法人営業と聞くと、どんな仕事を想像するでしょうか。

法人営業とは文字通り企業への営業活動を行うことで、個人に営業活動を行うわけではありません。

営業というと保険や不動産など個人に対しての営業のイメージが強いですが、企業に対して営業する法人営業は、個人への営業は苦手だけど会社への営業は興味があるなど、初めて営業の仕事をしようとする人に人気の職種です。

しかし、具体的にどんな仕事をするのか分からない方もいると思いますので、法人営業の仕事をやってみたい人、法人営業はどんな仕事なのか知りたいという人に向けて、この記事では紹介していきます。

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法人営業の仕事は大きく3個に分けられる

はじめに、仕事の種類について見ていきましょう。

法人営業の場合大きく三つの種類に分けられることになりますが、主な職種は次の二つの内容となります。

一つ目は新規開拓営業と呼ばれるもの、二つ目はルート営業と呼ばれるものです。

営業経験がある方であればどのようなことを行っていくのかが分かると思いますが、営業職が初めての方は何となくは理解していても詳しい部分までは分かりませんよね?

仕事に関する内容はいち早く理解していく必要がありますので、まずは新規開拓営業と呼ばれるものからお話していきます。

新規開拓営業

新規開拓営業は新しい顧客を探すということが主な業務となり、興味のある顧客と契約を交わすまでが仕事となります。

言葉にすれば簡単ですが、新規開拓営業はかなり難しい面があります。

細かい内容は後段で触れていきます。

ルート営業

ルート営業と呼ばれる仕事は、既存客への新しい商品などを売り込むことやフォローアップが主な仕事内容となります。

また、自社製品などの場合は材料にかかるコストなども変わることがあったり、仕入れているものの価格が変わることで商品を販売する単価が変わるケースもあります。

そのような場合、ルート営業は顧客へ価格交渉をする必要があり、高いコミュニケーション力が必要となってきます。

コンサルタント

コンサルタントは、主に企業の改善点を指摘したり企画などの提案を行う仕事です。

今回は最初の二つについての説明をしますので、このような仕事もあるということだけ知っておいてください。

それではまず、新規開拓営業の詳しい業務内容を見ていくことにしましょう。

新規開拓営業の6個の業務とは?

新規でお客様を見つけることはとても大変な作業です。

いきなり知らない人から「この商品良いですよ!」と言われても、誰も見向きもしないでしょう。

新規開拓でもルートでも共通して言えることは、人の気持ちに入り込むことが大切です。

そのことを念頭に置いて、どのような業務内容があるのかを見ていきましょう。

見込み客の掘り出し・集客

まずは商品に興味を示すような顧客探しから始まります。

その方法は電話を使ったり、直接会社へ訪問するのが一般的です。

相手にしてもらえないことも多いですが、心を強く持ってめげずに頑張り抜くことが大切です。

継続して営業する内に、商品に対して興味がありそうな会社が必ず見つかります。

見込み客が見つかったら次の段階に入ります。

ヒアリング

顧客が興味を示してきたのであれば、契約を取りたいと思うのは当然です。

その相手から契約を頂くために何をしたら良いのかという情報が必要になります。

その内容は価格であったり商品の発注数であったりと、様々な要望が出てきます。

そのようなことを全てヒヤリングした上で、次の段階では見積書を含めた資料などを作成することになります。

この場合は、提案の機会を頂くためにも次回訪問のアポイントをしっかりと取ることも忘れないようにしましょう

資料作成

相手方の要望などを含めた資料などが出来上がったら、それに合わせた見積書も作成します。

資料作成に関しては、入社して間もない時期には特に時間をかけて作るようにしましょう。

会話で相手を納得させることも大切ですが、しっかりとした資料が今後の信用に繋がりますので、絶対にいい加減なものを作ってはいけません。

提案

ヒアリングの際、既にアポイントを取っているはずですので、予定された日時にこちらからの提案を行います。

この場合、前日に確認の意味を込めた挨拶の電話をしておくと提案できる機会を逃さないので、忘れないようにしましょう。

入社間もない方はこの確認作業をしない場合があり、そうすると当日に相手に会えないということになりかねません。

事前に確認するのは大切なことですので、実践するようにしましょう。

クロージング

クロージングとは最終的に相手を納得させて契約まで終了することですが、ここで気をつけたいのは自分に都合の良いことばかりを言わないということです。

商品はどのようなものであれ良いところもあれば悪いところもあります。

デメリット部分を隠すようにクロージングをする人もいますが、これは自分の信用を失う行為ですので慎みましょう。

アフターフォロー

無事に契約が終われば、次はその顧客へのアフターフォローが始まります。

クレームが発生した場合などは、すぐに対応できるようにしておくことが大切です。

これらの流れが新規開拓営業の主な仕事内容となってきますので、しっかりと理解してください。

次に、ルート営業に仕事内容についてお話していきます。

ルート営業の5個の業務とは?

ルート営業において最も大切なことは、顧客との信頼関係を強固にすることです。

既存顧客をフォローするルート営業には、新規開拓営業とは違った業務が発生してきます。

既存顧客のアフターフォロー・新商品の紹介

既に顧客となっていますので、商品のアフターフォローや新商品のPRなどをしていきます。

ルート営業はリピートの注文を取ることが主な仕事になりますので、用事がなくても顧客に顔出しをしたりして信頼関係を作っていきましょう。

ヒアリング

新商品がある場合や顧客からの要望が出た場合にはヒアリングをします。

この場合も、顧客の要望をメモして提案や解決に役立ててください。

資料作成

ヒアリングのメモを使って資料を作成していきますが、単価調整がある場合にはその理由を記した資料も作成しましょう。

顧客が納得できるようなものでなければ単価調整も難しくなりますのでしっかりとした資料作りが大切です。

提案

作成した資料で提案しますが、大きな間違いなどがなければすんなりOKが貰えることも多いです。

ただしここでも、自分と顧客との信頼関係が影響することを忘れないようにしましょう。

この行動を怠ると簡単に契約には至りませんので、注意が必要です。

クロージング

ルート営業におけるクロージングは、顧客がどうしても納得できない場合に必要になります。

こちらが提案した単価が高すぎる等の理由が考えられますが、しっかりと根拠を説明できるようにしましょう。

主な仕事内容はこのようなものですがになりますが、どちらの営業でも必要なことは自分を信頼してもらうことです。

これを大切にしないと売り上げに結び付きませんので、責任ある行動を取りましょう。

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法人営業の仕事はどんな人に向いている?向いている人の5つの特徴とは?

法人営業の仕事には向き不向きがあります。

向いてる人がどんな人なのか、いかに向いている人の5つの特徴をお話します。

コミュニケーションスキルが高い人

コミュニケーションスキルの高い人は法人営業に向いていると思います。

ただ、コミュニケーションスキルが高い=話好きというわけではありません。

相手の話をきちんと聞いて理解することが大切です。

人と触れ合うのが好きな人

法人営業は様々な人と出会い、様々な話をしていかなければなりません。

そのため、人と触れ合うのが好きな人に向いている仕事と言えます。

人を喜ばせるのが好きな人

法人営業に限らず営業の仕事は、顧客に喜んで頂けることが自身の売上に繋がります。

人を喜ばせることが好きな人はどうやったらお客様に喜んでもらえるか、納得してもらえるかを自然と考えていけるので、向いていると言えます。

チャレンジ精神が旺盛な人

チャレンジ精神が旺盛な人は法人営業に向いています。

営業は定説で全てが収まるわけではなく、新たなものを創造したり開拓しなくてはいけません。

そのため、チャレンジ精神の旺盛な人には刺激的な仕事と言えます。

柔軟性に長けている人

柔軟性に長けている人は法人営業に向いています。

なぜなら営業の仕事は、型にはまる法則が少ない仕事だからです。

常にイレギュラーが発生するため、柔軟に頭を切り替えて仕事に取り組める人に向いていると言えます。

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法人営業の仕事で活かせる経験とは?

法人営業の仕事に活かせる経験は様々ですが、ここでは代表的なものをいくつか挙げてみます。

接客アルバイト

接客のアルバイトは対お客様の受け答えをするので、その業務経験は法人営業にも活かすことができると思います。

クラブ活動

クラブ活動を通じてチームワークやチャレンジ精神を学んだり、何かを成し遂げた人はその経験を法人営業の仕事に活かすことができると思います。

ボランティア活動

ボランティア活動は誰かの役に立つために活動します。

誰かの役に立とうという精神は、法人営業の仕事に活かすことができます。

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その後のキャリアについて

この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?

法人営業のキャリアアップの道は、一般社員 → 係長 → 課長 → 部長といった社内のキャリアアップがあります。

会社によっては別部署、例えばマーケティングなどへの転部をして課長や部長などにキャリアアップしていく機会を与えている所もあります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

法人営業経験は他の仕事にも活かすことができます。

例えば個人営業やルート営業などの同業種はもちろん、様々な人と接して話を聞いたり説明をしていく中で蓄えた知識を活かし教育職への道などが考えられます。

顧客からのスカウトも?

法人営業の場合、顧客にプレゼン力や交渉力を見込まれ、顧客の会社の購買部や調達部へ転職するケースもあります。

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まとめ

法人営業は対企業の営業なので、個人営業とは少し異なります。

法人営業としての経験を積むことでお客様の大きなプロジェクトに携われたりと貴重な体験も多く経験できます。

社内での交渉は大変で労力を要しますが、それ以上に顧客に喜んでもらえた時の達成感は大きな収穫になり、自らの自信へと繋がります。

法人営業に興味を持っている、営業をやってみたいけどどの営業職が良いのか分からない、様々なことにチャレンジしてみたい!という人は、ぜひ法人営業にチャレンジしてみてください。

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