出版未経験求人でよくある募集内容をご紹介！未経験から始める方はぜひご覧下さい！

テレビドラマや漫画で目にすることの多い出版社の編集者。

締切に追われながら原稿を書いたり編集会議で企画を発表したりと、忙しくも楽しそうなイメージをお持ちの方も多いかもしれませんね。

そのせいか、「出版不況」と言われながらも「編集者」という職業自体は根強く人気を保っています。

「私も編集者になりたかったなぁ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

あまり知られていませんが、実は編集者という仕事は特別な資格は要らない職種。

場合によっては未経験でも始めることができるのです。

そこで今回は編集者に憧れる方のために、編集者の未経験求人について解説いたします。

求人のポイントや気になる疑問にもお答えしますので、必見です！

出版社の仕事とはどんな仕事？

まず、出版社の仕事について解説いたします。

”出版社＝編集者”とイメージする方も多いかと思いますが、実は仕事はそれだけではありません。

普通の企業同様、人事部や総務部もありますし、営業部やマーケティング部などもあります。

そういった一般的な部と並ぶように、「編集部」が存在するのです。

皆さんが気になるのは編集部の仕事かと思いますので、下記にて編集部の主な仕事をご紹介いたします。

企画の立案

まず編集者が行うのは、企画の立案。

予め決められている雑誌の年間テーマ・月刊のテーマに合わせて企画を考え、編集会議にて発表するのです。

そこで企画が通れば、次のステップである取材や撮影に移ります。

もし企画が通らなければ再度練り直すか、採用された他の人の企画を担当します。

取材先探し・アポイントメント

担当する企画が決まったら、次はそのテーマに合う取材先を探します。

良い取材先を見つけたら取材依頼をし、先方に内容を確認してもらった上で約束を取り付けます。

取材に同行させるカメラマンを探すのも編集の仕事。

自分、取材先、カメラマンのスケジュールを合わせるのは意外と大変な作業です。

取材・文字起こし

取材当日は、カメラマンに撮影してほしいシーンなどを指示しながら取材を行います。

終了後は編集長などの上長に取材内容を報告し、改めて方向性を話し合うこともあります。

その後は原稿のために録音した取材内容を文字に起こします。

現在は取材から原稿アップまでを一括して外部ライターに委託する企業もありますが、上記のように編集者が全て行うというケースも少なくありません。

撮影

料理雑誌やファッション誌は、企画決定後にテーマに沿った撮影を行います。

ロケ地やスタジオの選定、モデルやフードスタイリスト、カメラマンを手配するのも編集の仕事です。

撮影当日はカメラマンへの構図の指示や、モデルへのポージングの指示を行うこともあります。

また、撮影は10人前後で行うため、現場が混乱しそうになることも少なくありません。

そんなとき、現場を円滑に回すというのも編集の大きな仕事の一つです。

原稿作成

取材と撮影が終わり、ネタと写真が揃ったら今度は原稿に取り掛かります。

こちらも外部ライターを雇っているケースと自分で書くケースがあります。

レイアウトチェック

写真や原稿の文字量が決まったら、デザイナーと誌面のレイアウトを決めます。

文字を置く場所や写真のトリミングについて意見を交わし、決定したら印刷へ進むという流れです。

中には企画が決まった時点でレイアウトを決め、それに沿って撮影を行うというケースもあります。

こちらも出版社や雑誌によって異なります。

校正、赤字の反映

内容に間違いがないかを取材先に確認してもらうのも、編集が行う段取りの一つ。

誤字脱字については、社内にいる校正担当に確認してもらうことが多いです。

間違いやミスがあれば赤字で修正を入れ、それを編集長が全てチェックし、出版されます。

出版未経験での仕事でよくある募集内容とは？

出版社編集の仕事内容を見て、予想外のボリュームに驚いたという方もいらっしゃるかもしれませんね。

もちろん、未経験の方にここまでの業務内容を一気にお願いするという出版社は少ないと考えて良いでしょう。

上記で紹介した仕事の一部を委託されるケースが多いです。

その代わり、正社員ではなく派遣社員や契約社員といった雇用形態になることもあります。

以下で募集内容を確認してみてください。

給与相場

正社員の場合、編集者の多くは「裁量労働制」での採用です。

「裁量労働制」だと、一定時間分のみなし残業代が含まれた給与が支給されます。

月の基本給が25万円前後、それに40時間分前後のみなし残業代というのがおおよその相場です。

額面で説明すると月給30万円前後といったところでしょうか。

契約や派遣社員の場合は19万円前後が給与相場です。

しかし、きちんと残業代が出るケースが多く、長く働いた分は給与が支給されます。

出版社の年収はどれくらい？相場感や給料を上げるための転職術を教えます

勤務時間や休日、残業

正社員、その他雇用形態共に土日・祝日を休日とするところがほとんどです。

稀に休日に取材や撮影などが入った場合は出勤することもありますが、その分は代休を取得することができます。

しかし、裁量労働制の場合はその会社独自の勤怠ルールがあるかもしれませんので、確認が必要です。

残業については個人の力量次第です。

確かに業務量は少なくありませんが、きちんとしたスケジュール管理のもとで作業していれば、上手くこなすこともできるでしょう。

裁量労働制は一定時間以上の残業代は出ませんので、なるべく残業はしないほうがお得です。

福利厚生

福利厚生は比較的厚いところが多いです。

出版社に勤める人全員に加入が認められる「出版健保」はかなり手厚く、受診内容によっては医療費1.5割負担で済むケースも。

健康診断や予防接種も無料で受けさせてくれるので、健康面はしっかりとケアできます。

その他カフェテリアプランなどを導入している企業も多く、業務量が多い分福利厚生は充実しているといっても過言ではありません。

勤務場所

編集部は基本的には本社にあります。

したがって、本社勤務になることが多いでしょう。

しかし、取材や撮影で外出することが多いため、オフィスには月の半分くらいしかいないという場合もあります。

求められる人物像

編集者は、常に初めましての出会いが多い仕事です。

取材、撮影、制作を通して沢山の人と出会い、関わり、仕事を進めていきます。

したがって、人見知りせずに誰とでも話せるようなオープンな人物が求められることが多いです。

また、編集者は予想以上に地味な業務を沢山こなさなくてはなりません。

根気強く、コツコツと作業できるような方が必要とされます。

必要なスキルや資格、経験

冒頭でも述べた通り、必須のスキルや資格はありません。

Excel、Word、PowerPointを使いこなせれば支障はないでしょう。

ライティング経験があるに越したことはありませんが、なくても特に問題視はされません。

出版未経験の仕事のおすすめ求人のポイント

ここからは、おすすめの求人ポイントについてまとめたいと思います。

特に未経験の方におすすめの求人について解説いたしますので、これから編集者を目指すという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

未経験OKという記載がある

これは言うまでもありません。

「未経験OK」と記載されているところは、人を育てる余裕がある編集部の可能性が高いです。

人員が豊富にいたり、研修制度が整っていたりと何かと恵まれた環境であると思っても間違いではないでしょう。

業務の一部のみを委託してくれる

「仕事内容」の欄で様々な業務をご紹介しましたが、まずはその一部のみを担当させてくれるような求人もおすすめです。

例えば他の編集者の取材をもとにライティングのみを行う、校正をもとに赤字の反映のみを行うなど、業務の一部を担当することで徐々に編集の流れや仕組みを理解することができるからです。

求人には「雑誌の校正募集」「ライター募集」といった記載があるかと思いますので、ぜひ確認してみてください。

また、校正やライターは派遣会社が募集していることもありますが、派遣社員ですと決まった時期にしか編集部に行かない仕組みであることが多いです。

できれば派遣会社からの募集ではなく、一企業の募集を選ぶようにしてください。

新しく創刊される雑誌やメディアである

すでに出来上がった媒体に入るというのは、その媒体のカラーに慣れるまでやや時間がかかるものです。

更に未経験であれば様々な業務についても覚えなくてはなりませんから、大変です。

しかし、これから創刊されるメディアであれば、雰囲気などを検討する段階から入り込むことができます。

メディアのカラーさえ押さえておけば、あとは業務を覚えて編集を行うだけ。

多少はスムーズに仕事ができるでしょう。

出版未経験での仕事についてよくある疑問

仕事内容や求人のポイントが分かっても、やはり不安な点は多くありますよね。

そこで、未経験で編集の仕事を始める際に不安になりそうな点について解説いたします。

本当に未経験でもできる？

まずはこれです。

新しいことを始めるだけでも不安なのに、それがプライベートでなく仕事ともなれば更に不安ですよね。

しかし、編集の仕事は大丈夫です。

実際に筆者が在籍していた出版社にも、未経験で転職してくる人が多くいました。

最初は戸惑うことがあったり難しく感じたりすることもあるかと思いますが、それはどの職種も同じ。

本当にやりたいという気持ちがあるのであれば、未経験でも問題ありません。

プラスになる資格はある？

編集者としてプラスになる資格は、これといってありません。

先ほども述べた通り、Micro Office Specialist の資格があれば尚良いかなといった程度です。

しかし、担当する媒体や雑誌によってはプラスになる資格もあります。

料理本の編集であればフードコーディネーターの資格などを持っていればプラスになるでしょうし、フィットネス系の雑誌であればトレーナーやインストラクターの資格などがプラスになることもあります。

もし編集として携わりたいテーマがあるのであればそれに沿った資格を、逆に資格を持っているのならその資格を活かせそうな雑誌の編集部を受けてみると良いかもしれませんね。

面接ではどんなことを訊かれる？

志望理由は確実に訊かれます。

特に特定の雑誌の編集部を受ける場合は、なぜその編集部を選んだのか、その雑誌のどこが好きなのかを詳しく訊かれることが多いです。

また未経験であれば、なぜ今から編集者になろうと思ったのかは確実に訊かれると言っても過言ではありません。

その他、自分が編集者になったらどのような特集を組みたいか、その雑誌のどんな部分を変えていきたいかなどを訊かれることもあります。

いずれにせよ、企業というよりは希望する媒体にまつわる質問をされると思っていてください。

やっぱり仕事は大変？

「ラク」といったら嘘になります。

業務量も多いため慣れるまでに時間はかかりますが、上手くこなせるようになればプライベートも充分楽しむことができます。

毎週のように何かしらの締切に追われるため、スケジュール管理が苦手な人はやや大変に感じることも多くあるかもしれません。

しかし、きちんと管理できればこちらも問題はありません。

つまるところ、個人の力量によると思います。

文章が思いつかなくなったらどうなるの？

ライティングも行う編集者は、誰もが一度はこの壁にぶつかるといっても過言ではありません。

しかし、思いつかなくても絞り出すのが仕事です。

先輩や同期に相談し、他人の意見を聞くことで何かヒントを得ることが多いです。

また、手当たり次第に関連書籍や雑誌を読むというのも方法の一つです。

それにより見識や語彙を増やし、自分の文章に生かすのです。

まとめ

以上、出版社の未経験求人についてまとめました。

なかなか専門性が高そうな仕事なのに、これといった資格は要らないという点に驚いた方もいらっしゃるかもしれませんね。

ここまでで解説した通り、編集者は希望すれば誰でもなることができる職業です。

しかし、語彙力であったり日々の情報収集であったり、編集者になってからも毎日の努力が必要不可欠な仕事でもあります。

常に根気強くコツコツと業務に取り込めるという方にはおすすめです。

また、かなりのコミュニケーション能力も問われます。

個人の努力で完璧に養えるものではありませんが、もし編集者を希望するのであれば、日頃から多くの人とコミュニケーションをとっておくことをおすすめします。

ぜひ、夢に向かって頑張ってみてくださいね。