看護師から他の仕事に転職するのはアリ？看護から介護へ転職した時に感じた5個の良かったこと・悪かったこと

看護師が転職することは珍しくありません。

私の場合は看護職から介護職へ転職しました。

傍から見れば逆の場合が多いのではないかと感じる人もいらっしゃるでしょう。

ここでは、そんな経験を持つ私が看護師からの転職で感じた良かった点や悪かった点をご紹介します。

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看護師から他の仕事に転職するのはアリ？

一般的に看護職は「高給料」というイメージが強いでしょう。

もちろん大規模の病院に勤務すれば一般企業よりも高いお給料をいただくことができます。

しかし、小規模のクリニックや個人経営の診療所では高給料というわけではありません。

もちろん看護師から他の職業に就くことや、自分の為や家族の為に転職することももちろんアリです。

看護から介護へ転職する4個の理由

では、ここで看護師から介護職に転職した理由について、私の体験や周りの人の体験からご紹介していきましょう。

自分の気持ちに余裕を持ちたい

看護職は日々緊張が伴います。

自分が行ってきた看護がきちんと行えているか、自分の観察はきちんとできているかと、勤務が終わってから帰宅しても考えてしまう時があります。

もちろん他の看護師もいるので自分のせいで患者さんがどうにかなることはありませんが、自問自答してしまう看護師も少なくありません。

自分の時間を大切にしたい

介護の仕事も残業はもちろんありますが、看護師の病院と比較すると残業は少なくなります。

看護師の残業量は新人看護師の方が先輩看護師よりも多くなりますが、介護職は上司の方が残業は比較的多くなります。

人の死を見たくない

看護師では看取りの看護も沢山経験しなければなりません。

人が亡くなるところはできれば見たくないものです。

それはもちろん看護師でも同じです。

その為人が亡くなるところを目の当たりにした看護師が、看護師の仕事を辞めたくなることは少なくありません。

人のお世話をすることでやりがいを得たいと思った時に、看護師から介護士に転職すると考える人も多いでしょう。

医療の専門性についていけないと感じた時

看護師の仕事は医療行為があります。

点滴や注射はもちろん胃カメラや大腸検査等の専門的検査の補助もあります。

その専門的技術は、勉強するだけでは得ることは難しいです。

沢山の経験と先輩看護師からの直接的なアドバイスも必要となってくるでしょう。

しかし自分がどれだけ勉強しても、先輩看護師から指導を受けてもできない看護師も沢山います。

これは、経験不足と言うよりも、キャパをオーバーしてしまう場合が多いようです。

自分には検査ができない、他の看護師よりも点滴の失敗が多く看護師の業務が上手く進まないと感じた時に、医療業務がなく人の役に立てる介護の仕事をしたいと思う看護師もいるのです。

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看護から介護へ転職した時に感じた5個の良かったこと

ここまで看護師を辞め、介護しとして働く理由を簡単にご紹介してきました。

では、実際に看護師から介護士に転職してどのようなことが良かったのか、自分の体験や先輩介護士の体験を基にご紹介しましょう。

要介護者とのコミュニケーションの時間が多くなった

看護師として働いていた時は自分の仕事量が多く、自分の受け持ちの患者さんと沢山のコミュニケーションを図ることがなかなかできませんでした。

しかし介護士は、コミュニケーションを図ることが仕事内容に含まれるところがあります。

沢山のコミュニケーションを図り、信頼関係を築くことも重要視されている為です。

その為要介護者の想いや叶えられる願いが分かるようになり、病院よりも比較的、要介護者の望みを叶えることもできました。

病院で人生の最期を迎える人が多いですが、最後に自分のしたいことやできなかったことを叶えること事ができるのは、とてもやりがいを感じることができました。

残業が少なくなった

看護師をしている時は仕事が終わらず残業は毎日のようにありましたが、介護士の仕事はほとんどが毎日同じことが繰り返されます。

要介護者のトイレ誘導やオムツ交換・食事の介助は毎日ほぼ同じ時間に行います。

もちろん特殊な行事があれば話しは違ってきますが、急変や転倒等がないかぎり定時で帰宅できたり、残業も30分程度で済む場合がほとんどです。

看護師と違ってカルテの整理もない為、書類に追われることもほとんどなく毎日を過ごすことができます。

職員とのコミュニケーションを密に行うことができる

看護師の場合でも看護師間での密な情報交換は重要ですが、看護以外のことを話すことはあまりありませんでした。

自分の仕事量が多く、雑談をする時間もなかったからです。

介護では雑談の時間があるのかと思う人もいるかもしれませんが、介護も雑談をするほど時間に余裕があるわけではありません。

しかし、日常生活について要介護者と話すことで要介護者とのコミュニケーションが図れることがあります。

何人かで食卓を囲みながら知りたいことや他愛のない雑談をすることで、信頼関係が構築されやすくなります。

勤務交代がしやすい

看護師の場合は、看護師のレベルに応じてその日のタイムテーブルが組まれることがあります。

例えば、新人看護師は手術に入ることができません。

手術がない日は新人看護師が多くても問題はありませんが、手術が入っていると新人看護師よりもベテラン看護師を多く勤務に入れておかなければなりません。

自分の子供や家族の具合が悪くても、簡単に勤務交代ができない日もあるのです。

しかし介護は資格がなくても一般的な介護はできるため、勤務交代が比較的簡単にできます。

看護師と比べて責任ある仕事が減った

看護師で勤務している時は自分が診ている患者さんに見落としがないかと考えながらしっかり診ることが基本でしたが、介護では「何かおかしいかな」と感じたらすぐに職員に相談し、看護師に報告したり上司に報告することが基本になります。

その為自分の判断や感覚のみで動くのではなく、勤務している職員全員で考えることができます。

看護から介護へ転職して感じた2個の悪かったこと

お給料が減った

看護師から介護士に転職して一番違うところは「お給料」です。

責任ある業務よりも要介護者の日常生活のお世話が仕事内容の基本となる為、お給料は必然的に減ってしまいます。

しかし、他にも介護の仕事は良い部分が沢山ある為、自分に必要な金額が支給されていれば特に問題はありません。

私の場合は看護師の時に月20万円弱あったお給料が介護士になって17万円(夜勤手当含み)程になりましたが、結婚し家庭環境が変化した為、これで良かったと感じることが多くありました。

夜勤の回数が増えた

私の場合、看護師の時は月に4回夜勤があれば多い方でしたが、介護士になってからは月に多くて9回夜勤がありました。

この夜勤は看護師の時も介護士の時も2交代制で、夕方5時から翌朝の9時までが勤務時間でした。

看護師の時は仮眠がありましたが、介護士の時は仮眠はありませんでした。

しかし看護師の時と違うのは、夜勤の「業務内容」です。

看護師の場合は点滴の管理やターミナルの患者さんのモニターを管理したり、5分毎にバイタルサインを測る時もありました。

しかし、介護士の夜勤は「見守り」が１番の業務です。

細かく言えば他にも業務はありますが、要介護者が眠れない時に相手をしたりトイレの介助をすることが主な業務になります。

その為、仮眠がなくても時に辛いと感じることはありませんでした。

看護師が探す介護職求人の選び方や注意点

看護師が介護の求人を見つける時に注意する点がいくつかあります。

ここでは私が介護士の求人を探した時に注意しながら探した点をご紹介しましょう。

【選び方①】雇用形態から探す

介護士も雇用形態が沢山あります。

まず私が探したのは「正社員」の介護職員でした。

もちろんこの時は私に子供がおらず、自分の時間以外を全て仕事にあてることができる状況でした。

その為、最初の介護士の求人は正社員で探しましたが、子供を授かり自分の地元に帰ることになった時は正社員ではなくパートタイムの介護職員の求人を探しました。

介護の求人はもちろん正社員の方が多くありました。

これは勤務時間にばらつきが多いことが理由のようです。

夜勤や早出、遅出の勤務にオールマイティーに入ることができる正社員は、やはり求人自体も多くなります。

パートタイムの求人が極端に少ないということではありませんが、子供が大きくなって手がかからなくなった時に正社員として入ることができるのかも訊いておくと良いでしょう。

【選び方②】職種から探す

介護職の職種は沢山あります。

実際に介護を行う介護士の求人が一番多くありますが、他にも介護事務や管理責任者の求人もあります。

その他にも「相談員」や「ケアマネージャー」の求人もあるでしょう。

このように介護の施設では、介護士の他にも沢山の職種があります。

もちろんその中には看護師の職員も必要不可欠になります。

病院の看護師ではなく介護施設の看護師になることも、病院の「治療をする看護師」から施設で継続看護をしながら「介護を行う看護師」へのシフトチェンジを行うことも一つの手でしょう。

多くの職種がある中で沢山の情報を共有しながら介護を行うことが、要介護者にとって生活しやすい場所を作ることに繋がります。

【選び方③】施設形態から考える

介護の施設形態は沢山の種類が存在します。

高度な介護を目指す人は「特別養護老人ホーム」の勤務をおすすめします。

特別養護老人ホームでは介護度が高い人や介護度が低くても90歳以上の高リスクの人が入所しているからです。

身体が拘縮してしまっておむつ交換が困難な要介護者や、褥瘡ができている要介護者も沢山入所しています。

その為日常的に高度な介護が必要となってくるのです。

高度な介護よりも、要介護者とゆっくりとした時間を過ごしながら最期まで有意義に過ごしたいと考える人は、「介護付き高齢者住宅」や「グループホーム」がおすすめです。

特別養護老人ホームと比べて比較的介護度も低い人が入所していますし、要介護者とコミュニケーションを図ることを重視している施設が多い為です。

その為ゆっくりとした時間を過ごし、比較的残業も少なく勤務することができるでしょう。

【選び方④】給与や雇用条件から考える

お給料は「特別養護老人ホーム」が高くなっています。

この理由は上記でもご紹介しましたが、介護にかかる負担が大きいことが理由になります。

多くの人のオムツ交換や食事の介助・入浴の介助を行うのが特別養護老人ホームです。

グループホームや介護付き高齢者住宅でも入浴介助や食事の介助は行いますが、入居している要介護者の人数が違います。

人数が多いということは介護士一人一人にかかる負担も大きくなります。

夜間の徘徊も毎夜のことで、仮眠時間も取れない場合もあるでしょう。

その為特別養護老人ホームではお給料が比較的高くなっているのです。

しかし、福利厚生もきちんとしているかと言えばそうではない場合もあります。

経営者の考え次第では、売り上げがない時は賞与がなかったり減額される所もあるようです。

福利厚生は各施設で違いがあります。

疑問がある時は事前に確認した方が良いでしょう。

【選び方⑤】エリアから考える

もし自分だったら…と考えてほしいのですが、近い勤務先でお給料が少ない所と遠い勤務先でお給料が高い所とどちらが自分に負担が少ないでしょうか。

私は近い勤務先を選びましたが、通勤するということは自分の車で移動するのか公共機関を利用するのかでも変わってくるものの負担になるものですよね。

その為、いくらお給料が高くても遠すぎる勤務先では通勤すること自体が苦痛になってしまいます。

自分の身体の負担を考えながら通勤できる範囲を決めてから求人を選びましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

看護師から介護に転職した私の経験を基にご紹介させていただきましたが、介護の仕事も看護師の仕事も「人」を預かっています。

自分の親族を預ける時にこのようなことはしてほしくない、このような言葉を言ってほしくないと思ったこと、自分が担当している要介護者や患者さんにもしてはならないことです。

看護師でも介護士でも患者さんや要介護者を笑顔にし楽しく過ごしていただく「援助」をすることに変わりはありません。

多くの人を笑顔にできるような介護士になる為に、沢山の経験をしていきましょう。