介護福祉士という資格の名前を耳にした事がある方は多くいらっしゃると思いますが、その詳しい内容についてはあまり知られていません。

介護の仕事に就いている人全てを介護福祉士と思っておられる方もいますが、たくさんの勉強、実務経験を積んで取った立派な資格保持者なのです。

内容や役割、どうすればなれるかを詳しく説明させて頂きます。

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まずは「介護福祉士」の仕事例をチェック

介護福祉士とはどんな資格?

高齢者、障害者等、体の不自由な方や介助の必要な方のお世話をするスペシャリストで、国家資格になります。

社会福祉士や精神保健福祉士と並んで三福祉士と称され、名称独占の資格です。

介護の現場ではこの介護の福祉士の需要が最も高く、今後の超高齢化社会において重要なポジションを担っています。

介護福祉士の役割とは?

「身体上又は精神上の障害がある事により日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(以下略)を行い、並びにその者及び介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする」、『社会福祉士及び介護福祉士法』において、介護福祉士はこの様に定められています。

この一文を噛み砕き、詳しい役割を説明しましょう。

高齢者、障害者の身体介護を行う

介護福祉士は介護のプロの資格ですので、最も期待される役割はこの身体介護においてです。

以前の介護福祉士の試験は、筆記合格後に実技試験があり、そこで介護技術の判断がなされていました。

現在は実技試験は無くなりましたが、その分実務者研修でしっかりと介護方法の勉強をしますので、介護の資格の中では一番身体介護に自信が持てる資格となっています。

認知症、精神障害の方の対応

介護福祉士の勉強は、上記の身体介護のみならず、精神面で支援が必要な方についても勉強します。

介護保険の分野で働けば認知症が、障害の分野でしたら知的、精神障害等の方も利用者になりますが、そういった方々にも単なる介護職員としてではなく、専門的な知識を生かしての支援や介助を行います。

介護者や家族に対する指導や相談援助

要介護者の心身面への介護を行う事はもちろん介護福祉士の役割であり、前述した通りですが、介護福祉士の大切な役割として、他の介護職員や家族に介護指導を行ったり、助言をしたり相談に乗る、というものがあります。

まずは介護福祉士自身がしっかりと利用者の状態を把握し、問題やその解決方法を見出さなくては出来ない業務ですが、それが出来るように勉強をして取得する資格ですので、的確なアドバイスを行うことが出来ます。

痰吸引など、医療的な介護をする

介護福祉士、一定の研修を受けた介護職員は、一定の条件の下ではありますが、痰の吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)、経管栄養(胃ろう又は腸ろう、経鼻経管栄養)を行うことが出来ます。

実際に事業所が登録を行わなければならないなど、この資格を保持しているから痰吸引等をどこでも行える訳では無いのですが、現在の介護福祉業界では需要も多く、この勉強をした事によって出来るアドバイスや危機管理もたくさんあります。

介護福祉士の具体的な働き先とは?

では実際に介護福祉士を取得した場合、どのような場所で活躍する事が出来るのでしょうか。

介護の現場、相談職として様々な仕事が期待される介護福祉士の、主な働き先をご紹介致します。

介護の現場で働く場合

入所施設

特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型施設の公的施設の他、介護付き有料老人ホーム、グループホーム等が入所施設になります。

介護職の指導も役割の一つである介護福祉士にとって、無資格者や未経験者も多く働く入所施設で、介護職として働くという事は他の職員の見本になる意味も含め、雇う側にとってもメリットは大きくあります。

通所施設

いわゆるデイサービス、デイケアで働いている介護福祉士もたくさんいます。

デイサービスの場合ですと、介護福祉士の割合で加算が取れます。

この加算は額は少額ですが、これを算定しているという事はしっかりとした職員がいるという証になりますので、事業所側も介護福祉士に働いてもらいたいと思っています。

この通所施設で介護福祉士として働く場合は以下に述べる相談員としての場合も多いですが、もちろん現場で活躍する事もできます。

訪問介護事業所

いわゆるホームヘルパーの仕事です。

こちらも責任者として介護福祉士は働く事が出来ますが、もちろんそういったポジションではなく、現場で活躍されてる介護福祉士もたくさんいます。

訪問介護は、介護保険上非常に細かい取り決めのある仕事。

その法律を学んだ上での資格である介護福祉士がたくさんいる事業所は、特定事業所加算を取得する事ができます。

在宅の要であるこのホームヘルパーの仕事は、専門的な知識が必要な為無資格者が働く事は出来ません。

一般のヘルパーでも、初任者研修もしくはヘルパー二級以上が必須です。

介護現場以外の働き先

福祉用具貸与事業所

介護保険の利用者で、実は一二を争うくらい利用率が高いのが福祉用具のレンタルです。

ここで福祉用具の選定や相談を行う場合、福祉用具専門相談員専門員講習を受講し資格を得るという道もあるのですが、実際の現場では介護の知識が無いと難しいのが現状です。

福祉用具に関する知識も持つ介護福祉士、社会福祉士の国家資格があれば、この仕事にも従事できます。

その上で、体の状態を見て必要な介護を想定することが出来る介護福祉士は、この仕事でも非常に需要が高いです。

生活相談員

原則として、社会福祉士か精神保健福祉士、社会福祉主事などの相談業務専門の資格を持つ人が認められている生活相談員ですが、都道府県によっては介護福祉士でも従事できる事になっています。

私の働く大阪府では、ほぼ全ての生活相談員は介護福祉士の資格で働いているのが現状です。

三福祉士の中でも介護福祉士がもちろん介護のスペシャリスト。

施設やデイでは相談に乗るだけでは仕事にならず、利用者の介護を実際に行った上でわかる問題がたくさんありますし、それを把握してから然るべきアドバイスを行うことが理想です。

そういった意味では、介護福祉士が生活相談員を行う事が一番理想の形だと思います。

サービス提供責任者

介護福祉士を最も求めているのが訪問介護事業所。

その理由は、訪問介護の要である職種のサービス提供責任者(以下サ責)のなり手が不足しているからです。

サ責は、現在は実務者研修受講者もしくは介護福祉士の資格が無いと行えないのですが、訪問介護の利用者40人ごとに配置が必要ですし、実際は40人の利用者を一人のサ責で担当するのは非常に仕事量が増え、困難です。

ですので、必要数のサ責がいなければ新規の利用者を獲得する事も出来ず、悩んでいる事業所がたくさんあります。

実務者研修でも可能ではありますが、介護福祉士を持っている方が利用者やケアマネの安心感、信頼感は増します。

仕事の流れ

施設の現場勤務の仕事の流れ

早出、遅出、日勤、夜勤で24時間365日利用者の介護を行います。

生活の全てを介助しますので、起床介助から朝食介助、入浴介助、昼食介助、レクリエーション、夕食介助に就寝介助、もちろん合間に排泄介助も発生します。

仕事としては介護職の中でも一二を争うほど忙しく、一日はめまぐるしく過ぎていきますので、テキパキと仕事をこなしたい人にぴったりです。

通所施設の現場勤務の仕事の流れ

朝夕の送迎の他、合間に入浴介助や昼食介助、レクリエーション、排泄介助を行います。

施設ほど介護量が多い事も無く、それよりも利用者のおもてなしを第一にしたこの仕事は、介護現場では一番のサービス業です。

メインの仕事といっても過言では無いのがレクリエーション。

ここで自分自身が楽しめないと通所での仕事は厳しいです。

施設のようにバタバタと過ごすのでは無く、おもてなし精神で利用者と触れ合うことが出来る通所施設は、無資格者のパートがたくさん働いています。

そういった方に介護のノウハウを指導する事が介護福祉士の役割です。

訪問介護事業所の仕事の流れ

介護福祉士で働く場合は常勤の場合が多いですが、もし登録ヘルパーとして働く場合は原則利用者宅に直行直帰します。

常勤ですと仕事の合間に事業所に戻り、事務仕事等を行います。

仕事内容は、家事全般を行う生活援助、トイレや食事、移動や入浴介助を行う身体介護に分かれ、事業所によっては障害者の居宅介護や移動支援も行っています。

忙しい仕事ではありますが、一件の時間が決まっている仕事ですので、だらだらといつまでも仕事が続く事はありません。

福祉用具専門員としての仕事の流れ

利用者の状態を観察し、必要な福祉用具を提案、選定します。

福祉用具の種類は多種多様であり、商品数も多いのでケアマネが全てを把握している訳ではありません。

ですので、「こんな人がいるので、こういう風になれる商品ありますか?」といった漠然とした依頼が来る事も多いですし、実際依頼された物よりふさわしい福祉用具があれば提案しなくてはなりません。

ベッドの組み立て等も行い、福祉用具の運搬、設置も行いますので、女性の多い介護業界で一番男性の割合が高い仕事です。

生活相談員の仕事の流れ

デイサービス等で、新規利用者の獲得や契約、相談や助言、ケアマネとのやり取りや介護計画書の作成、職員のシフト調整等を行います。

現場と家族、ケアマネの橋渡しのような仕事内容ですので、非常にやりがいもありますし、決定権も多く持つポジションです。

生活相談員は仕事で車に乗る機会が多いですので、運転免許も求められる事が多いです。

サービス提供責任者の仕事の流れ

サ責の仕事も相談員同様、利用者の契約や担当者会議への参加、訪問介護計画書の作成や現場ヘルパーの指導、シフト調整を行います。

特にこのシフトの調整においては、ヘルパーの勤務可能な時間や得意分野を把握し、利用者のニーズに合わせなくてはいけませんし、急なヘルパーの休みの時には誰が穴埋めをするか、もしくは自分が代わりに行く等、不意の事態にも備えておかなくてはならず、なかなか大変な作業です。

一番最初のサービスの際にはサ責が同行もしくはサービスに入り、一連のサービスの流れを把握、手順書を作成します。

これを行わなければ初回加算が算定できませんし、その後のヘルパーの仕事に統一性が無くなります。

訪問介護は介護保険においてかなり細かくして良い事、悪い事が定められていますのでその辺りをしっかり勉強して理解していなくてはなりませんし、クレームや思い込みによるトラブルも多い仕事です。

ですので、サ責の仕事は簡単ではありませんが、やりがいも多くあるので、長く働いている人が多いです。

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介護福祉士はどういう人と仕事で関わるの?

今までの説明から、介護福祉士の資格を持つと専門的な仕事をする事が出来るというのをご理解頂けたかと思います。

では実際に仕事をしていく上でどのような人と関わりを持つのでしょうか。

現場の介護職としての場合だけではなく、福祉用具専門相談員や生活相談員、サービス提供責任者として働いた場合の話も含めて説明したいと思います。

利用者、家族

介護職としてももちろん利用者に関わる事にはなりますが、介護福祉士として専門的なアプローチをする場合はまた違った角度での関わりになります。

利用者に対しては単なる介護だけではなく、本当に必要な介護は何か、例えば今はこういう風に食事を取っているけれども、実際はこのようにした方がいいのではないか、福祉用具もこれを使っているけれども、別の物の方が良いのではない等、自分の知識や経験を生かして考察し、方法を模索します。

家族に対しても、実際に行っている介助方法を確認し、それが正しいかの判断や、こうした方がいいとアドバイスをしたり、介護方法の指導を行います。

もちろんこのような事は無資格者や初任者研修修了者等でも行えますが、相談、助言も目的とした国家資格である介護福祉士は、もっと専門的に行うことが出来るのです。

ケアマネ、他事業所職員

福祉用具専門相談員や生活相談員、サ責の場合は、ケアマネの開催するサービス担当者会議や病院で行われるカンファレンスに召集され、意見を求められる機会が多いです。

たくさんの事業所が集まる場合も多くありますので、多職種と連携を取り、自身の分野の専門的な事を話さなくてはいけません。

特にケアマネと連携を図り、実際の現場での様子を伝えるのは大切な仕事です。

デイや訪問介護の場合はケアマネが常にサービスの様子を見る訳にはいきませんので、こういった場合はどうですか、この時はどうされていますか、ご飯、お風呂の様子は等細かく質問されます。

その際に即答出来なければならないのですが、サ責や相談員も常に現場に出ている訳では無いですので、実際に介護を行っているヘルパーや介護職員から、実際の様子を聞き取っておく必要があります。

介護福祉士として専門的な勉強をしているからこそ的確に伝達する事が出来ます。

保険者(市町村役所)

福祉用具の事業所は住宅改修や特定福祉用具販売も行っている事がほとんどですが、この場合役所に書類を提出して給付券をもらったりの作業を行うことが多く、介護福祉士の仕事の中でも一番保険者とやり取りする機会が多くなります。

生活相談員の場合も、必要書類を持って保険者のところに行く機会はありますが、実際に足を運ぶ事はあまりありません。

サ責でよくあるのが、ヘルパーのサービス内容に関し、保険者に問い合わせる事。

ケアマネも行いますが、例えば介護保険上ではグレーになっていたり余り推奨されていないサービス内容がどうしても必要なので行いたいという場合、保険者に相談を持ちかけ、許可を得る事があります。

この作業はかなり専門的な説明を詳しく行わなければならないので、しっかりと介護保険の勉強をしていなければ出来ません。

介護福祉士の給料事情は?

介護福祉士として働く場合、現場の介護職でも無資格者もしくは初任者研修、ヘルパー2級取得者よりも給与が上乗せされている事がほとんどです。

これは、介護福祉士を多く雇う事によって加算を算定する事ができ、事業所の収益も増える事があるからです。

大体正社員で月給23万円程度、パートの時給で1200円ほどが相場かと思いますが、加算の無い福祉用具専門相談員の場合はもう少し安い事が多いです。

介護福祉士としての仕事でやりがいを感じること

介護福祉士は名称独占の資格であり、この資格でしかできない仕事というのはありません。

しかしながら介護の現場職の中では国家資格保持者として働く事になり、無資格や初任者研修等とはもちろん違った仕事の取り組みになります。

そのやりがいを簡単にですがまとめてみました。

介護の現場でのやりがい

ほとんどの介護施設は、無資格でも未経験でも働けるようになっています。

ですので、現場に出て働く以上、そういった職員とも同じ仕事をする事になります。

しかしながら介護福祉士を持っていれば、同じように仕事をしていても正しい知識を学んでいますので、問題提起を行ったり、実際の介護はこれでいいのか、もっと良い方法は無いのか検討したり、他職員に対して正しい介護技術を指導したり、高度な角度からの支援をする事ができます。

介護福祉士を取得しているという事はそれなりの現場経験があるという事にもなりますので、経験に加えた知識でより良い介護を行えるのです。

介護福祉士しか出来ない仕事でのやりがい

前述しました福祉用具専門相談員、生活相談員、サービス提供責任者は、介護福祉士の他の資格でもなれる仕事ではあります。

しかしながら、介護技術の専門職である介護福祉士の資格を持って各職に付いた場合は、やはり正しい介護のあり方を学んでいますので、より自信を持って介護についてアドバイスが出来る立場にあります。

助言やアドバイスはもちろん誰がしても構わないのですが、やはり介護福祉士資格を持っていればその分説得力が増します。

介護福祉士に向いている人のタイプは?

実際に介護福祉士を目指すにあたり、どういった方が向いているのでしょうか。

向上心がある

介護福祉士は一度資格を取得すれば、更新研修等はありません。

ですので一生使える資格ではありますが、介護保険は数年に一度改正があり、根底を覆すほど大きく変わる事もあります。

介護の現場で介護福祉士の道を極めるのであれば法改正の知識はそこまで必要では無いですが、生活相談員やサ責、福祉用具専門員などで働く場合には法律の知識は不可欠です。

最低限の向上心を持ち、少なくとも自分の働く分野の法律は把握したいという意欲のある人が向いています。

問題提起や助言をする事が好き

知識や経験があり、介護福祉士の資格を取得していても、それを生かせなければ意味がありません。

常にこういった場合はどうしたらいいか考えることが出来て、臆する事無く周囲の職員や利用者、家族にアドバイスできる人が向いています。

体力がある

介護福祉士のみならず、介護の仕事に就こうと思うならば体力は不可欠です。

力仕事も多くありますので、腰痛になったり手首を痛める人も多く、体のメンテナンスは欠かせません。

必要以上に体力が無いといけない事は無いのですが、それでもやはり全く自信が無い人にはこの介護福祉士は向いていないでしょう。

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介護福祉士に向いていない人のタイプは?

では逆に、介護福祉士に向いていない人をご説明致しましょう。

介護の仕事が向いていないというよりも、介護福祉士の資格を生かして働く場合の話ですので、以下に当てはまるから全ての介護職が向いていないという事ではありません。

人に指導する事が苦手

何度も申し上げています様に、介護福祉士は利用者、家族、他職員に介護指導を行うという大切な役割があります。

こういった事が苦手な人は、介護福祉士として指導する立場の職種は難しいでしょう。

勉強をしたくない人

これも前述しました通り、介護保険は結構な頻度で改正ありますので、それをきちんと把握していないと、介護福祉士の資格保持者として仕事をする場合、間違ったことを話してしまったり教えてしまったりする事になります。

ケアマネの様に全ての介護保険を網羅する必要は無いですが、せめて自分が働く施設や事業所に関わる法改正は常に把握しておかないといけません。

人付き合いが苦手

こういった方は介護の仕事自体ももしかしたら向いていないかもしれませんが、介護福祉士として相談業務に就く場合、初めましての利用者や家族、事業所やケアマネと関わる機会が多くあります。

必要以上に人付き合いが苦手だったり、人見知りが激しい人の場合はお互いに仕事がしづらくなります。

介護福祉士になるためにはどうしたらいい?介護福祉士経験者がなり方を解説!

介護福祉士の資格の取得方法は時代と共に変化しており、年々難しく、時間も掛かる様になっています。

私が取得したのは平成16年でしたが、その頃はまだ実務者研修も無く、1月の筆記試験に合格後、3月に実技試験という形でした。

あれから少しづつ試験の形も移行していますので、現在介護福祉士になるにはどうしたらいいのかをご説明致します。

介護福祉士の資格を取るためには?

一般的なルートとしては、実務経験三年以上かつ従事日数が540日以上が必要で、それプラス実務者研修を受講すると筆記試験を受ける事が出来ます。

そして試験に合格し、介護福祉士の登録を行います。

必要なスキル、経験は?

実務経験は、児童分野、障害者分野、高齢者分野等のたくさんの職種で認められ、介護福祉系の現場の仕事をしていれば当てはまる事が多いです。

介護福祉士の実務経験は日数さえクリアしていれば、実際に働いた時間が問われる事は無く、登録ヘルパーなどで一日数時間の勤務でも受験資格が得られます。

実務者研修とは?

介護に関する技術や知識を得る為の研修で、130時間の初任者研修に対して450時間というかなり長時間の研修となっています。

大変ではありますが、数年かけて受講する事も可能ですし、通信教育の活用もされています。

現在はこの研修を受講しなければ介護福祉士にはなれませんが、介護業界に入る前に将来を見越して初任者研修ではなくこの研修を受講する事も可能ですので、しっかりと勉強してから仕事をする事もできます。

基礎資格や修了研修によって研修時間が変わりますが、この実務者研修を取得しておけば訪問介護事業所でサ責業務を行うことが出来ます。

介護福祉士で転職を成功させるために

今まで述べましたように、介護福祉士の活躍の場は多くあり、転職するには最も有利な資格といっても過言ではありません。

この資格を生かして転職する際の注意点をまとめてみました。

介護福祉士が優遇されている仕事場を選ぶ

介護に詳しい法人が展開している施設であれば、まず間違いなく介護福祉士は給与が高く設定されており、手当てが付く所も少なくありません。

しかしながら一般企業等が経営している事業所では、あまり介護福祉士の価値を理解されておらず、無資格者や初任者研修修了者と給与が変わらない所も。

せっかくの資格ですので、やはりそれなりに認められる所で働く方が良いでしょう。

やりたい仕事が出来るかどうか

前述している通り、介護福祉士は色々なポジションの仕事が出来ます。

ですので、本当は現場でゆっくり介護職として働きたかったのに、サ責になるように言われた等という話を現場の方からよく聞きます。

介護福祉士の資格がある人がいないとそういったポジションに行くように事業所から言われるのは仕方の無い話ですが、それでもやりたい仕事から離れてしまうとストレスも溜まります。

現場の介護職と相談員やサ責の仕事は全く違いますので、この仕事がしたい、他はするつもりが無いという話は面接の段階でしっかり伝えておいた方が良いでしょう。

介護福祉士の将来性は?

今まで色々と説明してきましたが、介護福祉士はずばりものすごく将来性のある資格です。

その理由をご説明します。

介護福祉士がいれば取れる加算がある

入所、通所施設、訪問介護と、介護福祉士の割合によって取れる加算がある事はすでにご説明した通りです。

しかしながらこの加算、全てが以前からあった訳ではありません。

法改正を繰り返す内に、専門性の高い介護福祉士がいる意味が認められ、増えてきた加算です。

この内のサービス提供体制加算は、現在負担限度額外の算定となっています。

ですので、以前に比べて事業所側も算定がしやすくなりましたので、介護福祉士の採用をより求めるようになりました。

色々な職種で専門性が求められる

サ責は以前は経験3年以上のホームヘルパー2級でも可能でしたが、今は出来ません。

生活相談員も、以前は介護福祉士は出来ない自治体が多かったのですが、今は可能な所がほとんどです。

介護福祉士の資格が認められてきた証であり、今後もこういった法改正はみられると思います。

介護福祉士の資格がおすすめな理由

仕事に困らない

これが間違いなく一番のお勧め理由です。

世間で思われているよりも介護業界は人手不足で、無資格者でも未経験者でもいいから働いて欲しいという求人は増えてきています。

しかしながらやはりそういった職員を採用すると、一人前に育てるまでが大変です。

介護福祉士の資格があるイコール即戦力として働けますので、指導する余裕が無い事業所からすればとにかく採用したい人物です。

介護の仕事に自信が持てる

介護の仕事をし、かつ介護福祉士を持っている人であればわかって頂けると思うのですが、たとえ何回転職しても、介護技術は体に染み付いており、そうブランクを感じることも無く介護業務に付くことが出来ますし、しっかりと勉強した分、他の人の指示や要求を理解しやすくなります。

介護福祉士の資格があれば働く事が楽になりますし、大きな自信を持つことが出来ます。

現場から離れても仕事がある

腰痛等で介護の現場職が辛くなった、という理由で、福祉用具専門員や生活相談員、サ責業務に転職する人も多くいます。

どうしても現場仕事は体を痛めやすいですし、加齢とともに辛くなる事も。

そういった場合は、介護福祉士の資格があれば他の実務の少ない職に就くことが可能です。

まとめ

介護業界で一番立派な資格は介護支援専門員、ケアマネだと思われがちですが、実はケアマネは国家資格ではありませんので、位置付け的には介護福祉士の方が国に認められている資格といえます。

介護の仕事は大変だからという理由で、介護福祉士を持っていても介護の仕事をしない、潜在介護福祉士はたくさんいるとされています。

確かに仕事としては楽ではありませんが、介護業界においてやっぱり介護福祉士の資格保持者は別格ですし、需要も多いです。

実務者研修受講が義務付けられ、金銭的、時間的な理由で介護福祉士になる人が減るのでは無いかと危惧されています。

これ以上介護業界が人手不足に陥らないよう国も対策はしていますが、まだまだ人手は足りません。

今後も介護福祉士はますます需要が増えていくでしょう。

【介護福祉士の求人を探す時は、こちらの記事も参考にしてみてください】

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