2021年5月17日

家庭教師の稼ぎ事情をここで覗いてみませんか?

「高収入」や「効率的」といったキーワードで紹介されることの多い家庭教師の仕事ですが、大変という声も聞こえてきます。

今回は私の経験を基に、この職業の実際の稼ぎや「大変だな」と感じたこと、それでも家庭教師が続けられるポイントなどを紹介していきます。

この家庭教師に興味をお持ちの方は、一度以下の内容に目を通してみてください。

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家庭教師の稼ぎってどうなの?

家庭教師の仕事が人気である理由の一つは、「稼ぎが良い」というイメージがあるからだと考えられます。

家庭教師の求人情報を覗いてみると、「高収入」「高時給」「効率的に稼げる」という言葉を前面に押し出しているものがほとんどです。

では、実際はどうなのでしょうか?

私の経験では、家庭教師は確かに高時給であり、やり方によっては効率的に稼ぐことが可能と言えます。

私は主に小学校高学年~中学生の生徒の授業を週1回担当していました。

生徒の学年や学力レベル、選択するコースや進路などによって時給額は異なりますが、平均して時給1,300円~1,500円くらいであったと記憶しています。

最近は人手不足の影響もあり全ての職種のバイト時給が上昇傾向にありますが、それでもスタート時から1,500円前後の時給を貰えるアルバイトを探すことは簡単ではないでしょう。

地域によって最低賃金も異なるため具体的な金額は多少変動しますが、一般的なアルバイトと比べると明らかに高時給な職業であることは間違いありません。

経験者が解説します!家庭教師の給与、実際の収入例

ここからは私自身の経験を紹介していきます。

私は大学生の頃から、トータルすると4年ほど家庭教師の仕事に従事していましたが、その間に小学生や中学生を複数名担当しました。

同時期に複数案件を抱えていることもあれば一人だけ担当している時期もありましたが、週1回または週2回の授業の生徒しか担当していなかったため、本業の傍ら副業として家庭教師をすることができました。

いずれの生徒も、特に難関中学・高校に進学を希望しているわけではなく、勉強する習慣を定着させたり学校の授業のサポート・定期テスト対策などが主な目的でした。

そのため、進学コースを担当する家庭教師に比べると時給額は低かったです。

以下では私が担当した生徒の中から、直近(3年前)の生徒のケースを紹介します。

実際の現場がどのようなものかイメージしながら読み進めていってください。

「小4、基礎学力向上」の場合の収入例

私が担当することになった小学4年生の生徒は、お父様が転勤の多いサラリーマン、お母様が専業主婦、双子の妹が2人、という家庭の長男でした。

当時私が住んでいた地方都市にお父様の転勤で引っ越してきたのがついこの間という時期で、以前住んでいた場所でも、同じ家庭教師運営会社に授業を依頼していたとのことでした。

結局お父様の転勤がその後1年ちょっと経った頃にあり、家族揃って引っ越して行ったので、私が担当していたのは1年余りでしたが、親御さんは教育に熱心な方で、週1回~2回授業をしていました。

授業内容は主に学校の授業のサポートで、学校で習った単元の復習をメインに、時にはテストをしてみたり、調子が良い時には予習の時間を取ったりしていました。

時給は1,300円で、そこに交通費がプラスされ、また毎授業の休憩時間にはお母様が私の分もおやつを用意してくださっていました。

時給額は家庭教師の仕事では決して高い方ではありませんでしたが、生徒の年齢や学力レベル、居住地域を考慮すると大体相場通りの金額ではなかったかと感じています。

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家庭教師をやる上で大変なこと

家庭教師の仕事は人気のアルバイトですが、「自分は勉強が苦手だから無理」「人に勉強を教えたことがないからできる気がしない」といった理由から求人に応募しない方も多く、周りに経験者が多くいるようなアルバイトではないかもしれません。

家庭教師として働くメリットは沢山ありますが、こんな経験をするかもしれない、という「大変なこと」という観点から紹介していきます。

授業の準備に手間や時間がかかる

家庭教師が授業に使う教材には、特に指定のものはありません。

生徒や親御さんと相談しながらどのような授業を行うかを決めていきますが、その際に必要となる教材についても把握しておかなければなりません。

多くの場合は学校の授業のサポートや定期テスト対策が目的のため、学校で使用している教科書や参考書が授業を行う際の教材になります。

中には別途参考書を用意してくださっているご家庭もあります。

少し準備に時間がかかるのは、教師自身で教材を用意しなければならない案件です。

私の場合、授業自体は生徒が学校で使用している教科書や参考書を基に進めていましたが、授業内容の定着の確認や復習のまとめとして、小テストを毎回授業の最初に実施していました。

その際に利用する教材や問題集が必要でしたが、幸い私が働いていた家庭教師派遣会社が個別指導塾も運営していたので、毎回授業前に最寄りの教室に立ち寄って、教材のコピーや問題の作成を行っていました。

私のようなケースは稀で、家庭教師を派遣している会社には個別指導塾などの学習塾を運営していないところもあるため、自身で教材を用意しなければならないケースもあります。

基本的にはそのような授業準備の時間には給料は発生せず、教材にかかる費用も自己負担になると考えられます。

授業時間外にこのようなプラスアルファの「サービス労働」が発生することは予め把握しておくべきでしょう。

一人一人の生徒の個性を見極めなければならない

学校の先生や集団授業を行う学習塾の講師と家庭教師で異なるのは、授業の対象が複数の生徒なのか個人なのか、という点です。

家庭教師は、一人一人の生徒に合わせた授業をしなければならないという点は理解しておきましょう。

例えば、難関校の受験を考えている生徒と基礎学力向上を目標にしている生徒、自主学習の習慣が身についている生徒と勉強すること自体に意欲がわかない生徒、教育熱心なご家庭の生徒と基本的に放任主義なご家庭の生徒、というように、様々な生徒・ご家庭があります。

家庭教師は生徒の個性を見極めて最適な授業を設計し、実践していかなければなりません。

これが想像以上に難しいことが多く、この仕事を始めて間もない頃はなかなか生徒との距離感がつかめず、信頼関係も構築できないような状況が続くことがありました。

ただ単に授業をしていれば良いという仕事ではないのです。

求められる結果を出すことに対する期待度が高い

家庭教師を依頼することはご家庭にとって金銭的な負担が大きいことです。

一般的な学習塾やその他の習い事と比べても、家庭教師に係る費用は高額です。

ご家庭も高いお金を払う限りは目に見える結果を確実に求めるのは当然で、家庭教師を派遣する会社もその点を保証するかたちで案件を受託しています。

家庭教師はこの点をしっかり認識しなければなりません。

アルバイトであろうが正社員であろうが、「プロ意識」を持って確実に目標を達成することに努めなければならないのです。

他職種においても目標達成が求められることは当然ですが、この仕事は特にご家庭から求められているハードルの高さをひしひしと感じる職業であると言えます。

プレッシャーがかかる現場であることを予め把握しておきましょう。

それでも家庭教師の仕事をおすすめするポイント3個

ここまで家庭教師の仕事をするにあたって大変だなと感じる点をいくつか紹介してきましたが、この仕事には同時におすすめできるポイントも沢山あります。

ここからは視点を変えて、家庭教師の仕事をおすすめするポイントを3つ紹介していきます。

要領をつかめば効率的に稼ぐことができる

一般的な家庭教師の仕事に対するイメージは「稼げる」とか「効率的」といったポジティブなものが多いですが、先に述べたような授業の準備時間やその他のデメリットを考慮すると、確実に効率的に稼げる職業とは言い切れない部分もあります。

しかし、実際にこの仕事で効率的に稼ぐことができている方も沢山いらっしゃいますし、私自身も要領をつかみ始めてからは効率的に仕事ができるようになりました。

ここで、「要領」の具体例を一つ挙げてみます。

時給の発生しない事実上の「サービス残業」とも言える授業の準備には、予め授業をどのように進めるか、つまり生徒の学力やスケジュールから考えて1回の授業でどの程度進むことができるか、ということを計算しておくと、あまり時間をかけずに済ませることができます。

理想的なのは、授業で使う教材に加えて、授業の最初に行う確認テスト、今週の宿題、次回の授業内容の予習、これら全てに利用する教材をそれぞれ用意している状態です。

授業準備に時間がかかってしまう理由は、必要な教材が足りなかったり、反対に必要以上に大量の教材を用意してしまったりすることを繰り返すことにあります。

これを避けるためには、毎回の授業のペースを自身で把握し、適切な分量の教材を準備することが大切です。

教材準備の要領をつかめば、授業の準備時間も短縮することができるでしょう。

様々なタイプの方と出会うことができる

家庭教師の仕事は沢山の方々との「出会い」の場でもあります。

担当する生徒一人一人はもちろん、ご家庭の方との出会いも、とても良い経験になります。

私が担当していた案件に、お父様がメディア業界の大手企業で支社長をしているご家庭がありました。

私がメディア関係の仕事に興味を抱いていたこともあり、お子様の授業に関する話だけでなく、職場の様子やその他様々な話をお父様にしていただいたことはとても印象に残っています。

その他にも、野球留学を考えている生徒や、敬虔な宗教家のご家庭を担当し、家庭教師の仕事をしていなければ出会う機会もなかっただろうなという方々と知り合うことができました。

特に、この仕事は密なコミュニケーションが求められる職業でもあるので、一つ一つの出会いがとても印象に残る経験になるでしょう。

授業を通じて自分自身の成長を実感することができる

家庭教師として働いている方の中には、学生など若い世代の方も沢山いらっしゃいますが、自分自身の成長を実感するという話はよく耳にします。

むしろ、その点に魅力を感じてこの仕事を始める方も多くいるようです。

勉強に限らず、人に何かを教えるという行為は想像以上に難しいもので、自分が内容を理解しているから相手にも伝わるはず、と考えている内は苦労することが多いでしょう。

大切なのは相手の立場や考え方を理解した上でどのようにすれば自分の知識を確実に伝えることができるか、という点に集中することです。

この過程で自分自身を見つめ直す時間や他者の立場に立って考える時間が発生し、それが後の自身の成長に繋がるのです。

例えば、自分の勉強の仕方が自身には最適であったからどんな生徒にも応用できるとか、自分がこの勉強法で試験に合格したからこの方法以外は間違っている、という感覚で授業をしていても、生徒の学力がなかなか向上しないこともあります。

家庭教師が自身の成長を実感する瞬間というのは、試行錯誤を繰り返しながらこのような場面を乗り越えていく時です。

真面目にこの仕事に取り組むことが、結果的に自身の成長に繋がるのです。

まとめ

今回は家庭教師の仕事を、その実際の稼ぎや仕事上で直面する大変なこと、この仕事をおすすめするポイントなどを解説してきました。

私の経験を基にいくつかの点を紹介しましたが、家庭教師の仕事に限らず教育関連の職種はやりがいを感じる瞬間が沢山あります。

この仕事に興味をお持ちの方はまずは求人探索から始めてみてください。

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