出版社で働きたいなら!知っておいてほしい4個のことと自分に合った出版社の探し方を紹介します
出版社の仕事は、どんな人が向いているのでしょうか?
書店に置いてある書籍や雑誌を生みだす手助けをする職業ってかっこいいですよね。
そんな出版社の仕事を具体的に知りたいと思いませんか?
そこで今回はなんと、そんな出版社の仕事内容を具体的に細かく紹介したいと思います。
出版社に向いてる人向かない人、やりがいや今後のキャリアまで、この職業の良いところをまとめてみました。
目次
閉じる出版社の仕事は大きく3個の役割に分けられる
編集
出版社の商品である「出版物」の企画立案・編集作業を行います。
書籍の編集と雑誌の編集の2つの種類に大きく分かれます。
デスクワークだけでなく、仕事相手とのコミュニケーション能力も重要な仕事です。
営業
自社の出版物を、書店や取次に紹介、または宣伝して営業活動を行います。
書店からの自社出版物への発注を促したり、取次に自社出版物の在庫補充を促したりすることが目的です。
書店員の生の声を聞く機会が最も多いため、企画の可否や見通しに対する営業マンの意見はきわめて重要です。
製作
出版物の刊行スケジュールに関する管理全般を行います。
印刷所や製本所への発注作業や価格交渉も行います。
また予算に合わせた原価の調整も製作部の重要な仕事です。
編集の9個の業務
企画の立案
書籍であれ雑誌であれ、企画がなければ出版物は成り立ちません。
今売れている書籍や人気のある特集記事などを参考にしながら企画を立案します。
世の中のトレンドに対する常日頃からのアンテナの張り方が重要になります。
企画書の書式に合わせて情報やアピールポイントを整理し、会議通過に備えます。
企画会議
営業部長や編集長などの上司が参加する会議の場で企画書を基に自身の企画をプレゼンします。
企画内容に会社からの承諾が得られなければ、企画は頓挫してしまいます。
類似商品や類似企画の売れ行きなど、具体的なデータを示すと説得力が高まります。
仕事の発注
書籍であれば、原稿執筆を著者に依頼します。
雑誌の場合には、誌面の構成によって多種多様な専門家へのオファーが必要になります。
記事を執筆するライターだけでなく、カメラマン、イラストレーター、デザイナーなどへも発注が必要です。
仕事の承諾が得られたら打ち合わせをして、企画の主旨について理解に食い違いがないよう改めて説明します。
スケジュール管理
書籍で著者が一人だけというような場合は、電話やメールで原稿の進捗状況を確認します。
構成などで変更の希望がある場合は、打ち合わせの場を設けて、企画主旨との整合性を確認します。
雑誌の場合、誌面を構成する記事の種類ごとに様々な段取りが必要です。
インタビュー記事があれば、日程や場所の調整からインタビュアーやカメラマンの確保まで、やるべきことは沢山あります。
入稿準備
著者から原稿が届いたりライターから記事が届いたりしたら、入稿の準備を始めます。
入手した原稿を読み込んで、表現や表記のミスを可能な限り減らしておきます。
原稿に含まれる情報の事実確認は校閲と呼ばれ、専門の部署や外部のスタッフに依頼することも多いです。
雑誌であれば、取材した企業や紹介した店の所在地や電話番号、HPアドレスなどのチェックも不可欠です。
写真やイラスト、ページデザインなどのデータ一式が揃った所で印刷所への入稿という形になります。
初校ゲラチェック
印刷所から初校ゲラが出てきたら、入稿時の指示がきちんと反映されているかチェックします。
本の著者や記事の執筆者に初校ゲラを送り、最終的な確認をしてもらうことも大切です。
書籍の場合、デザイナーへの装幀依頼はこの時に行います。
初校ゲラのコピーで書籍の内容を確認してもらった上で、企画の主旨を伝え、装幀のイメージを固めます。
色校チェック
雑誌の場合は誌面にカラーが入っていることも多いため、色校を見ながら使用した写真などのチェックをします。
より良い誌面になるよう、鮮明さや汚れの有無などを細かく点検していきます。
もちろん記事など文章の校正も合わせて行います。
書籍の場合の色校は、カバー、表紙、帯など装幀まわりの校正紙になります。
装幀家に色味などをチェックしてもらい、問題があれば修正の指示を仰ぎます。
校了
初校ゲラを戻した後に出てくる再校ゲラでは、見落としたミスがないか最終チェックをします。
再校ゲラは著者やライターに確認してもらうことはせず、編集者が点検します。
装幀まわりの色校の指示に無理な注文などがなければ、後は印刷所の仕事です。
編集者としてはここで校了、ということになります。
見本の送付
書籍の場合は、製本所から届いた見本を各所に送付する仕事があります。
まずは、著者から渡されたリストの住所に「著者謹呈」の紙片を挟んだ見本を送付します。
次に、目ぼしい新聞社や雑誌編集部宛てに「謹呈」の紙片を挟んだ見本を送付します。
これは、書評や紹介記事、プレゼント本などに取り上げてもらうことによる宣伝効果を狙った物です。
「出版社の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →
営業の4個の業務
書店での営業
書店をまわって、自社の出版物の売れ筋商品をアピールします。
新刊が出ればチラシを持って出向き、書店の担当者に配ります。
書店から取次へ発注がかからなければ、出版社の業績は伸びません。
営業マンによる書店への販促活動は、出版社の要とも言える業務です。
取次での営業
取次は、小売店である書店に出版物を卸す役目を果たします。
この取次に対しても、自社の出版物の在庫補充を呼びかける営業活動を行います。
書店から発注がかかっても、取次に在庫がなければ販売部数は伸びていかないからです。
書店でのテーマ別の書籍フェアの開催などを、取次に対して提案することもあります。
広告営業
雑誌の広告ページに入れる広告に関して、交渉を行うのも営業の仕事です。
自社の出版物を掲載する新聞広告や電車の中吊り広告などについても同様です。
新刊の広告は費用も掛かりますが、宣伝効果は大きく、出版社の販売戦略にとってとても重要です。
企画会議への参加
編集者は著者やデザイナーとの付き合いが多い仕事であるのに対し、営業マンは書店の店員と近しい仕事です。
書店員の生の声は出版物の成功にとってきわめて重要かつ有用なヒントを多く含んでいます。
しかし、企画立案する編集者が書店員から直接話を聞く機会はほとんどありません。
営業部長が企画会議に出席することは、会議の場に「書店員の視点」を導入することと同じで大変重要です。
刊行スケジュールの調整
出版社には厳密な刊行スケジュールがあります。
刊行予定の出版物が万が一出ないとなったら、スケジュールの年間計画だけでなく、業績の見通しにも影響が出ます。
そうした事態が起こらないよう、スケジュールの管理・調整を行うのが製作部の仕事です。
出版物の原価計算
印刷や製本にかかる代金や著者への印税、デザイナーへの支払いなど、1冊の出版物を作るためには沢山のお金がかかります。
それらを全て合わせた原価の計算ができていなければ、定価もまた決まりません。
出版物をいくらで売れば良いのかを算定する仕事も製作部の担当です。
印刷所や製本所との交渉
出版物に使う紙の発注や管理、値段の交渉なども製作部の重要な仕事です。
印刷や製本の段階でのトラブルへの対応も製作部が行います。
出版社の仕事はどんな人に向いている?
出版社にはどんな適性を持った人が向いているのでしょうか?
書籍や雑誌を作り、世に送り出す出版の仕事が合う人の特徴について考えてみましょう。
本が好きな人
編集、営業を問わず出版社の仕事は、本が好きな人が向いています。
企画立案を行う編集者は特に、本好きでなければ務まりません。
今どのような本が売れるかのアンテナを張るにも、ある程度は自身の読書経験が必要となります。
本が好きな人は本の価値や役割をよく知っているので、出版社での仕事に使命感を感じることもできるでしょう。
トレンドに敏感な人
本が売れるのは、世間の人が求めている内容がそこに書かれているからです。
そのため、世間に今どのようなニーズがあるか敏感に察知できる人は出版社の仕事に向いています。
トレンドに詳しい営業マンなら、会議の場で企画の成否をかなりの確度で判断できるでしょう。
売れない本を出さないことは、出版社にとって死活問題という位に大事です。
浅く広い関心を持つ人
専門書の出版社なら刊行物の種類はある程度限られますが、出版社の多くはバラエティに富んだ様々な刊行物を扱っています。
その時々のトレンドに合わせるという意味でも、狭く深く関心を持つよりは、浅く広く関心を持つ方が求められます。
書店員から「今このジャンルの本が売れている」と聞かされて、関連する話題がすぐに出てくる営業マンは頼もしいものです。
複数の業務を並行して進められる人
編集の仕事はいくつもの企画を同時進行することが当たり前に求められます。
一つ一つの企画の中にもまた沢山の業務が詰まっています。
複数の業務を同時に進行できる能力に長けた人は、出版社の仕事に向いていると言えるでしょう。
正しい日本語が身についている人
刊行物である以上、いい加減な日本語で書かれた文章を載せるわけにはいきません。
プレスリリースやHPの紹介文であっても、正しくない日本語で書かれていたら出版社としての信用に関わります。
出版社に勤める以上は、正しい日本語の使い手であることが求められます。
コミュニケーションが苦にならない人
著者、ライター、デザイナー、校正者、書店員、取次や印刷所、製本所の人たち…。
出版社にいればコミュニケーションを取る必要のある相手は多種多様です。
相手によって話の内容も対応の仕方もガラリと変わってきます。
人とのコミュニケーションが苦にならない人は、出版社の仕事が合うでしょう。
初志貫徹ができる人
著者の主張が強く、企画当初にあった出版の意図が大きく変更されそうになることがあります。
デザイナーのこだわりによっては、予算を超えた色数の装幀になってしまいそうになることもあります。
こういう時、先方の言いなりになってはいけません。
かと言って、向こうの言い分を頭ごなしに否定してはトラブルに発展しかねません。
刊行物の出版意図を再度相手に伝え、粘り強く対話することが必要です。
その上で初志貫徹を達成できるなら、出版社に適任の人物と言えるでしょう。
逆に、出版社の仕事が向いていない人ってどんな人?
出版社の仕事に向いていない人とは一体どのような人でしょうか?
相性の良くない適性をいくつか挙げてみることにしましょう。
漢字が苦手な人
長い文章を読む機会が多い職場です。
必然的に漢字を目にする機会も増えます。
ですから、漢字に苦手意識があるという人は出版社の仕事に向いていません。
他人が書いた文章の漢字ミスを指摘できる位でないと困ります。
ガサツな人
デスクの上は資料だらけ、パソコンのデスクトップは企画書のファイルや画像データで埋め尽くされている。
「だからガサツだ」と言うのではありません。
出版社の人間ならむしろそれが当たり前の状態です。
日常的に夥しい数の資料やデータを扱うからこそ、性格的にガサツであってはならないということです。
整理整頓などしている暇がない中でも、どこに何があるかおおよその見当は付くようでないと困ります。
一見ガサツで乱雑に見える職場だからこそ、ガサツな性格の人には向いていないのです。
マニアックな趣味に走りすぎる人
マニアックな趣味が悪いわけではありません。
ただ、企画の方向性がそちらにばかり偏るようでは、適性に難ありです。
個人的な趣味からは離れて一般読者のニーズに合わせた企画立案を行う必要があります。
物事を自分の趣味に寄せて考えるタイプの人は、出版社の仕事には向いていないでしょう。
エリート意識が強い人
世間の人たちより自分の方があらゆる面で優れていると考えるエリート意識の強い人は、出版社には合いません。
なぜなら、出版社の刊行物は全て一般読者のニーズに応える形で商品化される物だからです。
エリート意識が強いと、物の見方が世間一般とはずれてしまい、企画の焦点がブレることに繋がります。
読者ターゲットが絞り切れていない本ほど売れない本はありません。
エリート意識が強い人は下手をすると、読者に向けてではなく自分自身に向けて本を作ってしまうことさえあります。
真面目すぎる人
真面目であることは良いのですが、出版社で仕事をする以上は多少の遊び心が不可欠です。
斬新な内容で世間を驚かせたり、社会に対して重要な提言を行うような刊行物は、クリエイティブな商品と言えます。
そして、創造性(クリエイティビティ)という物は遊び心のないところには芽生えません。
また、遊び心は常に未来志向で、今ここにない物を探し求めています。
ところが真面目すぎる人は未来志向になりにくく、過去をそのままなぞるような仕事をしてしまいがちです。
これまでにない刊行物を世に送り出す役割を持つ出版社には、あまり向いていないと言わざるを得ません。
考えが古い人
何事も新しければ良いというわけではありませんが、物の考え方があまりに古すぎる人は出版社には向かないでしょう。
時代の一歩先を行くような姿勢がメディアには必要ですから、新しい考え方に強い拒否反応を示す人では務まりません。
一風変わった新奇な発想も、面白がってネタにするくらいの柔軟な姿勢がなくては困ります。
どんな出版社があるの?
1. 電子書籍の出版社、株式会社イーブックイニシアティブジャパン
読書をする際に、電子書籍を選ぶ方も増えてきています。
そんな時代の流れに合った、電子書籍の出版社があります。
例えば、株式会社イーブックイニシアティブジャパンは、『eBookJapan』を展開して、電子書籍の中でも電子マンガにも力を入れています。
タイミングによっては募集が終了している場合もあるため、詳細はリンク先でご確認ください。
2. 医療系出版社、株式会社メディカルレビュー社
株式会社メディカルレビュー社は、医療や栄養学、介護の出版社です。
出版・広告関連の事業を製薬企業に対して行うことによって、新薬のプロモーションをしています。
タイミングによっては募集が終了している場合もあるため、詳細はリンク先でご確認ください。
出版社の仕事で活かせる経験
出版社での仕事には過去のどのような経験が活かせるのでしょうか?
出版社の仕事内容に即していくつか挙げてみましょう。
就活時に志望理由や自己PRをまとめた経験
就活時にしたことと言えば、希望する会社に自分を売り込むことでした。
そのために自己分析を行い、会社の沿革や理念を調べ、自分と仕事のマッチングを丁寧に説明したのです。
提出書類では文章の構成にも気を遣ったはずです。
面接では一番のアピールポイントが正確に伝わるように、話し方にも気を配りました。
これら全てが出版社での企画書作成と企画会議のプレゼンで役立ちます。
今度は自分自身ではなく、「自分の企画書」を会社に売り込みましょう。
娯楽系コンテンツを読んだり観たりした経験
読書ばかりではありません。
映画でもマンガでもテレビドラマでもゲームでも良いのです。
全ての娯楽系コンテンツには対象となるターゲットがあります。
ターゲットに向けて魅力的に映るようデザインされた構成があります。
興味や関心を持続させるために細部の工夫が積み重ねられています。
そうしたことの全てが書籍や雑誌を作る上でも極めて重要なのです。
娯楽の中から必要なスキルを学ぼうとする姿勢があれば、過去のエンタメ体験の全てを活かせます。
他業種の人と関わった経験
刊行物の企画のヒントはどこに転がっているかわかりません。
出版社に勤める以前に他の業種での就業経験があるならば、そこでの経験は企画のヒントになります。
親きょうだいや親戚あるいは友人知人から、彼らの仕事について聞く事も貴重な経験です。
必要な情報を探し当てる経験
普段誰もがやっている事ですが、検索のスピードと精度が高い人は出版社では役立ちます。
ネットに上がっていないような古い文献を探さなくてはならない場面もあるほどです。
デジタルかアナログかを問わず、必要な情報を探す訓練を積んだ人はその経験を出版社の仕事に活かせます。
出版社の仕事の良いところ
やりがいを感じるポイント
自分が担当した刊行物が世に出る
自分が企画しディレクションした記事や書籍が書店に並び、世に出回ることは大きな喜びです。
「どんな仕事をしましたか?」と聞かれて、雑誌や書籍の具体名が答えになる仕事も珍しいでしょう。
記事や書籍の内容に感銘を受けた読者からの反響は、仕事のやりがいということを再認識させてくれます。
出版物という文化的価値の高い商品を扱っている
どのような商品にも優れた価値がありますが、出版物というのは言わば人類の財産です。
今はネットからも情報は取れますが、出版物の情報の密度や正確さは他に類を見ないところがあります。
専門的な知見や日本語の巧みさ、記事の切り口やデザインのセンスなど、多種多様な知恵が集まって一つの出版物となります。
消費されるコンテンツとは一線を画す、歴史的な重みのあるものが出版物と言えるでしょう。
そういう文化的価値のある商品を世に送り出せることは、出版の仕事のやりがいと言えるでしょう。
プロフェッショナルな人たちに出会える
文章の書き手はその道のプロであることがほとんどです。
大学教授や作家、新聞記者や医師、企業の経営者であったりと様々です。
イラストレーターやブックデザイナー、プロカメラマンなどは仕事を共にする仲間でもあります。
そうしたプロフェッショナルに日常的に出会えることはメリットと言えるでしょう。
中には気難しい人もいますが、やはり直接会って話す方が情報や知識の共有がしやすくなります。
聞きかじった様々な専門知識が、次の仕事のアイデアになることも珍しくありません。
ベストセラーの当事者になる可能性がある
編集であれ営業であれ、出版社に勤める人間はサラリーマンです。
普通のサラリーマンにとって一獲千金の夢は、宝くじ位のものでしょう。
しかし、出版業界にはベストセラーという大当たりが存在します。
めったに出ないものではありますが、普段の仕事が一獲千金の可能性に通じていることはモチベーションを高めます。
出版業界ならではの仕事上のメリットと言えるかもしれません。
読者の人生に影響を及ぼすことがある
お金を出して買う商品には違いありませんが、出版物には単なる消費物とは言えない側面があります。
コンビニで買ったおにぎりがお腹を満たす時間は短いですが、出版物がもたらす満足感は生涯続くことさえあるからです。
雑誌や書籍のデザインも大切ですが、出版物はやはりそこに含まれるメッセージに最大の価値があります。
情報はたやすく消費されますが、価値は消費されにくい性質のものです。
価値を届け、読者の人生に大きな良い影響を与える仕事はやりがいに繋がるでしょう。
面白いポイント
ミーハーな好奇心を満たせる
面と向かって有名人に会ってみたいなら、出版社の編集職がおすすめです。
企画さえ通れば会いたい有名人に原稿を依頼でき、承諾が得られれば会える可能性も出てきます。
ちょっと軽薄に聞こえるかもしれませんが、これも出版の仕事ならではのメリットの一つでしょう。
仕事をしながら様々なことを学べる
どの業種でも、仕事を通じてそれぞれの業界の知識は身につきます。
しかし出版社の場合、出版業界に関する知識以外にも様々な事柄を学ぶ機会が多いです。
扱う出版物の内容がそれにあたります。
編集者は特に、様々な専門家に執筆を依頼し、記事や原稿を読み込む中で多くを学ぶことができます。
仕事をしながら業界に関すること以外の知識を学べるのは、出版社の仕事の面白いところと言えるでしょう。
時代の一歩先を行く感覚が身につく
読者のニーズに応える出版物には、「今」の少し先を行く内容が含まれていると言われます。
現状そのものでは魅力に欠けますし、あまり先端的すぎては理解が覚束なくなります。
様々なジャンルにまつわる一歩先を行く情報こそが、読者の知識欲を満たしてくれるのです。
出版社にいれば時代の一歩先を行く感覚に自然と感化され、それが身につくことになります。
デザインセンスが磨かれる
出版物は中味が重要と言っても、カバーや表紙のデザインといった見た目もかなり重要です。
本文の文字のフォントの選び方一つ取っても、少しでも見た目が良く、内容とマッチするものをと、常に気配りをしています。
イラストレーターやカメラマン、デザイナーといった色や形の美に関する専門家との交流も日常茶飯事です。
部署を問わず出版社に身を置いていると、デザインに敏感にならざるを得ません。
デザインセンスを磨くことができる仕事環境だというのは、出版社ならではの面白さでしょう。
個性的な人物と知り合える
人との出会いは「一生の宝」「財産」だと言われることがあります。
しかし、大人になり仕事を持てば、出会う人の数も限られ、互いに興味・関心の似通った人との付き合いが多くなりがちです。
その点出版社は、個性的な人物と出会いやすい珍しい環境にあります。
著者やライターといった文章の書き手は、特定のジャンルの専門家です。
自らの好奇心に深入りしてプロになった個性的な人たちが多く、その話は刺激的で、人物にも魅力があります。
また、デザイナーやイラストレーター、プロカメラマンも独自の世界を切り開いて生きてきた個性的な面々です。
そうした魅力的な人物と出会い、コミュニケーションが図れるのも出版社の仕事の面白さと言えるでしょう。
有名人に会える
出会いとまではいきませんが、有名人に会うことならできます。
有名人を著者とする書籍の企画が通れば、執筆やインタビューの依頼ができます。
所属事務所の承諾が得られれば有名人と会って話すこともできます。
雑誌なら、扱う記事の種類によっては、芸能人やモデルに仕事をオファーすることは日常茶飯事、というところもあるでしょう。
ややミーハーかもしれませんが、他の業種には見られない出版社ならではの面白い特徴と言えるのではないでしょうか。
その後のキャリアについて
この仕事についた後のキャリアアップの道は?
出版社での経験を活かしてフリーの編集者として独立する人がいます。
業界内に様々なコネクションができているので、仕事はしやすいです。
出版社の意向に縛られない、もっと自由な本作りの道も開けてきます。
また、インタビューを元に原稿を完成の形まで仕上げるライターとして活躍する人もいます。
Webサイトの編集者として新たな活躍の場を模索する人もいます。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
出版とは、刊行物という一つのプロジェクトを達成する仕事です。
その過程には著者やライター、カメラマンなどと様々な相談を重ねる必要があります。
時には激しい意見の衝突を乗り越えたり、企画意図から逸脱しないよう軌道修正を図ったりしなけばならず、苦労の多い仕事と言えます。
ただその分、クライアントとの折衝やスケジュール管理など、他の業種にも共通して求められる高度なスキルが身につくでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
出版社の仕事内容や出版社に向く人と向かない人の違い、やりがいやその後のキャリアなどについてご理解いただけたのではないでしょうか。
編集と営業とで業務の内容は異なりますが、出版社の人間に必要な資質には共通する部分が多いです。
この記事が出版業界での活躍を目指す皆さんにとって少しでも参考になれば、望外の喜びです。
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出版社正社員求人の条件や年収、仕事の内容は具体的にどんなものなのでしょうか。一般的には全国紙の書籍や雑誌などを生み出す華やかな職業というイメージですが、実際は「営業職」「編集職」などそれぞれの役割のある部署があるので、今回の記事で、自分に合う業種を見極める手助けとなればいいなと思います。また、出版社の求人のおすすめやその特徴までしっかり解説させていただきますので、出版社への転職をお考えの方や新卒採用の募集に応募したい方もとにかく必見ですよ!出版社の仕事とはどんな仕事?まず、大きく営業職と編集職とに分かれます。営業職は、主に書店をまわって自社の書籍の販売促進を行います。編集職は、書籍・雑誌の企画