残さなくてはならないので、ケアプランの変更が続くと本当に大変なのですが、これがないと事業所側も困りますから、速やかに作成しなければなりません。

役所や国保連とのやり取り

さて、介護保険を利用するにあたり、役所にケアマネージャー事業所の届出をしなくてはいけません。

つまり、この人のケアプランはここの事業所で作成しますよというのを役所に登録するのです。

多くの保険者では介護保険証に、担当する事業所の名前を印字しますので、介護保険証と届出の書類を持って役所に行くことになります。

その他、介護保険の更新時期が近づくと、60日前から認定調査のための更新手続きをするのですが、こちらも書類を作成し役所に持って行きます。

このあたりの役所(保険者)とのやり取りは、基本的には担当のケアマネージャーが行います。

また、要支援の人を居宅介護支援事業所のケアマネージャーが担当する場合は、地域包括支援センターから委託を受けるという形になりますので、地域包括との書類のやり取りも発生します。

また、ケアプランを作成するにあたって、果たして内容が法的に認められるのか、判断が難しいことがよくあります。

たとえば、同居家族がいる場合の生活援助であるとか、通院介助における院内介助の必要性など、プランには入れたいけれども法的にグレーな場合、役所に掛け合って「これは必ず必要なのでケアプランに入れさせてください」といったようなやり取りをすることも多々あります。

本人だけではなく家族も支援

他の介護職との大きな違いといえば、ケアマネージャーは利用者本人からよりも家族から話を聞くことが多い場合もある、というところです。

利用者がしっかりしていて判断能力が充分にあればもちろん問題ないのですが、介護保険を利用している人の中には、やはりそうではない方もたくさんいます。

そうなると、利用者の状況や事業所に対する思い等を家族から聞き取ることになるので、利用者に寄り添うことが基本である現場の介護職とは少し違った目線になることも少なくありません。

本来であれば利用者の思いを最優先にするべきところですが、全面的に家族から意見を聞かざるを得ないような場合、そうしても家族の思いが優先になります。

しかしながら、家族が無理すれば成り立たないのが在宅介護。

時には介護に対する不満やストレス等を傾聴しなくてはいけませんし、寄り添うべき相手が家族になることもあります。

板ばさみになるジレンマはありますが、家族の思いを受け止めることができるのもケアマネージャーしかいませんので、役割としては重要です。

必要な人には介護保険以外の手続きもする

生活保護受給者の場合は、ケアプランや利用票を生活保護の担当ケースワーカーに渡さないと事業所に介護券が給付されません。

市町村によっては、ケアプランの内容もケースワーカーの指示を仰ぐところもあります。

そのほか、担当しているうちに生活に困窮し、保護が必要であると判断した場合は相談を持ちかけることもあります。

障害の移動支援や居宅介護等を利用している場合は、障害福祉課とのやり取りをすることもあります。

時には何でも屋にも…

上記に書いたようなことが基本的にはケアマネージャーの役割なのですが、それだけではすまないのがこの仕事。

例えば、一人暮らしで身寄りのない人であれば、それ以外の雑用を頼まれることも少なくありませんし、通院についていったりすることもあります。

状態が悪い人の様子を見に行ったり、介護保険で対応できないようなことを依頼されたり…。

毅然として断ることも必要なのでしょうが、ケアマネージャーがやらないと誰にも頼めなくて困るということは日常にたくさんあり、どうしてもやらざるを得ないのが現状です。

また、役所や病院などの機関も、本人に他に頼る人がいない場合「ケアマネさんにやってもらって」と簡単にいってしまうことが多く、そうなるとケアマネージャーの仕事なのかなと利用者側も勘違いしています。

忙しいなかで業務以外のことをするのは大変ですが、それによって信頼関係が作られたりもしますので、できる範囲での譲歩も大切かなとは思います。

しかし、きりがないのも事実なので、他のサービスのように「ケアマネージャーがしてはいけないこと」をきちんと整備してもらえたらなと思うこともあります。

ケアマネージャーの具体的な仕事内容とは?

では実際のケアマネージャーの仕事内容を種類別にご説明いたします。

居宅ケアマネ

居宅ケアマネの仕事内容に関しては、上記「ケアマネージャーの役割」で述べたとおりです。

そのほかに、居宅ケアマネの大切な仕事内容としては、月末までに各サービス事業所に「サービス提供票」を交付します。

これは、翌月の利用者のサービスの予定を組んだもので、提供票どおりにサービスが行われることが基本です。

そして、この提供票に一か月分のサービスの利用実績を記入し、翌月初旬に事業所がケアマネに渡します。

これをレセプトに入力し、10日までに国保連に送る作業を「給付管理」といい、これも居宅ケアマネならではの大切な仕事となります。

給付管理は、ケアプランどおりに事業所がサービスを行っているか確認する大切な作業となっており、ケアマネが国保連に給付管理した単位と、事業所が国保連に請求した単位があわなければ保険給付がなされません。

ですので、間違いがあれば事業所に大きな迷惑をかけることとなりますので、とても重要な仕事です。

そのほか、要介護者には月一回、要支援者には三ヶ月に一回(電話は毎月)のモニタリング訪問も法律で定められており、これをしないと処罰の対象となります。

モニタリングは、今のサービスに過不足はないか、変更すべきことはないかを利用者から聞き取り、きちんと記録に残します。

訪問先は原則自宅と決められていますし、必ず利用者がいないといけませんので、デイサービスやショートステイなどの利用が多い利用者の場合は、訪問日時を決めるのが大変です。

また、家族が同席する場合はその方の都合も合わせなくてはいけません。

施設ケアマネ

今まで細かくケアマネージャーの仕事内容を説明してきましたが、施設ケアマネの仕事内容はまったく違うものと思っていただいてかまいません。

ここでいう施設ケアマネとは、特別養護老人ホームや老人保健施設、介護付き有料老人ホームやグループホーム等のケアマネージャーのことを指します。

施設の形態を取ってはいますが、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅は在宅介護に位置づけられていますので、似たようには見えますが介護保険上は施設ではなく居宅となり、居宅ケアマネがケアプランを作成します。

では施設ケアマネは何をするかといいますと、ケアマネとしては「施設介護計画」施設ケアプランを作成するのが仕事です。

つまり、施設に入所されている方の生活をプランニングする仕事になります。

しかしながら、施設の場合は介護報酬は介護度に応じて定額となっており、居宅のようにこのサービスを使えば単位がどれくらいで、の計算や、限度額内に応じた調整というものはしなくてもよくなっています。

施設以外の介護保険の利用は認められていませんので、給付管理に関しても毎月定額です。

施設の給付管理は、事務員さんがしてケアマネがしないところも多いです。

しかも、居宅のようにサービスが変わるたびにケアプランの変更というのもありませんので、介護保険の更新の時期であるとか、大きく状態が変わったとき以外はプランを変更することもなく、ケアマネ独特の仕事というのもそう忙しくありません。

では、施設ケアマネは何をしているのかといいますと、入所者の面談であるとか認定調査の同席、家族対応のほかは、現場での仕事をする、という施設が多いです。

施設によってそのあたりの線引きは様々で、ほぼケアマネ業務や事務仕事だけに専念するところもあれば、他の介護職員と同じように早出遅出日勤夜勤といったような勤務形態で、ほぼ介護職と変わらない仕事をするところも。

法的に定められている仕事内容というのがそう多くありませんので、ケアマネをどう使うのかというのは、その施設ごとの考え方によって大きく異なります。

こう書くと、居宅のケアマネより大変なのかなと思われがちですが、外への訪問も少ないですし、細かい単位の計算や担当者会議の調整もなく、いつでも利用者がそばにいる環境、なにより現場からケアマネになった人には働きやすい側面もありますので、意外と施設ケアマネの仕事が人気があったりもします。

ケアマネージャーではどういう人と仕事で関わるの?

では実際ケアマネージャーとして働き出すと、どのような人たちと関わるのでしょうか?介護職のなかでも、ケアマネージャーが関わる職種は断トツに多いです。

ご説明していきましょう。

サービス事業所

事業所を紹介することがケアマネージャーの仕事ですから、本当にたくさんの現場の人たちと関わります。

訪問介護やデイサービス、レンタルなど、年間で少なくとも100枚の名刺がなくなるほどたくさんの人と出会います。

実際に利用者を紹介し、関わりを持つ事業所ももちろん多いのですが、意外と多いのがいろいろな事業所の人が営業に来ること。

新しくできた事業所や、もしくは空きのある事業所、施設が入れ替わり立ち代り営業に来られますので、そういった方の対応も大切な仕事です。

その時は紹介するべき、利用するべき人がいなくても、ふとしたときに現れたりしますので、営業に来た事業所の方のことも覚えておかなくてはいけません。

実際に利用者がサービスを開始すれば、事業所に訪問したり電話したりしてその様子を聞きますので、関係はもっと密になります。

役所

いわゆる「保険者」とのやり取りは非常に多いです。

各種申請やサービスの問い合わせのほか、市町村でしている研修等に出たり、認定調査の委託を受けていれば、調査票を持っていったりもします。

そのほかに生活保護課や障害福祉課に出向くこともあります。

自分が働いている市町村の窓口とは顔なじみになるほどですので、普通の介護職をしているよりも役所との関わりは大きいかもしれません。

認定調査員

自分の利用者の介護保険の認定調査に同席することも多いです。

しかるべき介護度が出ないとのちのサービス調整に支障が出たり、実際の状況が利用者だけで調査をすると伝わらないことも多く、きちんと同席して、どういった点で困っているのか、実際のところはどうなのか、認知症の症状はなどを調査員に伝えます。

市町村によっては、居宅介護支援事業所のケアマネージャーが、認定調査員として役所から委託を受けることもあります。

その場合は、都道府県での認定調査員研修を受講してから、各市町村に認定調査員として登録をします。

だいたい一件3200円~4000円が相場です。

自分の利用者は担当ケアマネージャーが認定調査をするところもありますが、そうではないところがほとんどですので、はじめましての方のお宅に訪問し、認定調査を行うことになります。

地域包括支援センター

地域に必ずある、高齢者のためのサポートセンターです。

要支援の利用者は原則この地域包括が担当することになっていますが、実際のところ人員的にそうもいかないことも多く、その場合は地域包括から居宅介護支援事業所のケアマネージャーが委託を受けて利用者を担当する、ということになります。

以前は一般のケアマネージャーが担当できる要支援は8件まで、といった決まりもあったのですが、要支援は包括のやり方によっては非常に書類が煩雑なこと、単価が安いこと(一件3700円前後)、総合支援事業の開始で要支援者のサービスの斡旋が難しくなったことなどから、委託を受ける居宅介護支援事業所は減ってきているのが現状です。

要支援者の委託以外にも、地域包括では高齢者世帯の把握や、困難事例の対応や相談などを受け入れていますので、自分の持っているケースが大変である場合は相談を持ちかけたりもします。

また、高齢者虐待を見つけた場合にも地域包括への報告義務がありますので、関わりは多いです。

この地域包括でも定期的に研修が開かれますので、参加することもあります。

病院関係者

利用者が入院すると、在宅の情報を病院に提供すれば加算を取ることができます。

また、病院によっては、退院するときには「退院時カンファレンス」として介護が開催されますので、その場合は在宅でのサービス事業所を召集するのはケアマネージャーの仕事です。

その他に、医療系のサービス(訪問看護やデイケアなど)を利用するには主治医の指示書が必要ですし、認定調査の際にも主治医の意見書をお願いしないといけないですので、病院に行って話をしたりします。

医療と介護の壁は昔から言われていて、医療関係者が介護保険に理解がなくて苦労することもあるのですが、ここ数年はずいぶん改善されてきた印象です。

病院側から、サービスのアドバイスをもらうことも増えてきました。

要介護者にとって医療はなくてはならないものですので、積極的に関わっていきたいものです。

ケアマネージャーの給料事情は?

介護保険施行当時、ケアマネージャーの給料は介護職に比べて破格の高さだったので、今でもそのイメージを持たれがちですが、実際のところ最近はそうでもありません。

ひとつには、介護保険の改正が繰り返され、ケアマネージャーの担当件数に上限ができたことがあります。

しかも上限件数マックスを持っているケアマネというのもそうおらず、実際は入院したり亡くなったり施設に入居するたびに件数は減りますので、なかなか効率よくは収益が出ないという点があります。

また、一般的な介護職では算定できる「処遇改善加算」がケアマネージャーにはつきませんので、今では他の介護職のほうが給与がいい事も増えてきました。

しかしながらやはり専門職ですので、低賃金ということはもちろんありませんし、事業所によっては一件あたりいくらという歩合がつくところもあるようです。

ケアマネージャーの仕事でやりがいを感じること

では、実際にケアマネージャーとして働いていて、どのようなときにやりがいを感じるのか?いろいろとありますが、いくつかご説明いたします。

困っていたことが解決したとき

ケアマネージャーに相談をするときというのは、何かしら身の回りのことで困っていることがほとんどです。

たとえば家の掃除ができない、買い物に行けない、お風呂に入れないなどの具体的な相談があることもありますが、実は利用者本人も気付いていない問題点というのが、アセスメント上で浮上してくることも少なくありません。

例えば、足が弱ってきて歩けなくなってきたからリハビリを受けたいという相談はよくあるのですが、訪問してみると手すりがついていなかったり、ベットではなかったり、しかるべき補助具を使っていなかったりということがあります。

そういった場合は、介護保険で住宅改修ができ、手すりをつけられることや、福祉用具貸与のことを説明し、環境を整えたりします。

また、歩けていないなら買い物はどうしていますか、ご飯は食べられますかということを広げて、訪問介護の利用をすすめたりもします。

介護保険は煩雑ですし、すべてのサービスを利用者が知っているわけではないですので、状況を聞いた上で本当に困っていることを洗い出して、解決に導けたときはとても達成感があります。

利用者や家族の状況がよくなったとき

上記のように適切なサービスを説明し、利用に結びつくことで、本人の状況のみならず家族の状況もよくなることがたくさんあります。

サービスが順調に動き出し、状況が改善されることで、笑顔が増えたり家族間のいさかいが減ったりもしますので、そうなっていく過程を見られるのはケアマネージャーならではだと思います。

いろいろな人と協力できること

利用者から相談を受けても、ケアマネージャーが掃除をしたりリハビリをしたり、デイサービスに連れて行くわけではありません。

あくまでもサービスの仲介が仕事ですので、実際の介護は事業所の出番です。

利用者の状況や性格などを考えて、ここがいいかなと思う事業所を紹介し、双方の合意があればあとはお任せです。

このあたりはお互いの信頼関係がなくては成り立ちません。

サービスが始まってからももちろん様子を見に行ったり、利用者事業所双方の話を聞いたりする仕事はありますが、事業所のことを信頼し協力を仰ぐことも大切な仕事です。

ケアマネージャー一人では何もできませんので、事業所との協力は本当に大事です。

ケアマネージャーに向いている人のタイプは?

ケアマネージャーの仕事内容を解説してきましたが、実際働くにあたってどのような人が向いているのでしょうか?

話をきちんと聞くことができる

これはもう大原則です。

裏を返すと、ケアマネージャーに対する不満の多くは「話を聞いてくれない」「いつもつかまらない」だそうです。

忙しいなかでの訪問、ものすごく話が長い人もいます。

実際の仕事としては、今使っているサービスの満足度を聞くのがモニタリングなのですが、それ以外の話がとにかく長い人もいます。

しかしながら、普段の何気ない会話にも本人が困っていることが隠れているかもしれないですし、信頼関係を気付く上で傾聴はとても大切です。

家に閉じこもっている利用者や、介護している家族は、ケアマネが来て話を聞いてくれるのと楽しみにしてくれている人が多いです。

フットワークが軽い

突然の呼び出しや急な入院等で、訪問することも多い仕事。

それ以外にも、提供票を持っていったり、利用者の様子を聞きに事業所に行ったりすることも。

電話やファックスで済ますケアマネージャーも多くいますが、顔を見て話すほうが信頼関係はできますので、できるだけフットワーク軽く動けるほうが喜ばれます。

精神力が強い

働いてみるとわかるのですが、とにかく大変なことを言われたり、無茶を頼まれたりする仕事ではあります。

できないことをするように詰め寄られることもありますが、そこでメンタルをやられていてはきりがないですので、時には柳に風で受け流す精神力が必要です。

ケアマネージャーの仕事で大変なこと

精神力が必要と書きましたが、大変な仕事というイメージも強いケアマネージャー。

実際どういうところで苦労するのでしょうか。

施設によっては介護職員の業務をお手伝いすることも・・・。

これは施設ケアマネならではですね。

自分のケアマネ業務がたまっているのに、現場の仕事に駆り出されることが本当に多いです。

自分に余裕があるときはいいのですが、そうではないときや、言い方は悪いですが都合よく現場の手伝いをさせられているとき、何のためのケアマネなのかな、と思ってしまうことも少なくありません。

法律がころころ変わる

これは本当に大変です。

介護保険は三年に一度の改正と、六年に一度大改正があり、根本を揺るがすような変更も起こります。

しかも、案は秋ごろからちらほら噂として流れ出すのですが、4月1日施行の法律がいつも3月末ごろ決定されますので、その年はもう現場は大混乱です。

なかなか利用者にとってよい改正というのはありませんので、結局はケアマネがバタバタと説明に追われる羽目になります。

介護保険を理解してもらえないことがある

何度か説明しましたように、介護保険には非常に細かいルールがある上に煩雑ですので、利用者や家族に理解してもらうことが難しかったりします。

同居家族がいるので生活援助が入れない、通院介助は中抜きが発生する、要支援はデイサービスや訪問介護は月額固定で回数が決まっているなどなど、法律で決まっていることが理解してもらえず、ケアマネージャーのせいにされたりすることも。

説明するしかないのですが、怒られることも多くてなかなかつらいです。

ケアマネージャーになるためにはどうしたらいい?

では実際にケアマネージャーになるにはどうしたらいいのでしょうか?

ケアマネージャーの資格を取るには

介護や医療の現場経験原則5年を経て試験を受け、合格すれば数日間の研修、その後ようやく資格を手にすることができます。

試験の合格率も低いですが、研修がとにかく大変です。

ようやく資格をとっても、5年毎の更新研修があり、その都度数万円費用がかかりますし、数日間研修に通わなくてはいけません。

働くにあたり、必要なスキルや資格、経験は?

ケアマネージャーの元職(実務経験を積んだ資格)は、介護福祉士や看護師、リハビリ系職種から栄養士まで幅広くありますが、特に何かの元職のほうが仕事につきやすいということはないようです。

看護師の資格を持つケアマネージャーは重宝されそうですが、実際のところ介護の現場を知らなかったりもしますし、もちろん逆もしかり。

みんな自分の元職の知識はありますがそれ以外のスタートラインは同じなので、どの資格が必要で、どの経験が生かせるとは一概には言えません。

居宅ケアマネの場合は少し飽和状態になっていて、ケアマネ実務経験者のほうが優遇されることもあるようですが、より新しい試験を受けたほうが直近の法律に詳しいとみる向きもありますので、未経験でもあまり気にしなくていいでしょう。

ケアマネージャーで転職を成功させるために

実際に働いてみないとわからないことも多いですが、できるだけ後悔のない天職をするために、以下の点に注意してみてください。

まずは居宅か施設かを決める

前述しましたように、居宅ケアマネと施設ケアマネはまったく別物です。

ここをあまり気にせず「ケアマネなら何でもいいか」と働き出してしまうと、思っていたのと違う、ということにもなりかねません。

どちらでもいい場合は大丈夫ですが、そうでなければきっちりとどちらにするか決めておいたほうがいいでしょう。

併設する事業所にも注目

病院に併設する事業所はそこから利用者が流れてきますし、施設に併設するところはそこの当直当番が回ってくる、訪問介護がついていればその事業所を使いたい人が利用者になることが多いなど、併設する施設によっても特色が違います。

単独のケアマネ事業所はあまりありませんので、その辺りも考慮したほうが働き出してから戸惑うことが少なくてすみます。

ケアマネージャーの仕事の将来性は?

ケアマネージャーという仕事について詳しくご説明しましたが、そもそも将来的にもこの仕事は安定しているのでしょうか?気になるところですよね。

高齢化が進む今、絶対的なニーズがある。

実はケアマネージャーを通さずに「セルフケアプラン」として自分でケアプランを立てることも法的には可能ではあるのですが、その場合は今まで解説した、煩雑な介護保険がらみの手続きをすべて自分で行わなくてはならないので、現実的ではありません。

ケアマネージャーの報酬については自己負担がなく、全額介護保険負担になっていますので、そこまで大変な思いをしてセルフプランを選ぶ理由というのが見当たらないのが実際のところです。

ちなみにこの全額自己負担についても、そろそろ1割ないし2割を利用者が負担するべきという案が定期的にあがるのですが、もし1割負担するくらいならセルフプランにしますという利用者が増えると、役所の業務が膨大なものになりますので、実際には施行されないまま今に至っています。

今後高齢者が増えていく中で、この煩雑な介護保険を把握し、専門的に扱う職種ケアマネージャーしかいませんので、将来性は充分にあると思われます。

ケアマネージャーの仕事がおすすめな理由

ケアマネージャーは介護業界でも人気の仕事です。

その理由はなんなのでしょうか?

雇用条件によっては柔軟な働き方が可能

ケアマネージャーの募集は正社員以外に、パート、派遣といろいろあります。

一件あたりいくらの仕事なので売り上げの目標が立てやすく、パートであれば担当を少なくするなどし、勤務時間に応じて調整ができますので、比較的柔軟な働き方ができます。

派遣の場合は、どちらかといえば施設ケアマネの募集のほうが多いです。

施設ケアマネなら、常に利用者さんのそばにいる

介護職も好きでケアマネもしたいなら施設ケアマネはぴったりです。

居宅のケアマネになっても、やっぱり現場がよかったといって元職に戻る人も少なくないのですが、施設ケアマネであればいつも利用者さんと触れ合うことができます。

ケアマネの立場から現場に入っていろいろ観察することができるのは施設ケアマネならではです。

居宅ケアマネであれば、スケジュールの調整がし易い

居宅のケアマネはほぼスタンドプレーの仕事であり、自分でアポを取って仕事の予定を組みます。

ですので、比較的自分の都合のよいように調整しやすく、急なスケジュール変更でも自分が先方に連絡することで何とかなることが多いです。

居宅のケアマネは大変な仕事のイメージがありますが、意外と働きやすい仕事でもあります。

ケアマネージャーの仕事を目指す皆様へ

以上、ケアマネージャーの仕事についてご説明させていただきました。

ケアマネージャーは、受験資格を得るまでも大変で、試験の合格率も低く、合格したらしたで研修三昧。

その上仕事は大変だというイメージがあると思います。

でも、自分の知識を生かして、利用者の生活のアドバイスができるケアマネの仕事は、やればやるほど奥が深く、日々勉強になりますし、プランが上手くいったときの達成感は何者にも変えられません。

難しい分、とても面白い仕事でもあります。

興味があればぜひチャレンジしてみて下さい。

【ケアマネージャー求人を探す時は、こちらの記事も参考にしてみて下さい】

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