看護師の転職時期はいつがおすすめ?ベストなタイミングを、就業年数・月などの切り口で解説!
看護師で働く人の中には「病院で働きたい」と思う方がいるでしょう。
しかし病院で看護師として働いてみて、自分には病院での勤務は合わないと感じる人や病院で働くことのデメリットを感じている人は、病院以外の場所で働きたいと思っているのではないでしょうか。
実際に転職の相談に来る看護師の中には、「病院以外で」とおっしゃる方も一定数いらっしゃいます。
そこで今回は、看護師の転職でおすすめな「病院以外」の職場を8箇所ご紹介いたします。
一般的に「看護師の職場」としてイメージされている医療機関以外にも、実は看護師が活躍できる場所はいくつかあります。
ご自分の働き方や看護スタイルなどに合わせて選んでみてくださいね。
更に、看護師が転職する際に注意することについてもご紹介します。
看護師の転職でおすすめな病院以外の職場とは?
看護師が病院以外で転職するには、どのような職場があるのでしょうか。
臨床の現場で活躍できる看護師としてスキルアップを望んでいる場合には、やはり病院が最も適した場所だと思います。
しかし、臨床の現場でのスキルアップは希望しない場合であったり、あるいは仕事よりも家庭やプライベートを優先したいと考えていたりする場合には、病院は精神的にも肉体的にもキツい職場と感じるかもしれません。
そこで、ご自分のスキルアップしたい方向性やワークライフバランスに合う職場を選んでいくと良いでしょう。
クリニック
病院以外の臨床の場としてまず思い浮かぶのはクリニックだと思います。
基本的にはほとんどのクリニックが土日祝休みか、土曜日は午前中のみとしているので、旦那さんが土日祝休みの看護師さんや、土日祝は子供と過ごしたいと考えているママさんナースが希望することが多いようです。
また、クリニックの科目にもよりますが、眼科や皮膚科などであればほとんど残業もありませんし、内科などであっても予約制で飛び込みを受け付けないタイプのクリニックであればほとんど残業が発生しないのも特徴です。
病院と比べると残業もなくシフト制でもないため、予定が立てやすくプライベートも大切にしながら働くことができます。
更に、自分の極めたい診療科がある場合や注射などの手技を避けたいなど、仕事内容を診療科である程度制限できることもメリットの一つです。
治験(治験コーディネーター/CRC)
近年人気急上昇中なのは、治験で働く看護師の仕事です。
治験にも2種類あり、ここでは「CRC」と呼ばれる治験コーディネーターをご紹介します。
製薬会社が新しい薬や医薬品を開発する際に、認可を厚生労働省から受けるための臨床試験を行います。
最初は動物などで臨床試験を行いますが、最終的には人間でその薬の有効性や安全性、副作用がどの程度現れるかなどを確認します。
この臨床試験のスケジュールや、実際にその薬で臨床試験を受ける被験者の方の体調管理やサポートなどを行うのが治験コーディネーターです。
製薬会社の方に代わり被験者の方に薬の効果や臨床試験の内容について説明したり、時には不安や懸念を緩和する役割を担います。
治験(臨床開発モニター/CRA)
もう一つの治験で働く看護師は「CRA」と呼ばれる臨床開発モニターのお仕事です。
臨床開発モニターは、臨床試験がスケジュール通りに行われているか、また薬の投与などが正しく行われているかをチェックしつつ、臨床試験が行われている治験実施施設を訪問したり担当医師から症例報告書を回収しチェックする役割を担います。
更に、治験契約などの手続きも行います。
産業看護師
続いても、近年転職先として希望する看護師が多い「産業看護師」のお仕事です。
勤務場所は一般企業になります。
特に上場している大企業で産業看護師として、社員の健康や心のケアをするために医務室などに看護師を常勤させていることがあります。
社員が急に体調が悪くなった場合やけがをした場合などに処置をしたり、健康診断の結果や再検査の管理、更には業務により鬱病など心の病気にかかってしまった場合の面談などを行います。
また、残業が一定時間を超えた場合には産業看護師と面談し、健康状態に問題がないかを確認することを義務付けている会社もあります。
社員の健康への関心が高まっている今の時代にはニーズのある職場であると言えるでしょう。
一般企業の社員としての転職になりますので、基本的に土日祝休みで残業もほとんどなく、働きやすいのが人気の理由です。
介護老人保健施設
超高齢化社会の現代には、介護施設での看護師の数が足りていません。
まず最初にご紹介するのは、いずれ自宅へ戻ることを前提とし高齢者が入居している介護老人保健施設です。
基本的には医療ケアやリハビリなどを行う目的で入居している方が多く、一定期間を過ぎると退去することが決まっています。
看護師は夜勤時に介護士と共に1名いなければいけないことが多く、夜勤が必ずシフト制であるという意味ではネックだと感じる方もいます。
しかし病院ほど看護師の負担はなく、メインの業務は介護士が担当し医療ケアが必要な場合のみ看護師が担当しますが、施設によっては入浴介助や食事介助などを看護師もしなければならない施設もありますので、抵抗がある人は事前に確認が必要です。
特別養護老人ホーム
続いて、特別養護老人ホームです。
介護老人保健施設と異なり、常時の介護を必要とする、自宅での介護が困難な高齢者が入居し、退去せずに特別養護老人ホームで生涯を終える方も多くいます。
基本的には日々の健康管理やバイタルのチェック・服薬の管理、注射などがメインの業務となります。
しかしその特性上、看護師としては看取りがあったりするなど精神的負担を感じる方も多いようです。
一方で、ゆっくりと高齢者一人一人と向き合う看護がしたいと考えている方にはぴったりの職場です。
介護老人保健施設・特別養護老人ホーム共に非常にニーズが高まっていると共に、看護師不足が叫ばれているためブランクがあっても転職しやすいので、しばらく看護の現場から離れていた方にはおすすめです。
訪問介護ステーション
介護老人保健施設・特別養護老人ホームとは異なり、日勤の介護系の職場であるのが訪問介護ステーションです。
介護士と共に高齢者の自宅を車などで巡回し、医療措置や介護を行います。
基本的に曜日ごとに巡回するご自宅が決まっているため残業がほとんどなく、日勤のみの仕事で更に土日休みのため人気があります。
しかし、夜勤はないものの「オンコール」を看護師が持たなければならない訪問介護ステーションもあるため、それが嫌だなという方は事前に確認をしておくことをおすすめします。
保育園・幼稚園
保育園・幼稚園や、託児所などにも看護師を常勤させるところが増えています。
子どもと接することが好きな方であれば、楽しく働くことができる職場になるでしょう。
乳幼児は特に急に熱を出したり遊んでいる最中にけがをしたりすることも多く、その場合の応急処置や本人が気が付いていない場合であっても健康状態に異常がないかどうかのチェックが主な仕事です。
日勤且つ土日祝休みですが、ごく稀に運動会などで土日に出勤となる場合もあります。
それでも、残業もないため人気の職場です。
保育園や託児所のニーズが高まっている中、そこで働く看護師の需要も高まっています。
しかし、子どもの命を預かるということや、その保育園・幼稚園などでは唯一自分だけが医療系職種であるという責任感の重さを怖いと感じる人も多いようです。
看護師が転職する際に注意すること
看護師として働いていれば、誰もが必ず一度は「転職しようかな」と考えたことがあると思います。
看護師は売り手市場であり、転職も一般的な職種と比べれば比較的簡単に決まりやすいため、気軽に転職を繰り返す看護師も多くいます。
しかし、転職をしようかなと思った際には注意しなければならないことがあります。
転職活動を始める前に予め考えておくべきことをチェックしていきましょう。
自分のどうしても譲れない条件や働き方は何か考える
転職がしたいと考えるということは、なにか今の職場や働き方に対して不満があるということです。
しかし、自分が希望することが全て叶う職場というのは存在しません。
そこで、全ては叶わないということを認識した上で、自分がどうしても譲れない条件や働き方は何かを考えてみましょう。
自分のどうしても譲れない条件はできれば五つくらい書きだして、更にその中でも優先順位をつけておくと良いでしょう。
転職エージェントを利用する際にこれらの自分の譲れない条件や働き方について伝えることで、より自分の満足度の高い転職先を見つけることが可能になります。
自分はどのような看護をすることが向いている・好きなのか考える
どんなに看護師Aさんが「病院が一番が働きやすいしスキルアップには最適!」と言っていたとしても、それが看護師Bさんにも当てはまるとは限りません。
自分にとって理想の看護とはどのようなものか、またどのような看護スタイルが向いているのかをしっかりと把握しておくようにしましょう。
更に、向き不向きだけでなく「この看護スタイルが好き」ということも決して無視できません。
黙々と注射をするのが好きな看護師もいれば、患者様と向き合いコミュニケーションを取りながら看護するのが好きな看護師もいます。
自分の好きな看護スタイルであれば長く働き続けやすく、仕事自体が苦にならないでしょう。
今後看護師としてどのようにキャリアアップしていきたいのか考える
看護師として自分は今後どのようにキャリアアップしたいのか考えることも大切です。
ただお金が稼げれば良いのか、看護師として極めたいことや目指しているキャリアがあるのかによっても選ぶべき転職先は変わってきます。
また、仕事を最優先とした生活を送りたい人と、ワークライフバランスを重視して働きたい人と、プライベートを完全に重視したい人でも、それぞれ転職先は変わってきます。
自分は看護師としてどうありたいのかについても、事前にしっかりと考えておくことが大切です。
長く働き続けるために必要な職場環境は自分にとってどのような場所か考える
看護師としてずっと働いていきたいと考えているのであれば、「この職場は合わないから」と何度も気軽に転職をくりかえすことはあまりおすすめできません。
職歴を刻んでいると、どうしても良い条件での転職が難しくなる場合があるためです。
そのため、やはり腰を据えて自分にとって居心地の良い職場で長く働き続けることが理想であると言えます。
なので、まずは転職活動を始める前に「自分にとって居心地のいい職場」とはどんな場所なのか、どのような人間関係でどのような設備が整っていて、どのような雇用形態であるのが一番良いのかを、しっかりと自分で把握しておく必要があります。
また転職先に応募する際や面接時にも、「自分がここで働いたら」というシミュレーションを細かくすることで、入職後のギャップや「こんなはずではなかった」というストレスを少しでも減らすことができます。
以前いた看護師で、業務で毎日患者様をケアするのに患者様の寝ているベッドの高さが低すぎてケアするたびに腰を曲げるので、もともと持病だった腰を痛めてしまい、退職をせざるを得なかったと話していました。
他にも、クリニック内の空調が寒すぎて、冷え性の自分にはとても毎日の勤務が耐えられなかったと退職をした人もいます。
このように、それぞれ人により退職するほどストレスに感じる部分は異なります。
面接前の見学時にそこまですべて完璧にチェックすることは実際には難しいかもしれませんが、気になる点や自分にとっての「ネック」な部分を把握していれば、ある程度は事前に気が付くことができるかもしれません。
まとめ
今回は看護師の転職でおすすめな「病院以外」の職場を8箇所ご紹介いたしました。
ご自分の働き方や看護スタイルなどに合う場所はありましたか?
また転職を考える際には、転職活動を始める前に「看護師が転職する際に注意すること」についてもしっかりと考えた上で、転職に向けて具体的に動き出すようにしましょう。
~自分にはどの看護師の仕事が向いているか?~
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