看護師は売り手市場のため、転職活動にあまり苦労しないイメージが一般的にはあります。

しかし、数々の看護師の方の転職活動のサポートをしていく中で、看護師の転職の悩みには共通のものがいくつかあるということがわかりました。

これから転職を考えている看護師の方には、ぜひ事前にこの悩みを見ておいていただき、ご自身の転職の際に参考にして頂きたいと思います。

そこで今回は看護師の転職の悩みで多い事とその解決法、さらに看護師の転職に失敗しないよう気を付けるべきポイントについて、元看護師向け転職エージェントの筆者が解説していきます!

看護師の転職の悩みで多い4つのこととその解決法とは?

これまで何人もの看護師の方の転職をサポートしてきて、転職を考える看護師の方には共通した悩みがあることに気が付きました。

最も多かった悩みとその解決法や、考え方について解説していきます。

自分の希望する条件にあった勤務先が見つからない

多くの看護師の方が、たくさんの転職先への希望条件をお話ししてくれます。

しかし、すべてお話しを聞いた後で、「そんなにたくさんの条件がすべて叶う転職先なんてあるのかな?」と思うほどに理想が高すぎることもあります。

そのため、案の定「他の転職エージェントでは案件がないと言われてしまいました。」「ずっと半年近く検索したり、求人サイトを見ているのに条件にあう病院が見つからないんです。」とお話しされる看護師の方は多くいます。

特に多いのが「土日祝日は休みたい」「残業はしたくない」「家からドアトゥードアで15分以内、もしくは自転車で20分以内で通える」「注射などの手技はしたくない」「でも月収35万円以上」など、の条件を「全て叶えたい」という方。

もちろん、そういった条件がすべて叶う職場が絶対にないとは言い切れません。

しかし、限りなく数が少なく、また狭き門であることは事実です。

そういった場所がもしあったとしても、そもそもご自分の経歴やスキルで内定がもらえるのかどうか……そういった疑問が残る場合もあります。

その解決法とは?

全ての希望する条件が叶う職場は、ほとんど見つからないと思っておいた方が良いでしょう。

しかし、せっかく転職活動をするのであれば、今の職場よりも自分の理想に近い職場を選ばなければ意味がありません。

そこで、自分の希望に対して優先順位をつけていきましょう。

「絶対に譲れない条件」はなんなのか、またその順位を1~3位くらいまでを決めます。

逆に、「多少は許容できる」あるいは「ここは妥協できる」「叶わなくても問題ない」などの条件があればそれも順位をつけておきます。

そうすることで、求人を紹介する看護師専門の転職エージェント担当コンサルタントも、よりあなたの希望にマッチする求人をみつけやすく、良い職場が早くみつかります。

何を基準に転職先を選んでいいか分からない

次に、「何を基準に転職先を選んでいいか分からない」というもの。

この悩みをかかえる看護師の方もとても多くいます。

「今の職場がつらいので転職したいんです!」と勢いよく駆け込んできたものの、「ではどのような職場がいいと思いますか?」と聞くと「いいところがあれば……」とお答えになります。

これでは求人を紹介する看護師専門の転職エージェント担当コンサルタントも困ってしまいます。

また、ご自分にとっても、ずっと転職エージェントから求人がくるものの、「どれもピンとこないなあ」で終わってしまい、いつまで経っても転職先や応募したり面接を受けたりする求人を決めることができません。

その解決法とは?

まずは、そもそもなぜ「転職したい」と思ったのかを考えてみましょう。

残業が多い職場だったからなのか、人間関係が辛いからなのか、キャリアアップのためなのか、通勤が遠くてしんどいからなのか……。

「転職したい」と思う理由にはさまざまあります。

その転職したいと思った理由からひもといていきましょう。

例えば、「結婚することになったので、夜勤があって激務な病院は転職しなければ」と思っている場合、絶対に叶えなければいけない条件は、「夜勤がないこと」「残業がないこと」です。

そのため、もし妥協できるのであれば、給与などは最低限の基準を決めて、高みを目指し過ぎずに、とにかく「夜勤がないこと」「残業がないこと」の条件が叶うところを中心に探していきましょう。

その条件で絞り込んだ中で、より給与が高いところを選べばいいのです。

最初から「夜勤がないこと」「残業がないこと」「でも給与も高い方がいい」「手技がないとこだともっといい」「建物が綺麗なとこがいいな」などいろいろ条件を絞り込みすぎてしまうと、どんどん求人数が狭められてしまい、そもそもの転職をする目的から遠ざかってしまう恐れもあります。

新卒バーン、ブランクあり、服薬なので転職できないのではと不安

こちらも想像以上に多くの看護師さんが抱えている悩みです。

新卒で入職した病院などを数ヶ月で退職してしまった「新卒バーン」の方も数多く転職エージェントに登録してきますが、職歴が浅いこともあり、書類の時点で落とされてしまうことが多いのは確かです。

また、結婚を機に退職したあと10年近くブランクがある看護師なども、やはり最新医療の情報にアップデートできていないのでは?知識を忘れてしまっているのでは?手技に自信が持てないのでは?といった理由で敬遠されてしまうこともあります。

さらに、心の病気などを患っていて服薬している看護師さんも、大きな病院などではNGが出てしまうことがあります。

そういったことを知っている看護師の方のなかには、「転職先がみつからないのでは」「妥協しなければいけないのでは」と悩んでいる方が多くいます。

その解決法とは?

もちろん、こういった悩みを抱える看護師の方を前述のように書類の時点で落としてしまい、面接まで行けない医療機関が一定数あることは確かです。

しかし、だからといって諦める必要はありません。

いきなり二次救急の病院でバリバリ働きたいというのが難しい場合であっても、たとえば一旦手技などがそこまで必要ではない介護系施設で経験を積んでから再度転職することもできます。

あるいは人員に余裕のある医療期間などであれば、手技も入職してからなんどか練習させてもらえることもあります。

また、たとえ新卒バーン、ブランクあり、服薬の看護師の方であっても素晴らしいスキルがある場合や、「お人柄重視」の医療機関などであれば、まったく気にすることなく採用してくれる場合もあります。

そのため、はなから諦めることなく、やる気があるということ、これから一生懸命勉強していきたいと思っていることをしっかりと伝えることで、希望の転職先への入職を目指しましょう。

面接で緊張してしまうのでうまく話せない

緊張しがちな方の中には、どうしても面接というと緊張してしまってうまく話せないという方も多くいます。

志望動機や質問などを事前に丸暗記しようと思っても、面接の場になると頭が真っ白になってしまいあわあわしてしまう、という方はとても多いです。

多くの看護師専門の転職エージェントでは、面接時に担当コンサルタントが同行してくれるため、多少はフォローをしてくれます。

しかし、やはり志望理由や自己紹介などは自分でしなければならないため、緊張はできるだけせず堂々と話せるようになりたいですよね。

その解決法とは?

まず、緊張していることを最初に面接担当者の方に伝えてしまいましょう。

「すごく緊張しているので、うまくお話しできなかったら申し訳ありません。」と最初に宣言してしまうことで、かなり気持ちが楽になることがあります。

また、面接担当者の方も、「この人は挙動不審なのではなく緊張しているんだな」と暖かい目で見守ってくれます。

そして、志望理由などは、丸暗記するのではなく、単語やセンテンスごとに「これだけは言う!」というものだけをポイントで覚えておきましょう。

例えば、「これまで多くの高齢者の方の緩和ケアに携わってきた」「しかし、本当に高齢者の方にとって幸せだったと思える医療とはなんだろうと考えた」「そこで特別養護老人ホームで多くの高齢者の方によりそい、最後の過ごし方について学び、看護師としてすべきことについて考えたいと思った」など、3~4つの理由や経緯を「このポイントだけは話すぞ」というものを忘れないようにしましょう。

そして、話しながら肉づけをしていくことで、自分にとってもプレッシャーを感じることはかなり少なくなるはずです。

看護師の転職に失敗しないよう、これだけは気を付けて!

看護師不足と言われている現代では、看護師の資格さえもっていれば転職活動に失敗することはないのでは?と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。

看護師の転職に失敗しないためには、考えておかなければならないこと、気をつけなければならないことがあります。

これだけは気を付けておいてほしいという3つのことについて解説します。

なんとなく転職活動をはじめないように、事前に転職活動の目的を考えて。

「なんとなく今の職場が嫌だから」という理由で転職活動を開始してしまうと、自分にとってどういった医療機関が良いのかわからないまま、結局転職を無意味に繰り返してしまうことになります。

そのため、転職活動を始めようと思った時や、看護師専門の転職エージェントに登録したタイミングで「何が不満で現職をやめたいと考えているのか」「何が叶えば転職が成功したと言えるのか」「絶対に譲れない条件はなにか」「今後自分は看護師としてどのようにキャリアアップをしていきたいのか(あるいはキャリアアップはしなくてもいいのか)」などを整理しておくようにしましょう。

本当に自分に合った職場かどうか面接時に吟味して

どんなに求人上では「自分に合った良い職場」のような気がしていても、入職してから「こんなはずではなかった!」と後悔してしまうことももちろんあります。

人間関係や職場の雰囲気、求人票には記載されていない実態など、必ず何かしらあとから知って驚くものはあるものです。

そこで、できるだけ入職後のギャップや後悔を無くすために、面接時や見学時などに、少しでも疑問に思うことや気になることがあった場合にはどんどん質問をしましょう。

どうしても聞きづらいことがあれば、看護師専門の転職エージェントの担当コンサルタント経由で聞くことで、気まずくなることもありません。

志望動機ややる気、転職理由などはストーリー仕立てで説得力のあるものに。

なかなか面接で内定をもらうことができないという悩みを持っている方は、志望理由や転職をしたいと思った理由などが説得力がないのかもしれません。

当然ですが、受け入れる側の医療機関は「家が近いから」「給与がいいから」といった理由だけで選ぶような看護師の方に内定を出したいとは思いません。

なぜなら、もっといい条件の医療機関があったときにすぐにまた転職してしまうのでは?と思うからです。

そのため、志望理由には「なぜ転職したいと思ったのか」→「そのなかで何を重視して転職活動の軸を決めたのか」→「その中でなぜこの医療機関を選んだのか」→「この医療機関に入職し、どうすれば自分は今後どうなると思っているのか」「そして医療機関にはどういう影響を与えることができるのか」といった流れで、説得力のあるストーリーを作っていきましょう。

この流れがストーリーとして説得力のあるものになっていれば、「だからうちの医療機関に転職したいと思っているのね!」と納得してもらえますし、しっかりとやる気や目的があることも伝わります。

不安な場合には看護師専門の転職エージェントの担当コンサルタントに一度聞いてもらい、説得力があるかをチェックしましょう。

まとめ

今回は看護師の転職の悩みで多い事とその解決法、さらに看護師の転職に失敗しないよう気を付けるべきポイントについてきました。

看護師の転職は比較的一般の会社員などと比べれば、求人数も多く人手不足のため簡単にできるような気がしてしまいます。

しかし、それでも気を付けるべきポイントを押さえなければ、自分の希望する転職先への入職が叶わないこともあります。

今回ご紹介した内容に気を付けながら、悩みをできるだけ解決して自分の納得のいく転職活動を実現させましょう!


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