今やコンビニエンスストアよりも多いといわれている歯科医院。

どこの歯科医院にも、歯科衛生士は必須の存在となりました。

歯科衛生士の仕事で思いつくのは、治療の際に唾液を吸ってくれる、歯のクリーニングをしてくれるなどではないでしょうか?

では実際、歯科衛生士は毎日どのくらいの数の仕事内容があるのでしょう?

今回は、歯科衛生士の仕事内容について詳しくお話していきます。

歯科衛生士の大まかな仕事内容

歯科衛生の仕事内容は、大きく以下の内容に分けられます。(但し、歯科医院によっては多少異なります)

  • 診療補助業務
  • 予防処置業務
  • 保健指導業務
  • 器具の消毒・滅菌、材料に関しての管理、その他雑務
  • 受付業務

となります。

歯科衛生士の仕事は大きく5個の役割に分けられる 

診療補助業務

主に歯科医師のアシスタントに付き、治療を進めていく上での歯科医師のサポート役をします。

アシスタントに関しての行う業務は幅が広く、医院によって異なります。

また、患者さんへの声掛けや、治療中の患者さんの変化をいち早く察知し、治療に集中している歯科医師に報告をする役割もあります。

歯科医師と波長を合わせ、治療をスムーズに進めていく事が大切です。

また、患者さんへの気配りや配慮もしなければなりません。

予防処置業務

機械や専用の器具を使っての、歯のクリーニング(歯垢・歯石除去)や、フッ素塗布などの薬品の塗布をします。

医院によっては、歯科医師が行う場合もありますが、大半の医院では歯科衛生士が担っている業務でしょう。

口腔内の病気がこれ以上悪化しないように、患者さんと二人三脚で予防をしていく大事な業務の一つです。

保健指導業務

患者さんとマンツーマンで、食生活などの習慣に関してお話を聞いたり、歯磨き指導をしていきます。

口腔内に起きる病気で一番の原因は、「歯垢」です。

毎日行う歯磨きの方法とは、人によって個人差があります。

正しい磨き方で歯垢を除去してもらえるように指導をするというこの業務は、歯科衛生士にとって重要な任務と言えるでしょう。

そして、普段の生活習慣も、口腔内の病気の悪化に影響されることは大いにあるので、患者さんのお話を引き出す能力も必要となります。

器具の消毒・滅菌、材料に関しての管理、その他雑務

歯科医院で使う器具類は、基本的に院内で消毒・滅菌をします。(医院によっては、消毒・滅菌専用のスタッフが在籍している場合もあります。)

また、医院で使う材料の管理や発注なども院内のスタッフで手分けをして作業をします。

そして、医院内で患者さん向けへの掲示物などの制作作業も、雑務として業務内容に含まれます。

受付業務

最近では、歯科医院でも受付専用のスタッフが増えてきています。

歯科衛生士は、全く受付業務をしなくても良いという医院もあります。

受付業務は、とても大変な仕事です。

関与しなくて良い場合も、業務の内容や流れなどを知っておくのも良いでしょう。

診療補助業務の3個の業務

歯科医師の治療のアシスタント

基本的には、全ての治療のアシスタント業務をこなしていきます。

アシスタントの内容としては、バキューム(口腔内に溜まった唾液や水を吸う)、セメントの練和、治療がスムーズに進むように器具の受け渡し、、レントゲン室への誘導、フィルムの位置づけや設定、歯科医師に代わって患者様への声掛けなどがあります。

アシスタント業務は幅が広いですが、覚えてしまえば同じ事の繰り返しですので、経験を積めばこなせます。

しかし、治療方法に関しては、熟知していた方が歯科医師との息も合わせやすいですので、普段のアシスタントからの学びや、自主勉強は必須です。

また、患者さんを挟みますので、患者さんとのコミュニケーションをとり、リラックスしてもらえたり、不安や不満な事を聞き出せる能力的会話も必要となります。

そして、患者さんの体調や表情の変化にも敏感に反応出来るような、視野の広さも求められます。

歯型取り・石膏を流す

歯型取りとは、かぶせ物や入れ歯・マウスピースなどを作る際に必要な治療です。

患者さんの歯型をとる為に、材料を練和しトレーに入れて実際口腔内で採取します。

その後、歯型模型を作製する為に、石膏を流す作業もします。(歯型取りは歯科医師が行う医院もあります。また、院内に歯科技工士が在籍する場合は、石膏は歯科技工士が流します)

仮歯を作製する

療の中で、一時的に歯が無くなり仮歯が必要になる時があります。

歯科医師が行う場合もありますが、歯科医師が忙しい場合などは歯科衛生士が行います。

元の歯の形態のように、仮歯で再現をし、患者さんにしばらく過ごしてもらいます。

ですので、仮歯の作製は、その形態が再現できるように練習が必須となる業務です。

練習と経験を積めば、出来るようになるでしょう。

予防処置業務の2個の業務

歯垢・歯石除去

口腔内の病気は主に「虫歯」と「歯周病」に分けられます。

歯周病を予防する処置が、歯のクリーニングとなります。

歯のクリーニングとは、主に歯垢や歯石を機械的に除去していきます。

これは専用の機械を使います。

超音波の機械で除去する方法もあれば、手用の器具を使って除去する方法もあります。

患者さんの口腔内によって、方法が変わります。

そして、歯の表面をツルツルに仕上げるPMTCという処置も行います。

こちらも専用の機械とペーストを使っていきます。

大体の歯科医院で、歯科衛生士が担当しています。

また、医院によりますが、一人の患者さんの治癒過程を把握していく為に、完全担当制で行っている医院も増えてきています。

また、歯のクリーニングは、スキルのある・なしが、患者さんに伝わりやすい業務の一つとも言えます。

しかし、練習や経験で上達していきます。

また、ただクリーニングをするという作業だけではなく、患者さんとコミュニケーションを取りながらの業務ですので、スキルがあっても、コミュニケーションが上手く取れていないと、患者さんがついてきてくれません。

逆に、スキルが不足していても、コミュニケーションが取れていると患者さんが続けて来てくれる事があります。

フッ素などの薬物塗布

虫歯を予防する処置が、フッ素などの薬物塗布となります。

フッ素塗布は、主に子供や虫歯になるリスクが高い成人などが対象となります。

また、治療が出来ない小児には、進行止めの薬物塗布をすることもあります。

大半の医院では、小さい子供(6歳未満)に塗布することも多く、泣いている子供をあやしながら塗布しないといけません。

子供に対しての接し方は、慣れるまでは大変ですが経験を重ねることで、出来るようになります。

また、付き添い者への説明もしっかりしないといけませんので、最新の知識は必要となります。

保健指導業務の2個の業務

ブラッシング(歯磨き)指導

虫歯や歯周病の予防は上記にお話しした「予防処置」も必要なのですが、一番の予防で大事なのは毎日の歯垢除去「歯磨き」です。

その大事な正しい歯磨きの方法を、歯科衛生士は患者さんに伝えないといけません。

ただ伝えるだけではなく、実際患者さんが実行し、習慣づけることができて初めて、この業務が達成となります。

歯磨きは、人それぞれ癖や習慣があり、それを改善してもらうことはとても大変です。

ブラッシング指導は、患者さんと1対1でのコミュニケーションとなります。

患者さんにとってこの時間が苦痛とならないように、会話のバリエーションが必要となってきます。

指導もしながら、患者さんとの信頼関係も構築させなければいけません。

患者さんの口腔内が改善されていくかどうかは、この時間に構築される信頼関係によって二人三脚で進めるかどうかで結果や成果が左右するといっても過言ではないでしょう。

生活習慣の指導

毎日のブラッシングとは別に、もう一つ大事な事が「生活習慣」です。

毎日の食生活や、喫煙の有無、睡眠時間、労働時間など、患者さんによってそれぞれ違います。

歯磨きを頑張っていても、生活習慣に問題があれば口腔内の病気も改善されていきません。

こういった内容に関しても、お話を聞き、改善が必要な部分は指導を行っていきます。

プライバシーの問題もあるので、こちらも、患者さんにあったコミュニケーションの取り方が必要になってきます。

器具の消毒・滅菌、材料に関しての管理、その他雑務の2個の業務

器具の消毒・滅菌

現在では、消毒・滅菌専用のスタッフが在籍している医院も増えてきていますが、大半の医院ではスタッフ(歯科衛生士・歯科助手)で作業しているのではないでしょうか。

患者さんに使用するものなので、常に清潔でなければいけません。

消毒液に浸けた後に、専用の機械で滅菌をし、専用の滅菌庫に入れるという工程があります。

材料に関しての管理、その他雑務

診療で使う消耗品の材料は沢山あります。

こういった、材料の在庫の把握や材料の注文なども、スタッフ(歯科衛生士・歯科助手)で分担しながら管理をしなければなりません。

こういった管理は、日頃から色々な所に目を配り、気づける視野が必要となります。

これは、実は自分の成長にもプラスとなりますので、積極的に担当することをオススメします。

また、院内で使う材料を使いやすいように切って修正したり、院内の掲示物を作製したり、院内の掃除全般も、その他の雑務に含まれます。

受付業務の1個の業務

受付業務

歯科衛生士が行っている医院もありますが、大半は受付専用のスタッフが在籍しています。

患者さんが一番最初に対応する場所ですので、身なりや言葉使いや表情や声のトーンなどは気を付けないといけません。

一連の流れとしては、診察券を受け取り、中へカルテを持っていき、その日のお会計と次回の予約をとります。

その間にかかってくる電話応対もします。

その他の業務としては、翌日のカルテ出し、翌日の予約表の印刷、レジのお金の計算、その日の収入の計算、予約人数の集計、受付周辺の整理整頓、技工物の確認、など医院によって異なりますが、沢山の業務があります。

歯科衛生士の仕事のやりがいを感じるポイント

歯科衛生士には沢山の業務があります。

もちろん、難しい業務内容もあります。

やりがいを感じるには、やはり難しいと思ったことにも、果敢にチャレンジしていくことが大事です。

もちろん失敗をすることもあります。

しかし、失敗をすることで次回に活かせ、成長するチャンスが増えるのです。

経験を積むことは辛いこともありますが、やりがいを感じられる事も多いのです。

また、楽しく仕事をするという気持ちも大切です。

沢山の方と接することが出来るこの職業は、楽しさを自分で見つけていくことも1つのポイントでもあります。

患者さんとの2人3脚が成功した日

歯周病の治療は、歯科衛生士だけが頑張って口腔内をキレイにしても改善はされません。

患者さんとの協力が最も大事なのです。

そこで必要なのが、患者さんとのコミュニケーションをとり信頼関係を築くことです。

最初は、なかなか伝わらなかった自分の思いが、ある日した会話をキッカケに患者さんが心を開いてくださり、患者さんもしっかり磨くようになりました。

その結果、歯周病も以前に比べ改善傾向へ。

その成果は口腔内にも現れるので、患者さんも実感されとても喜んでくださいました。

我が子のように感動した日

小児(4歳)は、恐怖心から歯医者が苦手です。

しかし、治療が必要な虫歯が沢山あります。

泣きわめいている時に、無理やり治療をするとトラウマとなりかねません。

ですので、毎回毎回気長に出来るようになるまで、遊びも入れながら練習をしていきます。

もう半年ほど、練習を重ねその子も私に慣れ、少しづつ出来るようになりましたが、先生が来ると怖くて出来ません。

しかしある日、突然治療が出来たのです。

その子も、手をぐっと握って怖い思いを我慢しているようでした。

無事治療ができ沢山褒めました。

その子は達成感に満ちた顔で笑顔で帰っていきました。

その後からは、上手に出来ています。

もう我が子のように、嬉しくて、やりがいを感じた瞬間でした。

まとめ

歯科衛生士は、色々な面を兼ね備えていないとできない職業なのかな?と思われたかもしれません。

決してそんなことはなく、歯科衛生士にとして働いているから、色々な面が兼ね備わったように思います。

毎日沢山の方と接することができ、患者さんの口腔内の健康を守っていけるサポートが出来るのは、歯科衛生士しかできません。

とても、やりがいのある仕事です。

経験が増えると、さらにその楽しさや、やりがいを感じることが出来るでしょう。


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