一言で営業職と言っても様々な形態があります。

大きく分けると、個人向けの営業職と法人向けの営業職です。

個人向けの営業職は保険であったり不動産・金融関連の営業が多く、法人向けの営業職はメーカーであったり商品の卸などの場合が多いようです。

今回は、法人向けの営業の辛いことについて紹介していきます。

どういう人が法人営業として向いていないために苦戦を強いられているか、また事前に大変な職場かどうか見抜くポイントがあるのかなどについて触れていきます。

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法人営業のおおまかな仕事内容

法人営業の仕事を知らない人にとっては、実際にどんな仕事内容なのか分からないかもしれません。

法人営業というのは対個人ではなく、文字通り対法人で営業活動をしていく仕事です。

大まかな仕事内容は、企業への訪問・問題点や要望の聞き取り・商品やサービス提案・見積もり作成や提案・アフターフォローなどがあります。

法人営業の仕事内容は、こちらの記事を参考に!

法人営業の仕事が辛いと感じる8つの理由

法人営業の仕事は、どんな点が辛いと思われますか?

個人向けの営業と共通して辛いこともある反面、法人営業ならではの辛いこともあります。

ここでは、法人営業の仕事でツラいと感じるポイントを紹介します。

ノルマがキツい

営業職なので、ノルマを課せられるケースが多くあります。

担当する顧客や所属する部署によっては月もしくは四半期ごとの数字がかなり高く、厳しいこともあります。

営業職の仕事は、会社に利益をもたらすためにノルマを達成することが大きな役割であると会社は考えています。

そのためノルマを達成できないと、上司からの叱責やレポートの提出など精神的なプレッシャーをかけられるケースもあります。

法人営業の仕事がますますキツいなと感じる瞬間です。

職場がサポートをしてくれない

営業職は個人商店とよく言われますが、周りのサポートは必須です。

チームがあって初めて営業職が現場で仕事をすることができます。

そのため、優秀な営業職がいくら努力したとしても、周りのサポートがないと仕事がしづらい環境になってしまい、一人で抱える仕事や悩みも多くなり、その結果仕事が辛くなり離職や転職を考えるようになってしまいます。

もし、今の職場で仕事がやりづらいと感じているのなら、こちらから相談してみると良いでしょう。

上司との人間関係が上手くいかない

これはどの仕事でも必ず悩みの上位にランクインしますが、法人営業でも上司との人間関係が上手くいかないことは仕事がしづらい原因になります。

上司と仲良くするのはなかなか難しいですし、そこまで望む人はいないのかもしれませんが、上司の的確なアドバイスや困った時のサポートは必要になります。

ただ、相性の問題であったり、根本的な考えの違いから上司と合わないこともあります。

そうなると仕事に対しての嫌気がさしたり、仕事を辞めたくなるきっかけになってしまいます。

接待が多い

最近はコンプライアンスが厳しい会社の増加や、若い世代との飲み会が減少していることもあり、接待をする機会も少なくなる傾向もあるようですが、業界によっては取引先との関係作りのために接待を必要としているところもあります。

土日のゴルフやイベント、金曜日の飲み会など仕事ではあるものの、接待となると通常の飲み会と違い、様々な気遣いや準備が必要になります。

接待が多いと余分にこなさなければならない仕事も増え、気苦労も多く、肉体的だけでなく精神的にもキツくなってきます。

休みの日の問い合わせ対応が多い

営業職にありがちなことですが、自分が休みであっても顧客が休みでない場合、電話や問い合わせのメールが来ることもあります。

上手く立ち振る舞れば良いのですが、問い合わせであったり緊急の連絡の場合はそうはいかないこともあるかもしれません。

結局自分が対応することになりせっかくの休みが休みではなくなってしまうと、仕事に対して嫌気がさしてきたり、やる気を失くしてしまうきっかけになります。

拘束時間が長い

ほとんどの営業職は決まった就業時間がなく、顧客との打ち合わせの時間や面談の時間など相手に合わせる必要が出てきます。

顧客に合わせて仕事をしていると、朝が早いお客様もいれば夜遅いお客様もいる為、働いている時間が長くなりがちです。

働いている時間が長いと感じてしまうと、仕事が充実していればまだ良いのですが、中にはクレームやトラブル処理に時間を取られて対処するケースもある為に辞めたくなることもあります。

会社の経営戦略に賛成できない

自身が会社の経営戦略に賛成できない場合、法人営業として辛いと感じることもあるかもしれません。

例えば今まではマーケットシェアを獲得するために70%までの値引きを営業判断でできていたのに、経営陣の交代や会社の方向転換により20%の値上げを各顧客と交渉し会社の利益を回復させるよう指示が出たりすると、顧客にはそれまでの話とは一転して難しい交渉をする必要があります。

会社としては利益を出さないといけないため、急な方向転換はないとは言えませんが、現場の営業からするとせっかく築いた顧客との信頼関係を崩しかねません。

また、手のひら返しとも取れる方針に賛成できず、それでも交渉する命令を受けるとなると仕事が辛く感じてしまうこともあります。

給料が割に合わない

基本的な労働時間が決まっていない法人営業は、スケジュール管理も基本的には自己管理なのですが、顧客次第で労働時間が長くなったり仕事量が増大します。

しかし基本的な給料は同じなので、給料が労働に対して割に合わないと感じる人も少なくありません。

営業職の場合、会社によっては臨時ボーナスや特別報酬など成績に応じて上積みの収入がありますが、それがない、もしくは貰える条件に達していないにも関わらず労働は増えているという状況になると、給料に不満を持ち仕事へのモチベーションが下がるため、仕事が辛いと感じます。

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事前に辛い職場を見抜く方法はある?

事前に辛い職場を見抜く方法があれば知りたいところですが、これはなかなか難しいのが現状です。

なぜなら、いくら事前に採用情報やインターネットで会社の評判などの情報を仕入れて、面接時に職場の雰囲気や面接官の雰囲気から辛い職場かどうかを見抜こうとしても、実際に働いてみないと辛いかどうかは分かりません。

ホワイト企業と言われてももしかしたら自分にとってはブラックな職場だったなんてこともありますし、ブラック企業であっても意外と自分には合っているから苦ではないということもあります。

事前に分かれば良いですが、やはりなかなか難しいようです。

まずは、どんな職場が自分に合っているか、こちらから相談してみてはいかがでしょうか。

辛い職場にあたった時の対処方法はある?

どれだけ事前に調べて、面接の時に職場の雰囲気や面接官の態度や仕草を確認して、念入りにブラック企業でないか辛い職場でないかを調べたところで、いざ働いてみると自分に合わなかったという話はよく聞きます。

ここでは、もし万が一辛い職場にあたってしまった時にどう対処すべきかについて、おすすめの方法を紹介します。

スポーツや趣味に没頭する

仕事のオンオフをしっかり分けて、休みの日は仕事のことを考えないようにしましょう。

スポーツや趣味に没頭することで、ストレス発散や気持ちのリフレッシュに繋がります。

法人営業だと休みの日でもお客様から連絡が来ることもあり、なかなか難しいかもしれません。

ただ土日に何か問題が起きたとしても、解決するのは結局月曜日であることも多いです。

ですから、思い切って土日の休みは電話を取らない、メールを見ないなどオフの日と決めて、スポーツや趣味で日頃のストレスを発散するようにしましょう。

友達や家族に相談する

仕事でのストレスや悩みは、職場より友達や家族に相談する方が有効なケースもあります。

法人営業の悩みは法人営業にしか分からないから、職場の人に相談したいと思う人もいるかもしれません。

もちろん、その職場の人が信頼できる人ならそれで良いでしょう。

しかし、職場での不満や愚痴を職場の人に話したらいつの間にか会社内で広まっていたという話も少なくありません。

そのため、思い悩んで誰にも相談できないとか、相談したいけど職場の人には相談して良いか分からないなどの場合は、友達や家族に相談してみましょう。

嫌な上司には感情を消す

法人営業の仕事に限らず仕事が辛い理由に必ず挙がるのは、職場での人間関係であったり、上司とのそりが合わないことです。

仕事は楽しく充実していて職場の人間関係も良好なのに、上司とだけ合わない場合は、感情を消して上司に接するのも一つの方法です。

真正面から向かい合うと嫌気が増してしまうので、感情を消して向き合わないようにするのも一つの方法かもしれません。

ノートに不満やストレスをなぐり書きしてみる

意外と効果的なのは、ノートに不満やストレスをなぐり書きしてみることです。

言葉にしてしまうと誰かに聞かれたりしてしまい、場合によっては気まずくなることもあるかもしれませんが、ノートに書き出している分には聞かれる心配はありません。

もちろんノートを見られてはいけないので、職場で書くことは避けましょう。

人によっては「デスノート」や「裁きのノート」などユニークな名前をつけて楽しみながら書いている人もいるようです。

万人に好かれようとしない

法人営業だけでなく、営業として人から好かれることが大切だと感じることがあります。

もちろん、100人いたら100人に好かれることがベストですが、現実はそうはいきません。

法人営業でも、俗に言う「社内営業」は必要で、様々な人とコミュニケーションをとって仕事に協力してもらえるように関係作りをしますが、どうしても合わない人も出てきます。

そういう人に好かれようと努力するのではなく、仕事は仕事と割り切って仕事上だけの関係を貫き、私生活では関わらないようにするのも大切です。

今の仕事を始めた理由や目的を考えてみる

職場がどうしても辛くなった時は、自分がなぜ今の仕事を始めたのか理由や目的などがあればもう一度考えてみると良いかもしれません。

法人営業を始める理由には、大きな仕事がしてみたいとか将来の独立のために多くの人と繋がりたいなど様々なものがあるかと思います。

もし自分の目的や仕事を始めた理由が特にないのであれば、どんなに良い職場と言われていても続けるのは難しいでしょう。

なぜ今の仕事を始めたのか理由や目的を見失っているのであれば、一度原点に立ち返ってみましょう。

改めて見つけ直したことで、やる気を取り戻して頑張れることもあるでしょう。

転職を考える

最後の手段ですが、もしどんな策を講じても法人営業の仕事が辛い、もしくは法人営業としては仕事を続けたいけど今の職場は辛いという場合は、転職を視野に入れても良いかもしれません。

転職することを悪く言う人もいるかもしれませんが、全ての転職が悪いというわけではありません。

もし、転職を考えているのなら、こちらの転職エージェントを利用してみると良いでしょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

法人営業は対法人の営業職なので、個人向け営業と比べると大きな仕事ができたり、達成感などが大きく楽しい仕事ではあります。

ただ、法人営ならではの悩みもあり、実際に法人営業として働いてみたけど仕事量が多くてやっていけないとか、顧客から毎日のように電話がかかってくるのが辛いという声も少なくありません。

何となくで始められる仕事でないことは確かです。

ただ、大きな仕事をしたい、将来のために様々な人脈を作りたいなど目的や大きな目標があれば充実した仕事であるとも言えます。

普段の生活では会うことのない重役の方や、テレビでよく見かける社長や会長に会う機会があるのも法人営業の良いところです。

今回の記事で、法人営業の仕事をしていて悩んでいる人が問題解決の糸口を見つけられたり、対処方法が参考になれば幸いです。




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