みなさんは紹介予定派遣という制度を知っていますか?

紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として働いた後、働く人と企業双方合意のもとで直接雇用関係を結ぶ働き方です。

派遣社員として働いている間に「仕事内容」「職場の雰囲気」「一緒に働くメンバー」を見ることができるので、正社員・契約社員への転職手段の1つとしても注目されている制度です。

私は大手人材派遣会社で派遣コーディネーターとして約5年間勤務した経験があります。

派遣コーディネーターとして、1000人以上の求職者の方と面談し、お一人お一人の希望や経験に合ったお仕事紹介に努めて参りました。

私は派遣コーディネーターの仕事に就いて初めて紹介予定派遣の制度を知ったのですが、「何ていい雇用制度なんだろう!」と正直驚きました。

派遣と正社員の「いいとこどり」をした雇用制度だと感じました。

実は、紹介予定派遣とは派遣会社だけが持っている、ハローワークや大手有名求人媒体には直接出ていない「知る人ぞ知る」お仕事なのです。

「派遣ってよくわからない」、「正社員希望だから派遣に興味は無い」という方のために、これから元派遣コーディネーターが、紹介予定派遣求人で募集されやすい職種・業種とよくある募集内容について解説していくことにしましょう。

紹介予定派遣とは?

紹介予定派遣とは、正社員・契約社員などの直接雇用を前提とし一定期間派遣として働く制度のことを言います。

派遣期間後に派遣社員として働いていた人と企業の双方合意の元で直接雇用契約を結ぶことになるのです。

どれくらいの期間で正社員化のタイミングが来るの?

紹介予定派遣の派遣期間は最長6ヶ月と定められています。

一般的には3ヶ月から6ヶ月である場合が多いです。

派遣と紹介予定派遣の比較・違い

派遣と紹介予定派遣を比較した場合、違う点は以下の4点です。

  • 直接雇用することを前提としているかどうか
  • 事前面談があるかどうか
  • 派遣期間の違い
  • 直接雇用する時の手続きの違い

通常の派遣の場合は事前面談が禁止されていますが、紹介予定派遣では企業側が履歴書の確認や事前面談を通して事前選考を行います。

また、通常の派遣で続けて就業する場合の派遣期間は定期的に派遣期間を更新し最長で3年と定められているのに対し、紹介予定派遣の派遣期間は最長6ヶ月と定められています。

さらに、通常の派遣の場合は企業側が派遣期間の途中で派遣社員と直接雇用関係を結びたいと思っても雇用関係を結ぶことはできません。

一方紹介予定派遣の場合は派遣期間の途中であっても直接雇用契約を結ぶことができます。

紹介予定派遣のメリット

働く側のメリットとしては、派遣期間中に実際の仕事内容や職場の雰囲気を見極めた上で直接雇用されるかどうか判断できる、というのが最大のメリットです。

よくわからないまま正社員として入社して、入社後に「思っていた仕事と違った」というミスマッチを防ぐことができます。

また、紹介予定派遣のお仕事は派遣会社から紹介されるので自分だけでは探せなかった企業に出会うことができ、転職活動にかかる時間や労力も節約できます。

「より優秀な人材を確保したい!」という気持ちの強い企業のお仕事が多いので、大手有名企業で教育システムがしっかりしたところが多く、未経験でもチャレンジできるのも魅力的です。

さらに派遣会社が間に入ることによって、派遣会社は面接であなたが魅力を最大限アピールできるようにフォローしてくれます。

面接前には企業の対策を教えてくれたり、面接時にうまくアピールできなかった場合は面接後に派遣会社から企業にフォローしてくれることもあります。

1人で転職活動するのと違って、派遣会社という味方がいるということはあなたにとって大変心強いことでしょう。

また、お仕事がスタートし派遣期間中に何か悩み事があれば、派遣会社が間に入って解決してくれるので安心です。

雇う側のメリットとしては、派遣期間中に実際に仕事をしている所を見ることによってその人が直接雇用関係を結ぶ価値のある人材かどうか見極められるということがあります。

また、派遣会社が中に入ることで企業が直接人材を探すより、効率的に人材を探すことができます。

紹介予定派遣でよく募集されている職種

損保事務

損害保険会社の保険商品に関わる様々な事務業務です。

保険加入の相談・勧誘、契約時の書類の作成、保険証券の発行、保険料の領収、事故・災害が発生した際の支払い処理などを担当します。

また、手数料支払いや入金処理をする精算業務、クレームに対応する業務も行います。

さらに、最近はコールセンターで新規加入される方のサポートや事故の受付業務への需要が高まっています。

正社員化のために必要な最低限のスキル

損保事務で正社員になるために必要な最低限のスキルは以下の5点です。

  • 機密保持
  • 向上心
  • コミュニケーション能力
  • 臨機応変な対応
  • 相手の立場に立った考え方ができる

損保事務のお仕事する上では、当然のことながら損保の知識が必要とされます。

未経験でチャレンジする方は、新しい知識をどんどん身につけなければ仕事になりません。

また、お客様と電話で重要な内容を説明したり、相手から聞いたりする必要があることから、コミュニケーション能力が必須です。

相手のお客様の顔が見えない状態でのコミュニケーションとなるので、丁寧で常に相手の立場に立った対応が求められます。

通常の派遣では経験が重要視されますが、紹介予定派遣で重要視されるのはその方の「ポテンシャル」なのです。

証券事務

証券会社での証券売買に関わるアシスタント業務です。

電話でのオペレーション、株式の受発注業務、商品説明、資料請求対応が主な仕事内容です。

正社員化のために必要な最低限のスキル

証券事務で正社員になるために必要な最低限のスキルは以下の4点です。

  • 機密保持
  • 向上心
  • 臨機応変な対応
  • タフさ

証券事務のお仕事は専門的な仕事になるので、仕事をする上で「証券外務員資格」という資格が必要になってきます。

新しい仕事を覚えることと、資格取得の為の勉強を並行して行うことになるので、慣れるまではかなりハードだと思います。

しかし「証券外務員資格」を取得することによって証券売買の仕事に携わることも可能になり、大変やりがいのある仕事といえるでしょう。

銀行事務

銀行での事務業務です。

仕事内容は、窓口受付・入出金処理、後方での申込手続書類の確認・入出金処理、振込処理などです。

正社員化のために必要な最低限のスキル

銀行事務で正社員になるために必要な最低限のスキルは以下の4点です。

  • 機密保持
  • 明るく気持ちの良い応対ができる
  • 正確・迅速な対応
  • 向上心

銀行事務のお仕事はお客様と直接関わる業務なので、明るく気持ちの良い応対が求められます。

また、銀行は信用第一なので「人から信頼してもらえる人材かどうか」というところがポイントとなるでしょう。

お金を扱う仕事のため、正確さが求められるのは言うまでもありません。

また、銀行では後方で仕事している様子もお客様から見えてしまいます。

お客様を待たせないためにも、正確かつ迅速な対応が求められます。

生保事務

生命保険会社での保険商品に関わる様々な事務業務です。

仕事内容は、保険商品の販売・契約にあたっての、提案書・見積書・契約書・保険証券の作成や入金処理、保険給付金の支払い申請に対する処理などです。

正社員化のために必要な最低限のスキル

銀行事務で正社員になるために必要な最低限のスキルは以下の3点です。

  • 機密保持
  • 向上心
  • 臨機応変な対応

生保事務のお仕事も専門的な知識を必要とする仕事なので、新しい知識を身につけなくては仕事になりません。

向上心が一番のポイントといえるでしょう。

経理事務

様々な企業内で行う経理業務です。

仕事内容は、入金・出金の管理、伝票仕訳などの日常的な出納業務から、帳簿作成、試算表作成、月次決算、年次決算などの会計業務に携わります。

正社員化のために必要な最低限のスキル

経理事務で正社員になるために必要な最低限のスキルは以下の5点です。

  • 日商簿記3級以上
  • 正確さ
  • 真面目さ
  • 機密保持
  • 基本的なパソコンスキル

経理業務は企業の心臓とも言われます。

「重要な仕事をこの人に任せたい!」と思って貰うためにも、上記の4点をアピールしましょう。

基本的に経験者が優遇されますが、未経験でチャレンジする場合は日商簿記3級以上の資格が必要な企業が多くあります。

またパソコンが使えないと話にならないのでWord,Excelの基本操作程度は身につけておいたほうが良いでしょう。

紹介予定派遣でよく募集されている業種

損害保険会社

損害保険外車では特にコールセンターで保険の加入手続き、事故受けなどをする業務の需要が高まっています。

損保未経験で接客や販売の経験からチャレンジし、コミュニケーション力を活かして活躍している方がたくさんいます。

証券会社

インターネットによるオンライン取引の導入で個人投資家の参入が活発化したことによって、証券業界は大変な活況を呈していると言われています。

これからは業界の経験のある方、証券の基礎知識のある方が有利になっていくことが確実です。

銀行

最近、新しい金融商品を独自のサービスで展開しようとする銀行が多くなってきています。

それに伴って外為・投資信託の知識がある方、証券会社の勤務経験者の需要が高まっています。

元派遣コーディネーターの私の経験上、紹介予定派遣から正社員化されやすい会社の特徴

人を大切にする企業が多い

紹介予定派遣の場合、働く人と企業側が双方合意のもと無事直接雇用関係を結ぶことが決まった時、派遣会社は企業から紹介手数料をいただきます。

紹介予定派遣という制度を利用する企業は、より優秀な人材を確保するために投資を惜しまないという姿勢が人を大切にするという社風に表れている企業が多いと言えるでしょう。

当然、社内の雰囲気が良い会社が多いのは言うまでもありません。

女性が長く働ける環境の会社が多い

優秀な女性社員に結婚・出産で辞められては困ると考えている企業が多い為、産休・育休システムが整っていて、専用の保育所が完備されているなど、ママになっても長く働ける企業が多いです。

全国展開している大手有名企業が多い

大手有名企業の人材を探す窓口が全国の案件を大手人材派遣会社に依頼するというパターンが一番効率が良いため、自然と大手有名企業のお仕事が多いようです。

正社員にしてもらうために、働き先企業でやりたい5つのこと

仕事をしやすい人だと思って貰えるように

常に明るく気持ちの良い応対を心がけることが大切です。

いくら仕事がテキパキこなせても、印象の悪い対応しかできない方は派遣先企業に評価されません。

また、自分の意見ばかり主張せず、協調性を重んじましょう。

さらに超基本的なことではありますが、報告・連絡・相談を徹底しましょう。

派遣とは言え、仕事で成果を出す

最初から大きな成果は期待せず、まずは小さな成果を出すことを目標としましょう。

小さな成果を積み重ねることが結局大きな成果につながるでしょう。

成長のために自分で勉強もする

企業から与えられたマニュアルや資格取得の勉強だけで余裕が無いかもしれませんが、常にアンテナを張って、スキルアップにつながることにどんどんチャレンジしましょう。

無駄になることは決してなく、将来きっとあなたのキャリアアップを手助けしてくれるでしょう。

受け身ではなく能動的に行動する

紹介予定派遣の派遣期間であったとしても、あなたは「お客さん」ではありません。

受け身に徹さず、常に能動的にお仕事を進めるよう心がけましょう。

受け身な「お客さん」は派遣先企業に評価してもらえません。

丁寧な字を書くよう心がける

超基本的なことですが、事務の仕事の場合、「字がきれいかどうか」というのが第1印象に大きく影響する場合があります。

雇う側の人間は、面談での第1印象・話した内容・履歴書の内容の3点だけでまずは応募者を選考します。

綺麗な文字は「この人は信用できる」という印象を相手に与えます。

直接会った時の印象があまり良くなくても履歴書の字が綺麗だと仕事を任せたくなったり、逆に会った時の印象が良くても履歴書の字が読みにくく雑な場合は仕事を任せても大丈夫かな?と不安になる企業の方もいます。

字に自信が無い方は、せめて履歴書だけでも丁寧に書くようこころがけましょう。


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