バーテンダーの仕事は女性でもできる?女性経験者の私が、できること・大変だったことを解説します
バーでの仕事は少し大人の雰囲気でどこか謎めいていて興味が湧きますよね?
その反面分からない部分も多く、求人が出ていてもなかなか応募する勇気がない方もいるのではないでしょうか。
ネットで調べてみると、最近では女性のバーテンダーも増えているそうです。
今回は実際の経験を基に、バーでの仕事内容や、向いている人・向いていない人の特徴、必要なスキルについてご紹介したいと思います。
目次
閉じるバーの仕事は大きく3つに分けられる
バーの仕事は、大きく「開店前」「営業中」「閉店後」の三つに分けられます。
開店前
開店前は、カクテルを作る際に使うシェイカーなどの器具や、レジ、お酒などの準備をします。
お酒や当日使用する材料などが足りない場合は発注や買い出しなどで補充をし、在庫が切れないようにこまめに管理していきます。
当日しか仕込めないような食材は、開店前に仕込みをします。
営業中
お店が開店してから閉店するまでの営業中は、主に接客とお酒作りをします。
お客様のオーダーを取ったり、お酒が少なくなっているお客様におかわりを勧めてみたり、お酒を作ったりします。
また、お客様の話を聞いたり、お客様から何かアドバイスや意見を求められたら話をすることもあります。
接客と言っても居酒屋やレストランとは違い、オーダーを受けて品物を提供するだけでなく、実際にお客様と会話することもバーの仕事となります。
閉店後
お店の営業が終わると、使った器具やグラスなどの洗浄や片付け、テーブルなどの店内清掃やトイレ清掃をします。
他にはレジの清算や後片付けも行います。
お店によっては営業が終わった後にバーテンダー研修やコンテストに向けての練習、マーケット情報やトレンドシェアなどの勉強会があることも。
開店前の3個の業務
仕込みや仕入れをする
バーの仕事内容はお酒を作ることがもちろんメインですが、それだけが全ての仕事というわけではありません。
お店の営業前に、在庫が少なくなっているお酒の仕入れ、軽食やカクテルに使う食材や材料の仕込み、食材や材料が足りなければ近くのスーパーなどに買い出し、または業者へ発注などを行います。
万が一お店の営業中に食材や材料、お酒がなくなってしまったら、せっかく来店されるお客様をがっかりさせてしまいかねないので、とても重要な仕事です。
空間作り、雰囲気作りをする
非日常の空間の演出であったり雰囲気作りも、開店前にチェックしておく必要があります。
例えばバーの内装はすでに決まっているのでこれを変えることはできませんが、バーの雰囲気はその都度演出していくことができます。
お店によってはハロウィンやクリスマスなどの飾り付けをしたり、BGMを季節やイベントごとに変えてみたりします。
また店内に流すBGMの音量や選曲もバーの雰囲気に合ったものを選択し、雰囲気づくりをします。
他には、開店前にしっかりと片付けの確認をします。
買い出しした食材や材料をカウンターに放置してるなど片付けがきちんとできていなかったらお客様に不快感を与えてしまいますし、非日常の空間を楽しみたいのにそれを台無しにしてしまいます。
店内清掃
お店の営業後はもちろんですが、営業前にも店内の清掃をします。
トイレの清掃やお店入り口のチェックをして汚れやゴミがないか、清潔に保てているかを確認します。
バーも飲食店なので当然清潔な状態に保つ必要がありますし、綺麗にしておくことは大前提です。
汚れが目立っていたり臭かったりすると、お客様はたちまち来なくなります。
いくら美味しいお酒や軽食を提供していたとしても、バーテンダーの腕が良かったとしても、店内が汚ければ美味しくなくなってしまいます。
営業中の3個の業務
カクテルやお酒を提供する
バー営業中のメインの仕事と言えば、一つはお酒を作ることです。
カクテルなどのお酒の注文をもらいバーテンダーがお酒を作って提供します。
ただ、バーに来店するお客様全員がカクテルを注文するわけではないので、お店によっては生ビールであったり瓶ビールなどを提供している所もあります。
他にもバーテンダーとソムリエを兼ね備えているようなお店ならワインやシャンパンなどを提供している所もあります。
接客をする
バー営業中のメインの仕事のもう一つは接客です。
来店されたお客様と会話をしたりオーダーを取ります。
もちろん全てのお客様がバーテンダーやバーのスタッフとの会話を望んでいるわけではなく、お客様の中にはまったりと一人で静かに過ごしたい場合もあるので、そのあたりは臨機応変な接客対応が求められます。
お客様の雰囲気や状況を見ながらおかわりを勧めてみたり様子を伺ったりと付かず離れずの距離を保ちながらの接客は、バーテンダーの腕の見せどころです。
軽食を作る
バーは居酒屋のようにがっつりした食事を提供していませんが、軽食を扱っている所も少なくありません。
そのため、軽食を作る仕事もあります。
作ると言ってもサンドイッチやチーズの盛り合わせなどです。
軽食のメニューはお店によって異なります。
お店によっては軽食は扱わずミックスナッツやチップスだけの所もあるので、軽食を作るか否かはお店によりけりです。
閉店時の3個の業務
後片付け
お店の営業が終わったら、閉店作業をします。
バーの閉店作業も、他の居酒屋やレストランなどの作業と差はありません。
店内の清掃、トイレの清掃、レジの清算や後片付け、シェイカーなどの器具の洗浄や片付けなどがメインとなります。
お酒の在庫がなくなっているなどの連絡事項があれば翌日の担当者に向けて連絡をしたり、業者に発注したりすることもあります。
練習・コンテストへの準備
お店によっては閉店後、コンテストへ参加するバーテンダーがカクテル作りの練習やコンテスト用の新しいカクテルの考案をします。
普段の業務で練習するわけにはいかないので、閉店後に練習をするお店が多いです。
また未経験でバーの仕事を始めた人や駆け出しのバーテンダーは、閉店後に先輩バーテンダーからお酒の作り方やバーテンダーについて教育を受けたり実際にカクテル作りを練習したりします。
勉強会
これもお店によりますが、閉店後に勉強会を開くことがあります。
バーの仕事は競合が多いため、その中でお客様に来店してもらうためにはどうすれば良いかだけでなく、現在のマーケット情報であったりトレンドがどうなっているのかシェアしたりします。
勉強会で新商品をオーナーや店長に提案したり、お店の売上を上げるためにはどうしたら良いかの意見交換もします。
バーの仕事に向いている人の3つの特徴とは?
バーで働くのに向いている人の特徴をまとめてみました!
おしゃべり好きな人
お客様は飲みながら程良い会話を求めています。
そのお客様が楽しめる会話を提供できるかはとても大きなポイントです。
お酒の美味しさというよりも店員さんとの会話やお店の雰囲気を楽しみにしているお客様も多いので、楽しい会話ができるおしゃべり好きの人には向いていると思います。
お酒が好きな人
お酒をメインに扱うお店ですから、お酒好きにはたまらない職場ですよね!
私が働いていたお店ではお客様からお酒をいただく機会も多かったです。
お客様の中にはかなりお酒に詳しい方もいるので、ためになる話やウンチクが聞けたりもしますよ!
将来飲食店を出したい人
将来飲食店の経営や独立を考えている人にもおすすめです。
お酒にこだわっているお店は繁盛する傾向が高いので、バーで修行してから出店する方も少なくありません。
お客様との人脈を作るのにも大変役立つと思います。
バーの仕事に向いていない人の特徴は?
では逆に、どんな人がバーでの仕事に向いていないのでしょうか?
立ち仕事が苦手な人
バーでの仕事は基本的に立ち仕事です。
昼間の仕事と掛け持ちしていた人は、足の疲れや浮腫みに悩んでいました。
足に負担のない靴や着圧系の靴下で対処している方も多かったです。
長時間の立ち仕事なので、体力的に不安のある方には少々辛いかもしれません。
おしゃべりが苦手な人
お客様は飲みながら適度な会話を求めています。
その空気を読んで適切な会話ができるかはかなり重要なポイントです。
人見知りの人、初めて会う人とおしゃべりするのが苦手という人には向いていないかもしれません。
バーの仕事で活かせる経験
職場で過去の経験が活かせるかは大きなポイントですよね!
バーではどのような経験が活かせるのでしょうか?
接客、サービス業の経験
バーでの仕事は立派な接客業です。
お客様の求める会話や雰囲気を察してサービスを提供することが大切です。
過去に同じように飲食店やその他サービス業で働いた経験がある方は、きっとその経験を活かすことができるでしょう。
調理の経験
飲食店で調理の経験があると、ちょっとした時に役立ちます。
私は以前飲食店のキッチンで働いていたので、ジントニックに使うライムを切ったり、おつまみを盛りつけたりするときに重宝されました。
オムレツやパスタなどの軽食を出している所では調理を任されることもあります。
その後のキャリアについて
この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?
独立はもちろん、高級ホテルのバーで働くという選択肢もあります。
お酒好きが興じて酒蔵で働き始めた方もいましたし、お酒に力を入れている飲食店から引き抜かれた方もいました。
お客様に好かれていると、お店を移った後も贔屓にして来店してくれる場合もあります。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
元は接客業ですから、同じ接客業やサービス業界で経験を活かすことができるでしょう。
会話力が身について営業職に転職して成功した方もいます。
バーの仕事の良いところ
やりがいを感じるポイント
次に、バーの仕事でやりがいを感じるところ、モチベーションに繋がるところがどこかを紹介していきます。
バーの仕事は立ち仕事で大変だと聞いてバーの仕事を避けている人、憧れていたけど仕事が大変と聞いてちょっと気後れしてしまった人には特に一読いただきたいです。
自分が作った1杯をお客様が喜んでくれた時
バーの仕事の花形はやはりバーテンダーとしてお客様にお酒を振舞うことです。
このお酒を振舞う、カクテルを作ることは単純なように見えて奥が深いです。
毎年バーテンダーの腕を競うコンテストがあるくらい大切なのです。
カクテルを作ると言っても何百種類もあるお酒の中から配合しなければなりませんし、中にはお客様の好みに合ったものをバーテンダーがセレクトすることもよくあります。
そのため、オーダーをいただいたカクテルやおすすめのカクテルを、シェイクやステア、ビルドなど様々な器具とテクニックを使いお客様に合った1杯に作り上げていきます。
自分が作ったカクテルをお客様が喜んでくれた時、再度来店いただいた時、友達などを連れてきてくれた時は、バーテンダーとして大きなやりがいを感じるところです。
ファンができる、お客様から指名してもらえた時
バーの仕事、バーテンダーとしてお客様を楽しませることも大切な接客の一つです。
初めて来店したお客様、常連のお客様…様々なお客様がいますが、来店いただいたお客様にはどなたも楽しんでいただけるように努めなければなりません。
会話のスキルも多少必要ですが、話すばかりが楽しませる方法ではありません。
他にも話を聞いてほしいだけのお客様もいるので話をしやすい雰囲気を作ったり、様々な方法で楽しんでいただくことが重要です。
その中で何度か来店していただいたり、顔見知りになったお客様から指名されたり目当てで来店してもらえるようになったら、バーの仕事に大きなやりがいを感じます。
お酒の知識がつく
バーテンダーの仕事をしたら、やはりお酒に詳しくなります。
お酒が好きだとかお酒の知識をつけたいのなら、バーテンダーはもってこいの仕事です。
ウィスキー、バーボンなどの普段あまり飲まない蒸留酒の銘柄だけでなくその種類や価値まで理解できるようになるので、お酒が好きでお酒について色々と勉強したい人にはバーのバイトはおすすめです。
面白いポイント
接客を学ぶことができる
バーでは接客も大切です。
ムードやお酒を楽しむ方がメインですが、やはりそのムードであったりお酒を美味しく味わっていただくには気持ちの良い接客が不可欠なのです。
そのため、おかしな言葉遣いや敬語がきちんと使えなければせっかくのムードを壊してしまいかねません。
また接客用語を学ぶだけではなく、お客様との会話を楽しんだり、中には話しかけてほしくない方もいらっしゃるので、その場その場の空気を読みながらお客様と接する方法を学ぶことができます。
様々な人と出会える
毎日様々な人がバーにやってきます。
ビジネスパーソンや会社役員、ビジネスオーナーなどもいれば、芸能人や著名人がお忍びでやってきたり、人生の何たるかを語ってくれる方など様々です。
気付いたらバーの近隣の方々と知り合いになっていたり、バーの仕事を通じて知り合った方が増えていることも多々あります。
人と出会うことが好きな方には、様々な人に出会えるバーの仕事はおすすめです。
まとめ
人との会話を楽しむバーでの仕事は、働くほうも楽しく時間があっという間に過ぎていきました。
バーに来るお客様は紳士的で世間的立場が高い方が多く、自分のためになる話も沢山聞くことができました。
その経験はかけがえのないものであり、今の自分に役立っていると思います。
接客を学びたい方、将来飲食関係で働きたい方、人脈を広げたい方にはぴったりのお仕事なので、ぜひ一度経験してみてほしいです。
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