仕事を決める上で重要なのはやはり収入面ですよね。

さて、そんな中でレストランなどで活躍するシェフやコックさんといった調理師の世界での年収相場はどうなっているかご存知でしょうか?

現在では飲食店がどんどんと増えていき、世の中にはた数多くの調理師が勤めています。

飲食業界への就職や転職を考えていて、その年収とはどれくらいなのか気になる人もいるかもしれません。

ここではそんな気になる調理師の年収をご説明していきます。

筆者は飲食業界にて15年の経験を持ち、自身でも多数の飲食店で修業したのち都内にて独立、飲食に関する総合的な仕事を取り扱う会社を起業し運営しております。

長年の経験で培われた知識と、一昔前から現在に至るまでの調理師の収入面での推移を見てきた確かな情報をもとにご説明していきますので、よろしければ就職や転職の際の参考にして頂ければと思っております。

それではさっそく調理師の世界について色々と解説していきましょう。

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調理師の給料の相場はどのくらい?

飲食業界というと一昔前までは「低収入」というあまりよくないイメージがありましたが、実際のところ現在はどうなっているのでしょうか。

正社員やアルバイト、働き方によっても変わってくる収入面をパターン別に見ていきましょう。

正社員で新卒入社した場合

高校や大学を卒業して新卒で入社した場合の調理師の給料の相場は、「月収18万~23万」「年収250万~300万前後」といったところです。

これを低いと認識するか、高いと認識するかは個人の感覚になってくるかと思います。

一般的な他の業界の相場でいうと、やや少ないといったところでしょうか。

しかし、この調理師における新卒採用の給料相場で大事な要素というのは「給料をもらいながら働きながら勉強できる」という点です。

なにごともスキルアップのために勉強しようと思ったら、教材や授業料などでお金が掛かりますよね?

さきほどご紹介した収入相場、調理師としての年収は最初に少ないように思えますがそういった勉強代を差し引きさらに実務経験を詰めるという点を加味すると決して少ない収入ではないかと思います。

正社員で転職した場合

転職した場合の収入は経験年数に大きく左右されますが、基本的には転職前より10%~20%ほどアップするのが一般的です。

中には30%以上アップする方もいますが、それは少し稀なケースといえます。

具体的に提示すると、新卒採用で5年勤続経験があり「月収23万賞与あり年収300万」の20代半ばであれば、「月収26万賞与あり年収350万」ほどに収入がアップするのが大体の相場感だと思います。

もちろん特殊なスキルや技能がある場合はもう少し上がりますし、30歳前後であれば「年収400万前後」が妥当であり、調理師としての収入の相場だといえるでしょう。

パート・アルバイト

パートやアルバイトでの採用も多い飲食業界ですが、いわゆるフリーターという状態での年収相場は「200万~250万」といったところです。

これはやはり賞与などが含まれませんので、フルタイム勤務したとしても300万に届くことがあまりありません。

しかし、母体となる企業のスケールが大きい場合にはその限りではないということもお伝えしたいと思います。

実際に筆者は20代前半の頃に若いうちでの独立を考えていました。

なので長い勤続を考える正社員ではなく、フリーターという名目でいくつかの店舗を渡り歩きましたが、国内大手飲料メーカーが出資・運営する企業の飲食・レストラン事業部にて店舗スタッフとして働いていた頃の年収は300万~330万ほどでした。

これは「給与明細の額面で30万弱」ほどの年収です。

もちろん賞与はありません。

正社員にならなくとも努力とスキル次第ではこれくらいの年収も可能なのが飲食業界の特徴のひとつといえるでしょう。

料理長やシェフなどの場合

自身の経験が高まり、スキルも十分に蓄えられたころには調理師は料理長やメインシェフという肩書きをもらうことになります。

前述した店舗のスケール感にもよりますが、30代半ばから40代前半の料理長であれば「年収450万前後」くらいが相場です。

ぎりぎり500万には届かない、というのがリアルな情報ではないでしょうか。

企業が運営する飲食店の料理長や料理開発部門での部長といった役職ですと40歳から50歳の方で年収500万~600万というのが平均的な年収だと思います。

それ以上の年収を求める場合はやはり独立を考えたほうがいい面もあります。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

年に2回が基本ですが、もちろん1回のところもあります。

賞与なしで基本給が平均より高いという場合もありますね。

だいたいが年収の10%から20%といったところで、多いケースで30%ほどになります。

昇給

賞与や基本給が少ない調理師の世界ですが、昇給は他の業界よりもこまめにあるように感じられます。

これはスキルアップや経験値といったものが目に見えやすく、経営者側からとしても人材の価値が把握しやすいからだと思われます。

有能な人材はどこの業界でも重宝されますが、調理師は現在人材不足なので実力があれば昇給というのは比較的簡単にしてくれますね。

残業代や各種手当

正社員であれば福利厚生などは基本的に完備されていますが、残業代などの手当ては正直あまり他の業界に比べて手厚くはありません。

これは基本的に飲食店というのが営業時間や勤務時間が長いので調理師の世界においてあまり残業代という概念がないからといえます。

もちろん残業代が出ないということはありませんが、どちらかというと深夜勤務手当てなどに回される部分となります。

アルバイトなどの場合については少し変わってきまして、実はお得な面もあります。

正社員で社会的な実績や経験値を上げるより、独立志向があり現金を貯めたい方には必見の情報ですので参考にしてみてください。

まずアルバイトなどの時給制労働の従業員は、1日の勤務時間が8時間以上の場合においては法定規則に則ってその後の勤務時間には25%の給与が付与されます。

さらに夜10時以降には深夜勤務手当てというのも労働法で定まっていますのでプラスで25%されます。

こうすると開店作業(仕込み)夕方4時から閉店作業(片付け)深夜2時までの1日10時間労働が基本のお店だとしたら、夜10時から12時までは時給が25%アップ深夜12時から2時までは50%アップという状態になります。

こうなると必然的に基本給の計算より月収が多くなりますよね。

月に残業なく200時間働いて時給1,000円なら月収20万円ですが、こうした形ならなんと月収が23万から25万になるのです。

同じ時間で同じ時給でも、これほど給料に差が出るのは深夜勤務が当たり前である飲食店や調理師ならではの世界だといえるでしょう。

給与が高い人は何が違うの?

他の人と比べて給与が高く貰える調理師の特徴とは一体どういった人なのかをそれぞれのケースに当てはめてご説明していきます。

スキル

特殊な技能を持っているとやはり収入は高くなります。

たとえばその人でしか再現できないオリジナル料理やスイーツなど、そういった店舗の看板メニューになるようなものを作れる有益な調理スキルを持っていると必然的に給与が上がります。

役職

調理師といえども年齢が上がっていけば様々なものの管理や店舗の経営的な数字を見る能力が求められます。

単純に「美味しい料理を作る」といった作業以外に原価の管理や人件費の調整などで利益を上げられるように、厨房での管理職としての役割を与えられると給与が高くなっていきます。

勤続年数

安心して仕事を任せたいというのはどこの業界も同じですが、調理師においても勤続年数は重要な年収に対しての指標です。

勤続年数が長いというのは、店舗の料理やそれまでの過去のレシピなどが蓄積されている貴重な人材です。

そういった従業員はなかなか補充することが出来ませんので、給与を上げて長く続けて貰いたいというのが経営者の本音だと思います。

地域

働く場所が東京都の一等地のレストランなのか、それとも地方の小さな飲食店なのかによって当たり前ですが調理師としての給与は変わってきます。

これは別に地方の方が給与が悪いというわけではなく、単純に客単価とその売り上げから算出されるのが従業員への給与なわけですから、必然的に売り上げの高い地域の方が給与は高いといえるでしょう。

アルバイトなどにおいては最低賃金などの兼ね合いで各都道府県で違いがありますので、そのあたりも参考になってきますね。

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調理師で給料をあげるためにやるべき3個のこと

いまよりも年収を上げたい!という調理師の方へ実践できるものをご紹介します。

今の勤務先でできること

給料アップの交渉をしてみる

店舗の売り上げをアップする努力をするので、給与を上げるように直接交渉するのはひとつの有効な手です。

「3ヶ月連続で月の売り上げを前年比より10%上げるので月給に○○万円足して欲しい」などの具体案を提示しましょう。

スキルアップを図って昇級する

スキルアップを兼ねて、働いている店舗の料理に対して違うジャンルの料理の知識やテクニックを加えて、お店のウリになるメニューを開発するなどの努力により昇給も実現すると思います。

転職する

自身の経験値に自信があれば、転職活動を行いその価値を高めてくれるところに移るのも収入アップの基本的な方法です。

起業する

やはり収入を上げたい!という強い意欲を持っている方なら起業・独立を目指しましょう。

そうすれば収入に上限などありません、自分の頑張り次第でどこまでも収入アップが可能です。

給料をアップさせるための求人の選び方

転職が基本の収入アップ方法と説明しましたが、詳しくはこちらを参考にしてみてください。

給与相場が今よりも高いところを探そう

自分の年齢と経験に見合った適正なところを見つけることが大事です。

無理をしても長続きしませんので、まずは現在の収入より10%から20%アップする求人情報を探すのがいいと思います。

賞与や昇給制度をチェック

現在が賞与などの手当てがないのであれば、賞与があるところに転職すればそれだけで収入が上がります。

このとき、面接の際に賞与がどれだけ貰えるのかは細かく確認しましょう。

また、昇給などの査定がどれくらいのペースで行われるかも聞いてくださいね。

交通費や福利厚生は?

交通費は当然支給されるものですが、飲食店の中では福利厚生が完備でないところがたくさんあります。

それを差し引いての給与金額なのかどうかを転職前にしっかり確認しましょう。

経験者が教える、実際に給料がアップするのはこんなとき

飲食店で調理師として働いていて給料が上がるのは、大体のケースとして働き始めてから1年に1度ずつ勤続年数が上がるに連れて5,000円から1万円ほどが基本給に加算されていきます。

また、副料理長や料理長などの役職に就き管理職としての働きも求められるようになると数万円ほど基本給に加算され、賞与も上がります。

どうやってアップするかというと、基本的には料理の上手さです。

鮮やかな見た目のものが作れたり、飾り切りなどの技術に長けているのが認められると昇給はすぐにされるのが実際のお話です。

調理師の成長術

下積みは必要な業界

いきなり飛びぬけた存在にはなれないのが調理師の世界です。

地道な下積みを重ね、職場の先輩の技術を学び、他の店舗の料理も食べてその味を覚え、色々な経験をオリジナルの料理に仕上げていく。

そういったところまでいくのに最低でも5年、長くて10年はかかります。

自分の人生の職業として選び、ロングスパンで料理と向き合える人におススメの業界といえますね。

美味しいものをたくさん作れるようになろう

美味しいものというのは人を幸せにします。

そういった料理をいろんな人に食べてもらって意見を聞き、自分の経験値に蓄えていくというのは大切なことです。

食べる相手がいてこその調理師ですから、食べる人の声に耳を傾ける時間というのはなによりも大事かもしれません。

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まとめ

年齢別や働き方のパターン別に調理師の年収の相場をご説明してきましたがいかがでしたでしょうか?

低いと感じるか高いと感じるかは個人の感想ですが、確実にいえるのは「培った経験がお金に繋がる」ということ。

就職して勤務したその後、独立や転職の際に実績や経験が必ず年収アップに直結するのが調理師の世界です。

筆者も転職という形で色々な飲食店で働きましたが、基本的には前の職場よりも次の職場のほうが給料が高くなっていきました。

また、そこでの経験をもとに独立し現在も経営できているというのは貴重なことです。

調理師として年収を上げていくならやはり技術を磨くことはもちろん、管理職となり役職をもらうために数字の勉強も必要です。

独立をしなかったとしても、調理師としての経験を積みながら、店舗の利益向上のために経営面を考えられる人材は貴重ですのでぜひそこを目標にしてみてください。

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